【カオ転三次】幼女ネキの謎を解明するため、黒札調査隊は宮城県の奥地〇〇町出張所へと向かった――。   作:貧弱一般メガテンプレイヤー

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 当初は一話のみの投稿と考え、思いついたネタを片っ端から突っ込んだので長いです。

 基本ネタと下ネタだけのバカな話で、一部のキャラクターにセクハラとしか言えない行動をしております、ご注意下さい。
 
 マカーブルさんから頂いたイラストです。
 ネタバレという程ではないですが、本編見ないと意味が分からないと思われます。

 「マットにパワーボムで叩きつけられて、キョトンとしている黒死ネキ」

 
【挿絵表示】



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 やや薄暗い部屋の中には三人の男達――高校生ぐらいならまだ少年と呼ぶべきかもしれないが――が座布団を敷いて車座になっていた。

 彼らは三名とも今や悪魔、神に至るまで知らぬものなどない超人集団「ガイア連合」正式名称「ガイア連合山梨支部」所属の黒札である。

 

 とは言え同じ黒札とはいえそこは色々な差や違いというものは存在する。

 戦いに魅せられ戦いに全てを捧げる修羅勢、前世から続く因縁や現世の縁に囚われながらも己が道を歩む通称・運命愛され勢、そして最も多数であろう高い霊的才能だけはあるという所謂「普通の俺たち」

 コテハンもなく、特異な生まれも資質もない、ガイア連合に幾らでもいる――数多の神や悪魔が欲しがる霊的才能に満ち溢れた存在への比喩としては矛盾しているが――そんな名もなき黒札達であった。

 

 よって彼らの名前が語られる事はない、それ故便宜上彼らをA、B、Cと呼ぶ事とする。

 大事な事は名前ではなく彼らがガイア連合に所属する黒札で、覚醒修行を終えた所謂お年頃な男である事。

 

 そして彼らが――

 

 

 

 ――10人中9人が「正直ここまでとは思わなかった」と言うレベルのバカ達な事である。

 

 

 

「よし、揃ったな。では始めるぞ」

 

 まず声を上げたのは如何にも真剣っぽい感じで胡坐&腕組みをしていたA。

 頭巾と覆面で顔を隠した忍者装束という実に解りやすい姿だが、明らかに忍者ではなくニンジャの方であり、身に纏う雰囲気は紛れもなくゲニン、サンシタのそれ。

 スキル「刹那五月雨撃ち*1」を習得したが、前世から「切なさ乱れ撃ち」と間違って覚えていた為、自分だけの専用スキルと勘違いしてドヤ顔でアホを晒した。

 

 更にSTRANGE JOURNEYで同名のスキル*2が登場した事を知らず、これは「刹那五月雨撃ち」でなく「切なさ乱れ撃ち」という自分のみの専用スキルと主張して二重に恥を晒し、現在は「切なさ乱れ撃ち(センチメンタル〇ラフィティ)」というオリジナルスキルだと言い張っている。

 

 自分だけの無茶苦茶な理屈を押し通してくるタイプのバカである。

 

「何だよ急に集まれってよぉ。理由も極秘の一点張りだしよー」

 

 答えたのはだらしなく足を伸ばして座るB。

 兜、面頬、甲冑という鎧武者そのものといった格好だが、兜は三日月型前立て*3、鎧は上部は真田の赤備え*4で下部が金陀美具足*5、でっかい数珠を肩から掛け*6、笹竹を指物*7にして背後に置いてある刀はへし切長谷部*8、無論本物の訳がなく態々追加料金払って見た目改造しただけの黒札用ノーマル装備。

 

 戦国武将にあやかればきっとなにか良い事あるよ!どうせやるんなら沢山やった方がお得だよね!とアホな思い付きの結果がこの珍妙極まりない姿。

 

 恰好だけでなく、月に七難八苦を叫び*9、常に足や指を動かし揉む*10等逸話も真似るようになったが、戦利品のマッカや宝石を床に敷き、その上で裸で転がった*11のがバレた際は二人から割と本気でボコられた。

 

 その場の思い付きで発言や行動してやらかすタイプのバカである。

 

「また馬鹿な事を思いついたんですか? 人を巻き込まないで一人でやって下さいよ」

 

 呆れた声で続けるのは片足立て座りのC。

 目深に被ったとんがり帽子に無地のローブにマント、手には木製の杖に革装本と格好だけは正統派の魔法使いで一番まともである。

 なお本は只のメモ帖で書いてあるのは「ぼくのかんがえたさいこうのしきがみよめ」の大量の試案とシキガミ嫁とのデートと夜戦の計画案のみ。

 このパーティーの戦闘におけるコントロール役を自認し、普段からですます調で話す――理由は自分は他二人とは違うという小賢しいアピールだが――このメンバーでの頭脳担当の自称軍師。

 

 しかし、その評価と実績は二人からの呼称が今郭図*12であるあたりお察しだ。

 

 自分が利口だと思っている性質の悪いタイプのバカである。

 

 生まれた時からの近所の同い年の幼馴染同士であり、三人とも転生者という割と奇跡的な確率で出会った彼ら。

 転生した者がよく陥る前世の記憶故に家族や同世代の子供に馴染めない――などという事もなく、バカ故にふつーに現世の家族と暮らし、ふつーに子供達にバカ扱いされつつ混じって遊び、問題なく日々を送った。

 さすがにバカでも転生者である事は隠していたものの、バカ故にあっさりバレて三名共転生者である事を互いに知る事になる。

 そしてその際の彼らの最初のセリフは

 

「「「なんで美少女じゃなくてテメーらみたいなバカどもなんだよ!」」」

 

 という魂の叫びであった。

 

 転生し、最初に出会った同じ転生者は美少女でなくてはならない。

 

 そう古事記にもなろうにもハーメルンにもカクヨムにもノクターンにも書いてあるのにドウシテ……ドウシテ……。

 そんなやり切れない思いと無念と怒りを拳に込めて、トリプルノックダウンするまで殴り合い続けた彼らの姿は、空から見下ろす満月も月のウサギ達も思わず目を逸らす程にダメであった。

 

なお保護眼鏡ニキ、牡丹ネキ*13に出会った際に血涙流す勢いで羨んだ挙句「このバカ共と交換して下さい」と相手にマイナスしかない提案をした、無論三人まとめてチェスト関ヶ原された。

 

「うっせーぞバカ共、黙って聞け。言っとくが今回はマジな内容だからな」

 

 Aの真剣な言葉にもBとCは胡乱気な顔を変えはしない。何故ならAが今迄に何度も真剣な顔でアホな事を言いだした事は数えようと考える事すらアホらしいからだ。

 そしてBとCもAの事を言えた義理ではない。

 実際、話するだけなら戦闘用装備を着る必要もないのに、大事な話だからと揃って態々着込んでいる時点でお察しである、無論霊的盗聴防止の機能等全くついていないので只の雰囲気作りでしかない。

 アホな事を言い出した事も、実際にバカをやった事も、三人全員がほぼ横並びである。

 

 最近だと、馬ニキ*14の牧場でシルクハットとタキシードを着込んで走れマ〇バオーと、とってもウ〇ナミを三人で踊って熱唱した。

 

 特に理由なんてものはなく、基本こいつらの行動原理はその場のノリと勢いである。

 シキガミでも居れば盛大なツッコミが入っただろうが、残念ながら彼らは珍しいシキガミ未所持の黒札であった。

 なお、態々長野までその為に行ったのではなく、依頼のついでに立ち寄った形だが、ノリ次第では依頼など無くても長野までいくのがこの三バカのバカたる所以であった。

 

 BとCからの冷たい視線を無視してAが続ける

 

「んで、お前らを集めたのは至急議論が必要な発見があったからだ。有名黒札で修羅勢の一人、宮城の幼女ネキ*15についてだ」

「あー、あの『なめられたら殺す! 見た目は幼女、中身はスジモノ、その名は十六代目葛葉ライドウ・鵺原リン!』で有名な」

「いやそれ貴方が言ってるだけでしょ、何ですかそのあからさまにコ〇ンをパクったフレーズは」

 

 Bにツッコミいれつつ胡乱気な目のままAを睨みながらCが続ける。

 

「以前『ニンジャはロリにパワーボムを決めなければならない』とか戯言抜かしてましたけど、まさか幼女ネキにパワーボムをかけようとでも?」

 

 事案まったなしのCの暴露でBの目が完全に手錠をかけられた変質者を見る目に変わった。

 

「うわマジか、ひくわー、幼女虐待だわー、赤おじさんと黒おじさんが激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリームだわー」

「捏造はやめておけといっているサル! 邪悪なロリババアをパワーボムでインガオホーさせねばならないっつったんだ!……まあ幼女ネキにお願いしようとは考えてたんだけど」

 

 酷い誤解に怒鳴り声を上げて、直後に照れくさそうに人差し指をちょんちょんするA。

 女の子がやれば萌えるかもしれないが忍者装束のバカではウザいだけだ。

 

「間違ってないじゃないですか。というか本気で幼女ネキにパワーボムやるつもりですか」

「そうか……地獄かマグロ漁船行きのどっちか知らんがオタッシャでなー。骨は拾わんがお前のオタカラはオレがしっかり引き継いでやるからな」

「ですね、今から生命保険に入るのは無理ですが、装備や道具は地元霊能組織に売れるでしょうし、安心して――お逝きなさい!」

 

 笑顔で死者を見送るモードに入ったB、決め顔でビシッと指差ししてポーズまで決めたCに青筋立ててAが怒鳴りつける。

 

「話は最後まで聞けーーい! 邪悪なロリババアなんてそうそういないから妥協して邪悪じゃないけど暴君だの意思ある大陸間弾道弾とか言われてる幼女ネキに頼むつもりだったんだよ! 幼女ネキなら俺の攻撃なんか屁みたいなもんだしノリもいいからオシラスでドゲザしたらOKしてくれるかなって」

「さすがに幼女ネキにケンカ売る程アホじゃなかったか。ん? だったって事は今はちげーの?」

「いやだってさ」

 

 Bの問いにやっちゃったZE☆と言わんばかりの笑顔・笑声でAが答えた。

 

「よく考えたら幼女ネキは暴れん坊なロリであってロリババアではないじゃん? 邪悪を妥協した以上そこは妥協しちゃダメだろうと思って」

 

 笑いながら後頭部を掻くA、それを見る二人の目は、最早人ではなく、道端に転がるペットボトルの蓋を見る目であった。

 

「ハナから気づけよアホ過ぎて草生やすしかないわアホめ」

「そもそもなんでロリババアにパワーボムかけるのに必死になってんだよって話ですよ、ドアホですね」

「シャラップ!! ニンジャってのは高みを目指すなら邪悪なロリババアを無慈悲な二連パワーボムで爆発四散させる事は避けられない存在なんだよ!」

 

 んなこたぁない(タモリ風

 

 なお完全な余談だが黒死ネキ*16という条件に合う相手を見つけたBとCが、Aをパワーボム、パワーボム!と囃し立てた結果乱闘になるのは少し先の話。

 

 じゃ、お疲れでしたと席を立ちそうな二人に待てぃ!と手で制しながら話は終わっていない、否、まだ始まってすらいないと止める。

 

「くそっ、いきなり盛大に脱線しちまったじゃねえか。最初に言ったけど今回マジな内容だからな、気の弱い奴は今のうちに心臓揉むか叩くかしとけ」

 

 場を仕切り直し、当初の真剣っぽい雰囲気になったA、そして何時も真剣にアホな事を言うが、何時もより真剣っぽい様子にBとCもようやく多少は真面目に聞く態勢になる。

 

「言うまでもないがこれから言う事は他言無用だ。それじゃあ、言うぞ。実は幼女ネキや関係者のスレを見てて疑問に思った事なんだが……」

 

 ごくり、と誰かが唾を飲む音が室内に響き、

 

 

 

「……幼女ネキって『処女』なのか?」

 

 

 

「なん……」

「だと……?」

 

 黒札達に電流走る……っ!

