東方キャラとオリキャラでイナズマイレブンする話   作:みかづき椛

38 / 124
フォーメーション変更

 クリアナイト(黒幕子のチーム)
         レイセン
    玉兎 玉兎 玉兎 玉兎 玉兎
    ウドンゲ ウバメ   てゐ
       清蘭  鈴瑚

        紫  魔理沙
     シラウオ 妖夢 早苗 依姫
   サバミ リード 霊夢   萃香
         ラック
 コチヤーズ(早苗のチーム)


  三十八話 果実

 後半20分頃、リードシクティスの魔法で背番号89の濃い緑色のユニフォームを着用した八雲紫がコチヤーズのメンバーに囲まれていた。

「まさに……賽は投げられたって感じね……」

 八雲紫はそう言うと、霊夢に憐れみの目を向けられる。

「う……うわぁ……」

「ちょっと霊夢……その顔は悲しいわ〜」

「だって……若いもんに紛れて自分も若いですよ〜ってアピールしている感が……どうもきつくて……」

「ひ……酷いわ霊夢……」

「あの……総帥から何か作戦とかって……」

 リードシクティスが霊夢と八雲紫のやり取りに口を挟んだ。

「そうね……真面目に総帥さんからの指示を伝えるわ」

 後半21分頃、センターサークルに八雲紫と魔理沙が立った。

「いいか紫、優しいタッチで私によこせよ」

「言われなくても、余裕よ。誰でも出来るわ」

 紫が左足でパスを試みるが、バランスを崩して倒れた。その拍子に右足は蹴り上げ、ボールをクリアナイト側の上空に飛んだ。

「な……何やっているんですかあのスキマ妖怪はー!」

「あれも作戦ですか……?」

 早苗は叫び、妖夢は呆れた表情の魔理沙に近付いて尋ねた。

「顔真っ赤だから本気のミスだな……」

 仰向けの八雲紫の頬は完熟リンゴのように赤かった。

 後半22分頃、サイドを駆け上がるウドンゲにサバミが立ちはだかった。

「とりあえずボールを奪わなきゃ作戦もクソもない。取らせてもらう!」

 サバミはスライディングでボールを奪う。

「よし……! これで作戦を……」

 ウドンゲの背中から青と黒のオーラが噴き出し、黒いスキンヘッド、赤と黒の縞模様の羽根、両手に三連銃口の拳銃を持つ化身――破壊神デスロスが現れる。

「破壊弾幕!」

 拳銃から光る粒がサバミの周囲で爆発した。

「うっ……! 今まで隠してたのか……!」

「サバミさん!!」

 リードシクティスが叫び、ウドンゲに迫る。

(パスでもシュートでも……絶対に止めてみせます……!!)

 だが、ウドンゲがデスロスをオーラにしまい、スパッツのポケットに手を突っ込む。

「オラオラメンチ」

 紅い瞳で睨みつけ、リードシクティスが地面に両手をついてうなだれる。

(あの兎……リードを土下座させるとは……!)

 ラックが内心で驚く。ウドンゲが低い軌道でボールを逆サイドに大きく飛ばした。その真下にいる清蘭と鈴瑚がジャンプし、前転と後転を繰り返した。

「エクストリーム……ラビット!」

 清蘭が鈴瑚の手首を掴み、満月の光に照らされながら鈴瑚の両足をボールに叩きつける。緑がかった白いエネルギーをまとったボールが三つに分裂し、地面を跳ね、一つになってゴールを襲う。

「クリアナイト! これで試合を決めるかー!?」

(あの威力……5点目の時のシュートより威力がでかい……!)

 ラックが歯を食いしばると、萃香がフラフラと現れてハッとする。

「あ……あんたは……酔っ払い鬼……!」

「ここで私の出番だな〜」

 萃香ら全身を白い霧に変え、ボールが霧に飛び込む。

「これは……まさか……ディープミストだーー!!」

 霧が晴れると、威力を失ったボールが萃香の右足の裏に収まっていた。

「パスは軽くだな〜」

(あの鬼……ただの隙だらけの演出要員ではなかったのか……)

 口をあんぐりと開けているラックは内心静かにそう言うと、萃香がボールを右足で軽く蹴り上げる。

「あれ……飛びすぎじゃないですか……」

 妖夢は上を見ながら呟くと、霊夢が大ジャンプし、ボールを追う。

「霊夢はここで大きくジャンプ! しかしこれはもはや……飛んでるぞーー!!」

「魔理沙!」

 霊夢が狙いを定め、魔理沙がいる斜め下にヘディングした。

「……おいリード!! いつまでそうしてるつもりだ!」

 ラックが土下座状態のリードシクティスに叫ぶ。が顔を上げ、両手を伸ばし、ボールをリンゴに変える。サイドから駆け上がるサバミが並ぶ。

「さっき話したあれやるぞ!」

 魔理沙は頷き、リンゴを片手でキャッチして一口かじる。欠けたリンゴをサバミに投げる。

「うおぉぉぉ!!」

 サバミが黒いオーラをリンゴにぶつけて毒々しい紫色に変える。魔理沙とサバミが横から同時に片足で蹴る。

「スクリーム・オブ・エデン!」

 水色のエネルギーをまとったボールに数本の黒い触手が付いてゴールを襲う。レイセンが化身の幸運のラストベガを出現させた。

「ラッキーダイス!」

 幸運のラストベガは黄色のサイコロを六個投げる。だが、サイコロ一個の落下地点にスキマが現れ、八雲紫が姿を見せる。

「真空魔」

 八雲紫は右足を振り上げ、スキマがサイコロ全てを飲み込み、スキマを閉じた。

「なんと八雲紫選手! 急に現れて真空魔でサイコロ全てを閉じ込めたーー!!」

「行けーーーー!!」

 コチヤーズサイドから様々な叫びをあげ、ボールがレイセンの手を弾き、ゴールネットを力強く揺らした。

「入った……」

 早苗はボソッと呟き、数秒の沈黙の後、審判の試合終了の笛が鳴り響いた。

「ここで審判の長い笛です!! コチヤーズ! 特殊ルールにより、クリアナイトから初勝利です!」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告