東方キャラとオリキャラでイナズマイレブンする話   作:みかづき椛

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  八十六話 第七試合、キックオフ

 コチヤーズのミーティングルームにあるホワイトボードの前に立つアシカが黒いペンを持って何かを書き始める。

「うろ覚えで名前覚えてないから私が会った人の特徴を書いていくわ」

「名前覚えてないのか……」

 魔理沙はボソッとそう呟くと、アシカは黒髪ストレートロングと書いた。

「黒髪ロングストレートか……心当たりあるか?」

 サバミはそう言いながらキョロキョロと周りを見渡し始める。

「あれ? 文は?」

「文さんなら妖怪の山でやることがあるっていなくなりました」

 エリィにそう返されたサバミは渋い表情に変わる。

「こんな時に情報屋がいないのか……まぁ後で聞けばいいけけども」

 アシカは白髪ロングと書いた。

「おい……適当だな……」

 ラックはボソッと文句を口にすると、アシカは傘だけ書いた。

「傘? それだけか?」

 魔理沙はアシカにそう質問を投げかけると、ぼんやりとアシカは斜め上を見つめ始める。

「なんか……傘持ってた印象しか覚えてないわ……」

「傘と言えば小傘か……小傘を出すつもりなら昨日の試合で出そうとするような気がするけどな……」

 魔理沙がそう呟いた時、橙が机を叩いて立ち上がった。

「もしかして紫様!?」

「橙、紫様はないでしょう……昨日、あやつら」

「あっそうか!」

「他の傘を持つ人が頭に浮かんだら教えて。それじゃあ次ね」

 アシカは毒だけ書いた。

(毒使いか……ってことはあいつなのか)

「毒使いは厄介そうだからキクラゲがマークしてね」

「りょうか〜い」

 キクラゲは右手を挙げて緩く返事をすると、アシカは眼鏡と書いた。

「メガネね」

「メガネねぇ……」

 早苗がボソッと呟いてから数秒間の沈黙が流れ、アシカは闇と書いた。

(うちで闇が得意なのはアシカとシラウオとエリィか……関係ないけど)

「いよいよ最後よ!」

「最後? 今、六人目だぜ」

 サバミにそう言われたアシカは姉妹だけと書いた。

「最後は一気に二人の特徴を答えたわ。覚えているのは姉妹だけよ」

「『だけよ』って……ダメダメじゃん。全体的に」

 カサゴはアシカにそうツッコむと、指を差される。

「だって第七試合のヒントになるだなんて思わなかったのよ!」

「重要なことはしっかり覚え、どうでもいいことは忘れる……凄くアシカらしいけどね……」

 その後、話し合いが進み、アシカが出会った者たちを予想し、予想される必殺技も考えていった。

「あと謎なのは……アシカが最後に出会った姉妹と、出題されなかった三人か……なぁ、本当に何も思い出せないのか?」

「それは諦めるしかないわね」

 魔理沙の質問に反省の色なしでアシカは返すと、他のコチヤーズメンバーが一斉にうなだれていった。

 そして九日後、リードシクティスを除くコチヤーズメンバーは神子たちが住む道場の入口に集まっていた。道場の前にはサッカーフィールドがあった。

(アシカが心を乱さないように観客席がない道場の前に作ったフィールドで待ってるが……本当に来てくれるのか?)

 ラックは両目を閉じて内心そう言っていると、フィールドに九人が瞬間移動で現れた。現れたのは輝夜、妹紅、薄緑ショートの風見幽香、黄色いボブの左側に赤いリボンがあるルーミア、茶髪ボブに白いリボンが付いている黒いハットをかぶって黒と独特な文字がかかれてある赤のマントを着用して赤い縁のメガネをかけている宇佐見菫子などが姿を現した。

「輝夜、妹紅、幽香、メディスン、菫子、ルーミアは予想してたが……問題はあと五人……」

 魔理沙は他の出現した二名に注目する。その二名は青いリボンと請求書や差し押さえの札が貼られている青のロングヘアの依神紫苑、金髪縦ロールの依神女苑であった。

「び……貧乏神〜!?」

 そう叫んだヤマメはあんぐりで依神姉妹を見つめ始める。

「あ〜。確かに貧乏神姉妹だったわね」

「貧乏神姉妹に会ったことを忘れたのか……」

 呆れるようにラックはそう言うと、サバミは黒幕子に近付く。

「あんた入れても二人足りないが……連れて来ないのか?」

 その時、黒幕子の背中に扉が出現、その中から赤いユニフォーム姿の舞と里乃、そして黒いユニフォームを着用して左腕に白いキャプテンマークがある隠岐奈が現れた。

「まさかあの秘神が参戦してくるとは……! これは驚きました……」

 驚愕の表情に変わった射命丸文はそう言うと、サバミがハッとした表情に変わる。

「全員有名なやつらってことか……って、秘神なのにスタメンをバラしてたのか……」

「お姉ちゃん、ツッコむところそこなの?」

「え?」

 サバミは不思議そうに妹のカサゴを数秒間見つめた。

「みなさん! 負けたら全財産失う気持ちで勝ちにいきましょう!」

 早苗の声かけにコチヤーズメンバーは右拳を高く上げて応じた。

 数分後、フィールドには両チームがポジションについていた。クリアナイトのGKは隠岐奈、DFは妹紅と里乃と舞と幽香、MFは輝夜とルーミアと菫子とメディスン、FWは紫苑と女苑。コチヤーズのGKは異世界出身のヤマメ、DFはサバミとエリィとラックと射命丸文、MFはシラウオとアシカと早苗とキクラゲ、FWはアキスと魔理沙。

「やってまいりました! 本日の試合ではいつものスタジアムではなく、異空間の道場前で行います!」

 ベンチ間には右手にマイクを握る異世界出身のカナが実況を開始し、ボールが置かれているセンターサークルには依神姉妹が並んでいた。

「クリアナイトからキックオフです! 今日はなんと兎がいません! 果たしてどんな試合になるのでしょうか!」

 審判の試合開始を告げる笛の音が鳴り響くと、紫苑のパスを受けた女苑はすぐさま後方に立つルーミアにパスを送る。

「……おや? クリアナイトのメンバーが微動だにしません」

 クリアナイトメンバー全員が数秒間突っ立った後、ルーミアの足元にあるボールに真っ黒い闇のオーラがまとわりつく。

「ブラックアッシュ」

 ルーミアはボールを右足で軽く前後に蹴り、力強く前に蹴り出す。闇のオーラをまとったボールは猛スピードで一直線にゴールを襲い始める。




フォーメーション
 クリアナイト(黒幕子のチーム)
       隠岐奈
   妹紅   舞   里乃 幽香
    輝夜   菫子 ルーミア メディスン
      紫苑 女苑

        アキス 魔理沙
  シラウオ アシカ   早苗   キクラゲ
 サバミ エリィ ラック  文
       ヤマメ
 コチヤーズ(早苗のチーム)
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