 

「ちょっと待て、お前は何を言ってるんだ。むちむち巨女がマストと言い切り、あの歳でヤりたいからと『マーラ様』を生やした幼女ネキだぞ!?」

「……複数のシキガミと悪魔、人間も含めた多数の嫁相手に日々ズッコンバッコン大騒ぎしてる幼女ネキが処女……? いや、いくら何でもそれはないでしょう」

 

 かの幼女に対して、あまりにも似合わぬステ表示、否、状態異常とも言える呼称に動揺と戦慄と疑念を隠せぬ二人。

 幼女ネキが複数の嫁がいなければ、嫁達の身体が持たない程の性豪である事は、よく知られている事実である。

 

 

 羨ましい ああ、羨ましい 羨ましい

 

――三バカ心の俳句

 

 

 自分たちはまだシキガミ嫁どころかシキガミも持たず、女の仲間も仲魔も居らず、人間童貞や素人童貞といった言い訳すら不要な真性のガチ童貞だというのに

 

 なおシキガミがないのも、童貞なのもこいつらの自業自得、且つ自縄自縛である。

 

 ハジメテの相手は僕の考えた最高で最強でエッチな理想のシキガミ嫁で。

 

 そんな童貞丸出しの悲願に固執するあまりに、もっと良いシキガミ嫁の案があるのでは?もっと凄い娘を作れるのでは?そんな童貞全開な拘りとレベルを上げればもっと凄いシキガミが作れるという事実が躊躇いを生む。

 おまけにシキガミとの癖の不一致*17や教育*18で問題が起きた例もあると知っては増々二の足を踏んでしまう、他二人に先にやらせようと考えるぐらいには――このバカ共が上手くやれたなら間違いなく問題はなく、失敗したらそれを他山の石とすればよいという非情の策である。

 そしてなまじ我慢してしまった故に、今更悪魔娼館や名家の種乞いに走るのはなんかすっごく負けな気がする、加えてこいつらはスケベだが同時にドのつくヘタレ共なので自動的にシバブー*19が自らに発動するのだ。

 

 所謂『初めてはちゃんと好き同士で』という童貞故の無駄に高い理想と潔癖性と倫理感であった。

 

 そして何より娼館や名家に逃げて他の二人に根性なしの負け犬呼ばわりされるのは絶対に受け入れられない、そして同時にシキガミでも娼館でも名家でもバカ共に先に脱・童貞されるのも天地がひっくり返っても認められない。

 いざとなれば現場に突入して裏切者を殺してでも止める覚悟を既に三人全員が決めている。

 

 つまりこいつらの思考をまとめると――シキガミ嫁欲しいよ、でもレベル上げてからの方が凄いから悩むよ、先にシキガミゲットしてマウント取りたいよ、けど失敗したら恥ずかしいからバカ共に先にやらせたいよ、童貞も早く捨てたいよ、だけど悪魔や名家は負けたみたいでいやだよ、それでも他の二人に先に卒業されるとか許せないよ、だからシキガミ作るの牽制するし脱・童貞も邪魔するね!

 

 そんな無様でヘタレで醜すぎる感情から互いを牽制し、足を引っ張りあった結果の『ごらんの有様だよ』なバカ共の現状であった。

 

 三人とも内心の嘆きと心の内に宿る安西先生からの『諦めたら?』という声から全力で目と耳を背けて話を続ける。

 

「俺も最初はそう思ったさ。だが普段嫁達との性活を平気でスレで語る幼女ネキが、自分に関してのみ沈黙するのはおかしくないか? 普段のノリならヤラレてる時のアレコレも平気で書くだろ」

「……言われてみりゃ確かに」

「待ってください、黒札の中には天使や悪魔絡みでそういう方面で被害を受けた人も居ます。もしも幼女ネキもそうなら触れてはならぬ案件なのでは」

「無論そっちもちゃんと調べた。過去スレ総ざらいしたが悪魔関連で生まれと幼少期、いや今も幼女だが、まあ兎も角色々あったのは確かだがそっち方面はなかったようだ」

「むう……」

 

 突如与えられた想像もしていなかった驚愕の可能性にB、C共に居住まいを正し、真剣にこの問題と向き合う姿勢となった。

 

「これは確かに本気で議論するに値する議題と言わざるを得ませんね」

「おお、こいつは久しぶりのデカい山だぜ」

 

 斯くして彼らの痴的疑問に対しての議論会、英語で言うとディスカッションが始まった。

 カス子ネキ*20辺りが聞けば『人の処女で議論する前に自分の童貞をどうにかしろ』と辛辣にツッコむ事だろう。

 

 なおその場合、ポマードと三回唱えられたクチサケのように弱点を付かれた怪異の如く、泣きながら逃げていくバカ達という見苦しいモノが誕生する。

 

 

 

 

 

 

第〇〇〇回討論会、開始。

 

 

第一発言者A YES!ロリータNO!タッチ

 

「幼女ネキはコテの通りのリアル幼女だ。そんな身体が出来上がってない状態での性交は害になる、そう判断したシキガミ達に止められている。故に処女なんじゃないか?」

「異議あり! 一般ピープルならそうだがオレらみたいな覚醒した連中なら話は別だ。それに入れる側でもう散々ヤリまくっといて今更すぎるだろ」

「では肉体的でなく精神的なもの、ヤラレるのが怖いというのはどうでしょう? 確かに彼女は鋼どころか神珍鉄メンタルですがシチュが異なれば色々変わるのが人間です。『英雄など酒場に行けばいくらでもいるが歯医者の治療台には一人もいない』という名台詞もありますし」

「うーん、ありえんとは言わねえけど、幼女ネキだからなあ……あの怖いもの知らずな幼女がハジメテに今更ビビるかってーとちょっと無理がねえか?」

 

 怪訝な顔のBに対し、ぽつりとAが呟いた。

 

「――でもそのシチュと幼女ネキの組み合わせならちょっと見たいかも」

 

「「それな」」

 

 Aのその呟きにBとCは真顔で頷いた、取り合えず三冊下さい。

 

 

第二発言者C だが気の強い女の〇ナルを責めるロマンは確実に存在する

 

「思ったのですが、処女だけど処女じゃない、という可能性はないでしょうか」

「なんだそれ。ヤッたけど処女じゃないってなんだよ、もしかして処女膜再生手術とかってやつか?」

「流石にそれは意味不明にも程が……あ、まさか」

 

 気付いたAにCはフンフンと鼻息荒く続けた。

 

「はい、前は処女で後ろでがっつりというパターンです。『気の強い女はア〇ルが弱い』は世界の真理の一つですし、中々ロマンのあるシチュと言えないでしょうか」

「あえてツッコむが、それエロゲ世界の真理な。尻派のオレとしてはアリなシチュだが、さすがにいくら何でも盛りすぎじゃねぇか、それは」

「幼女で生やしててハーレム持ちの絶倫で実は処女で更に後ろはトンネル開通&バッチリ開発済……おっぱいと一緒で属性も盛ればいいってもんじゃねえんだぞとツッコみが入りそうだな」

 

「じゃあナシだと?」

 

 そのCの問いかけに、二人はサムズアップで答える。

 

「「いや、それはそれでアリだ」」

 

YEAAAH!! ピシガシグッグッ

 

 

第三発言者B 一度も侵入を許していない砦は凄いが、一度も侵入に成功した事がない兵士は情けない

 

「思ったんだけどよ、そもそも幼女ネキの膜、破れんのか? ふつーに銃弾とかはね返しそうなんだが」

「それは流石に……いや、あり得ないとは言い切れないのか? 男側が覚醒者でレベル差酷いと『へっ! きたねえ花火だ』もあるらしいからな」

「じゃあ女性側が高レベルの場合だと……握撃?」

「「ひっ」」

 

 思わず股間を押さえる三人の脳裏に、白のスーツに鰐皮靴、縁なしの眼鏡と顔中に傷跡シールと黒札なら割と皆知ってる格好をした幼女ネキがオオオワセガタ*21の模型を握ってビー玉より小さく圧縮する絵が浮かんだ。

 

「は、話を戻しますと、別に『ご立派様』でなくてもいいんですから。スケベ部なら幼女ネキ相手にも通じるアダルトグッズぐらいあるでしょう」

「幼女ネキでもOKな〇イブか、弱い悪魔ならそのまま殴って倒せそうだな」

「実際そんなアダルトグッズが大量にありますからね、あそこ。こないだもカタログ見てたら八又になったバイ〇とかありましたし」

「それオレでも商品名分かるぞ。あれだ、やまらのおろち*22とかそんなんだろ」

 

 自信ありげな顔で言うBに何とも言えない表情でCが首を振った。

 

「いえ、『破壊神の破壊神も因縁諸共破壊する、スサノオォン!アォン!』でした。亀頭部分が蛇というか龍の形してましたね」

 

 想像の八割増で酷かったネーミングにAが呆れながら思わずツッコむ。

 

「……スサノオとヤマタノオロチがタッグでカチコミかけてくるんじゃないか? それ」

「神話の不俱戴天の宿敵同士の共闘と考えると、結構熱い展開なんですけどねえ」

「理由がバ〇ブの名前と形な時点で台ナシってレベルじゃねーよ」

 

 もしかしてスケベ部の連中はこの二人よりバカなんじゃなかろうかと三人は思った。

 

 無論、全員自分は棚上げである。

 

 

第四発言者一周してA ただし忠誠心は鼻から出る

 

「シキガミからのアプローチで考えてみたんだが、主に絶対忠誠なシキガミに主は傷つけられない、それは膜だって含まれる、よって幼女ネキは処女。Q.E.D. というのは?」

「えー、でも女の黒札でシキガミ相手がハジメってやつらなんかいくらでもいるだろ。いやでも女同士だから引っかかんのか?」

「それは……む、いえ逆に主を守る為に処女を捨てさせる可能性に思い至りました」

 

 無言で続きを促す二人に、Cが己の考えを伝える。

 

「語るまでもなくオカルトにおいて処女とは様々な意味と価値を持ちます。実際それで黒札含む女性霊能持ちが悪魔に狙われる話は山ほどありますし」

 

 語るまでもないとCが判断したのはこいつらならメガテン世界と知った時点で『悪魔とHな事してレベルアップ!』というSSやAA作品、やる夫スレ等で散々あったシチュとそれに繋がる情報を調べない筈がないと確信しているからである。

 何故なら自分が真っ先に調べたのだから。

 

「そうか! 処女じゃなけりゃその手の連中は間違いなく減らせる!」

「ええ、まあ焼け石に水でしょうが減るに越した事はありません。それに処女相手に特効なスキルや権能持ちの悪魔だっている筈です」

「そもそもシキガミがぜってー主に手を出せないって訳じゃないだろ。眠ったりパッパラパーになったヤツの目ぇ覚ますのに一発かますとかふつーにあるし、コントや漫才みたいなど突きあいやってる連中もいるだろ。ほらあれだよ愛ある拳は防ぐすべなしってやつ」

「それは多分、いや絶対違う。そういや居たな、ほら、毎度毎度自分のシキガミにシバかれてるおっさん*23

「ああ、あの人。最近見かけませんけど何かあったんですかねえ」

「次あったらなんかおごってもらおうと思ってんだけど、全然会わねえんだよなあ」

 

 ここから三バカとノンデリニキの出会い、普段なら相手にもしない連中だが、偶々目に付いたので少し忠告してやろうとノンデリニキが三バカにちょっかいをかけた時へと遡る。

 

 

 

 

 

 

「%#&□△◆■ーー。∈∋⊆⊇⊂⊃∪∩∧∨⇒⇔∀∃∠~!」

 

(なあ、一体誰だよこのおっさん。お前らの知り合いか? それとも親戚か?)

(いや知らねえぞ。お前らの親戚じゃねえなら、ウチのガッコの奴らの身内に黒札が居たとかか?)

(ああ、それで自分の身内に迷惑かけるなと文句を言いに来たと。何か思い当たる件は?)

(最近のだと……生徒指導室に誤射に見せかけてペットボトルロケット大量にぶち込んだ件か?)

(B組の女殴ってそうなヤリチンチャラ男野郎の机とカバンにアッー!な写真と本を山ほどつっこんだやつかも)

(3年のガイアニアンチ通り越してヘイトしてた奴のセガサターンをデスサターン*24にした件はまだバレてない筈です)

 

 床に正座で並んで座り、目の前のノンデリニキからのありがたいご高説(笑)を余所にひそひそ密談するバカ三人。

 かなり酷い、説教とも呼べぬ罵倒すら含むその内容は、普段の彼らなら聞いた瞬間ガチギレからの場外乱闘確定の代物だが今の彼らには通じない、というか聞こえていない。

 見知らぬとはいえ、年上で身形のちゃんとした相手があれこれ言ってきた時点でこれは説教の類だと認識した彼らの耳はその内容を完全にシャットアウト、意味のある言葉と認識しない状態である。

 

 今世に生まれてより数えるのも馬鹿らしい程に一般人にも覚醒者にも説教され続けた彼らの説教スルースキルはとっくの昔に青字のカンストだ。

 

 終わりそうにない説教or文句に早々に逃走を決めて隙とタイミングを計る三人。

 だがその時Cが周囲の視線に気づいた。

 

(あれ、これ私達じゃなくておっさんの方が注目されてませんか?)

(あ、ホントだ……それにこのおっさん、なんか周りからアレな目で見られてねえか?)

