東方キャラとオリキャラでイナズマイレブンする話   作:みかづき椛

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フォーメーション
 クリアナイト(黒幕子のチーム)
       隠岐奈
   妹紅 里乃   舞   幽香
    輝夜   菫子 ルーミア メディスン
      紫苑 女苑

        アキス 魔理沙
  シラウオ アシカ   早苗   キクラゲ
 サバミ エリィ ラック  文
       ヤマメ
 コチヤーズ(早苗のチーム)


  八十七話 貧乏神は最凶最悪

 コチヤーズ対クリアナイト第七試合の開始直後、黒いオーラをまとったボールが一直線にゴールを襲っていた。

「私に任せてください!」

 そう意気込んでボールの前に立ちはだかった射命丸文は右手を振り払う動きをすると、自身の胸元に向かって風が吹き始めてボールが吸い込まれて白く染まる。射命丸文とボールは高く飛び、フィールド全体が風で吹き荒れ始める。

「ホワイト……ハリケーン!!」

 射命丸文の右足から放たれたボールは空を飛ぶ竜のような動きでゴールを襲い始める。

「開幕ブラックアッシュを文選手がホワイトハリケーンでカウンターシュートだー!」

 カナが右手に握るマイクに向かってそう叫ぶと、隠岐奈の背中から黒と青のオーラが噴出する。

「出でよ! 賢王……キングバーン!」

 隠岐奈の背中から噴き出したオーラは全身が紅白の配色で白い腕カ゚四本あり、裏表が紅白のマントを着けている化身――賢王キングバーンWに変化した。

「キングファイア」

 賢王キングバーンWは四本の腕からボールに向かって勢いよく炎を噴射した。炎に包まれたボールはやがて隠岐奈の右掌の前でボロボロの灰になった。

「賢王キングバーンか……なまら強力な化身が出てきたなぁ」

 サバミはそう呟いて自信ありげにニヤついた。

 前半4分頃、前線を走る魔理沙にボールが渡る。

「行くぞ!」

 魔理沙は右足を後ろに振り上げ、水色のエネルギーをボールにまとわせて上空へ蹴り上げた。

「必ず決めてみせるぜ。流星ブレード!」

 ボール周辺に水色の小さな銀河が現れ、魔理沙がジャンプして右足で力強く蹴る。黄色と青のグラデーションで流れ星のようにゴールを襲い始めた。対して隠岐奈は背中から賢王キングバーンWを出現させ、両手に炎をまとわせて力強く手と手を合わせて離し、炎を周辺にまき散らす。

「キングファイア!」

 賢王キングバーンWの目が赤く光り、四本の手から放たれた炎に包まれ、数十秒後にボロボロの灰に変わった。

「……止められたか」

 魔理沙は静かに悔しさを噛み締めるように右拳を握った。

(嫌な予感したけど……魔理沙の流星ブレードが単体で止められてしまったわね……)

 アシカは内心そう呟いていると、隠岐奈のゴールキックで試合が再開され、素早くパスを回し、女苑と並んで前線を走る紫苑に渡った。

「グレートブラスター!」

 紫苑と女苑の間に浮かぶボールに光と闇のオーラが融合し、さらに高く飛んだボールをジャンプした紫苑と女苑が左右から片足ずつ蹴り飛ばし、白と黒のグラデーションの光線のようなボールがゴールを襲い始める。

「止めろヤマメ!」

 サバミはヤマメに向かって気迫の表情で声をかけるも、ヤマメは逃げるように横に飛び退き、ボールは何の抵抗も受けずにゴールネットを揺らした。

「ゴール……! ヤマメ選手が……何故かよけました!」

「お……おい!」

 コチヤーズメンバーがヤマメの元に駆け寄る。

「よけたとは……最初に戻ったか?」

「ヤマメ、どこか具合が悪いのか?」

 ラックとサバミの質問に対してヤマメは黙って下を向いたまま何も答えずにいた。

「必殺シュートをまさか貧乏神が撃ったシュートだからなの!?)

「う〜……」

「……あっ、反応しましたね」

 射命丸文はヤマメを指差してそう言うと、アシカはヤマメの背中を優しく叩いた。

「一回様子見で左右をがら空きにするわよ。お姉ちゃんいい? 貧乏神じゃない人が必殺シュートを撃つから必ず止めるのよ。いい?」

「うん……」

 前半6分頃、サイドを駆ける幽香が逆サイドに向かって鋭いパスを送る。輝夜と妹紅がボールを上へ片足ずつ蹴り飛ばし、輝夜は頭を上にして右足を振り上げ、妹紅はオーバーヘッドで右足を振り上げ、二人は同時にボールを蹴ってボールから炎の翼を出現させる。

「炎の風見鶏!」

 炎の翼ごとボールはゴールに向かって襲い始める。ヤマメは右手を高く挙げて黄色い巨大な手を出現させ、前に突き出す。

「ゴッドハンド!」

 ボールは巨大な黄色い掌に収まり、炎の翼と威力が消えた。

「ふっ……ゴッドハンドか……」

 隠岐奈はそう呟いて微笑んだ時、サバミは安堵したかのようにため息をついた。

「とりあえず貧乏神じゃなきゃ止められることが分かったぜ」

 前半10分頃、ドリブル中のキクラゲに幽香が迫る。

「マジカルフラワー」

 幽香の口元から黄色く光る玉が飛んで魔理沙を囲み、玉がカラフルな花に変化してキクラゲを吹き飛ばし、花火を上げる。

「いや〜んなに〜!? フワッとした〜!」

 キクラゲは緩い悲鳴を上げると、幽香は高く上がったボールに向けて両手を突き出し、ボールを囲むピンク色の花弁が出現する。

「デッドフューチャー!」

 ピンク色の花弁が散り、水色のエネルギーをまとったボールをメディスンが左足で蹴り飛ばした。

「ミキシトランス……白蓮!!」

 ヤマメはボサボサ茶髪ロングから紫と黄色のグラデーションロングに変化した。ヤマメは左足を高く上げて地面に叩きつけ、右拳をひねりながら前に突き出す。

「正義の鉄拳!!」

 白蓮の右拳から激しく回転する巨大な黄色い拳がほんの少しだけ虹色に光らせながらボールを弾いた。

(早めに隠岐奈から点を取らないと……魔理沙の流星ブレードは止められてしまったし……どうしましょう……)

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