TSメカ・デスパペット使い決闘者は強キャラムーブがしたい! 作:ゆきゆきさん
今回はかなり分かりづらい内容になってしまったことを先に謝っておきます。
簡単にまとめた内容を本文で主人公が喋ってくれてるので、とりあえずそれだけ理解できれば問題はないです。
【予定】
Final Chapter PART I:理想郷のTSお姉さん(Ep.39〜43)
Interlude PART II:それは物語の果てで待っている(Ep.44)
Final Chapter PART II:L⬛︎V⬛︎ ⬛︎⬛︎D ⬛︎BY⬛︎⬛︎-M⬛︎⬛︎⬛︎(Ep.45〜50)
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Ep.39 追憶のTSお姉さん
◇???
ここは……どこだろうか。いつか見たような気がする青い世界に私はいた。
あぁ、そうだ。思い出した。私が結界を展開した時に見える景色だ。それと……昔の私が居たらしい場所でもある。
ぼーっとしていると、突然人影が現れた。あれは私だ。服装こそ悪趣味なラスボスが着ていそうなものだが、確かにアレは私本人だ。多分、これは何らかの拍子で過去の私を今の私が見ているんだろう。
過去の私は、何やら白い人物と一緒にいた。どっちも白くて分かりづらい。というか……人じゃくてクリーチャー、ホワイト・スワンだ。今更思い出した。
『ホワイト・スワン、今のは本当なの?』
『あぁ、確かにそうだ。もうじき、
『止める方法は?』
『さぁ?まぁ可能性があるとすれば、君の記憶を消す……とかなんだろう。少なくとも、君の考えではそれで問題ないはずだよね?』
『やっぱりそれしかないね。おそらく、この場所に関する記憶を私から消したら……少なくともラウちゃんは大丈夫なはずだよ』
『それに関して、私はまだよく理解できていないんだが……』
ホワイト・スワンが、過去の私にそう言った。
『ならまた説明しよう。
『伝説を残したキリコは過去が盛りに盛られた。ドギラゴンは守護神となった。ドリーム・クリーチャーが生まれた』
『アカシック兄弟の計画はサービス終了を止めるための計画だし、
『こんなふうに……この世界はそういったものから影響を受ける。そこに、その本人……つまり私が来たことによって、その影響が大きくなりすぎたんだと思う』
『デュエル・マスターズの物語は戦いなくして成り立たないから……私たちの暮らす、この月に次々と敵がやってくる。撃退していった結果がこれなんだろうね』
『多分、これをなんとかしたら……この物語はひとまず終わりを迎えるはずだ。でも、さすがの私でもこれは勝てない』
過去の私はまだ喋り続ける。長いな……
『だから、私の記憶を消す。この世界では“記憶”と“物語”が密接に繋がっている。ドラグハートを記憶から生み出す時に、実際に使われているのが記憶というより物語だったりするしね』
『すまない、ここまで聞いてもよく分からなかったからもっと簡単にまとめてくれ』
『えぇ……』
まぁつまりだね、と過去の私は続ける。
『この世界での私の記憶を消したら、ひとまずこの世界に迫っている脅威からこの世界を守ることができる……ということだよ』
『なるほど、最初に言っていたことと同じだな』
じゃあ今までの会話なんだったん?文字数稼ぎか?
