TSメカ・デスパペット使い決闘者は強キャラムーブがしたい!   作:ゆきゆきさん

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◇遂に鬼っ娘の正体が明かされる—————


Ep.13 TSお姉さんは『ククク……アーッハッハ!!!』と言った(言った)

 

 

 

「キミの名前は?」

 

 

「私は……鬼魂珠(ラウドラ・タン・ゲンド)。」

 

 

 …………? 

 

 な、なんか龍魂珠(アントマ・タン・ゲンド)と名前が似てるけど……し、知らん。誰だお前!? えっ!? そんなのいたの??? 

 

 

「かつては新世界の創世を目論み、そしてそれをジャオウガに阻まれ……今では力の大半を失い、ここにいる。」

 

 

 うーん……話を聞く限り、多分『鬼の歴史』側の龍魂珠なんだとは思うが……

 

龍魂珠(アントマ・タン・ゲンド)に続いてまーた変なのが出てきたね……」

「……? 龍魂珠(アントマ・タン・ゲンド)は煉獄でキング・ロマノフと融合しているはずですが……」

 

 あー、そういえばそんな感じのストーリーになってたような。じゃあアレは誰だよ。

 

 

「偽者なのか、はたまたロマノフの支配から抜け出したのか……いずれにせよ、止めなければなりません。」

「ちょっと待って、キミも結構悪役みたいな感じじゃないの?」

 

 さっきの話を聞く限り、鬼の歴史側でも《Volzeos-Balamord》的なものをこの子は復活させてると思われるが……

 

 

「あの時の私は力に溺れていたので……体を槍に貫かれて、やっと気づいたんです。強大な力があろうと勝てない時は勝てないと。なので引きこもることにしました。」

 

 そ、そんなギャグオチみたいな……

 

 

「引きこもってるなら、なんで私の店の裏なんかにいたの……?」

「いや、あの、そのちょっと……お金無かったから……盗もうかなって。そしたら急に歴史の裏側からジャオウガが出てきて……」

 

 

 なるほど……私が言えたことではないが、こいつはひでぇカスだ。

 

 ……ん? ちょっと待てよ。うろ覚えではあるが、王来MAXの最後……確かモモキングとジャオウガが2人揃って柱に封印されたとかなんとか、そういう終わり方だったはず。モモキングどこ行ったよ。

 

 

「えっ? いや知らないですけど……」

 

 

 うーん使えない。なんかやれることないの? 

 

「ディ、ディスペクターを生み出せます……」

「うーん……」

 

 

 メカにディスペクター欲しいかって言われたら……5コスなら欲しいけどさぁ。

 

 

「これ合体できる?」

 

 私が渡したのは2枚のカード。そうだねドラン・ゴル・ゲルスと94nm4だね。

 

 

「うーん……無理ですね。“世界の記憶”にはこのクリーチャー達の情報があまり記されていないようです。これではディスペクターにできません。」

 

 世界の記憶ってなんだよ。

 

 

「クリーチャーの積み上げてきた歴史……のようなもの? ですかね?」

「自分でも分からないのね……じゃあこれは?」

 

 

 差し出したのは《奇天烈 シャッフ》と《単騎連射(ショートショット) マグナム》

 

 欲望がダダ漏れすぎる、が……これ合体できたら絶対強いだろ。

 

 

「なるほど、これなら……」

 

 

 突如として、カード2枚の周辺がバグったような状態になり……そして1枚に融合する。

 

 

 

《奇騎混成 シャグナム・マッフ》

光水火/6/クリーチャー:グレートメカオー/マジック・アウトレイジ/ディスペクター/7500/VR

◻︎EXライフ

◻︎W・ブレイカー

◻︎このクリーチャーが出た時または攻撃する時、数字を1つ選ぶ。次の自分のターンのはじめまで、相手はその数字と同じコストのクリーチャーを召喚できず、同じコストの呪文を唱えられない。

 

 

 強い!!! 