(だよな。もしかして結構な有名人なのか? このおっさん)

 

 これは一体?と予想外の事に戸惑う三人。

 そして改めておっさんと周囲のおっさんを見る目を観察し、気づいた。

 あれ、これもしかして普段周りが自分たちを見る目とおんなじなんじゃね?と。

 その結果、彼らはバカ故にこう判断した。

 

 このおっさんは自分たちの同類、同じポジションのやつだと。仲間をみつけて声をかけてきたんだなと。

 

 (見た目だけ)神妙な様子で自分の啓蒙に耳を傾けていた(ノンデリニキ目線)少年三名が突如立ち上がり、なんか妙に馴れ馴れしい感じの雰囲気でノンデリニキに近づく。

 どうしようもない連中だが自分の話を素直に聞く所は評価出来る、このまま自分に習うならまだ若いから更生も間に合うと思っていたのにと不快に顔を歪めるノンデリニキ。

 

「ちょっとまだ話終わってないよ、大体君らは「あんたバカだぁ」――は?」

 

 やたら馴れ馴れしく肩に肘を乗せながら、いきなり自分が心底バカと思っている相手からバカ扱いされた事に然しものノンデリニキも動きを止める。

 馴れ馴れしい、もしかしたら優しいと言えるかもな笑顔(装備で見えない)でAが、続けてB、Cが言葉を重ねる。

 

「別にあんたが悪いわけじゃないさ。不細工やバカも一種の才能ってやつだ」

「そーそー、ブスとおんなじだ。みんな美人じゃ気持ち悪いように全員頭がいいだなんてつまんねえ」

「でもね、ブスはブス、バカはバカとしっかりと自覚しないと……まあバカでも不細工でも、割と楽しくやれるものなんですよ?」

 

 そう彼らは完全スルーして全く聞いてなかった説教と、周囲の視線からこう判断した、してしまった。

 

 自分たちは三人だが、このおっさんはきっと一人でさみしかったんだな、と。

 

 回りくどい言い方しないと恥ずかしくて声もかけられない、とってもシャイなおっさんだったのね、と。

 分かる、分かるよ。いい年のおっさんが自分たちみたいなフレッシュな若者に声かけるのはすっごく勇気がいるよね、と。

 大丈夫、俺たち優しいからよ、おっさんでも臭っ!っていきなり消臭剤吹きつけたりなんかしないよ、と。

 

 三人のバカは満面の笑み(見えない)とサムズアップで、歓迎と応援の意味を込めて、告げた。

 

 

「「「遠慮して生きてこーーーーぜ!」」」

 

 

 ナチュラルに思い切り下にみている、且つハイレベルなバカ共に完全な勘違い&同類へのシンパシー&上から目線&ほんのちょっぴりの優しさと哀れみでそんな事を言われてしまったノンデリニキ。

 ノンデリニキが色々とオーバーフローを起こし、名状し難い絶叫と共に暴れ回るその寸前に、駆け付けた己のシキガミ*25のサテライト回転しながらのドロップキックで沈黙したのであった。

 

 その後三バカは同類認定したノンデリニキを見かけると「おっさん、なんか奢ってくれ!」とフレンドリーに声を掛ける様になり、ノンデリニキは三バカから隠れる様になったのは本編に関係はない。

 

 

 

 

 

 

 暫しの回想から戻ってきた三人は、今はおっさんよりも幼女だとおっさんを脳内パーティーから追放処分にした後に改めて本題に戻る。

 

「で、だ。話を戻すが正直このまま議論を続けても結論は出ないよな?」

「確かにこのまま続けてもなあ。どうにも情報が少なすぎらあ」

「ならば情報を集めねばなりませんが、スレや掲示板は既に調査済。さてどうしたものか」

 

 暫しの沈黙が続いた後、ぽつりとAが呟く。

 

「……直接、リアルで調べるしかない」

 

 その発言にBが顔色を変え、Cが絶句する。

 

「おいマジか!? 相手はあの幼女ネキだぞ!?」

「お前らは分からないままでいいのか! 普段あんな事やこんな事しまくってる幼女が実はヴァージン保ってましたとか!」

「そりゃ確かにこのままでは夜も眠れなくなりそうです。しかし……」

「あの豪傑幼女が実はちょっと攻められたら弱い一面見せたり『もうらめぇ~』とかなっちゃう娘だったりするかもしれないだろうが!――俺は、それが知りたい!」

「正直テクでは劣れど体力はミナミィネキなみの精豪って可能性の方が高いと思います――思いますがそれも良きですね。三冊買います」

「いや、割とあるかもしんねえぞ。あの第六天魔王が実はガチネコホラレモンだったとか聞いたことあるしよ」

 

 熱く語るAに釣られてBとCもどんどん気になって仕方がなくなり、恐怖を性的な意味での知識欲と好奇心が塗りつぶしていく。

 このままの流れで調査開始となる勢いだが、そうは問屋が下ろさない。

 

「ですが…………二人ともあの一件を忘れたんですか? オペレーション『ダーティーバベル』と同じ、いえ、もっと悲惨な結果になるのでは?」

 

 彼らの前には忘れ難き過去が立ちはだかっていた。

 

 

 

 

 

 

 あれは三名がまだガイア連合に所属してそれ程時がたっていない頃の事。

 現代にモノホン仙女がいて、トリコ食材や宝貝を作ってると聞いた三バカは当然興味をもち、探究ネキ*26の事を知った。

 そしてバカ共はうわー、マジに仙人っていたんだ、リアル竜吉公主マジふつくしい、罵ってください等のアホを言い合いつつ、彼女がその美しい身体に汚れたバベルの塔を建築しているという事実に慄いた。

 

 そしてAが発したある問いが全ての始まりとなった。

 

「探求ネキのネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲には砲弾は付属してるのか?」

 

 その問いが起こしたものは議論ではなく、激しい争いであった。

 何故なら、Aはふたなりに玉は要らない派であり、Bはふたなりに玉が無くてどうする派、そしてCは安易に女子をふたなりにするべからず勢だったからである。

 

「貴様ーッ! ふたなりはふたなりであって男ではない! 故に性交に必要な竿は必須だが玉は不要なのだと何故分からん!!」

「ぬかせい! 棒と玉揃ってこそのチ〇コであり肉刀! 弓と矢と同じ不可分な存在という事実から目を逸らすな!!」

 

 互いに譲れぬロジックとポリシーの為に一歩も引かぬAとB。

 

「全くこのバカ共は……あまりの無知蒙昧さに最早呆れる通り越してムカついてきますね」

 

 今にも殴りあいを始めそうな二人の間にこちらも苛立ちを隠さぬCが割って入る。

 

「お前如きうすっぺらな藁の家が、深淵なる象と鮑の間に乗り込んで来るんじゃあない! すっこんでろ!」

「玉どころか竿すらみとめねーやつの出る幕じゃねえ! テメーは庭のスミでアリの巣に水流し込んでニヤニヤしてりゃいーんだよ!」

 

 戦う猛獣同士でも戦いの途中邪魔が入るなり協力し合い、排除する。

 獣の如く吠え立てる二人に怯むことなくCが朗々と語る。

 

「肝心な事を忘れてるんですよこの薄らバカ共。いいですか? 探求ネキはその名の通りの様々な探求者にして研究者、且つ開発者なのです。つまり――」

 

「――態々生やさずともバ〇ブのような着脱式で携帯可能、いえ自立式な『ご立派様』すら作成可能だという事……!」

 

 Cは女同士ならき〇ら系のソフトないちゃいちゃ百合からガチなハードコア〇ズもイケる男であった!

 

「プーさん蹴るなぁ!! 俺どころかペ天使共ですら言わない可能性がもしかしたらあるかもしれないと言えない事もないレベルの暴論ぶち上げてんじゃねえぞ!」

「そこまで『ミシャグシさま』が嫌いか!? 毎日トイレでみてるてめーの粗末なモノに申し訳ないと思わねえのか!」

「手持ち出来たり自立式の方が色々対応出来るしプレイの幅だって広がってお得で1.5倍は興奮するでしょうが!」

 

 一斉に繰り出された拳が均等に顔面に突き刺さり、口も手も止めぬまま盛大な三つ巴の殴り合いに移行する。

 

「ク〇ト〇スが巨大化してふたなり化というある程度の説得力のあるシチュの良さをどうしてわからんのだ糞馬鹿垂れい!」

「そもそもS〇Xは子供を作るためのモノ! なのに玉を否定すんのかこの後ろ向きな反出生主義者共がーー!」

「綺麗な竿役、一緒の3P、ふたなりならOKとなり、最後は男でも可愛ければヨシとなってしまう! ふたなりがアッー!沼への第一歩と気付けぬか俗物共がぁ!」

 

 血飛沫が飛び、骨が軋む、決して分かり合えない嵐の如き狂乱のディスカッションは全員が意識を失うまで続いた。

 死んだような気絶の後に目を覚まし、気まずい雰囲気の中、無言で怪我の手当てと部屋の掃除を行い、何とか仕切り直す。

 

「このままじゃ埒が明かん。こうなったら真相を確かめる他に道はない」

「やっぱそれしかねえか……んで一体どうやって確かめんだよ?」

「そうですねえ。モスキート=サン、貴方ちょっと探求ネキの家に忍びこんで来てくれません? ニンジャなら楽勝でしょ」

「フィーヒヒヒ! 探求ネキの家! フィーヒヒヒ!――って誰がモスキート=サンだボケ。無理に決まってんだろ、侵入者を虫ケラ同然にする陣*27とか仕掛けられてたらどうすんだ」

「直接聞くか? エロい理由じゃなくてあくまで学術的、探求目的の質問なんですーって言ったらワンチャンないか?」

「ある訳ないでしょ。その場で全員脳天かち割られても*28文句言えませんよ――む?」

 

 突如腕組みして考え込むCに気づかずAとBがあれこれと話し合いを続ける。

 

「まあ有力黒札の中じゃかなり穏健、温厚な人らしいし、即ネギトロにされるなんて事はない筈だ。多分」

「でもトリコ食材や宝貝作ってんだろ? すっげえみだらなだらしない顔*29とかやたらムダにくどくて濃ゆい顔*30にされるかもしれねえぞ」

「地味に嫌だな。まあそのぐらいなら許容範囲内だが、肝心の汚れたバベルの詳細が分かんないんじゃやる意味がない」

「うーーーーん、どうしたもんか。おい、自称軍師。なんかいい手はねえのか」

 

 このメンバーの頭脳で軍師で賢者を自称しているCに偶には役に立てとBが声をかける。

 しかしCは答えず、腕組みしてむむむ、と唸り続けるばかり。

 A、Bの顔がこいつ大丈夫かとジャンキーを見る目に変わりそうな中、Cがかっと目を見開き叫んだ。

 

「見えた!」

 

 今Cの頭の中にだけニュータイプの火花みたいなエフェクトとピキーンという音が鳴り響いた。

 うわ、こいつ遂に狂神系の神託でも受信したのかと引いてる二人の目を無視して策を述べる。

 

「結論から言いますと、直接探求ネキに尋ねに向かいます」

「いやそれやっても怒られるだけだろ、だからこうして悩んでるのに」

「ならないんですよ、本当に真面目な質問をするんですから」

「どういうこった?」

「ま、焦りなさんな。バカでも分かるよう説明してあげます」

 

 物凄いドヤ顔(帽子で見えない)とドヤ声にイラっとしながらもその策とは一体と聞く姿勢の二人に得意げな顔で杖を片手にCが説明を始める。

 

「まず探求ネキがふたなりに、両性具有となったのは何故か? そう、仙道他様々な研究と探求の為に必要だったからです。無論性的な意味で、というのもあるでしょうが、それはあくまで従であり主ではないのです」

「……!? そうか、そういう事か!」

「? そ、それが一体なんだってんだ?」

 

 何かに気付いたAと気付かぬBに、助手に推理を語る探偵のような表情でCが種明かしを行う。

 

「ええ、そういう事です――つまり、仙道やタオ系の術を学び、高みを目指す為に両性具有について教えて下さいと頼めば良いという事です!」

 

「!? お、おおお! なんてパーフェクトな理論武装……」

「探求ネキは間違いなくその道の第一人者。その辺を聞きに行く相手として何もおかしな点はない」

「ええ、そして探求の為にふたなりになる程の人です。最も術や研究に都合のいい状態である筈。ならば――」

「ああ、一番仙道に都合がいいふたなりは何なのかと聞けばいい」

「そ、そうか! その答えが探求ネキの汚れたバベルの塔とおんなじって事か!」

 

 策の全貌を聞かされ納得と興奮の混じった表情を浮かべるAとBに自信に満ちた笑顔で杖を静かに掲げて告げる。

 

「ええ、まさしく学術的、知識的な問いであり、何ら恥じる事はありません。これが我が策です。如何ですかな?」

 

「うおおおおおおお!! 今のお前サイコーに超カッコイイぜ! もしオレが女だったら惚れてるかもしれねえ! くやしいがオレはお前に少し憧れた!」

「おう! 今迄は口だけ野郎なバカと思ってたが撤回する! お前は今郭図じゃない! 今のお前は今郭嘉*31だ! 俺が認める!」

「フハハハハノヽノヽノヽノ \ / \/ \! 万雷の拍手をおくりなさい。このボケ共」

 

 両手を突き上げてCへの尊崇を叫ぶBとサムズアップと共に静かに、されど強くCを認める発言を伝えるA。

 周囲に響き渡る程の高笑いはCの自らの策への自信の程を強く物語っていた。

 

 策が決まったならば、あとは成し遂げるのみ。

 直ぐに支部という名の本部に向かう準備を開始。

 必要な物を揃えて家を飛び出すバカ三人。家には『人生に二度くるチャンスの二回目が来たので出かける』と置手紙をちゃんと残して。

 

 なお、明日は普通に学校である。

 

 

 

 

 

 

 そして到着したガイア連合山梨支部、探求ネキが訪れるまで泊まり込む予定だったが、幸運にもちょうど探求ネキが来ているとの情報を得た三人は、目立たぬよう隅っこに集まり突撃の準備を開始する。

 手にワイングラス――ではなく、プラスチックコップに持ってきた天使の赤ワイン*32を並々と注いで掲げ、叫ぶ。

 

「「「プロージット!」」」

 

 一息に飲み干し、コップを床に――壊れない程度の力で――投げつけ儀式と準備完了。

 なお残ったワインは勿体ないからちゃんと全部飲んだ。

 本当は景気よく叩き割りたいが、少し前にやらかして――居合わせたノリの良い連中も巻き込んでトルコ相撲をやって訓練場を油塗れにした――事務方に滅茶苦茶怒られたので、大事の前の小事と今回は自重する。

 そして探求ネキが姿を見せるまで暫しの時が流れ、遂にその瞬間が訪れる。

 

 彼らは迷う事なく、探求ネキの汚れたバベルの塔の秘密と、謎の答えを求めて、突撃した!

