東方キャラとオリキャラでイナズマイレブンする話   作:みかづき椛

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  七十一話 ムチムチキーパー

 コチヤーズ対クリアナイト第五試合を終えてから5日後、幻想郷に浮かぶサッカースタジアムの室内フィールドにはオレンジ色のユニフォームを身にまとい、キーパーグローブを履いてゴール前に立つヤマメと、濃い緑色のユニフォームを身にまとっているフナが足元にあるサッカーボールを真上に蹴り上げた。その様子を他のコチヤーズハーフメンバーに見守られていた。

「ヤマメさん! 行きます!」

 フナは高く跳び、オーバーヘッドキックで炎をボールにまとわせて蹴り飛ばした。

「レッドブレイク!」

 炎をまとったボールが迫る中、ヤマメは右腕全体をダイヤモンドで固めた。

「ダイヤモンドハンド〜!」

 緩く必殺技を叫んだヤマメは、右手でボールの勢いを止めた。その様子を見ていた早苗、魔理沙、キクラゲ、エリィ、カサゴ、ラック、イヨカの八人は拍手し始めた。

「ふー……やっとか……あいつのやる気を引き出すのは命蓮寺の門下生体験よりきつかったな……」

「魔理沙さん……命蓮寺の門下生が嫌で抜け出したじゃないですか……」

 早苗は薄目の横目で魔理沙を見ながらボソッとそうツッコんだ。

「ヤマメさんは石と風が得意ですから……今回は石だけですけど」

 エリィはそう言った時、キクラゲは微笑みながらヤマメに近付く。

「ヤマメ〜。その必殺技は一直線以外の攻撃に弱いから他の必殺技も覚えましょうね〜」

「それはもういや〜!」

「やる気を引き出すために多少の乱暴さはあったがな……」

 ボソッとラックはそう呟いた。

 コチヤーズ対クリアナイト第五試合を終えてから10日後、幻想郷に浮かぶサッカースタジアムの室内フィールドにはオレンジ色のユニフォームを身にまとい、キーパーグローブを履いてゴール前に立つヤマメと、濃い緑色のユニフォームを身にまとっているフナが足元にあるサッカーボールを真上に蹴り上げた。その様子を他のコチヤーズハーフメンバーに見守られていた。

「ヤマメさん! 行きます!」

 フナは高く跳んでオーバーヘッドキックで炎をボールにまとわせて真下に蹴り飛ばした。

「アトミックフレア!」

 炎をまとったボールはゆっくりとゴールに向かい始める。ヤマメは両腕を横に伸ばし、自身の真上で掌を合わせた。

「ムゲン・ザ・ハンド〜」

 ヤマメの背後から無数の黄色い触手が出現、その数本が手の形をしていた。ヤマメは手の形をした触手のみをボールにぶつかり、ボールは触手に弾かれてタッチラインを割った。

「ヤマメさん……失敗じゃないですかそれ……試合だと反則ですよ……」

「う〜ん……難しい!」

「まずは四本から始めたほうがいいな」

 ゴールの前に降り立った魔理沙がアドバイスを送った。アドバイスを受けたヤマメは明るい表情で頷いた。

(命蓮寺での修行の効果すごい……! あのヤマメさんがめっちゃ成長してる……!)

 驚きの表情で固まるカサゴは内心そう言った。

「次のクリアナイトでの試合までにG5まで進化させとかないとな……」

 フナは魔理沙の言葉で首を右にかしげる。

「グレートファイブ?」

「ムゲン・ザ・ハンドのG5は手数が凄かったからな……」

「へぇ〜そうなんですか」

「アニメ視聴してないのか?」

 フナは今度は左に首をかしげる。

「命蓮寺での修行が忙しかったですし……魔理沙さんは抜け出したからアニメ視聴する時間が作れたんですよ」

「……それもそうだな」

 コチヤーズ対クリアナイト第五試合を終えてから15日後、コチヤーズハーフメンバーに見守られながらヤマメは背後に出現させた6本の黄色い腕で燃えるボールをキャッチして受け止めた。

「すごいです!」

 フナは驚きながら笑顔でそう言って拍手をヤマメに送った。

「胸だけでなく才能まで詰まっていたとはな〜!」

 ヤマメの前に降り立った魔理沙は笑顔でそう言ってヤマメの肩を叩く。

「ありがとう〜!」

「ヤマメはムチムチキーパーだね!」

 笑顔のキクラゲはヤマメに近付きそう言い、同じ笑顔のヤマメは両手を挙げた。

「うん! ムチムチキーパー!」

 コチヤーズ対クリアナイト第五試合を終えてから20日後の夕方頃、ユニフォーム姿で顔の汗を拭ったエリィが通路を歩いていた。

「この音……?」

 壁に耳を当てたエリィは目を閉じる。

「誰か練習しているの……? とっくに特訓時間は終わったのに……」

 エリィ通路を歩き、キーパー特訓場と書かれた扉の前で立ち止まった。

「キーパー……まさか! あのヤマメさんが居残り練習!?」

 静かに扉を開け、忍び足で歩みを進め、遠くからフィールドを覗いた。エリィの視点ではゴール前にオレンジ色のユニフォームを着用しているロングヘアの女性が、豊満な胸を揺らしながら飛んでくるボールを何度もパンチングで弾いている様子であった。

(近くによってバレたらあれかな〜……)

 忍び足歩くエリィは扉を開け、キーパー特訓場を後にした。

「そう言えば……髪の色が違ったような? まぁいっか! あのヤマメさんが居残り練習……命蓮寺すごい!」

 エリィは口笛を吹きながら通路をスキップして移動し始めた。

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