 

 

 と、一瞬だけ思ったが……よく見たらコストが6だ。メカにそんなん入らねぇよぉ。

 

 漆黒ジャシンで釣り上げるのがとりあえず思いつく使い方だが……

 

 

「……ラウちゃん、サービスでコストを1下げたりとか……」

「ちょっとできないですぅ。あとその呼び方はやめて欲しいんですけど。」

 

 

 チッ! 使えねーなコイツ……とりあえず分解してもらおう。

 

「わ、分かりました……」

 

 しゅんとした顔で、ラウちゃんはそう答えた。あ、ラウドラタンゲンドとか毎回言うのダルいから……今からこの子はラウちゃんだ。いいね? 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ラウちゃん、私のかわりにレジ打ちやっといて。」

 

「ラウちゃん、私のかわりに大会運営やって。」

 

「ラウちゃん、私のかわりに買取表作っといて。」

 

「ラウちゃん、私のかわりに布団敷いて。」

 

「ラウちゃん、私のかわりに洗濯しといて。」

 

「ラウちゃん、私のかわりに……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇1ヶ月後

 

 

 両手を全開にして、玉座(横長のソファ)にもたれ掛かる。足を組み、2本の指でワイングラスを挟み……もう片方の手には札束を。

 

 札束は別に持つ必要なんてないし、そもそも私はワインが好きという訳でもないが……こういうのは雰囲気が大事なのだ。だからわざわざレジの後ろにソファを持ってきてる訳で。

 

 

「ラウちゃん、キリキリ働け。」

「……」

 

 

『お前、いつか絶対殺す……!』みたいな目を向けられるが、気にしない。居候だし仕方ないよね。私の仕事を全部やってくれてありがとう! ラウちゃん! 感謝してるよ^^

 

 

「コロス……」

「ラウちゃん、なにか言ったかい?」

「刺されても文句言えないですよ、ユキさん……」

 

 

 インテリ系モブ客が私に忠告する。大丈夫大丈夫! 真のデュエリストは真のデュエル以外でダメージ受けないから! モーマンタイ! 

 

「ド畜生だ……!」

「コロスコロスコロスコロス……」

「ククク……アーッハッハ!!!」

 

 

 下僕がいるのって楽でイイねぇ!!! 

 

 

「ユキ……私とデュエマで勝負しましょう。私が勝ったら……あなたを殺す!!!」

「はーっはっは! いいだろう、受けて立とうじゃないか! だが私が勝ったなら……キミは一生私の奴隷になってもらうぞ、ラウちゃん!」

 

 

 

「何やってんだあの2人……」

 

 

 

 

 

 

 

「《魔誕の猛将ダイダロス》を召喚……ヨビニオン発動!」

 

 ダイダロス。大体カニ(クランヴィア)を呼び出すでお馴染みのクリーチャー。しかし、ラウちゃんのデッキはそんな雰囲気を微塵も感じない。

 

 

「出でよ蛇神! 《堕チシ八叉ノ蛇神(ナルガロッチ=ヴリドガルド)》!」

 

 

 

堕チシ八叉ノ蛇神(ナルガロッチ=ヴリドガルド)

闇火自然/4/G-NEOクリーチャー:デーモン・コマンド/アビスロイヤル/6000/SR

◻︎G-NEO進化:闇、火、または自然のクリーチャー1体の上に置いてもよい。

◻︎マッハファイター

◻︎W・ブレイカー

◻︎自分のクリーチャーが出たターンに攻撃する時、次のうちいずれか1つを選ぶ。

 ▷相手の手札を1枚見ないで選び、捨てさせる。

 ▷このクリーチャーは、相手のシールドを1つブレイクする。

 

 

 私の主観だが……G-NEOクリーチャーは、その大体が『ついでに』G-NEO進化能力を持っている。それが強みだ。こいつも例に漏れず、普通に出しても除去耐性がないだけ。基本的にはそのまま動ける。アステルスもそんな感じだね。

 

 そしてこのカードのやりたいこと……まぁつまるところ除去・ハンデスしながら殴る……なるほど、メカにとっては一番ダルい相手だ。

 

 

「ヴリドガルドでエルナドンナに攻撃! 効果で手札を捨てさせます!」

「げ……カオスマントラ抜かれちゃった。」

 

 

「さらにダイダロスで94nm4を攻撃して手札を破壊! 私の怒りを知れーーーっ!」

 

 マズい、アステルスまで抜かれた。素出し狙ってたのに……

 

 

 手札は0、盤面にはかろうじて残ったアメリア1体。

 

 

「アメリアの効果でシールドを1枚回収して……ドロー。」

 

 

 うーむ、びみょい引き。けど……可能性はあるか。

 

 

「ゴールド・フラウムを召喚。こちらもヨビニオン発動……アタリだ。94nm4を召喚してシールド追加、そしてメクレイド!」

 

 

 結果は……

 

 

