「匂いを辿ってきたら・・・やっぱりノーワンか」
ノーワンの匂いを嗅ぎつけて林へとやってきたホエルたち。そこでは今まさにドンモモタロウとノーワンが対峙していた。
「君たちか。丁度いいところに来てくれた。こいつの相手は俺がするから、その子たちを安全なところに逃がしてくれないか?」
「しょうがねぇな。お前ら、こっちだ」
ホエルたちに気づいたドンモモタロウは子供たちを逃がすように頼んでくると、ホエルは素直に子供たちを逃がすことを優先する。しかし・・・。
「ヨーソロー!ここだな。指輪持ちがたくさんいるって場所は!」
「いや、少しポイントがずれたみたいだ。とはいえ指輪持ちがいることに変わらない」
カイ・ゾックとフィー・バージャ率いるアーイー軍団が彼らを取り囲むように現れた。
「どうやら狙いは学園の指輪持ちの方みたいだね」
「指輪持ちでいずれ敵同士になるかもしれないとはいえ、貴様ら部外者などにはいそうですかと狙わせはしない」
「おい。お前ら2人はこいつ等を逃がして学園を守れ」
「しょうがないわね。行くわよ禽爺」
「その、禽爺って呼ぶのやめてくれない」
禽二郎と角乃は子供たちを逃がし、学園を守るためこの場を離脱していくと、入れ違いでファイヤキャンドルとデンジスまでもが現れた。
「ようゴジュウウルフ!お前と戦いにきたぜぇ!」
「今日はずいぶんと獲物が多いじゃんか。いいぜ。相手になってやるよ」
ホエルたちは指輪を外してテガソードにセットし、変身しようとすると・・・さらに1人この場にやってくる。
「学園の生徒を狙うことはこの俺が許さん!」
学園長である本郷猛だ。
「君たち、手を貸してくれるな」
「勘違いすんな。手を貸すのはお前のほうだ」
「「「エンゲージ!」」」
【クラップ!ユア!ハンズ!】
【ゴジュウウルフ!】
【ゴジュウレオン!】
【ゴジュウティラノ!】
ホエルたちが変身を遂げると、一筋の風が吹き荒れるとともに指輪を外した本郷猛が銀のテガソードを手に握る。
「ゴレンジャー。力を貸してくれ。エンゲージ!!」
【センタイリング!】
【ゴレンジャー!】
始まりのレッド。秘密戦隊ゴレンジャーのアカレンジャーへと変身した本郷猛はフィー・バージャとカイ・ゾックと向かい立つ。
「行くぞぉ!!とぉう!」
跳び上がったアカレンジャーは渾身のパンチをフィー・バージャに叩きこむと、尽かさずカイ・ゾックにチョップを決める。
「元気な爺さんだな」
「ゴジュウウルフ!お前は俺がぶっ潰す!」
「いや、お前は俺の獲物だ!」
ゴジュウウルフとファイヤキャンドルが戦いを始めると、ゴジュウレオンとゴジュウティラノはデンジスと残りのアーイー軍団の方を見る。
「金色のと細かいの。どっちがいい?」
「ならば金の方は任せよう」
デンジスをゴジュウレオンに任せたゴジュウティラノはアーイー軍団へと駆けていくと、そのパワーで次々とアーイーを蹴散らしていく。
「それじゃ君の相手は僕ってことでいいかな?」
【レオンバスター50!】
「本当はファイヤキャンドル隊長に黒星をつけた赤いのの相手をしたかったが、まあいいだろう。相手をしてやる」
レオンバスター50を手にゴジュウレオンは銃撃をすると、デンジスは大剣で銃弾を防ぎながらゴジュウレオンへと接近するのだった。
「ゴジュウウルフ!お前に付けられた黒星、てめぇの血で拭ってやるよ!」
「やれるもんならやってみな!」
ファイヤキャンドルの棒術を避けたゴジュウウルフはテガソードの刃を振るうも、棒の先端から炎を放つことでゴジュウウルフを遠ざけて互いに距離を取る。
「ハァっ!」
「ダァっ!」
同時に駆け出したゴジュウウルフとファイヤキャンドルは互いの武器を何度もぶつけ合うものの、互いに決定打にはならない。
「ならこれでどうだ!」
【フィニッシュフィンガー!ウルフ!】
「しゃらくせぇ!」
連続で斬撃を飛ばしたゴジュウウルフだが、それを巻き上げた炎で打ち消したファイヤキャンドルは一気に距離を詰めてゴジュウウルフに一突きを決めた。
「へへっ!どうだ?」
「中々やるが・・・今回も俺の勝ちだ」
「なにぃ?」
「おらぁっ!」
ファイヤキャンドルの棒を掴んで逃がすまいとしたゴジュウウルフはそのままテガソードによる一閃でファイヤキャンドルに大ダメージを与えた。
「ぐあぁぁぁぁっ!?」
「これでチェックメイトだよ」
【フィニッシュフィンガー!レオン!!】
「隊長ぉぉぉぉ!?」
ファイヤキャンドルが膝をつくとゴジュウレオンと戦っていたデンジスも敗れてしまう。
