東方キャラとオリキャラでイナズマイレブンする話   作:みかづき椛

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フォーメーション

 クリアナイト(黒幕子のチーム)
        藍
   玉兎 玉兎 玉兎 玉兎
    玉兎 幽々子 ラルバ
    ルナサ メルラン リリカ

        フナ   魔理沙
  シラウオ キクラゲ 早苗 ラック
 サバミ リード  エリィ   文
        橙
 コチヤーズ(早苗のチーム)


  五十二話 イップス

 コチヤーズ対クリアナイト第四試合の後半が始まって3分経過した頃、ボールはメルランに渡り、両隣にはルナサとリリカが並んで走っていた。三人でボールを連続でパスしながら高く上げ、三人同時にボールを蹴った。

「トライアングルƵ(ゼット)!」

 三人を中心とする黄色い三角形が出現、放たれたボールは軌道にいくつもの黄色いトライアングルを描きながらゴールを襲い始めた。

「させません!!」

 リードシクティスはゴールを襲うボールに向かって右足を振るった。その時、近くにいるサバミが考え込むような真剣な表情を浮かべていた。

(なぜわざわざシクティスさんがいる所に撃ったんだ……?)

 サバミは内心そう言うと、ボールは足に当たる直前に軌道を変えて逸れた。リードシクティスの蹴りが空振りになった瞬間、再びボールはゴールに向かっていった。

「ライジングスラッシュ!」

 橙は二回全身を横に回転させて右手を振り上げるも、何も出なかった。

「うっ……!!」

 橙はボールを両手で受けるも、勢いに負けてゴールネットまで押された。

「ゴール!! クリアナイトは後半開始してすぐ追加点! これで1−3です!!」

 後半5分頃、前線を走る魔理沙は、気迫の表情で水色のオーラをまとったボールを蹴り上げた。

(魔理沙さん……まさか本気で……!?)

 エリィは前へと走り、魔理沙が高くジャンプした瞬間に大きく息を吸った。

「止めて!!」

「エリィ……!」

 魔理沙はアレス版の流星ブレードを放つが、左に大きく逸れた。

(エリィの叫びで照準がずれたか……次は決める)

 後半8分頃、メルランは前線を姉と妹を側にドリブルで走っていた。

「またトライアングルƵ(ゼット)か!?」

 サバミはボールに向かって走りながらそう言うと、メルランはボールを高く上げて姉と妹と共に飛び、少し横に回転して三人の位置で結ぶ三角形を作った。

(違う……あれはアレス版のデスゾーンか!)

 内心サバミはそう叫ぶと、背中から青と黒のオーラを噴き出した。オーラは両手がオレンジ色の翼で、上に伸びた赤のロングヘヤでお腹がくびれている化身――飛炎の朱雀が姿を現した。

「私に任せろ! 天空の舞!!」

 飛炎の朱雀の翼から無数の羽を三人にぶつけて少し吹っ飛ばした。ボールは真下に落下し、着地したサバミがボールを大きく蹴り出した。

「シラウオ! 魔理沙にパスしろ!」

 ボールを受けたシラウオは無言で頷き、数秒ドリブルした後、魔理沙にクロスをあげた。

「今度こそ決めるぜ!」

 魔理沙がそう意気込んだ瞬間、エリィは大きく息を吸った。

「流星――」

「猫が寝転んだ!」

「ブレー……ド?」

 魔理沙は流星ブレードを撃ち、再びゴールを外れた。

「また照準がずれたじゃないかー!」

「橙がかわいそうだもん!」

「……しょうがないだろ」

 不満げな表情のサバミは小さく呟いた。

 後半11分頃、幽々子を中心に左右に玉兎が二人ずつ並んだ。

「ゴーストロック」

 幽々子は左手を前に突き出した。すると、コチヤーズのサバミと橙以外の九人は黒い触手のようなもので全身を縛られて足を止めた。

「ゴーストロックまでしてきたか……」

 サバミはそう呟くと、エタニティラルバはボールがとぐろを巻くように蹴り上げた。

「春雷!!」

 ジャンプした幽々子が火花をまき散らしながらボールを蹴って地面に叩きつけて雷雲が発生し、紫の雷をまとったボールがゴールを襲い始める。

「橙!! 私が耐えている間に右手に力を込めていろ!」

 橙の前に立ちはだかったサバミはそう言うと、橙は頷いた。

「分かった! やってみる!」

「信じるぞ! 橙!」

 サバミはジャンプして横回転しながら両手から炎の壁を作った。

「ラ・フラム!!」

 炎の壁にぶつかったボールが足止めをくらい、その間に橙は右手に力を込め続け、懸命に技を呼び起こそうとした。

「くっ……!」

 炎の壁を突破したボールはゴールを襲う。橙は全身を横に二回回って右手を振り上げた。

「ライジングスラッシュ!!」

 ボールは地面を這うように出現した五つの黄色い斬撃の一つに当たり、前に弾かれた。

「ノーゴール!! コチヤーズのキーパー橙選手! 復活です!!」

「や……やったにゃあ……」

(危なかった……私は操る系は効かないのと、橙には私の冥王の魔力を与えていたおかげで催眠術が回避された……)

 橙とサバミは安堵のため息を吐いた。

 後半13分頃、前線を走る魔理沙が流星ブレードを撃つためにボールを蹴り上げた。エリィが大きく息を吸った。

「布団が吹っ飛んだ!」

「猫絡みじゃないのか!」

 魔理沙は大声でツッコみ、流星ブレードを撃つも大きく外れた。

「エリィ! 邪魔するなー!」

「う〜ん……次は何を言うか楽しみです」

 エリィはそう言ってニヤつかせた。

 後半16分頃、前線中央にいるメルランはフィールド中央の端にいるリリカにロングパス、逆サイドの中央端にリリカはルナサにパスを送り、ルナサは前線中央にいるリリカにパスを送った。地面に三人を頂点とする巨大な紫色の三角形が出現した。

「出たー!! 必殺タクティクスのバミューダウェーブ!! 三角形の中にいた者は能力ダウンします!!」

(バミューダウェーブもしてくるか……魔理沙にはかかってないか)

 サバミは紫色の三角形の中にいるコチヤーズのMFの四人に注目しながら内心そう呟いた。

「ファントムシュート!」

 メルランはヒールリフトで目の前に来たボールを右足で蹴り、いくつもの紫色の球が溢れてゴールを襲い始める。対して橙は四足歩行で前に走り始めた。

「ワイルドクロー!!」

 右手に鋭いオレンジ色の爪がある黄色い手が出現し、一個の紫色の球を地面に叩きつけた。

「やるな橙!」

 サバミに褒められた橙は軽く照れ笑いをしてゴールキックをした。

「おっ……オーライ……」

 弱々しく答えた早苗は胸でトラップを試みるが、ボールは頭上を越えた。

(早苗……さっきの紫三角の影響か……?)

 魔理沙が内心そう言った時、エタニティラルバがボールを右足の裏で止めた。その時、フィールド中央に向かってボールを蹴り上げた。フィールド中央まで移動していたルナサ・メルラン・リリカが並んで横回転しながらジャンプした。ボールを中心に紫色のトライアングルが出現した。

「次は無印のデスゾーン……いや回転が違う! あれはデスゾーン2だ!!」

 サバミの叫びに魔理沙たちは首を傾げた。

(デスゾーン2……橙はおろか、シクティスさんの蹴りでも止められないかもしれない……下手したらソウルの体当たりでも……!)

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