 

 

 酒――。

 

 人類の歴史、あらゆる地の文化と密接に関係した物であり、酒なくして人類史は語れない。

 同じくあらゆる神話、伝承においても様々な形で登場し、神話においても不可欠の存在と言える。

 

 ある酒の神の言葉を借りれば、酒とは欲する者の心を試し、全ての者を幸福にも不幸にも誘う。

 

 それはまさに「神」の所業である、と。

 

 古今東西、酒にて過ちを犯したもの達は人のみならず、神、悪魔ですら枚挙に暇がない。

 

 それ故にこの結果は避けられぬ必然であり、運命とすら言えるものであったのであろう。

 

 

「KISS☆SUMMER! 探求ネキの黄金比のボディラインをその目で見て、なぜ棒のみで良いと理解しない! 玉に拘りこの奇跡のバランスを乱そうとするとは見損なったぞ!!」

 

「テメーこそなんもわかってねぇ! その崩れた黄金比とゴールデンボールの生み出すアンビバレンツをわかんねえその目の罪は重いぞ!!」

 

「見苦しいですよこのド低能共がァーーッ! 女性の美とは仕草や纏う雰囲気等も含めた総合芸術なんです! この完成された美に何か付け加えるなど蛇足でしかない! すみません探求ネキ、ちょっとこの不心得者共のクサレ脳ミソに貴女の素晴らしさを叩き込んできます! 物理的に!」

 

 口からそんな妄言を垂れ流しながら空のワイン瓶で殴り合いを繰り広げるバカ三人。

 自分の目の前で酒の臭いと共にそんな醜態を晒すバカ共を見つめる探求ネキ。

 

 その眼差しは目を点にした宇宙猫のものではなく、虚無となったチベットスナギツネのようでもなく、また出荷されるブタでもみるかのように冷たい目でもなかった。

 

 それは例えるならば不治の病に罹りながら、或いは病に罹ったと知らぬままに生きる患者を見る医者の瞳。

 

 そんな己では最早どうしようもない境遇の相手を見つめる、優しくも悲しき憐れみの眼差しであった。

 

 

 なおバカ共は居合わせた霊視ニキによって鎮圧された。

 

 

 

 

 

 

「「「……」」」

 

 出来れば忘れたい、でも忘れられない苦い失敗と苦痛の思い出。

 あのあと三つの心を一つにして繰り出した奥義・猛虎落地勢*33により握撃は勘弁してもらったものの、握力×体重×スピード=破壊力で思い切り尻をシバかれ、暫くの間重度の痔持ちの如き日々を送る羽目になる。

 それに加えて三人が同時にそんな様になったせいで、学校であいつらとうとう一線を越えちまったのかというとんでもない疑惑まで生まれる始末であった。

 

「……とっくに治った筈なのに思い出すとまだ尻が痛む気がするんだよな」

「我ながらよくあれでショック死しなかったよなあって思うほどの一撃だったな」

「おホモだち疑惑もマジで悪夢でしたね。百万歩譲ってもこのバカ共とだけはナシですよ」

 

 三人とも無意識のまま思わず尻を撫でる。

 穏健派の探求ネキですらあんな結果(探求ネキは別に何もしてないが)となったのだ、あの幼女ネキ相手に同じ様になった日には――

 

「お前ら、覚悟して来てる奴らだよな? 私が『処女』か調べようとするって事は、逆に『処女』かどうか調べられるかもしれないという危険を覚悟している奴らってわけだよな……」

 

 背後に魚人なのに何故か野獣の空気を纏うナマズオ*34と、ガチムチパンツレスリング仕様なてらほくん*35、『是非もないんだよ!?』と書かれた旗指物を背負ってローションを抱えたちびノブ*36を従えて、サメの着ぐるみパジャマを着て手にぶっとい〇ィルドーを持ってスゴ味のある満面の笑みを浮かべてそんな台詞を放つ幼女ネキの姿が、彼らの脳内に浮かんだ。

 

 反射的に一斉に尻、正確にはケツ穴を押さえ、身体が恐怖でガタガタと震え上がる。

 キスすらまだな童貞なのに先に処女喪失、しかも相手はナマズとゴキブリの怪人とはなんたるマッポー!おおブッダよ!貴方はまだ寝ているのですか!

 

 ジゴクめいた未来予測で身体の震えが止まらぬなか三人は改めてナマモノネキ*37の偉大さを知った。

 こんな恐ろしさに耐えながら、何度失敗しようと、何度ボコられようと立ち上がり、決して諦めないその覚悟と信念。

 

 ナマモノネキ! 貴女の命がけの創作活動ッ! 俺たちは敬意を表するッ!

 

 合掌して天を仰ぐ三人の目と耳には、室内なのに確かに青空に浮かぶ笑顔の眼鏡っ子なデコっぱちロリ巨乳の姿が映り、新刊もよろしくねーと言う声が聞こえたのであった。

 

 重い空気が漂う。

 真実を知りたい、その気持ちに偽りも躊躇いもない。

 だが過去の失敗の痛みと幼女ネキの実績という恐怖がその身を縛り、一歩を踏み出さんとする足を止めさせる。

 そんな身動きのとれない重苦しさが彼らを支配していた。

 

「……オレはやるぜ」

 

 そんな重い沈黙を打ち破るようにBが立ち上がり、Aは思わず腕を掴む。

 

「本気か? 死ぬぞ、間違いなくな、それも何回も」

「今迄の行動やスレでの発言からみても、彼女は黒札相手でも殺害すら厭いません。寧ろ死んでも蘇生すれば問題ないと思っている節があります。それでも?」

「そうだな。生き返っても肛門をアロンアルファでガッツリ固められてるかもしれねえ。けどよ、オレ気づいちまったんだ」

 

「どうなるか分かんねえ、なにがあるかも分かんねえ、けどお宝やロマンがあるかもしれなくて、そんで命の危険もある。これってよ、オレ達が転生したのがメガテン世界だと分かって、そんでガイア連合の事を知った、あんときにそっくりだ」

 

「それでヤベえからとさっさと逃げだせるようなら、オレは今ここにいなかったはずさ」

 

 訥々と語るBの言葉にAとCはガイア連合に参加した頃の記憶を呼び覚ました。

 

 

 

 

 

 

 この世界がメガテン世界と知り、ガイア連合を――幸運な本当にごく一部の者しか見た事がないとネットで伝説扱いの、巨乳美人のストリップダンス動画*38を探している途中で――知った。

 

「いや絶対怪しいだろ、今時誰がこんなのに引っかかるんだよ」

「ぜってー壺とか売りつけるやつだ。オレそういうの詳しいんだ」

「例え本物だとしてもナシですよ。褌に従ってクーデターとか冗談じゃないです」

「「だよなー」」

 

「「「あっはっはっは!」」」

 

 後日、ガイア連合山梨支部

 

「「「なんでお前らいるんだよ!!」」」

 

 三人の心は一つであった、抜け駆けして超人になって他二人に全力でマウント取ってやる、と。

 

 <そして覚醒するための修行>

 

「覚醒の為の修行は二つ、年単位かかる普通の修行。重り抱えて富士山往復が普通とは一体」

「んで運が良きゃ数日でおわるが、トラウマ確定のキツイ修行。オレ的にはこっちなんだが……」

「いやヤバいでしょ。受けた人達みました? ガチの死んだ魚みたいな目とかリアルで見たの初めてですよ」

 

「「「……」」」

 

「――俺は厳しい方にいくぞ。腰抜け共は安全な方でセコセコやってろ」

「! オレもいくにきまってんだろが、ボケが! 腰ぬけはそこのチキンだけだ!」

「誰がチキンですかこの能無し共! 効率面からも厳しい一択に決まってるでしょう!」

 

――座禅だのなんだの続けられるわけがない! 年どころか初日でサボるに決まってる!――

 

 三人はバカだが、自分を知っているバカであった。

 そして何より

 

――万が一にもこのバカ共に先を越されたら、それこそ一体何言われるか分かったもんじゃない!――

 

 三人全員が、他の二人と比べれば、自分が一番マシだと心から思っていた。

 故に、自分だけ置いてきぼりなんて事態は、何があっても絶対に受け入れられなかった。

 

 <待ち受けるは恐怖と苦痛と絶望の試練>

 

「それじゃ今から色々な死因を経験してもらう訳だけど、何か質問はあるかい?」

 

 ショタおじから聞かされた、今からやらされる修行内容に顔面蒼白になった三人。

 まるで蜘蛛の糸に群がる亡者の如く必死な形相で挙手をする。

 

「「「はい! はい! はい! はい!!」」」

 

「元気だねぇ、はいどうぞ」

 

「「「とりあえずこいつらより後にしてください!」」」

 

 色々と気まずい雰囲気の中、暫しの沈黙。

 

「クサムルァ! なに人を勝手に鉱山のカナリアにしようとしてんだゴルァ! 立ったまま且つ勃ったままのW立ち往生になって死ね!」

「どやかましいわ怪人黄ばんだブリーフ男が! そりゃこっちのセリフだクソボケぇ! 巫女さんの投げた節分の豆がケツに飛び込んできて死ね!」

「考えなしの癖にこんな時だけ無駄に賢くなってんじゃねーですよ! カンチョーした相手に猛虎流奥義・大放屁*39されて死ね!」

 

 ワーワー ギャーギャー

 

「人は処刑の列の後ろに行く為なら他者をさし出すものというけど、それを実体化させたみたいな連中にゃ」

「どれもなかなかユニークな死因だねぇ。それじゃ試しにそれからいってみようか」

 

「い、いやならやめてもいいんじゃぁ、アバーッ!!?」

「や、やめてとめてやめてとめてや、ヤッダーバァアァァァァアア!!」

「こ、こんなヒドイ事が、エロゲの様な日々を願う、この私の人生に、あっていいはずがな、いってれぼ!!」

 

 <そして乗り越えた先に得たモノ>

 

 そして生まれた自らの吐瀉物と糞便と血に塗れて、ぐすぐすと啜り泣きと怨嗟をブツブツと垂れ流す、嘗てバカであった実に見苦しい物体が三つ。

 

「あ、あんまりだ……あァァァんまりだァァアァ~~……!」

「恨みは、この恨みは我が魂魄百万回生まれ変わっても怨み晴らしてやるぅ……」

「お、覚えてろ……地べたを這い泥水をすすってでも戻ってきて復讐してやる……」

 

「お、覚醒したみたいだね」

 

「「「……えっ」」」

 

「随分と早かったね。これは才能じゃない、でも目覚めかけだった訳でもない。ならば……成程、そういう事か」

 

 ショタおじの呟きも耳に入らず、茫然と周囲の見えなかったモノが見える視界と自らの内に感じる確かなナニカ。

 彼らは超常の存在への第一歩を確かに踏み出した。

 

「マジで!?――マジだ! うおおお! 俺のショタおじへの好感度がチートコード使ったみたいに急上昇! やったね、ショタおじ! 個別トゥルーとグランドエンドルート確定だよ!」

「もはや感謝と尊敬と崇拝しかない、ここにショタおじの銅像を建てよう!」

「 あ な た が 神 か 」

 

「うん、喜んでるのと感謝してるのは分かったから、ゲロとう〇こ塗れのまま抱き着いてこないでね?」

 

 <世界の全てが変わった歓喜>

 

 Aのスキル:刹那五月雨撃ち

 Bのスキル:百人斬り*40

 Cのスキル:テトラカーン*41

 

「インストラクション・ワンもなしに一千発のスリケンを投げる俺はまさにリアルニンジャ! ヌンジャであったのだ! BWAHAHA! MWAHAHA!」

「百鬼夜行をぶった斬る! 地獄の侍、最後の侍、英語で言うとラストサムライ! エフッエフッエフッエフッ!」

「時代が、時代が来た! 否! 私の時代が来たのではない! 時代が私に追い付いた! カカカ……コココ……キキキ……!」

 

