東方キャラとオリキャラでイナズマイレブンする話   作:みかづき椛

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  四十八話 第四試合、キックオフ

 クリアナイト第四試合が行われる予定の日の朝、サバミは博麗神社に訪れていた。鳥居の前でサバミと霊夢が話していた。

「私は試合に出ないから。博麗の巫女として、やらなきゃいけないことがあるからね」

「そうか……まぁしょうがないか……」

 サバミは霊夢に背を向け、背中に天使と悪魔の翼を広げて飛び立った。

 数十分後、サバミは射命丸文とアキスがミキシマックスしようとしていることをスピードストライカーを、八雲紫とエリィがミキシマックスしてファンタジックリベロを誕生させようとしていることを話し終えた。

「理解した」

 残無の軽い返事にサバミは笑顔で返す。

「いや〜さすがは総帥! 理解が早いな!」

「それで、二組のミキシマックスは成功したのか?」

 残無は尋ねると、アキスは残無に近付いた。

「もちろん! 成功したよ!」

「ベストマッチ!? 見せて!」

 サバミはアキスにそう聞き、頷かれる。

「それは試合までのお楽しみね!」

「……エリィは?」

「エリィは……紫さんとミキシマックスまだ出来ていません……」

「す……すみません……」

 エリィがうなだれると、橙が肩を軽く叩いた。

「大丈夫! 勝てばいいにゃあ!」

「橙……ありがとう……!」

 そう返したエリィは涙目だった。

「昨日、ブラウンとちょっと仲良くなれたのにねぇ……どうにか成功出来ないかしら?」

「紫さん……まだエリィは足りないのかもしれない……設定した化身を出せるようになったら行けるかもしれないが……」

 サバミはそう言った瞬間、その場に黒幕子が出現した。その場にいる者全員が一瞬警戒すると、その場には誰一人いなくなっていた。

 コチヤーズ一行は黒幕子による異世界転移という魔法で和風の屋敷――白玉楼の入口前の下り階段前に移動した。

「……はっ! ここは白玉楼!?」

 妖夢はハッとして慌ててキョロキョロと見渡した。早苗は口を開く。

「白玉楼……ってことは妖夢がずっと心待ちにしていた……幽々子奪還戦ってことですか!?」

「頑張りましょう!」

 気合に満ちた表情のフナは妖夢にそう声をかけ、同じく気合に満ちている雰囲気の妖夢は頷いた。

 数十分後、白玉楼前の空中にピンク色の芝生でできたサッカースタジアムが完成した。コチヤーズサイドのベンチにはメンバーが集まっており、妖夢はクリアナイトベンチに立っている十一人のうちの一人に注目していた。その者はピンクのボブで、白い三角の中に赤い渦巻きがある、無表情の西行寺幽々子だった。幽々子は赤いユニフォームに白いキャプテンマークを着用していた。

「あいつ……亡霊とか幽霊もいけるのか……」

 クリアナイトベンチを見つめる魔理沙はそう言うと、アキスは首を傾げる。

「お化けなの?」

「あぁ、幽々子の他にプリズムリバー三姉妹もな」

 魔理沙の視線の先には、赤い三日月のマークがついている黒い帽子を被る金髪ショートのルナサ、青い晴れマークがついているピンク色の帽子を被る薄い水色のショートのメルラン、緑の流れ星がある赤い帽子を被る茶髪ショートのリリカ、赤いユニフォームを着用しているプリズムリバー三姉妹が無表情でいた。

「赤い三日月のマークがある帽子と青い晴れのマークがある帽子か……おしゃれだなあ」

 サバミは静かにそう呟くと、カサゴは薄目で姉のサバミを睨むように見た。

「どうしたのお姉ちゃん……オシャレに興味ないのに……」

(リリカの緑の流れ星のマークはオシャレじゃないんだな……)

 魔理沙は内心、静かにそうツッコんだ。

「あ……蝶々……」

 ボソッとそう呟いたイヨカの目線の先にはアゲハチョウの羽根が背中に生えている水色ショートに頭にいくつか葉っぱがついている無表情のエタニティラルバがいた。

「どう? 橙……藍様いる?」

 エリィは真剣な表情の橙にそう尋ねると無言の頷きを返される。橙の目線の先には黒いキーパーユニフォームを着用している金髪のショートボブで白い帽子を被り、九つの大きな尻尾がある九尾――八雲藍が無表情で立っていた。

「橙、お願いね。ゴールを守り通してちょうだい」

「はい! 守り通して藍様を助ける!」

 橙は八雲紫の言葉に元気よく返事した。その時、残無はクリアナイトベンチに注目すると、黒幕子はベンチに座り、和装だった。

(黒幕子はスタメンではないのか……?)

「総帥! スタメンお願いします!」 

 わくわくの表情のサバミは残無にそう呼びかける。少し考えた残無はスタメンを発表する。

「GKは橙。DFはサバミ、リードシクティス、エリィ、文。MFはシラウオ、妖夢、早苗、ラック。FWはフナ・魔理沙」

「ちょっと待って下さい! アキスさんは!? ミキシマックス成功したのに!?」

 カサゴは異議申し立てるも日狭美が睨みつけられる。

「アキスはまだ出すべきではない。儂はそう判断した」

「総帥がそう言うなら従いましょう!」

 早苗はそう呼びかけると、素直に頷く者もいたが、アキスを始めとして納得していない様子の者が数名いた。

 クリアナイトは残無の指示通りのポジションについていた。対するクリアナイトのフォーメーションは、FWにルナサ、メルラン、リリカのスリートップ。MFは玉兎、幽々子、エタニティラルバ。DFは玉兎の四人。そしてゴールキーパーは八雲藍の配置で立っていた。右手にマイクを握る異世界のカナは大きく息を吸う。

「クリアナイト第四試合! 白玉楼前の一戦は果たしてどちらが勝つでしょうか!?」

「アキスさんが出ないのって……」

 サッカーボールが置いてあるセンターサークルに立ったフナは隣の魔理沙に不安気に話しかけと。

「よく分からないが、切り札取っとくってことか? 黒幕子もまだ出てないみたいだしな」

「様子見ってこと?」

「さぁな」

 審判の試合開始の笛の音が鳴り響き、魔理沙はフナに向かって優しくパスした。

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