『この計画が成功する可能性は……43%くらいあるはずだよ。多分』
『まったく信用ならない確率だな』
『ま、確かにそれはそうだけど……私は主人公補正というものを信じているんだよ、ホワイト・スワンくん。こういうのは絶対成功するのがセオリーなんだ……だって今の私、強キャラっぽい喋り方だったでしょ?』
『だから私は、大事な時に自分らしさを優先するんだよ。なぜならそっちの方が主人公っぽい振る舞いだから!』
『例えば……絶対に負けられないデュエマで決着をつける時、自分らしいデッキを使うとかね?』
それは確かに分かるかもしれない。今の私も、大事なシーンは大体メカかデスパペットを使用している。本気で勝つならファイアー・バードやバイク、モルトを使っているだろうけど……そういう大事なシーンでは、そういうものを使わない。
これは別に個人的なこだわりとかではなく、実際にそういう補正みたいなものを肌身で感じているからだけど。
『ちょっと逸れちゃったね、話を戻そう。ここからは記憶の消し方についてだよ』
『ほう?』
『私はなぜだか分からないけど、魂に干渉できる。これで私の記憶を抜き出し、それを素材にドラグハートを作り出す……上手くいけば、ここまでの私の物語は無かったことになる。デッドアックスとかとは違って、これは元の記憶をそのまま使っているから……元の記憶がこの世界から消えることとなる』
『私はそれが上手くいくとは思えないが……』
ホワイト・スワンがそう口を挟む。つーかなんでここにホワイト・スワンがいるねん。スプリガンがこの世界にいるの意味不明なんだけど。
『まぁ確かにそれはそうだよ。本来ならそういった記憶も世界に刻まれてしまうから、多分このやり方をしても意味はない。でも……』
『でも?』
『世界に記憶が刻まれるには
『まぁ、成功する可能性くらいはあるよ。多分ね』
◇???
突然、場面が変わる。先ほどまでは月に建造された都市にいたが、今は何もないただの月の土の上だ。時系列に関してはよく分からないが、なんとなくなら分かる。先ほどよりは確実に前だ。
『キミはいったい……誰だい?』
『私は……誰だったか……』
過去の私の問いかけに、黒い姿のクリーチャーはそう答えた。
『魔王と……そう呼ばれていたことは、覚えている。そして、かつて天使に願いを託されたことを……そんなことを聞くお前の名前はなんだ?』
『私?私はユキだよ。どう呼んでくれたって構わないさ』
『それより……その“託された願い”って何?私はそれが一番気になるなぁ……私に教えてよ、それ』
黒いクリーチャーは口を開く。
『かつて……
黒いクリーチャーが手を開く。すると、周囲から金色のコインがそこに集まっていった。
『この“積み立てられた信仰の金貨”を守っている』
『それ私にくれない?』
『まだお前には渡せない……だが……』
『だが?』
『またいつか……私と話してほしい。お前のことを教えてくれ』
黒いクリーチャーがそう答えた後、過去の私は不満そうな顔だった。
『じゃあさ、キミの名前を教えてよ』
『名前は……もう忘れた……』
『じゃあ、今考えてよ』
『なら……』
アステルスとでも呼んでくれ。黒いクリーチャーはそう言った。
◇現在
「今のは……」
私の手元には石の刀が握られていた。なるほど、じゃあこれは私の記憶から作られたドラグハートということか。
さっきまで、私はセーラちゃんを探すためにそこら中を駆け回っていた。その途中で、もう1体のドキンダンテを封印した石の刀を回収しようと触れた……そのタイミングで先程の記憶が流れ込んできた。記憶の内容からしても、この考察は間違っていないだろう。
「いや、今これを教えられてもどうしようもないんだけどな……それより早くセーラちゃんを探さないといけないし」
そんなことを考えていた時、頭の中に声が届く。
『アステルス、聞こえるか?』
「ドミス?どうしたの?」
『セーラの居場所が分かった』
「ナイス。さすが私の模造品だね……で、どこ?」
『月だ。神々セーラは
◇月
今更気づいたのだが、私が開く結界……それが実は月に繋がっていたらしい。空気どうなっとんねんという話はご都合というやつだ。
結界を開いた私は、ドミスの進む道をそのまま追っていった。目的地までの道のりが長すぎて『休憩しない?』と私が言おうとしたその時……明かりが見えてきた。これはさっきも記憶の中で見た都市だ。かつての私が見つけたのか、はたまた私が建造したのかは分からないが……少なくとも、過去の私はここを拠点にしていたらしい。
『あぁそうだ、
「それ早く言ってくれない?」
『聞かれなかったから……』
そういうとこは私に似ないでいいんだよと、私は思った。思っただけで口には出していない。
『心の中で考えた時点で私にも筒抜けだよ……おっと、どうやらお客さんが来たようだ』
お、今のセリフいいね。強キャラっぽい。
後で真似させてもらおう。
『そんな呑気なことを言っている場合ではないと思うけどねぇ……』
ドミスの視線を追うと、そこには……
『やぁ、初めまして……と言った方がいいかな?』
「キミは……ホワイト・スワン?」
つい先程覗いた過去の記憶にいたガンマン……ホワイト・スワンが、私のもとへ歩いてきた。
『記憶はどうだ?』
「断片的に戻ってるよ。キミが昔は私と一緒にいたらしいことは知ってる。それと、私が記憶を自分で消したらしいことも」
『なるほど、そこまで分かっているなら問題はない。結論から言おう、計画は失敗した』
失敗?
