東方キャラとオリキャラでイナズマイレブンする話 作:みかづき椛
コチヤーズ対クリアナイトの第四試合が終わってから1時間後、白玉楼前にあるピンク色のフィールドが消えていた。アキスと妖夢を除くコチヤーズメンバーは和室に集まって話していた。
「1回目……黒幕子はそう言ったのじゃな」
残無の問いかけにアキスは頷いた。
「もしかすると、それがクリアナイトが勝った時の褒美かもしれん……」
「それが本当なら……あと1回、黒幕子はコチヤーズからメンバーを強奪できる……」
リードシクティスはそう言うと、残無は少し暗い表情に変わった。
「次の試合から儂はアドバイスができん。しばらく地獄の用事で忙しくてな、離れられんのだ」
「……そうですか」
暗い表情でリードシクティスはそう言い、残無はカサゴに近付いた。
「カサゴ、お主が監督をせい」
「え!? 私!?」
驚きの表情に変わったカサゴとサバミは肩を組んだ。
「カサゴ! 総帥に目をつけられたんだから頑張れよ!」
「う……うん……」
返事をしたカサゴの表情は自信がなさそうであった。
◆
一方、表情の暗いアキスは和室で一人あぐらをかいて座っていた。
「私がちゃんと一撃浴びせていれば……妖夢は……」
悲しむアキスの背後に水色の着物を着用して腹に青色の帯を巻いている頭に何もかぶっていないピンクボブの女性が立ち、アキスの頭を右手で何度も優しく撫でた。
(私が一人で落ち込んでいる時にこんなことするの、お姉ちゃんしかいない……!)
アキスは振り返って背後に立つ女性の頭を確認すると、涙目になってその女性に背を向けた。
「お姉ちゃん……私……剣士なのに何も出来なかった……」
「後悔しても仕方がないわ。いつか妖夢が敵として現れたら勝てばいいのよ」
「アキスはエースなんだから、いつまでも落ち込んでいるわけにはいかないのよ」
「分かってる……!」
アキスは手の甲で顔に流れる涙を拭って振り向いた。
「お姉ちゃんも一緒に頑張ろう!」
ピンクボブの女性はアキスの言葉を返すこともせず、ただ見つめるだけだった。
「あ……あれ……?」
アキスは目の前の女性の顔を見つめ始めた。
「お姉ちゃんじゃない!?」
「気付くのが遅いわ〜。私は幽々子よ〜」
「え!? あの幽々子さん!?」
アキスの頬が真っ赤に染まった。
「は……恥ずかしーー!!」
「このことはお姉ちゃんに秘密にしてあげるから」
「す……すみませんでしたー!!」
アキスはその場から逃げるように部屋を出た。
「頑張ってねアキス……必ず妖夢を救い出して……」
◆
一時間後、白玉楼の台所には『叩かないでください』と書かれた紙が背中に貼られている人型ロボットが五体立っていた。
「私の作ったロボットで多分大丈夫だと思います……」
ロボットの前に立つリードシクティスは隣に立つ幽々子にそう言うと、サバミはリードシクティスと肩を組んだ。
「創造神の作ったロボットだから、性能はバッチリだぜ!」
「私は毎日ここに来て様子を見ます。だから、妖夢さんが戻ってくるまで……」
「頼むね、コチヤーズ」
幽々子はそう言うと、リードシクティスとサバミは決意を露わにしながら頷いた。
「はい! 妖夢さんを必ず助けてみせます!」
◆
白玉楼の一室にいる橙は正座をしていて、サバミに頭を左手乗せられていた。その様子を八雲藍と八雲紫の二人に見守られていた。
「これで超次元サッカーが上手いってマインドコントロールを解いたぜ!」
「橙……大丈夫? 心がおかしくなってないか?」
八雲藍の問いかけに橙は立ち上がって笑顔に変わった。
「大丈夫! これからも超次元サッカー頑張れるにゃあ!」
八雲藍と八雲紫は渋い表情に変わった。
「なんでなの!?」
「ふっふっふ……それはつまり橙が個人で超次元サッカーにハマったってことだな!」
「胡散臭いわね……」
(紫様がその台詞言うんですか……)
八雲藍は内心ボソッとそうツッコんだ。
◆
白玉楼の一室にいるエリィは飼っている猫五頭とじゃれ合っていた。そこへ早苗が入室する。
「あっ……! キャプテン!」
エリィが飼っている名前と色がクリームのスコティッシュフォールドが早苗を威嚇し始めた。
「あれ〜? クリームは初対面の人でも警戒しないのに……」
「そ……そんな! 私は猫踏んづけちゃったりしてないですよ! 私はただキャプテンとしてエリィと話したくて……」
「キャプテン、私と話したかったら猫ちゃんたちと仲良くなってからね!」
(初対面でいきなり威嚇されちゃったから難しいかも……! でも私はキャプテンとして異世界の住人たち全員と仲良くするって決めたんです! 猫ちゃんたちとも仲良くなりますよ〜!)
内心そう言った早苗はやる気に満ちた表情をしていた。
◆
ある時、地球が見える海の浜辺に豊姫が立っていた。豊姫の背後から普段の服装の依姫が歩いて近付き、豊姫が振り返る。
「八意様から聞きました。黒幕子に攫われてなかったんですね」
「えぇ。私があの程度の者に捕まるはずがないでしょう?」
「そ……そうですね……」
依姫は豊姫から視線を逸らした。
(私の剣が鈍ったと言うことなのでしょうか……?)
「初めて黒幕子とあった時、既にレイセン達は別空間に飛ばされた後でしたが、時間がかかりましたが、うまく交渉・実行に移せました。月の都はこれ以上襲わないと」
「でも……超次元サッカーがブームになるだなんて……」
依姫と豊姫は微笑みあい、和やかな雰囲気に包まれる。
(あと二、三回程勝てば月の民は全員返って来るでしょう。頼みますコチヤーズ……)