東方キャラとオリキャラでイナズマイレブンする話   作:みかづき椛

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フォーメーション変更

 クリアナイト(黒幕子のチーム)
         レイセン
    玉兎 玉兎 玉兎 玉兎 玉兎
    ウドンゲ ウバメ   てゐ
       清蘭  鈴瑚

       アキス 魔理沙
     シラウオ 妖夢 早苗 依姫
   サバミ リード 霊夢   萃香
         ラック
 コチヤーズ(早苗のチーム)


  三十六話 鷲

 ハーフタイムが終わり、コチヤーズの十一人がフィールドに走り始める。

「ラックと萃香は待て」

 残無の声に二人が足を止めた。

「萃香よ。試合前に儂が告げたことを忘れてはおるまいな」

「もちろん……覚えているよ」

 萃香がふらつきながら答え、ゆっくりフィールドへ向かう。

「……ならよい。行け」

「それで、我にはどんな指示をくれるのだ?」

「ペナルティエリアに敵が入ったら、すぐに飛び出してシュートを防げ」

 残無の返答にラックは首をかしげた。 

「コチヤーズ対クリアナイト第三試合後半戦! 現在0−4でクリアナイトがリード! 特別ルールでコチヤーズはあと1点、クリアナイトはあと2点で勝ち! おっと配置変更だー! クリアナイトが配置を変えてきました!」

 クリアナイトの新配置はキーパーがレイセン、左ミッドフィルダーがてゐ、右ミッドフィルダーがウドンゲ、中央ミッドフィルダーがウバメに変更されていた。

 後半2分頃、左サイドを駆け上がるてゐがゴール前に迫る。

「必殺シュートを撃つ前に止めてやる!!」

 ラックはてゐに迫ると、てゐはボールを高く蹴り上げた。

「ループシュートだ!!」

「うおぉぉぉ!!」

 ラックは振り返って走りながら叫んでジャンプし、ゴールライン寸前でボールをキャッチした。

「ラック! ナイス!」

 サバミがラックにグーサインを送った。

 後半5分頃、左サイドを駆け上がるてゐにラックが迫ると、右足、左足、右足と素早くボールを操り、炎をまとったボールがゴールを襲う。

「ラピッドファイア!」

 炎のボールがラックを直撃した。ラックはシュートの威力に押されながらも、ゴールライン寸前でボールの勢いを止めた。

「ラック! ラピッドファイアを技なしで止めたー!」

「さっさと1点取ってこい!」

 ラックが苛立ちを込めてボールを高く蹴り上げるが、ボールはウバメの真下に落下し始める。

「またですかラックさん!」

 早苗が文句を言うと、霊夢が大きくジャンプ。

「いい加減点を取りなさい、魔理沙!」

 空中で横に体を傾けた霊夢が、斜め下にボールを蹴り出す。

「霊夢選手! 前線の魔理沙選手に向かって超ロングパスです!」

 ボールは魔理沙を囲む三人の玉兎の一人に胸でトラップされる。

(あれは確か……うろ覚えだがやるしかない!)

 魔理沙の周囲に星屑のような無数の小岩が現れた。

「アステロイドベルト!」

 無数の小岩は黄色と赤のエネルギーをまとって玉兎三人を吹き飛ばした。

「魔理沙! 異世界の石属性やるう!」

 サバミは笑顔で声をかけ、魔理沙がボールを確保し、気迫の表情でキーパーのレイセンと向かい合う。

「ここで魔理沙選手!! ここに来て初めてのシュートチャンスです!!」

「行くぞ!」

 魔理沙は右足を振り上げ、水色のエネルギーをボールにまとわせ、上空へ蹴り上げた。

「流星ブレード!」

 巨大な水色の円形の光が現れ、ボールが黄色と青色の輝きを放ち、ゴールを一直線に襲う。

「行けーー!!」

 コチヤーズのベンチとフィールドから期待の叫びが響く。だが、レイセンの背中から青と黒のオーラが噴き出し、肩と横腹にカジノにあるルーレットの形が作られ、紫色の立方体頭部、指と指の間に黄色いサイコロを片手三個ずつ挟む化身――幸運のラストベガが現れる。

「ラッキーダイス!」

 幸運のラストベガがサイコロ六個を無人の場所に投げ、全て出目が六に。ボールの勢いがレイセンの右掌でピタッと止まった。

 後半6分頃、魔理沙が呆然とレイセン見つめる中、レイセンによるゴールキックで左サイドのてゐに渡る。

(魔理沙さんの必殺シュートが止められるだなんて……何か絶対裏があるはず……!)

 焦りながら早苗が内心そう言い、てゐに迫る。

「シザース・ボム!」

 てゐが一回転し、ボールと共にジャンプ。地面が爆発し、砂煙が早苗を巻き込む。

「けほっ……! けほっ……!」

「早苗!!」

 妖夢が叫ぶ。そしててゐがサイドを駆け上がるが、ラックが猛ダッシュで迫る。てゐがボールを突き出した右足の裏で横から踏みつけるように蹴り、空中で後転し、クラウチングスタートで数匹のシロウサギと共に突進し始める。

「シロウサギダッシュート!」

 薄ピンクのエネルギーをまとったボールがペナルティエリアに入る瞬間、ラックが両手でつかんだ。

「ラックさん! 止めて下さい!」リードシクティスの叫びに、ラックが無言で頷き、シュートの威力に押されながらゴールライン寸前で止める。

「……よし!」

 ラックがボールを大きく蹴り上げるが、ウドンゲの真上に落下。

「相変わらず不器用ですね……」

 妖夢がウドンゲの前でジャンプし、オーバーヘッドでボールを蹴る。

「バイシクルソード!」

 濃い青のエネルギーをまとったボールが静止し、ゴールを遠くから一直線に襲い始める。

(多分……負ける。それでももう一度あの技を出させる……!)

 妖夢が内心で意気込むと、レイセンが右腕をムチのようにしならせてボールに三回素早くパンチした。

「ラピッドウィップ!」

 妖夢のシュートが弾き返され、ボールが前に飛ばされた。

 後半9分頃、ウドンゲが蹴ったボールがジャンプした鈴瑚の前まで飛んだ。

「ダブルヘッド・イーグル!」

 頭が二つある青色の鷲が鈴瑚の背後に出現した。二つのくちばしの先から緑色の光弾が出現、鈴瑚はその光弾を左足で二つ蹴り飛ばした。一つは横に走っているリードシクティスが蹴り飛ばし、もう一つはラックが両手で掴んだ。

「うぐぐ……」

 ラックはゴールラインを越える手前でシュートの勢いを完全に止めた。

「助かった……! 二つ共に我の所に来てたら危なかった……」

「ラックさんこそ、ナイスセーブです!」

 後半13分頃、ウドンゲが体を回転させ、赤い砂の竜巻を巻き起こし、ボールを保持している妖夢を吹っ飛ばした。

「ウィリー・ウィリー」

「おや!? ウドンゲ選手に清蘭選手と鈴瑚選手が近付いているぞー!」

 カナが叫ぶ。砂嵐が止み、ウドンゲが清蘭と鈴瑚を片手ずつで上空に投げる。

「イーグルバスター!」

 鈴瑚と清蘭がそれぞれかかとでボールを叩き、鷲と共にゴールの左を襲う。

「必殺シュートか!」

 ラックが両手で受け、後退し始める。

「くっ……!」

 ラックは苦しみの表情を浮かべつつ、ゴールライン寸前で止まった。

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