私の記憶はちゃんと消えていたけど……
『何が原因かは分からない。元々成功するはずがなかったのか、何者かに邪魔をされたのか、何か手順を間違えてしまったのか……けれども、失敗したことは間違いない』
「なんでそれが分かるの?」
『成功していたのなら、私が今この場所にいるはずがない……君はそう言っていただろう。自分と
なるほど……?
まぁ、さっきの記憶で話してた内容を考えると……あながち間違いでもないんだろう。このホワイト・スワンは私の記憶から生まれたクリーチャーらしい。いや、さっきの記憶ではその他にも様々なクリーチャーがいた。それらすべてが私の影響で生まれた、ということなんだろう。多分。
『そもそも、ここまでの
「まぁそこはどうでもいいんだけどさ……セーラちゃん知らない?ほら、私みたいな見た目で……もうちょい小さいんだけどさ」
『今私のことをもうでもいいと言ったことは棚に置いておこうか。結論から言うと、見ていない。だけど……』
「だけど?」
『場所は分かっている。あそこだ』
ホワイト・スワンが指を差したのは……クレーターと言うには深すぎる大穴。
『私たちが“深淵”と呼ぶあの大穴……
オイオイ情けねーなぁ!!!かませみたいなムーブしてんじゃ……
いや、よく考えたら本編でもかませみたいな感じの役割だったような……あれ?これ違ったっけ?
あ、思い出した。かませみたいな役割してたのはどちらかというとラウ……これ以上言うのはやめておこう。
「さて、じゃあ……私はこのまま行くけど、ついてくる人は?」
『私は行かないでいいかな?』
ドミスが2秒と経たずに拒否を宣言した。残念ながら宣言タイミングを逃しているので無効だ。
『私もついて行こう。深淵に行かれる前に取り押さえられなかったという点で、私に責任が無いわけでもない』
「おっけー、2人とも行くのね…….他に誰かいたっけ?」
『ナチュラルに私の発言無視したね』
「あれー?今喋ったの誰かなー?全員口調も一人称も同じだから聞き分けられないなぁ!!!」
実際、これはそうだ。特にドミスは声まで同じなので、たまに自分が喋ってないのに自分の声が聞こえて変な気持ちになる。え?自分の声は他人からだと想像と違って聞こえるだろって?細かいことはいいんだよ。
「さて、じゃあこの3人で……」
「あの、誰か忘れてますよね?」
わぁ、ラウちゃんだ。いつの間にここに来たの?
「わたしはあなたがいる所なら、いつでもどこでも現れますよ?」
ナチュラルストーカーやめてね。ま、少なくともディスペクターを作る能力くらいはあることだし……連れていこう。万が一の時は私が守る。
「じゃ、パーティも揃ったことだし……行こうか?」
そして、私たち4人は深淵に飛び込んだ。
【深淵】
GoA世界ではジャシンが封印されていた場所。本小説では名前が同じだけの別物。
【ホワイト・スワン】
逆アポロでお馴染みのクリーチャー。この世界では主人公に一番裏切り者だと思われていたホワイト・スワンが
右上の方から評価してくれると……嬉しいな!
過去編の時系列がおかしいのはカードゲーム漫画とかあるあるってことでスルーしてくれると……