東方キャラとオリキャラでイナズマイレブンする話 作:みかづき椛
神子たちが住む道場入口の前に作られたサッカーフィールドでコチヤーズのハーフメンバーがサッカーの練習をしていた。アキスは動きを止め、サバミの元に近付く。
「ねぇサバミさん。アシカは練習しなくていいの?」
「う〜ん……確かにゲームだけじゃ駄目だな。普通に練習させよう」
◆
数分後、アシカは周りのコチヤーズメンバーに見守られながら一人で拙いドリブルし始めた。
「ちょっと! 見ないでよ!」
「恥ずかしがってもしょうがないぜ! へいパス!」
3mほど離れているサバミが左手を上げてそう呼びかけると、アシカはサバミに向かってボールを蹴り飛ばすも、大きく外に外れる。
「飛ばしすぎだぜ〜!」
サバミはボールを追いかけようと歩みを進めた瞬間、ボールは勝手にアシカの元に帰ってきた。
「あれ? 誰の姿もないのに帰ってきたぞ。何が起こった?」
キョロキョロと周りを見るサバミの背後に薄黄緑ボブで黄色いリボンがある黒いハットをかぶり、ラナンキュラスの柄がある緑のスカートがある黄色い服を着用し、体と繋がる紫色のコードとサードアイがあり、右手で包丁を握る少女――古明地こいしが姿を現す。
「あなたの後ろにいるよ」
そう言ったこいしは紫色の電話を耳に当てながら、包丁をサバミの背中に突きつけた。
「ぎゃー! なんかいるーー!?」
サバミが怯えながら両手を挙げると、瞬時にアキスが包丁を持つこいしの手を握り、シラウオが包丁を取り上げた。
(何者……!? 気配もなく……)
「いたいから話してー」
こいしはアキスの握る手から振り払おうと腕を振り始め、辺りが騒がしくなり始めたところで神子が一瞬微笑んでアシカに近付く。
「丁度いい。この者の能力を当ててもらおうか。アシカ」
神子の提案に周りが一瞬驚く。
「当ててどうなるんです?」
「アシカには見抜く力があった方がいいのだろう?」
「おお……確かに……」
サバミは納得するように返事をする。
「正解したら練習の邪魔はしないって約束してくれる?」
「いいよー」
こいしは明るい表情でそう返事をすると、アシカは両のまぶたを閉じた。
(獲物は絶対に逃さないシラウオとアキスの二人をかいくぐる能力……気配を消す……?)
「クイズは一つだ」
「分かってるわよ! えっと……」
アシカは睨むようにこいしの閉じたサードアイを見つめ始める。
「なによこれ」
「閉じたサードアイだよ〜」
「……意味分からないから気配を感じなくさせる能力でどう?」
「まー、そんなとこかな〜」
こいしは首をかしげてそう言うと、明るい笑顔をアシカに向けた。
「私は古明地こいし、無意識を操るほど度の能力なんだよ〜」
「あー!」
突然、リードシクティスが叫んでこいしに走って近付いた。
「実はここに異世界転移の魔法で飛んだ時、一人ぶん多くの魔力を消費したんですよ……! まさかあなたが……!?」
「面白そうだからついてきちゃった」
「面白そう……確かにそうだ。お前もやるか! 超次元サッカー!」
笑顔でそう言うサバミは笑顔で拾ったサッカーボールをこいしに向けた。
「やるやるー」
「よし! メンバー追加!」
「きゅ……急に決まりましたね……こいしの無意識を操る能力は敵からはもちろん厄介ですが、味方からも連携が難しそう……」
両のまぶたを閉じて首をかしげながら早苗がそう呟いた時、サバミがハッと表情を変えた。
「いいことを思いついた! アシカに幻想郷に住む誰かと合わせて能力を当てさせよう!」
サバミはそう言うと、アシカは怪訝な表情に変わる。
「いちいち呼ぶの?」
「私が異世界転移の魔法で呼びましょうか?」
「おっ、シクティスさん頼む」
「……人選は自信ないですけど。幻想郷に詳しい誰か私と一緒についてきてくれませんか?」
リードシクティスの呼びかけに早苗が右手を挙げた。
「ねぇ、クイズしてる暇はないんじゃないの?」
「ならばアシカ、クイズは明日にしよう」
神子の言葉にアシカはため息をつく。
◆
次の日の朝、道場の入口付近にコチヤーズメンバー、神子、屠自古が並んでいた。神子はアシカの背中をポンと優しく押す。
「よし、行って来い」
「はぁ!? 神子が案内してくれるんじゃないの!?」
「私も屠自古も忙しくてな……なんとか探してくれ」
「アシカ! 相変わらず偉そうだな!」
頬を膨らませた屠自古がアシカを睨みながらそう言うと、アシカから睨み返される。
「アシカさん……睨み合わないでください……」
弱気に発言したリードシクティスの背中に扉が出現、扉が開き中から一人が姿を現した。扉から出てきたのは、冠を被っている金髪ロングで緑色のスカートがあり、前掛けには北斗七星や星座が描かれているオレンジ色の狩衣を着用し、椅子に座っている摩多羅隠岐奈であった。
「誰よあんた」
「摩多羅隠岐奈ですよ! 背中に扉を出現させ、後戸の国に住む幻想郷の賢者の一人……」
「クイズをするのではなかったのか……」
屠自古がボソッとそうツッコむと、隠岐奈はアシカの目の前まで移動した。
「私の名は摩多羅隠岐奈。そこの鴉天狗が言っていた後戸の国からお前たちを見ていた。1日1回、クイズの相手のところまで飛ばしてやろう」
「おぉー! なんか知らないけどクイズさせてくれる人来たな」
サバミは喜びを言葉にすると、八雲藍は隠岐奈を見る目を細める。
「少し怪しいですけどね……」
(いくらなんでも話が早すぎるわね……神子と椅子に座ってるこの人とで裏で何か話していたの……?)
アシカは内心そう思うと、リードシクティスは右手を挙げる。
「私も護衛としてアシカと一緒に行きます」
「気が全然乗らないけど、リードシクティスお願いね」
「アシカもサッカーの練習をしなければならない。決断が早いのは良いことだ」
隠岐奈はそう言うと、サバミの背中に扉を出現させた。