 完全に有頂天なバカ共と、その醜態を真反対な目で見つめる主従の一人と一匹。

 

「覚醒して調子のる奴なんて幾らでもいるけど、ここまで全身全霊で調子に乗る奴らは珍しいかも。でもなんでこんなハイレベルなボンクラ共が早期覚醒したにゃ? そういう前世か霊能持ち?」

「いや霊能の才能とは無関係だね。普通の転生者なら覚醒出来るかどうかぐらいの負荷でも彼らにとっては十回は覚醒出来る程の強い負荷だったからすぐ覚醒出来た訳だ」

 

「……それってつまり霊的才能とは無関係に、単に人としての器が小さすぎるという事にゃ?」

 

「あっはっはっはっは。まあ人生万事塞翁が馬というやつだね」

「否定しないのにゃ。でも最初のスキルがこれだと、あの連中暫くの間スキルを使いこなす処か使う事すら出来ないんじゃない?」

「逆に言えばレベルさえ上げれば必ず強めのスキルが使えるという事だ。それに――」

 

「ニンポを使うぞ! ニンポを使うぞ! リンピオトーシ! カイジンリッツァイゼン!」

「苦難上等 好むものなり 修羅の道! オレこそが真のメガテン無双よ!」

「知らなかったのですか? 私からは逃げられない。だって私最強だから!」

 

 最早有頂天すら通り越し、どこまでもどこまでも昇っていくバカ共がそこに居た。

 

「やる気はあるみたいだから大丈夫でしょ。多分」

 

「ご主人様、マッチ売りの少女は夢の見過ぎで凍死したけど、ネロとパトラッシュは夢見る前に逝ってしまったんだにゃ」

 

 <前世、現世の両方で初めての、命を懸けた闘い>

 

 全員ベビーサタン状態の為、古いRPGが如く たたかう どうぐ にげる しか出来ない中、おっかなびっくり異界を進むバカ三人。

 そしてついに迎える悪魔との初遭遇、現れるのは緑色のドロドロとした不定形な姿。

 

「出たぞ! あれがマジモンの悪魔、本物の外道スライムだ! さあ、突っ込めそれしか出来ない脳筋侍!」

「これが初陣、そしてオレの覇道の始まりか! よし魔法の使えない魔法使い、役立たずの汚名挽回してこい!」

「まずは様子を見つつ、情報を集めます! 自称ニンジャの盗人シーフ、強行偵察してきなさい!」

 

「「「――お前がいけ!!」」」

 

 悪魔の前で人の醜さ、悪意を見せつけるバカ三名。

 まさしく悪魔も呆れる光景であった。

 

「……ナンダ、サマナー、ジャナイ、バカガイル、ゾ」

 

「「「――あ?」」」

 

 女神転生のスライムは悪魔が実体化しそこねた姿であり、別に単細胞生物でも、知能がない存在でもない。

 が、力や霊格を失っているのは確かであり、他のRPG等のイメージもあってか下等生物とか、知能のない存在と言った印象を持つ者もそれなりに居る。

 

 つまり何が言いたいかのと言うと、バカと思っている相手にバカにされるのはとても、とても腹が立つという事である。

 

「てめぇなんか、スライムなんか怖かねぇ! 野郎ぶっ殺してやるるぁあああああ!!」

「目だ! 耳だ! 鼻! 目だけしかねえじゃねえかこの野郎! なのでまた目!  目!  目!」

「殺してやるのである! この上なく、痛く殺すのである! 抹殺! 必殺! 滅殺!」

「ガァァアアア!?」

 

 怒りのままに、叫びのままに、三人はスライムに殴りかかった。

 

 恐怖は割とあっさりと憤怒で塗りつぶされた。人としての器が小さいから。

 

 <初めての勝利と初めての敗北>

 

「……コンナ、ヤツラ、ニ……」

 

 強い、とても強い無念の言葉を残してMAGへと返っていくスライム。

 

「三人に勝てるわけないだろ、バーカ! バーカ! あとバーカ!……痛っ! これ、骨折れてるかも……」

「スライムのくせにチョーシにのろうなんざ、十年早いんだよ! クソ、足のガクガクが止まんねー……」

「これが人類最強戦法『囲んで棒で殴る』です、バカなのはそっちでしたね!――だからもう立ち上がらないで下さいよ……」

 

 三対一でスライム相手に割とボロボロだった。

 なお彼らが受けたダメージの七割はめったやたらに振り回した事による誤爆、英語で言うとフレンドリファイアだがバーサーカーモードだった三人は知る由もない。

 

「だが勝った、そしてこの調子で悪魔倒してレベル上げれば、何時かは……金髪オイラン侍らしてニョタイモリの日々が待っている! ムハハハハ! ムッハハハハハハ!!」

「ボーイッシュな子達とマッカと札束の風呂に入って、リアルで勝ちまくりモテまくりしてぇーなぁ~~、オレは!」

「この私には夢がある! そう、美女で埋め尽くされた日本武道館でもみくちゃにされながら『ジョニー・B・グッド』を歌うという夢が!」

 

 未来の展望、というよりドピンクな妄想を勝鬨代わりに叫ぶバカ三名。

 で、異界で大声で騒いだりしたらどうなるかというと――

 

「悪魔だ、スライム以外もいる」

「なあ、なんか、数多くねえか?」

「これ、もしかして囲まれてません?」

 

……。

 

Aたちは にげだした!

しかし まわりこまれてしまった!

 

悪魔のむれの こうげき!

Aたちは それぞれダメージを うけた!

 

Aは どげざしてなきながら命ごいを した!

Bは こいつらにむりやりつれてこられんですと うったえた!

Cは こいつら食っていいから自分だけはたすけて下さいと ていあんした!

 

Aたちは おたがいにののしりなぐりあっている!

 

悪魔たちは ニヤニヤ わらいながら 様子を みている!

悪魔たちは あきれて とまどっている!

 

Aたちは すきをみて にげだした!

悪魔たちは おどろき とまどっている!

 

Aと Bと Cは いきをあわせ 魔犬慟哭破*42を はなった!

 

悪魔たちは 怒りに ふるえている!

悪魔たちは にげるなと さけんでいる!

悪魔たちは くやしそうに にらみつけた!

 

Aたちは きょうも げんきに はしりさっていった!

 

 そして命辛々逃げ帰った後、ショタおじに割とガチめに説教された。

 

 ネコマタのこちらを見る目に危うく何かに目覚めそうになったのは余談である。

 

 

 

 

 

 

 真面目にやってる黒札達に死んで詫びねばならんレベルでグダグダでアホな内容だが、それでも三人にとっては命がけで覚醒して異能者の世界へと飛び込んだ、唯一無二の思い出であり、過去であった。

 

「付き合ってくれとは言わねえ、でもオレは行くぜ」

 

 流暢とは言い難い、だが衒いも誤魔化しもない言葉は、確かに二人の心を打った。

 

「ったく……格好つけやがって、バカ野郎が。調査にニンジャなしでどうしようってんだ」

「幾ら情報を集めても、それを生かし、作戦を立てる軍師なしでは本末転倒でしょう?」

 

そう応える二人の顔はどこか誇らしげな微笑を浮かべていた。

 

「――バカだ、バカだぜ、お前ら……!」

 

Bの顔にも、AとCと同じ笑みが浮かんでいた。

 

なお今更だが覆面と面皰と深く被った帽子で全員笑顔は見えなかった。

 

 

 

 

 

 

 斯くして覚悟を決めた黒札探検隊は謎を解くための計画を練り始める。

 

 

計画案一 百聞は一見に如かず、じゃあ千聞集めりゃ十見だ。

 

「さて、それじゃどう動く? やはりまず周囲から探ってみるか?」

「周りからっつてもなあ。あの幼女何だかんだで宮城支部のお姫さまみたいなもんだろ? ヤバくね?」

「まあお姫様というよりは広域暴力団の組長の娘って感じですね、当人の性格含めて」

「つまりヤクザの組長の娘が処女かどうか聞いて回る、と……松島湾に沈められるか蔵王山に埋められるか選べと言われるよな、これ」

 

 改めて、自分たちが挑む謎までの危険な道のりに慄くAに、さもありなんとBとCも頷いた。

 

「支部の黒札や地元名家のほかにも、元メシア連中や妖怪なんかも従えてるらしいしな、今のライドウであの戦艦切りの親戚なんだろ? そりゃあハンパじゃねぇよな」

「転生者じゃなくて現地人とはいえ、種族:ホモ・ゴクドゥス*43まで傘下にいるそうですからね、バレたら一体どうなることか」

 

 支部黒札や現地霊能者に妖怪軍団、ホモ・ゴクドゥスにナマズオ、てらほくん、ちびノブ、クローンヤクザに囲まれてザッケンナコラー!スッゾオラー!ダッテメッコラー!される光景を想像した三人はヤクザリアリティショック(YRS)を発症し、アイエエエエと悲鳴を漏らす。

 

 ニンジャは居ないかもしれないけどヤクザは現実に確実にいるのだ、実際コワイ。

 

「今気づいたが周囲調査はあんま意味ないだろ。スレ以上の性事情を他人に話すのかって話だ」

「確実に知ってそうなのはヨメさん連中だろうけど……まあ教えてくれるわけがねえな」

 

 AとBの計画再検討の提案を受けて、Cが思考しつつ返答する。

 

「現地嫁やシキガミ嫁以外で幼女ネキの性関係に詳しい関係者……娘さん? 近親相姦願望の*44

 

 その瞬間三人の脳裏に鮮明に浮かぶ明確な死のイメージ。

 

 それは凶鳥モー・ショボー、悪霊くちさけ、悪霊はなこさん、悪霊ブキミちゃん*45のコスプレしてバックアタックで襲い掛かってくる幼女ネキの群れという光景であった。

 

「ぜってーダメだってオレでもわかるぞ。まだ直接幼女ネキに聞くほうが百倍マシだろ」

「死ねれば御の字って目に合わされるの確定ですよ。カイドウだってやらないレベルの自殺です」

「蘇生後だってヤバいぞ。目を覚ましたら尻をバーナーで溶接されて頭に代わりのケツの穴開けられてるかもしれん」

 

 

計画案二 将を射んと欲すれば先ず馬ごと一刀両断

 

「では宮城支部じゃなくて、それ以外で親しい相手に当たってみる方向で考えてみましょう」

「あの幼女のフットワークの軽さには定評がある、そんだけ知り合いもあちこちに居るしいけるかもな」

「離れたところなら支部の連中や幼女ネキにバレる事もない訳か、いいんじゃねぇか?」

 

そしていそいそと黒札達の選定を開始する三バカ達。

 

 

一人目 広範囲殲滅用音響人型兵器・人魚ネキ*46

 

「幼女ネキと仲の良い相手となるとまずは……幼女ネキが大恩人と公言してる、人魚ネキ……」

「「……」」

「自分で言ってて思った。絶対駄目だ、一発でスリーアウトチェンジどころかゲームセットってぐらいアウトだぞこれ」

「教えてくれるかどうかってレベルじゃないだろ、なにがどうなっても話すら聞いてもらえねーよ」

「ガンギマリ度に関しては幼女ネキをある意味上回るぐらいの修羅勢ですからねえ」

 

 

 二人のシキガミと両手で三人仲良く並んで手をつないだ人魚ネキ、その姿は年の離れた妹達を連れた姉にも、娘を二人連れた若奥様にも見える。

 そして姿を現すバカ三人。

 知らぬ相手にも顔色一つ、表情一つ変えずに対応し、バカ共がある問いをしたその瞬間。

 

 バカ共が一斉に地面に倒れ伏す、一般人どころか覚醒者すら気づけぬ程に素早く且つ高度に子守唄*47と永眠の誘い*48が放たれた結果だ。

 

 そして最初と変わらぬ表情と雰囲気のままで、死んだバカ共をそのままに、シキガミ達と手をつないで去っていく人魚ネキ。

 バカ共を一瞥すらせず、何も起こらなかった、声を掛けてきた相手等存在しなかったと死んだ当人達すらそう思ってしまいそうな程の何事もなかったような美しい表情のままで。

 

 そして転がる三つの死体を天に浮かぶ太陽と、空を羽ばたく鳥たちだけが見ていた。

 

 

「うーむ、映画や小説のワンシーンみたいだ」

「死人役が自分達でなきゃ感動すらしそうですね、ええ自分達でなければ」

「それにもし人魚ネキから幼女ネキに連絡がいったらこっからバーサーカーソウルなみの追撃アリだぞ」

 

 Bの言葉に幼女ネキに究極神拳(フェイタリティ)される、オールドタイプでも分かる未来を確かに見たAとCは無言で深く頷いた。

 

「……それに動画の件を考えると、接触は可能な限り避けたいですし。うっかりボロ出して疑われたら、白を切り通す自信、あります?」

 

 少し震え声になったCにAもBもブルっと身体を震わせる。

 ガイ連に入る前とはいえ、人魚ネキの動画を探し回った事は絶対にバレる訳にはいかない。

 