「もう一度ゴールド・フラウム召喚! ヨビニオン!」

「運はいいみたいですけど、そんなもので私に勝てるとは思わないでくださいね?」

「キミなんか関係ないよ。私は私にできることをやるだけ……もう一度94nm4を召喚! メクレイド! 更なるゴールド・フラウムだ! ヨビニオン!」

「山札に残った94nm4はあと1枚だけのはずです。もうあなたの負けですよ。」

 

 

 でも、そういう時に引けることを信じて疑わないのが強キャラだ。私は自分を信じている。

 

 

「もう一度94nm4を召喚……メクレイドォ!」

「なっ……しかし、これでアステルスを引き込めなければ私が勝ちます。」

「…………ゴールド・フラウムを召喚。」

「やったぁ!!!」

 

 

 喜びのあまり、ラウちゃんはガッツポーズをするが……実はまだ可能性が残っている。面白そうだからピン差ししたあのカードは、まだ山札に残っている……はず。盾落ちはやめてね。

 

 

「ヨビニオン……頼む、頼むよ……お。」

「あっはっは! 何が来ても負けませんよー!」

「そうでもないよ。出でよ《アニー・(ホイッス)・ルピア》」

「なんですかそのカード???」

 

 

《アニー・(ホイッス)・ルピア》

火/3/クリーチャー:アーマード・ファイアー・バード/3000/U

◻︎スピードアタッカー

◻︎バラバラエティ3:自分のクリーチャーすべてに「スピードアタッカー」を与える。

 

 

 正直アステルスがいる以上、こんなカード入れなくても良いのだが……一回思いついた以上、やってみたくなって1枚だけ入れておいたのが功を奏した。

 

「94nm4で攻撃時……ドラン・ゴル・ゲルスに革命チェンジ! シールドブレイク、94nm4出し直し、そしてシールドを追加してメクレイドもう一回!」

 

 

 笛ルピアがいなければ、この『もう一回』までは辿り着けなかった。ピンのカードが活躍すると嬉しいよね。

 

「エルドロード=アステルスをアメリアの上にG-NEO進化! 効果でヴリドガルドを手札へ! そしてドラン・ゴル・ゲルスでシールドブレイク!」

「ぐぎぎ……《邪爪の魔法陣》のG・ストライクでアステルスを止めます……」

 

 アステルスはGSを無効にできるが……本体には効いちゃうのが惜しいっちゃ惜しいね。ま、あんま関係ないないけど。

 

「94nm4攻撃時、アステルスの能力発動。墓地から94nm4を出してラウちゃんのエレメントをすべて手札に戻し、そしてこちらの攻撃中の94nm4とドラン・ゴル・ゲルスを手札に戻す……シールドが追加されたのでもう一回メクレイド。エルナドンナを召喚。」

 

 

 うーん、やっぱ自軍戻せるのやってんなぁ……テストプレイしてなさそう。

 

「94nm4攻撃時革命チェンジ、ドラン・ゴル・ゲルスで94nm4を出してシールド追加、メクレイド、ドラン・ゴル・ゲルス。効果で手札から94nm4……そしてシールドブレイク。」

「ぐぎぎ……なにもないですぅ」

 

 さっきと同じことやってるが、これがSA付与&自軍バウンスを手に入れたメカの真骨頂! 何度も同じことを繰り返す……これぞデュエマの王道だ! 

 

 

「94nm4で攻撃! シールドを追加してメクレイド! アーテル・ゴルギーニ召喚! 効果で山札の上から4枚を墓地に置き、墓地からエルナドンナ! そしてシールドブレイク!」

「S・トリガー……《魔誕の穿将(せんしょう)ベリュガデス》でアステルスを破壊します……」

 

 じゃ、それはG-NEOで耐えることにしよう。

 

 

「進化元のアメリアを墓地に置き、アステルスは場に残る。んじゃ、アニー・(ホイッス)・ルピアで……ダイレクトアタック!」

「わ、私の自由が……日常が……」

 

 

 はい私の勝ちー!!! 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ユキさん、流石にアレはどうかと思いますよ……?」

「はい、仰る通りでございますミストくん。」

 

 

 後日。ミストくんは私にラウちゃんの待遇改善を求めてきた。いや、うん。断じて中学生に注意されるのが情けないからそれを呑んだ訳じゃないってことだけは覚えていってくれ。




ヴリドガルドのイラスト、めちゃくちゃ好き。サイズ感がいいよね。

しかし主人公のクズ化が止まらない……なんでだ……!?これもはや悪役じゃねーか!
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