「天罰!」
【ティラノハンマー50!】
ハンマーで地面を叩くことで大地を揺らしたゴジュウティラノはテガソードからの斬撃でアーイー軍団を一網打尽にして勝利を収めた。
「デンジス!お前ら!・・・三度目の正直だ。次こそお前を倒す!ゴジュウウルフぅ!!」
そう最後に言い残して撤退をしていくファイヤキャンドル。それぞれの戦いを終えたゴジュウウルフたちはアカレンジャーとフィー・バージャ&カイ・ゾックコンビの戦いの方へと振り返る。
「ハァァッ!ティヤ!」
その戦いぶりは圧倒的とも呼べるものだった。アーイーとはいえ隊長格のカイ・ゾックとフィー・バージャを相手に反撃を許さないアカレンジャーに3人は加勢は必要ないと判断してその戦いを見届ける。
「くっ、なんだこの爺さんッ」
「強い。もしかすればどの戦士よりも・・・」
「これで決めさせてもらう。トォウ!!」
【ゴレンジャー!フィニッシュ!!】
必殺技を発動しながら跳び上がったアカレンジャーは右脚に力を収束させて必殺のキックをカイ・ゾックとフィー・バージャに叩きこんだ。
「「うわぁぁぁっ!?」」
そのキックで2体の隊長格アーイーを一気に撃破したアカレンジャーは学園の方を振り向く。
「学園の子供たちが危ない。急いで学園に戻るぞ」
「あっちはいいのかな?」
ゴジュウレオンはまだ戦いの続いているドンモモタロウとノーワンの戦いを指差すも、アカレンジャーは問題ないとそちらには視線を向けない。
「心配せずとも彼は強い。生徒を守るとなればそれこそ誰よりも強くなる。だからこそ我々は他の生徒たちも守るため動くべきだ」
「俺らは別に学園の関係者じゃねぇんだがな」
愚痴を言いながらも誰よりも急いで学園へと戻っていくゴジュウウルフにゴジュウレオンとゴジュウティラノもついていく。その後ろを走るアカレンジャーはゴジュウジャーへの期待を高めていたのだった。
「お仲間は行ってしまったぞ。独りぼっちでさみしいなぁ」
「そんなことはないさ。彼らは他の生徒を守るために動いてくれている。だから俺も、生徒を助けるために動くことができる!」
【センタイリング!】
【ファイブマン!フィニッシュ!!】
地球戦隊ファイブマンのセンタイリングの力を発動したドンモモタロウは銀色の人型ロボットであるアーサーG6を召喚する。
「なんだそれは!?」
「アースカノン!」
バズーカに変形したアーサーG6を1人で持ち上げたドンモモタロウはそこから強力な火炎を放ってノーワンに一撃を喰らわせる。
「ならばこちらも!妖術!狐火!」
狐火による炎を飛ばして攻撃をしてくるノーワンに対して、ドンモモタロウは避けるまでもないとそれをあえて受ける。
「この程度の狐火、避けるまでもない。あいつの・・・俺の知ってる妖狐の狐火はもっとすごかったぞ!」
世界とともに会えなくなってしまった妖狐のことを思い出しつつも、狐火を受けきったドンモモタロウは何処からか水晶玉を取り出す。
「霊力解放!」
ドンモモタロウが能力で霊力を解放すると周囲か薄暗くなり、ノーワンの視界からドンモモタロウの姿が消える。
「ど、何処に行った!」
ノーワンは辺りを見渡した瞬間、その眼先には5メートルは超える赤鬼が立っていたのだ。
「お、オニィィィ!?」
驚いたノーワンはその鬼から逃げようとすると、逃げた先には銀のテガソードを構えたドンモモタロウがいた。
「この程度のまやかしに驚かされてるようじゃ、肝試しナンバーワンは失格だぞ。宇宙天地量我力量降伏群魔迎来曙光!テガソードよ!その力を示したまえ!!」
ノーワンにテガソードの刃を突き刺したドンモモタロウは生徒を引きづり出して助け出す。
「うぅ、先生・・」
「もう大丈夫だ」
取り込まれていた生徒を助け出したドンモモタロウはその手に専用武器である刀型装備、ザングラソードを手にするとギアを回転させて刀身を輝かせる。
「生桃防衛!ヘルセンセーション!」
「うらめしやぁぁぁっ!?」
虹色に輝く刃を輝かせながら高速で駆け抜けてノーワンを斬ったドンモモタロウ。その剣戟を受けたノーワンはそのまま爆発したのだった。
「ドンモモタロウ!WIN!」
ドンモモタロウがノーワンとの戦いに勝利すると、気を失っている生徒を担いで学園へと戻っていく。戻った先で待っていたのは巨神テガソードと相対する巨大なMr.シャイニングナイフ&Mrs.スイートケークの姿だった。