 

二人目 人形師兼死霊使いにして一人軍隊・カス子ネキ

 

「幼女ネキの遊び仲間で全く萌えない事で有名なネクロマンサー・カス子ネキ」

「個人的にはあれはあれで十分アリというかイケると思ってるんですがねぇ、まあ萌えないと言う人の気持ちもわかりますけど」

 

 Cに対して二人がこいつマジかとゲテモノ食いを見る目を向けつつ、Bが賛成する。

 

「この作戦の相手としてはいけるんじゃねえか? 何しろ自分のナマモノ本読んで笑うぐらい下ネタにもユルめだし」

「でもああ見えて年下とか子供とかには割と面倒見がいいって話だぜ? 幼女ネキがそのカテゴリだったら危ないかもしれん」

「あー、それもありそうだな。ネクロマンサー相手にヤられたら、それこそ死体で何されるかわかんねえぞ」

「カス子ネキだからな……パンを尻にはさんで右手の指を鼻の穴に入れて左手でボクシングをしながら『いのちをだいじに』とか、びっくりするほどユートピアをさせられてスレに画像や動画上げるぐらいは平気でやるぞ」

「うえぇ……それはさすがにマジでキツイぞ。おムコにいけなくなっちまうじゃねえか」

「でもお前の言う通り調査協力者としてはアリだからな、リスクを承知でチャレンジするか?」

 

 Bの懸念にどの道お前は絶対結婚出来ないから安心しろという内心をおくびにも出さず、カス子ネキとの協力案を提案するAに暫し無言だったCが待ったを掛ける。

 

「いえ、止めておきましょう。彼女は絶対にアウトです」

「「?」」

 

 随分と強く拒絶するCに不思議そうな顔をするAとBにCが自らの予測結果を語る。

 

「彼女が元々真実を知っていた、又は彼女が調べて真実を知ったと仮定します。で、その場合どうなるかというと――」

 

 

「幼女ネキが処女かどうかって?」

 

 

 

「てめーらにはおしえてやんねー!!!!! くそしてねろ!!!!!」

 

 

 ま さ に 外 道

 

 

 

「――こうなります。間違いなく」

「……ああ、うん。やるだろうな、絶対」

「うわー、どっかの呪いの王や特級呪霊ばりのすげぇゲラゲラ笑いが聞こえるぞ」

 

 わざわざ人形まで使ってゲラゲラと笑うカス子ネキの姿を想像し、思い切りげんなりした三人は珍味の詰め合わせを取り出して精神の回復を行った。

 

 

三人目 現代に復活したファラオにしてソロモン王・脳缶ニキ*49

 

「同じく幼女ネキの遊び相手で、名誉ソロモンで名誉ファラオで名誉地獄の副王の脳缶ニキ」

「……なあ」

「……ええ」

 

 微妙な顔をするBとBと視線を合わせた後に頷くC。

 そんな二人の反応にAは頷いて告げる。

 

「よし、結論から言うぞ。ナシだ」

「いやまあ、ネタ方面にかんしちゃ、きっと話の分かる相手だと思うぜ?」

「ええ、自分でコスプレや同人活動してるぐらいだし、エロネタもバッチ来いな人でしょう」

「実際色々やらかすけど、ガイア連合にマイナスな事はやってないし、しない人だと思うんだよ」

 

 一旦言葉を切って、せーので答えを言い放つ。

 

「「「――でもおっかない!」」」

 

「なんというか、怖いんだよ。幼女ネキや人魚ネキと別ベクトルで怖い、どうなるか想像も出来ないって意味で」

「協力たのんでもOKかNOかも分かんねーし、どんな反応するかマジで全然わかんねーんだよな」

「アウト引いたら★サンドバッグ*50に入れられて幼女ネキの所に連行されてレッドファイッ!とか普通にありそうなんですよね」

 

 Cの言葉に何度も頷くAとB。

 

 \まっくのうち!まっくのうち!/ と実にいい笑顔で応援する脳缶ニキとデンプシーロールをかます幼女ネキの姿がリアルに見えた気がした。

 

「逆にセーフだったら……AVの冒頭インタビューみたいなノリで幼女ネキに『先ずお名前からお願いします』とかすっごくノリノリでやりそうだよな」

 

 Aの呟きに納得しつつ、うわぁ・・・な顔になるBとC、なにしろその場合は二人の見た目を考えるとインモラルというレベルではない。

 聖ニコラウスも何をやらせとんじゃあとバトルアックス片手にカチコミも辞さない光景であろう。

 

「あと天使やメシアンの奴らを煽るかコケにするような事にもなりそうだよなー、それはまあ別にいいんだが、オレらまで過激派共に賞金かけられたらシャレになんねーし」

「幼女ネキがメギドラオン*51で、カス子ネキがランダマイザ*52なら、脳缶ニキは――パルプンテ*53ですよね、良い事も悪いことも意味のない事も全部混じってそうって点が」

 

 パルプンテと聞いた二人は言い出しっぺのCも含めて、おそろしい笑い声をあげてやって来る、山のように大きな魔人、もとい魔人コスプレした脳缶ニキを想像した。

 無駄に良く似合っていた。

 

「意味のない事……脳缶ニキとカラオケでGO-ROUND*54歌うとか、ニキの所のナマモノ達*55の原稿手伝わされたり、妖怪写真館*56を一緒にプレイするとか?」

「……何というか、普通にあり得そうだと思えてしまうのが凄いですよね、色々な意味で」

「脳缶ニキだから仕方ねーよ」

 

 脳缶ニキだからね、仕方ないね

 

 

四人目 人間は皆ライダーなんだよ! 鷹村ハルカ*57

 

「黒札じゃないけど、ガチ勢幼女ネキが大好きな仮面ライダーギルスこと鷹村ハルカ氏」

「……おい、知り合いの幼女が処女かどうか知りませんかって聞くのかよ? 仮面ライダーに」

「で、知らなかったら調べるの手伝って下さいと頼むんですか? 仮面ライダーに」

 

 本気か?と視線と態度と言葉の全部で伝えてくるBとC。

 そして耐えきれなくなったAが叫ぶ。

 

「――ライダーガチ勢じゃない俺でもこれは駄目だろと思う! こんなん仮面ライダー全員からお祭り系映画のボスみたいにオールライダーキックorオールライダーブレイクされるわ!」

 

 そんなAにだよなーと返しつつBが続ける。

 

「シチュ的にはギルスじゃなくて仮面ライダーカリス*58の方だよな、ハルカ氏が幼女ネキをかばって『この子に、近づくなぁ!!』って。オレらがスピニングダンスで爆散する雑魚の役じゃなきゃすげー燃えるシチュなのにな」

「いや幼女ネキだと庇われてないで、一緒に大喜びで大暴れするでしょ。仮面ライダーなでしこ*59ばりの残虐ファイトする姿しか想像できませんて」

「でだ。はっきり言って頼むだけ無駄だ。懇懇(こんこん)と説教される未来しか見えん」

「おまけに見た目がああだからな*60。説教されたらうっかりなにかに目覚めちまうかもしれん」

 

 そんな寝言をほざいたBにAとCがそれとなく距離を取り、その瞳には強い疑念を宿していた。

 尻派でボーイッシュな娘が好みでふたなりに玉は不可欠と主張するB。

 実はソッチもいけるのでは?寧ろ本当はガチのアッチ側で、それを隠す為に上記の性癖を騙っているのでは?

 そんな疑惑を持たれているBだが、現在に至るまでどちらの方でも明確な証拠は上がっていない。

 

「勝手に一人で目覚めてなさい、ドアホ。でも師匠を筆頭に周りが色々とアレだから*61割とその辺寛容って話ですけど」

 

「それでも手を貸してはくれんだろ――というか幼女が処女かどうかノリノリで調べる仮面ライダーとかガチ勢でなくても嫌だ!!」

 

 そんなAの叫びに、普段はケンカばかりのBとCも賛同するしかなかった。

 

 

 

計画案三 逆に考えるんだ『直接聞いちゃえばいいさ』と考えるんだ

 

「うーーむ、どうする? 周囲調査はアウト、それ以外も駄目、侵入は論外となると手詰まりだぞ」

「後は……占術や未来視系の能力持ちの黒札に頼むとかですかね。とは言え幼女ネキの守りを突破出来るクラスとなると相当に限られるでしょうね」

「探して会うだけでも一苦労だし、協力して貰えるか、その為の報酬が用意できるかって問題もあるか。うーーーーん」

 

 第二案も完全に行き詰まり、新たな手もみつからず、最早ここまでなのかという空気をAとCが漂わせる中、未だ目が諦めていないBが決断的に告げた。

 

「それなら、手は一つしかねえ。直接聞きに行くんだ」

 

「いや駄目でしょ。ボコボコにされて『この者ら人の処女を探るネズミにて成敗いたす』とか書かれて真っ裸で逆さ吊りの晒し物ですよ」

「学術的云々は無理だぞ。学術的興味による幼女の処女についてとかゴディバ婦人でもランスチャージかけてくるわ」

 

 おつむの足りない奴を見る目になった二人に怯まず、Bが作戦内容を語る。

 

「わーってるって、そういう小細工なし! 真正面からいく!」

「だからそれ普通に殺されて終わりだろ。生き返ったら顔面に天使の死体を溶接されてるかもしれん*62

「ふつーにやったらそうなる。だから正面から、かつ全力で笑わせにいくんだ!」

「笑わせにいく……? どういう事です?」

 

 理解出来ずとも、取り合えず話を聞く気になったAとCに、両手を無意味にバタバタと動かしながら必死にBが説明を続ける。

 

「あれだよ、ほらあるだろ? 笑ったやつの負けとか手を出したら負けみたいな感じのやつ。幼女ネキもネタ好きで有名なんだ。笑わせる事が出来たらだいぶ反応変わってくるだろ、あれだひょうげて和をとか、わびさびより強い笑いとか、笑って死ねれば最強とか」

 

「おい、難しい事言おうとした結果訳分からん事を言う頭の悪い芸能人みたいになってるぞ。つまりあれか『面白い奴だ、気に入った。殺すのは最後にしてやる』って事か」

「いやそれ助かってない上に幼女ネキがマジで言いそうな台詞はやめて下さい。笑わせた方の勝ちというのは確かにありますし、怒るなんて空気読めてないって雰囲気があるのは、まあ分かりますが……」

「成程、思ったより悪くないって事か」

 

 まさかBの作戦がアリになるとはと意外そうな顔をするAに対してCが残念そうに答える。

 

「問題は幼女ネキは場の空気とか雰囲気とかそういうのを知った事かと切って捨てて行動するタイプという事ですが」

「ダメじゃん!」

 

 思わずビシッとツッコむA。

 しかしBは怯む事無く自らの予想を訴える。

 

「それは大人の都合だの仕事の付き合いとかのツマらんもんの場合だ。ネタとか笑えるもんならきっとノってきてくれるって!」

「うーーーーーーん、一理ある……のか? 確かにネタ関係なら本人も相当やらかしてるのは事実だし」

「他にいい手もない、現状では最も可能性の高い手なのは確かですか――良し! この方向で詰めていきましょう!」

 

 そして自称軍師Cが決断し、杖を掲げて高らかに宣言した。

 

「それではこれより本件を、オペレーション『アルテミス・ダウト』と呼称し、作戦を開始します!」

 

ここに、彼らの新たなる挑戦が始まった。

 

 

 

 

 

 

第一作戦:立案者A ワンクールのレギュラーより1回の伝説

 

「お約束にして鉄板の裸ネタはどうだ? 裸に黒スパッツ姿で布袋寅〇のスリルかけながら突撃するの」

「お、いいんじゃねえか? 『幼女ネキ、お前に一言物申す!』つってそのまま質問の流れにもってけるし」

 

 首を振りながら、静かにCがその案を否定した。

 

「駄目でしょう。流れは良くても裸ネタの時点で笑いは取れません――宮城支部にはリンクニキ*63が居ますから」

 

「「あー……」」

 

 

第二作戦:立案者B 男は度胸、女は愛嬌、オカマは最強

 

「オカマ、オネエネタならどうよ? この世界ならまだうっおとしい〇GBTとかないから許されるだろ」

「ふむ、処女について聞く事は変わらずとも聞くのがオカマなら、多少なりとも態度が軟化するのも期待できますか」

 

 片手で待ったを掛けて、Aが問題点を指摘する。

 

「無理だな。レン子ニキ*64を見慣れてるんだ、それこそガチで切り落としてから行くぐらいの覚悟でないとまがい物扱いされて終わりだ」

 

「「むむむ」」

 

 

第三作戦:立案者C いつの時代も動物と子供コンテンツは愛される

 

「今迄の案とは少しズレますが、同じぐらいの子供になって行くというのは? スケベ部ならそういうアイテムもある筈です。その上で更にネタをやればより高い効果を見込めるのでは」

「すぐ正体見抜かれるだろうが、見た目の印象は確かに大きいか。じゃああれしかない! 某嵐をよぶ園児のケツだけ〇人! 今の俺らがやっても見苦しすぎて笑えないがガキの見た目なら」

