東方キャラとオリキャラでイナズマイレブンする話   作:みかづき椛

97 / 124
フォーメーション

 クリアナイト(黒幕子のチーム)
         美鈴
    妖精 妖精 フラン 妖精 妖精
      妖精 妖精 妖精   
       妖精   パチェ

        アキス 魔理沙
    シラウオ  アシカ   早苗   フナ
    サバミ エリィ リード   文
          ヤマメ
 コチヤーズ(早苗のチーム)


  九十七話 巫女の手

 紅魔館内で行われているコチヤーズ対クリアナイトの第八試合は、後半18分を経過していた。

 アキスはボールを高く蹴り上げ、そのボールに向けてアシカとフナが並んでジャンプした。

「ファイア……!」

「ブリザード!」

 フナは右足にオレンジの炎、アシカは左足に水色の冷気をまとい、二人で同時にボールを蹴り上げる。

「ダブルロケット!」

 炎と冷気が渦を巻くボールに向けて美鈴は両拳から黄色い拳をロケットのように発射するも、弾かれた。

「ゴール!! これで7−11!! 大逆転はあるのでしょうかーー!!」

「あと5点! なんとしても取りましょう!」

 希望に満ちた表情の早苗が周りにそう呼びかけると、審判が交代を告げる笛の音が鳴り響いた。

 ベンチから黒いユニフォームと白いキャプテンマークを着けている、険しい顔をしている黒幕子が立ち上がる。

 FWの妖精がベンチに向かって歩き始め、赤いユニフォームに変わった美鈴が前に歩き始めた。

 後半21分頃、魔理沙とサバミは連続バク宙から大ジャンプし、同時にオーバーヘッドでシュートを撃った。

「双飛遊星弾!」

 オレンジ色のエネルギーをまとったボールは落下する隕石のごとくゴールを襲い始める。

 しかめっ面の黒幕子は両腕をクロスさせて赤いバツを作り、勢いよく前方に飛び出した。

「ゴッドハンドX!」

 黒幕子の右手から大きな赤い手のひらが飛び出してボールを受け止め、完全に威力を殺した。

「くそっ……! 止められた……!!」

 魔理沙とサバミは悔しそうに拳を強く握る、そんな二人の元に毅然とした表情のアシカが近付く。

「双飛遊星弾が止められたとすれば……あの必殺技を出すしかないわね」

 後半24分頃、遥か高き位置にある銀河の中心に向かって魔理沙とサバミがボールを踏みつけた。

「ギャラクティカフォール!!」

「タマシイ・ザ・ハンド!」

 黒幕子の胸元から超巨大な赤い手のひらが出現し、銀河とともに落下するボールと手のひらが激突し始める。

 ボールの勢いが徐々に減っていき、完全に威力がなくなったボールは黒幕子の右手につかまれた。

「……は?」

 コチヤーズメンバー呆然とクリアナイトゴールを見つめ、フィールドに沈黙の時間が流れ始める。

「なんと黒幕子選手!! 前の試合で決勝点を取ったギャラクティカフォールを止めて見せましたー!!」

「……みなさん! まだ諦めないでください!!」

 引きつった笑顔の早苗は周りにそう呼びかけるも、誰からも返事をされることはなかった。

 数分後、魔理沙はフランドールと妖精二人が出現させた不気味な洋館の中に閉じ込められる。

「フラクタルハウス」

 不気味な洋館に雷が落ちて魔理沙は飛ばされた時、審判の試合終了を告げる笛の音が鳴り響く。

「ここで試合終了!! 黒幕子がキーパーに変わってからコチヤーズは1点も取ることが出来ませんでした!! 恐るべき強さでしょうかー!!」

 数分後、フィールドには静寂に包まれていた。コチヤーズベンチでは重い空気が漂っていた。

「とにかく時止めディフェンスを破る特訓しましょう。次の試合でなんとか黒幕子から1点取り、無失点キープするのよ!」

 アシカは周りにそう呼びかけた時に魔理沙はサバミの顔を覗くと、かなりの深刻さがあった。

「どうしたサバミ? いつもお前は負けても笑っていたが……」

「じ……実は……」

 数時間後の夜、紅魔館のとある部屋にある棺桶の中に顔色が悪いレミリアが寝かされた。

 部屋にはコチヤーズの選手たちと悪魔みたいな見た目の赤髪ロングヘアの少女――小悪魔と霊夢がいた。

「レミリアが死ぬって聞いて駆けつけたけど……どうにもならないの!?」

 霊夢はサバミに詰め寄るも、無言を貫かれる。霊夢はレミリアの右手に優しく自身の両手で覆いかぶさる。

「レミリア! 私よ! 博麗霊夢!」

「呼びかけても無駄だぜ……紅魔館メンバーが全員帰ってこないと……」

「私も紅魔館メンバーなんですけど……」

 小悪魔は震える右手を挙げると、魔理沙は小悪魔の体をじっと見つめ、肩に手を置いた。

「てか、黒幕子は悪魔を恨んでいるのによく襲われなかったな」

「パチュリー様におつかい頼まれてたんです〜!」

「タイミング凄いな……」

 魔理沙は小声でそう言うと、サバミはレミリアの前髪をずらし、額に優しく左の手のひらを当てた。

「あいつは……攫った三人と会わないと心が壊れ続ける魔法をかけたから……あんたと会っても魔法は打ち消せないんだ……」

「そ……そうなんですね……」

「あんたも昨日、黒幕子に襲われてた時に紅魔館にいたらこうなってたかもな……」

「フラン……パチェ……咲夜……」

 過呼吸になりながら寂しそうに名前を言うレミリアの様子を、周りは眺めていることしか出来なかった。

(このまま心が破壊されてレミリアが抜け殻になるのを待つしかないのか……!)

 両のまぶたを閉じた魔理沙が内心そう言うと、霊夢はサバミに向かって睨みつけながら近付き始める。

「サバミ! 何が何でも紅魔館メンバーを連れてくるのよ!!」

「いや……多分無理だ……あいつを探さないと……」

「だったら向こうから来てもらうってのは? あいつは悪魔を恨んでるのなら、私が悪魔の姿になっておびき寄せる。これでどう?」

「おっ霊夢、それはいいアイデアだな。私も悪魔の姿になっておびき寄せに行くか」

 魔理沙はニヤリと笑みをこぼして霊夢と目を合わせると、リードシクティスは右手を挙げる。

「私が出来ます。よろしいですか?」

 リードシクティスの言葉に霊夢と魔理沙は頷き、リードシクティスに歩みを進め始める。

「その必要はありませんわ」

 部屋に突然、気品あるクールな女性の声が響く。部屋の入口には咲夜の姿をした者が立っていた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。