ドンモモタロウがノーワンとの戦いに勝利する少し前、巨神の世界へと現れたMr.シャイニングナイフ&Mrs.スイートケークは学園の校門前で脚を止める。その前には既に変身した状態で待ち構えていたゴジュウイーグルとゴジュウユニコーン。そしてゼンカイザーとゴセイレッド。さらにはノーワンが攻めてくることを聞いて他にも手を貸してくれることとなった生徒の大成タイセイ。沢田綱吉の2人も遅れてやってきていた。
「すみません。遅れました」
「俺たちも手を貸します!」
「「エンゲージ!」」
【センタイリング!】
【トッキュウジャー!】
【マスクマン!】
タイセイは赤い列車のような戦士、列車戦隊トッキュウジャーのトッキュウ1号に。綱吉は赤きオーラ溢れる戦士、光戦隊マスクマンのレッドマスクへと変身した。
「いいわねぇ。指輪の戦士が本当にいっぱいよ」
「これは集めやすそうだ。アーイー!」
アーイー軍団を呼び出したMr.シャイニングナイフ。それに対してゴジュウイーグルたちは迫るアーイーたちと戦闘を開始する。
【イーグルシューター50!】
「ほいさ!」
「タァァッ!」
「ハァァァっ!」
イーグルシューター50で迫ってくるアーイーを射貫くゴジュウイーグルに徒手格闘で叩き伏せていくゼンカイザーとレッドマスク。
「天装!」
【エクスプローション!スカイックパワー!】
「タァッ!」
【トッキュウジャー!フィニッシュ!!】
ゴセイレッドも竜巻でアーイーを吹き飛ばすと、その風を利用して飛び上がったトッキュウ1号は銀のテガソードでアーイーを撃破する。
「おのれ~。指輪の戦士たちめ~!」
「ハニー。君のためならえんやこら!」
「「ラブビッグウェーブ!」」
指輪の戦士たちに次々とアーイーが敗れていくことに怒り、感情が昂ったMr.シャイニングナイフ&Mrs.スイートケークは愛の力で巨大化して彼らを見下ろしてくる。
「このままお前たちを踏みつぶして、そのあとで指輪を奪ってやるわ」
「させない!来なさいテガソード!」
巨大なテガソードを呼び出したゴジュウユニコーンはその変身が解かれて正装となると、黒い巨大な指輪の中に入ってテガソードへと飛んでいく。すると巨大なユニコーンドリル50とテガソードが合体をはたす。
「リングイン!」
【貫け!突進!ブラック!】【貫け!突進!ブラック!】
「人神一体!」
【テガソード!ブラック!】
黒き騎士のような巨神、テガソードブラックと一体となった角乃はそれを動かしてMr.シャイニングナイフ&Mrs.スイートケークと戦闘を開始する。
「タァッ!セイッ!」
右腕のランス型武装、ホーンドリルで連続突きを繰り出すテガソードにMr.シャイニングナイフ&Mrs.スイートケークもナイフ形の剣で対抗するも、ナイフが払いのけられてホーンドリルの攻撃が直撃する。
「むき~!私のケーキをプレゼントしてあげるわ!」
「受け取り給え。妻特製のケーキコロシアムだ」
巨大なウェディングケーキの闘技場が出現し、その中心に立たされてしまったテガソード。ケーキコロシアムのあちこちから飛んでくるナイフにテガソードは次第に押され始める。
「このままじゃ・・・」
このままじでは負けてしまう。そう角乃は考えてしまっている時、1つのレバーが光輝いていたことに気づいた。
「これを使えってこと?えいっ!」
レバーを押すと、テガソードが持っていた盾がテガソードの腰の後ろに合体して、ケンタウロスのような姿へとテガソードが変貌した。
「テガソードブラック!突進モード!」
突進モードとなったテガソードはケーキコロシアムを駆け抜けて上で高みの見物をしていたMr.シャイニングナイフ&Mrs.スイートケークのところまで向かう。
「テガソード!ファビュラスドリル!」
【ユニコーン!ドリルアタック!】
ホーンドリルからの強烈な突きを受けたMr.シャイニングナイフ&Mrs.スイートケークは爆発して、周囲にクリームが飛び散る。その場の誰もがテガソードの勝利を確信した瞬間・・・。
「な~んてね」
「えっ!?」
クリームが集まってMr.シャイニングナイフ&Mrs.スイートケークが即座に再生を果たし、強力なビームをテガソード目掛けて放ってきたのだ。
「躱せないッ」
避けられないと判断した角乃は盾でそれを防ごうと身構えたのだが・・・その攻撃が当たることはなかった。
「・・・・・」
マントで体を隠している巨大なロボがビームからテガソードを守っていたからだ。
その巨大ロボの名は大獣神。ユニバース大戦で力尽き、眠りについたユニバースロボの1体だ。
次回「思い出ズキズキ」