 

 とても不思議そうな顔で、Bが問いかけた。

 

「いや、もうケツそのもの*65がいるじゃん、あそこ。幼女ネキとケツの五人で踊って軍神クズノハノシロケツでも召喚すんのか?」

 

「「駄目かー……」」

 

 

 その後も熱情の律動(リズム)*66を弾く&歌いながら突撃、モリヤステップしながら接近する等のネタが上がるもいずれも没――接近中に、または質問の途中で一緒にいる嫁等に止められる可能性が高い――となり、作戦は暗礁に乗り上げた。

 

 そもそもウケを取る、笑わせるだけでは意味がない。

 その上で話を聞いてもらえる態勢にもっていかなくてはいけないのだが、それが難しい。

 

「うむむ、笑わせつつ話を聞いてもらえる様にってのは難しいな、何か良い手、ネタはないものか」

「あちらを立てればこちらが立たずってやつか。このままじゃ正面突撃するしかなくなっちまうぞ」

「何か、何かある筈です。そう方向性は間違ってない筈、あと一手、何かが……」

 

 全力で頭を回して正解を探す。

 理屈ではなく直感でCは答えまであと少しのところに来ているという確信があった。

 

 あと一歩、あと一つのピースで完成する、何だ、何を見落としている。

 一から考え直してみよう、まず提案したのはアホなのでスルー、いやまてあのアホに何かが、ありえない、しかし、まてあいつはバカだし、だが、バカでも始まりは、でもあいつは変な鎧姿のアホで、いや鎧?これがピース、鎧が、違うこれじゃない、でも遠くない、格好、鎧、昔――。

 

「!」

 

 カチリと音が鳴った。

 ピースが嵌り、絵図が出来上がっていく感覚、全てが繋がる実感。

 内から湧き上がる衝動のままに、Cは叫んだ。

 

「わかりました!――そう、正面からいく、それが、それこそが正解だったのです!」

 

 

第四作戦:BとCの共同立案 身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ

 

「正面からか。ここまでのあれやこれやの後で言うんだ、普通にそのまま行くんじゃないよな?」

 

 半ば確信して問いかけるAに勿論と視線で返したCが策を述べる。

 

 

「はい――白装束を身に纏い、先を割った青竹にお手紙を挟んで土下座しながら差し出すのです! 命懸けである事を示しながら笑わせる、これぞ必死有っての一笑の策です」

 

 

「うわ、時代劇で見たことあるやつだ。でも時代劇だとこのぶれい者がぁって斬られるやつだろ、それ」

「でももし俺がそれされたら、思わず吹きだしちまうと思う――それ以上に困惑するだろうけど」

 

 大丈夫か?と聞き返すBと半信半疑なAに頓珍漢な事を言う生徒を見る教師の目でCが説明する。

 

「ええ、それがポイントです。笑い、困惑し、そして手紙を受け取ってしまえば読まざるを得ません――そんな状態で渡された手紙なんて、中身が気になってしょうがないでしょう?」

「おお! 確かにそんなんオレだったら気になりすぎてワナと知ってても開けちまいそうだ!」

「成程、ネックだったウケを取ると質問するって事をこれなら同時に無理なく出来る!」

 

 納得した顔になった二人に、まだ策は終わっていませんよと意味あり気に微笑んだCが続ける。

 

「更に、これなら質問の内容を知るのは幼女ネキのみ。他は横から手紙を覗く精々数人程度ですみます――つまり質問の途中で妨害される確率も減らせるのです」

 

 策の全容を聞かされ、Aは戦慄と期待の混じった「おそろしい子」と言わんばかりの顔をし、Bは見えてきた未来に全身で喜びを表現する。

 

「むうう……! 更にインターセプトの事まで考えての策か! さすが国語辞典どころか百科事典まで制覇した性字家*67にしてエロ孔明、見事な策よ!」

「おお! これならイケる、イケるぜ! 希望が見えてきたじゃねえか!」

 

 歓声と共に意気を上げる二人にCが不適な笑みを消し、場を引き締めるように告げる。

 

「この策の肝要は何より必死である事。浮ついた気持ちは必ずや姿勢、仕草に表れます。幼女ネキにはすぐ見抜かれてしまうでしょう。それでは幼女ネキを笑わせる事は叶いません」

 

 Cの何かを求める視線にAが、Bが、この策に必要なものが何なのかを理解し、それぞれに決意を――「覚悟」を固めた。

 

「そうか、つまり――見せつけるしかないんだな! 命を懸ける『覚悟』がある事を! 幼女ネキに見せつけるしかねえッて事だな!」

 

「へっ、面白くなってきたじゃねえかよ、最悪で犠牲がでるが……『覚悟』が、今まで何度も使ってきた奥義『猛虎落地勢』が道を切り開くってことか!」

 

 斯くして三人は行動を開始した。

 何度も何度も土下座をしながらフォームや指先の伸ばし方まで気を使い、身体が覚えるまで繰り返す。

 練習のみならず、ジャンピングを取り入れるべきか、シンプルにそのままがよいか、何度も繰り返すか一度で終えるか、一糸乱れず同時に行うべきか、敢えてタイミングをずらすべきかと幾度も議論を重ね、更に他者の意見も取り入れるべきとノンデリニキのシキガミを訪ねもした。

 

 そして時は来た。

 

 猛虎落地勢をこれ以上ない程に仕上げてみせたと、美しい本気の土下座の域に達したと、三人は確信した。

 出発前に必要な物、特に白装束と青竹は何度も染みや汚れを確認し、入れ忘れてないかと荷物交換して他者チェックまでやって――結果、Aの鞄からBとCのエロ本が出てきて乱闘になるが――準備は完了。

 家に『笑顔咲くたび伊達な旅*68』と書いた置き手紙を残して、三人はガイア連合宮城支部〇〇町出張所へと旅立った。

 

 なお、やっぱり明日は学校だった。

 

 

 

 

 

 

 到着した〇〇町。

 幼女ネキは在地を確認。

 出張所近くだとバレそうなので、適当な公園で持ってきたブルーシートを陣幕代わりに白装束に着替え、三人は出陣の儀式を準備をする。

 肴組の三宝、打ち鮑、勝栗、昆布――コンビニで買ったむき甘栗と茎昆布、鮑は高いので近所の魚屋で買ったトコブシで代用――と用意した純米吟醸 直毘神*69で『三献の儀式』を行う。

 

「「「敵に打ち、勝ち、よろこぶ!!」」」

 

 酒を飲み干し肴を食べて、もったいないから残った日本酒を回し飲みして空にして、持ってきた青竹と手紙を取り出して儀式は終了。

 

「よし、行くぜ! やれる事やったとは言え命が危険なのは変わらないんだ! 気合入れろよ!」

「おうよ! 褌はなかったが下着はちゃんとキレイな真っ白を用意したぜ!」

「どれだけ策を練ろうとも、結局最後は運否天賦に任せるしかない。覚悟を決めるしかありません」

 

 危険だが賭けてもよいと思える所まで、やるべき事はした。

 ならば後は決意を持って突っ切るしかない、真の「覚悟」で切り開くしかないのだ。

 

「「「いざ! 出陣!!」」」

 

 まるで徳川本陣へと突撃する、真田の赤備えが如き様相で彼らはガイア連合宮城支部〇〇町出張所へと打って出た。

 

 漢達は駆けた。

 自分達を全うするために。各々の夢と信じる物の為に。

 例え、その先に待つのが死という名の運命であろうとも、覚悟の上で。

 

 

 馬鹿だが、間抜けじゃない――。

 

 ある作品のある種族を表す言葉である。

 知能が低いが経験した事は学び、同じ過ちは繰り返さず、次へと生かせる能力がある事を指している。

 

 逆に言えば経験しか生かせず、馬鹿故に経験以外で学べない事も表している。

 

 馬鹿でなければ他者や書物から学ぶ事が出来、間抜けでなければ経験を生かして同じ過ちは犯さないのである。

 

 つまり何が言いたいのかというと――この三人は間違いなくバカで、同時に間抜けであった。

 

 

「この痴れ犬共ぐぁー! 甘えん坊の年上や年下なのに大人ぶるのと同じく普段ガン責めな娘が責められると弱くなっちゃうという格差の素晴らしさを何故解さぬかぁ!」

 

「だまらっしゃい! 本来の要素を無視する等、斜に構えただけの逆張りと同義! そんな性根故に前は処女でも後ろは実はな幼女という真の格差に気づけぬのです!」

 

「いちいちひねた考え方しか出来ねーのか、このすくたれ者共め! そーいうのが豪傑で超肉食な幼女ネキへの侮辱になるとなんで分からねーんだ! 強者で性豪の幼女ネキへの無礼、幼女ネキに代わってオレが成敗してくれるわ!」

 

 ガイア連合宮城支部〇〇町出張所にて、青竹使ってシバきあいつつそんな戯言を叫ぶ三人のバカの姿があったという。

 

 

 

 そしてあくる日、幼女ネキの動画チャンネル『ヤードポンド法とDレベル撲滅協会』にて〇〇町出張所の敷地内で、★サンドバッグに入れて逆さ吊りにされたルービックキューブ張り手くらったみたいな顔のバカ三人と、バカ共の前でお寿司を食べる幼女ネキの動画が投稿、掲示板のスレにも同様の写真が上げられ、大いに困惑されるのは後の話である。

 

 なお、頑張って高めた猛虎落地勢のおかげで蝋燭と釘*70は勘弁してもらえたのは唯一の成果と言えるのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 こうして彼らのオペレーション「アルテミス・ダウト」は前回より一層悲惨な結果で終わった。

 

 それでも時は流れ、また朝日は昇る。

 

 同じようでも、同じ日などなく、悪魔との距離が縮まった世界でも、日々は続き、地球は周り、人々は毎日を生きていく――

 

「よし、集まったな。で、今日の議題だが、まずこないだの新潟の魚沼支部の件は知ってるな?」

「魚沼支部の件というと……確か分身制作中に色々あって事故ってTS分身が生まれた件ですね?」

「魚沼支部ってーとあの『新潟のカエサル』と有名な田舎ニキ*71のところか」

「それ言ってるのお前だけだろJK。でだ、知っての通り田舎ニキが事故で分身・田舎ネキを作っちまったらしいんだが――」

 

 

 

「――異性になった分身とヤったらそれは〇EX扱いでいいのか? それとも分類上は〇ナニーになるのか?」

 

 

 

――そして、バカ達は、今日も変わらず元気です。

 

 

*1
敵全体をランダムに複数回攻撃

*2
敵全体にランダムで攻撃を行う。消沈付着。

*3
伊達政宗

*4
真田幸村

*5
徳川家康

*6
本田忠勝

*7
可児才蔵

*8
織田信長

*9
山中幸盛、通称・山中鹿之助

*10
竹中重治、通称・竹中半兵衛

*11
岡定俊 マイナー武将だがとあるラノベでメインキャラになったので一部では割と有名

*12
三国志の袁紹軍の軍師。一部の界隈にて「出ると負け軍師」と不名誉なあだ名で呼ばれる

*13
ふなぐち又兵衛様作。しがない一転生者の徒然 に登場する黒札。長身かくれマッチョ眼鏡とメスド〇フ体形の凸凹幼馴染カップル

*14
れべっか様作。【カオ転三次】マイナー地方神と契約した男の話  の主人公。着々寸進、日進月歩な黒札で支部長で主人公としては割と珍しいタイプの人。

*15
タマヤ与太郎様作。【カオ転三次】TS^2ようじょの終末対策 の主人公。幼女だが色んな意味での筋者な性格の弾道ミサイル幼女。

*16
マカーブル様作。【カオ転三次】酒と葉巻と病と死神 ~みんな楽しく踊ればいい~ の主人公。殺し殺され大好きな娘。実はロリを通り越していたと判明した。

*17
アビャゲイル ◆MDzNCRqqec様作。【R-18】アビャゲイルの投下所【カオス転生ごちゃまぜサマナーN次創作】 の悪魔娼館脳破壊暴走事件

*18
ふなぐち又兵衛様作。しがない一転生者の徒然 の主人公のシキガミ・ナナコ。おしどり夫婦なのだが彼女がカクエン♀扱いされる様になったのはファーストコンタクトとその後の教育が原因との事

*19
敵単体を確率で緊縛にする

*20
バッパラ様作。【カオ転三次】今更転生ごちゃまぜサマナー の主人公。カスだなんだ言われるが「男前」や「カッコいい」と呼べる人格の女性。でもカスなのも確か。

*21
漢字だと大男茎形。田縣神社の豊年祭で使うチ〇コを模した神輿

*22
昔のエロ本に書かれた八本に分かれた巨大な〇ンコの姿の妖怪

*23
塵塚怪翁様作。【カオ転三次】『俺たち』閑話集 に登場する黒札・ノンデリニキ。コテハン通りの言動で人魚ネキを蘇生不能な滅殺を決めるレベルでガチギレさせた。しかもそれを善意でやった色々凄い人。もしこの人がメシア教に拾われてたら色んな意味でヤバかったと思う。

*24
伝説のクソゲー「デスクリムゾン」をセットし、蓋に強力瞬間接着剤を塗る事で「デスクリムゾン」専用機となったセガサターン

*25
塵塚怪翁様作。【カオ転三次】『俺たち』閑話集 に登場するノンデリニキのシキガミ。女騎士型で名前は「盾羽(たては)」、主のせいで土下座が一番得意になった気の毒な娘。

*26
緋咲虚徹様作。【カオ転三次】終末を約束された世界で心のままに生きていく の主人公。もし男だったらAAはアバン先生確定の器用万能・才色兼備を地で行く人。

*27
封神演義(漫画)の宝貝・究極黄河陣。元ネタの小説では九曲黄河陣

*28
原作の封神演義は何故かやたらと頭を叩き割る宝貝が多い

*29
漫画「トリコ」に登場する料理・センチュリースープ

*30
封神演義(漫画)の宝貝・五光石

*31
三国志の曹操軍の軍師。高く評価され重用されるも早世し、曹操はその死を悼んだ。なお同僚から「てめーマジ大概にしろよ」と何度も弾劾される程品行が酷かった

*32
メシア教の作ったワイン、ではなく女神転生シリーズ25周年記念・三つ巴アルコールセットの一つ。他二つは悪魔の白ワイン、人類の清酒。この世界では転生者が覚醒者用ワインとして再現。名前で揉めたが最終的に他二つとのバランスもあり元ネタ通りとなった。

*33
らんま1/2の早乙女流の奥義。絶壁から落下した猛虎が痛みをこらえている姿に学んだ技。ぶっちゃけ、ただの土下座

*34
タマヤ与太郎様作。【カオ転三次】TS^2ようじょの終末対策 に登場する簡易シキガミ。元ネタはFF14の同名の獣人。割と可愛い見た目だが魚故かよく見ると少し目が怖い。

*35
タマヤ与太郎様作。TS^2ようじょの終末対策 に登場する簡易シキガミ。元ネタは漫画『TERRA FORMARS』のスピンオフに登場するゆるキャラめいた何か。元が元なので全く売れない。特に女性からの評価はお察し。

*36
タマヤ与太郎様作。TS^2ようじょの終末対策 に登場する簡易シキガミ。元ネタは言うまでもなくFGOのあれ。幼女ネキ絡みではかなり珍しいメジャーネタ&売れそうな作品。

*37
タマヤ与太郎様作。TS^2ようじょの終末対策 に登場する黒札。見た目は姫木メルなナマモノエロ同人に命を懸けるある意味作家の鏡。容姿どころか台詞が出る前からあちこちのカオ転三次に登場した凄い人。

*38
黒焦げ様作。【カオ転三次】 終末に向けての準備するとある転生者の話 の22話:日本神解放作戦お疲れさまでしたスレ にて流出した動画

*39
魁!!男塾・虎丸龍次の技。字のまんま強烈な屁

*40
敵全員を攻撃。術者のHP最大値が大きいほど威力が上がる

*41
味方全体に物理攻撃を1回反射するバリアを張る

*42
らんま1/2の早乙女流の技。敵から遠ざかり罵声を浴びせかける、要は負け犬の遠吠え

*43
漫画「忍者と極道」の一部読者からの極道への呼称。無論元ネタ程アレな連中ではない。

*44
タマヤ与太郎様作。TS^2ようじょの終末対策 に登場する幼女ネキの実娘・イズナ。見た目は久田イズナで色んな意味でアグレッシブなのは間違いなく親の血。

*45
いずれも女神異聞録ペルソナにおけるトラウマ要素。こいつらに全滅経験してないなら誇りにしてよいレベル。

*46
黒焦げ様作。【カオ転三次】 終末に向けての準備するとある転生者の話 の主人公。ジョジョ五部の色々な台詞が何故か似合ってしまう巨乳美人なガイ連随一の歌い手。

*47
敵全体に確率で睡眠を付与する

*48
SLEEP状態の敵全てに100%の確率で万能属性の即死効果

*49
ポポァ様作。【カオ転三次】本霊デビルなの バ レ バ レ  の主人公。色々な意味で自由というかゴーイングマイウェイしてる人だが、それは根っ子に揺らがぬモノがあるからだと思われる。

*50
ポポァ様作。【カオ転三次】本霊デビルなの バ レ バ レ  に登場するデモニカ。元ネタはElonaのアーティファクト。ペットをサンドバッグに吊るして殴ればスキルが上がるよ。

*51
敵全体に万能属性で特大ダメージ

*52
敵全体の全能力を1段階低下させる

*53
ドラクエシリーズの魔法。使うまで何が起こるか全く分からない呪文

*54
真・女神転生デビチル オープニングテーマ。名曲なので未聴の方は聞くのをお薦めします。

*55
漫画「ドキばぐ」からデビチルへゲスト参戦した柴田亜美先生モデルのキツネのナマモノと編集のチップス小沢モデルのネコのナマモノ。

*56
ネオジオポケットカラー用ソフト「水木しげるの妖怪写真館」ネコのナマモノの宝貝で曰く「社員証と名刺は持ってこなくてもこれだけは手離さない」との事

*57
ボンコッツ様作。霊能力者、鷹村ハルカは改造人間である。 の主人公。一言で言うと、仮面ライダーは良いぞ!

*58
仮面ライダー剣に登場する仮面ライダー。一番最初のカマキリモチーフのライダー

*59
劇場版仮面ライダーフォーゼに登場する女性の仮面ライダー。猫耳っぽい頭部や仕草が可愛い。ただ無邪気故にか戦い方が首折りやダウン後も蹴り続ける等割とえげつない

*60
脱いだら分かる程度に筋ショタ化しているりりなののシュテル

*61
明言は避けるが幼女ネキがドン引きするレベル

*62
アメコミの犬溶接マン。犬の死体を悪人の顔に溶接する、相手は死ぬ。幼女ネキなら多分犬じゃなくて天使を使う

*63
タマヤ与太郎様作。TS^2ようじょの終末対策 に登場する黒札。見た目がリンクで剣を取っては無双の豪傑、でも露出魔。脱がないと全力出せないから脱ぐしかない人。あれさえ無ければと嘆いた女性は多分多い。

*64
タマヤ与太郎様作。TS^2ようじょの終末対策 に登場する黒札。宮城支部支部長で幼女に胃を攻撃されてる一人。それでも幼女をずっと面倒みて可愛がる人。見た目は世界樹の迷宮のレンジャー♀。だが男だ。

*65
タマヤ与太郎様作。TS^2ようじょの終末対策 に登場する悪魔、オオテノシロケツ。幼女がスカウトした直属の配下にして幼女のとっておきの隠し玉という凄い悪魔。嘘ではない。

*66
ロマンシングサガ・ミンストレルソングで特定のボス戦で流れる曲。名の通り熱い曲、某動画サイトでは色んなキャラが歌っている

*67
学校のクラスに一人は居た国語辞典のスケベな単語を蛍光ペン等でチェックしてる奴

*68
2011年から使われている仙台・宮城観光キャッチコピー。今回は行き先が分かるようにバカなりに配慮した。でもこの世界では通じなかった

*69
真・女神転生V発売記念・コラボ日本酒。この世界では転生者が覚醒者用日本酒として再現

*70
新選組で行われた拷問。足の甲に釘を貫通させ、それに蝋燭を差す

*71
名無しのレイ様作。【カオ転三次】故郷防衛を頑張る俺たち の主人公。黒札屈指の苦労人。真面目故に色々抱え込んでしまうタイプの人。嫁複数、借金持ち、じゃあカエサルだというバカなBの安直な発想。




―以下どうでもいいバカ共の設定―

・A
 見た目は少し色が派手なニニンがシノブ伝のサスケ。
 ステは速特化型、パーティーでは先手でスキルや道具で敵の弱点を突く、バステ、デバフを撒くのが仕事。
 またニンジャっぽく斥候や敵の釣り出し等も行う、特に釣り出しは以外にも上手い――人も悪魔もバカにバカにされると頭に来るのは一緒。
 別に命懸けるレベルのニンスレオタクという訳ではなく、前世で普通に読んでた程度。
 だが覚醒時のスキルが(本人的に)ニンジャっぽいという事でああなった、その影響かこいつの刹那五月雨撃ちはシュリケン連打になった。
 本人的にはパツキン好きなのもあってラオモト・カンが理想、なお二人からはモスキート扱い。
 理由はニンスレの主役勢、ボス勢ニンジャはストイックだったり良くも悪くも浮世離れしたのが多いから。
 実は三人の中で一番臆病なヘタレ。
 だから提案役としていつも二人を巻き込んでいる。

・B
 見た目は作中通りごちゃ混ぜな鎧武者。
 ステは体中心で次点で力、パーティーではタンク且つサブアタッカー。
 ゲームや漫画による歴史系知識はあるが、ネタ程度にしか役に立たないレベル。
 戦闘で「どきゃああーー! めざわりだでやーーー!!」とか「死ねぇ! 死ねぇ! 死ねぇー!!」とか叫んだりする。
 三人の中で一番考えなしという分かりやすいバカ。
 だがそんなバカだからこそ前衛と盾役をやれている。
 日常生活でも二人からデコイや被害担当をやらされている――が、大抵の場合態とにしろ偶然にしろ二人も巻き添えにするので実はデコイになっていない。
 なおHP消費型の百人斬りは本来最初から使える筈だが、現実ならずぶの素人(しかもバカ)がいきなり生命を三割削るような技使えないだろと思ったので他二人と同じベビーサタンになりました。

・C
 見た目は地味目な色のFFシリーズの黒魔導士。
 ステは魔特化型、攻撃系とバフ系の魔法を使う、パーティーでは自称通りのコントロール役。
 バカだが軍師らしく作戦立案や指示役をこなす、ガイア連合加入の切っ掛けの人魚ネキの動画の情報を仕入れてくる等、実はこのパーティーにおけるキーパーソン。
 例え郭図でも武将二人ぐらいの弱小勢力なら活躍出来るという好例。
 書き溜めたシキガミ嫁案はスキルや将来の成長方針と複数人での運用計画までバッチリと書かれており、メモ帖を偶々拾って届けた際に中身を見た黒札曰く「そのまま人に売れるレベル」
 三人の中で一番のスケベ。
 故に複数のシキガミ嫁ゲットの為のレベル上げへのモチベーションも三人の中では一番高い――が、基本方針はバカ共をこき使って自分は楽する気満々の為上手くいっていない。

・三バカの共通項とパーティー
 三人ともシキガミなしでステが特化型の為、ソロだとよっぽど格下の異界じゃないと無理。
 その結果、異界も依頼も何時でも一緒という絆強制オンライン状態になっている。
 全員回復系スキルがないので回復は道具と三人で共同購入した回復特化のアガシオン頼り。

 早々と覚醒したのはこいつらのトリガーが死因よりシチュだった(例として絶対逃げられない相手、幼馴染が一緒、人数が三人で相手が一人等々)為。
 条件が運よくマッチした結果作中通り、通常黒札なら覚醒するかしないか程度の負荷がこいつらにとって十回分の負荷だったので覚醒した。

 レベルは三人共所謂壁を超えていない上で真ん中辺り、別にレベル上げに熱心ではなく、寧ろ怠け者だが思い付きやノリで異界に突撃、やらかしのペナルティで塩漬け依頼をやらされる、やらかした相手に「そんなに元気が余ってるならちょっと来い」と体育会系的可愛がりを受ける等でそこそこレベルアップしている。
 なお一レベルでもレベルに差が出ると負けてる側が全身全霊で追いつくのでレベルは横並び。
 コテがないのは筆者がどうしても良いのが思いつかなかったから。

 三人共自分がこの中で一番マシで、このバカ共に負けるのだけは死んでも御免と思っている。 



 このような作品を読んで頂き、ありがとうございます。
 そしてキャラクターをお借りさせて頂いた皆様、こんなネタと下ネタだけの作品に使わせて頂き、心からの感謝と謝罪をさせて頂きます。
 特にタマヤ与太郎様、緋咲虚徹様、幼女ネキと探求ネキに対して、セクハラ処でない内容になってしまい誠に申し訳ございません。
 もしそれぞれの作中に謎の答えがあったら筆者が見逃したor忘れていたという事ですので重ねて申し訳ございません。

 幼女ネキ、探求ネキ、ノンデリニキのバカ共への対応や錯乱については、偶々その日機嫌が良かった、バカ過ぎて仕置きする気も起きなかった、直前に別の黒札orショタおじに折檻されて弱っていた、辺りに脳内変換して頂ければ幸いです。

 戦闘どころかスキル構成も考える自信がなく、神話系知識もないけどカオ転三次を書いてみたくなり、結果古いネタ、マイナーネタもごちゃ混ぜのバカ共がバカをやる話になりました。
 筆者的にはネタに使った稲中卓球部や幕張、そして妄想戦士ヤマモト等の小野寺浩二先生の作品辺りのノリで書きました。

 改めまして、最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。
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