「「「へい!お待ち!」」」
3人が力を合わせて作られたオムライス。それを実食する巡たち4人は完食すると、フッと笑い合う。
「一時はどうかと思いましたが・・・イイ感じにまとまったようですね」
「美味しかったですよ」
「私もそう思います。先生はどうしたか?」
「3人とも気づいとるやろ。この課題は味がどうこうってもんやなかったって」
生徒たち3人は無言のまま頷く。しかし肝心のホエルたちは分かっていないようだ。
「戦隊に大事なもの。その1つであるチームワークってのはとりあえずクリアや」
チームワークを学ばせるために今回の課題を出したと語る巡は次なる課題のために採掘場へと移動する。
「それじゃ次の課題や。ホシノ。頼むで」
「うへぇ~。先生に頼まれたからにはおじさん頑張るよ~」
桃色の長い髪をした小柄な少女、小鳥遊ホシノは少し眠そうな表情をしながらも右手に銀のテガソードを握る。
「そうやな。・・・3人がかりでもええ。チームワークを活かしてホシノに1発入れたら課題クリアや」
「なんだそりゃ?1発?楽勝じゃんか」
「たった一発で良いのですか?」
一撃当てることが出来たらクリアという課題に対して、ホエルたちは本当にそれでいいのかと尋ねるも、巡は問題なさそうに答える。
「ホシノは銃社会やったキヴォトスでもトップクラスの実力者やで。テガソードに選ばれたとはいえそもそも経験値が違うわ。とはいえ時間無制限じゃ流石にやから制限時間は3分にしとくか」
「少女1人に3人がかりは気が引けるが・・・仕方ない」
【ゴジュウイーグル!】
「致し方なし」
【ゴジュウティラノ!】
「とっとと終わらすぞ」
【ゴジュウウルフ!】
「お手柔らかにねぇ~。それじゃ・・・エンゲージ」
【センタイリング!】
【ジュウオウジャー!】
眠たげな表情から一転、真剣な表情となったホシノは大空の王者である赤き戦士、動物戦隊ジュウオウジャーのジュウオウイーグルへと変身する。
「先手必勝!」
【イーグルシューター50!】
「えいっ」
翼を広げて空から仕掛けたゴジュウイーグル。それに対してジュウオウイーグルは銀のテガソードから飛ばした斬撃をバリアにするようにして射撃を切り抜ける。
「ティィィラァ!!」
【ティラノハンマー50!】
「野生解放」
ティラノハンマーによる衝撃波で大地を揺らしたゴジュウティラノはそのままジュウオウイーグルへと迫ろうとするも、ジュウオウイーグルは翼を広げて空へと羽ばたくことでゴジュウティラノの攻撃を回避する。
「アイツも飛べるのか。面倒くせぇな!」
「ホシノ。ハンデや。あんまり飛んで逃げ回るってのはナシにしとき」
「分かったよ~」
「舐められたもんだな!」
地面に着地したジュウオウイーグルに対して、ゴジュウウルフはテガソードの刃を振るおうとするものの、その刃はジュウオウイーグルの専用剣である鳥獣剣イーグライザーに受け止められていた。
「ほらほらどうしたの~。これじゃ残り2分でおじさんに攻撃を当てれないよ~」
「ワオォォォォォォン!」
挑発をするジュウオウイーグルに対して、ゴジュウウルフは一度脱力をした後に遠吠えを上げる。
「俺らが飛ばせる隙を与えないようにする。竜義。お前が決めろ」
「いやさか。任された」
イーグルシューター50による射撃の連射で制空権を取らせないようにしたゴジュウイーグル。そしてゴジュウウルフは怒涛の連続斬りを仕掛けて着実にジュウオウイーグルを後退させていく。
「これはちょっと・・・疲れるかな」
防御寄りの戦闘スタイルであまり回避はしないタイプだったホシノことジュウオウイーグルは回避に専念せざる得ない状況を作られてしまっていると、その背後にはゴジュウティラノが立っていた。
「しまった!」
「いやさか!」
ゴジュウティラノの張り手をギリギリでガードしたジュウオウイーグルだったが、ゴジュウティラノの手には先ほどまで持っていたはずのティラノハンマー50がなかったことをジュウオウイーグルは気づいていなかった。
「行くぜ」
【フィニッシュフィンガー!ウルフ!!】
「パーリーチャンス!」
【フィニッシュフィンガー!イーグル!!】
ゴジュウウルフとゴジュウイーグルの同時斬撃を空に飛ぶことで回避したジュウオウイーグルだったが・・・。
「これで決まりだ」
「え?あいてっ!?」
落下してきたティラノハンマー50がジュウオウイーグルの頭にヒットした。
「勝負あり。2つめの課題も合格や」
見事チームワークを活かしてジュウオウイーグルに1撃を与えたことで、巡の2つ目の課題も無事にクリアとなったのだった。
「つかれた~」
「お疲れさん。ホシノ」
変身を解除して巡のもとへと戻ってきたホシノ。するとホエルたちも変身を解除して戻ってくる。
「ナイスチームワークやったでお前ら。そんじゃまあ次で最後の課題や!」
「受けてやるよ。って言いたいところだが、待ちな。ノーワンだ」
ホエルたちが2つ目の課題をクリアした頃、陸王はノーワンとときめきナンバーワンの座をかけたバトルが始まっていた。
「さぁ、始まりました!ときめきナンバーワンバトル!司会進行はワタクシ、マイク・ゴセイックが務めさせていただきます!それではさっそく始めましょう。ラウンド1!」
隊長格アーイーであるマイク・ゴセイックの名乗りから始まったときめきナンバーワンバトル。お題は不良に絡まれた女子高生をどのように助けるかで勝負を決めるようだ。
「なんで私がこんなことを」
その女子高生役は角乃が演じることとなったようだが、それに不満は漏らしつつも、これも調査のためと自分に言い聞かせて無理やり納得しているようだ。
「悪いけど引いてくれるかい?」
「イィー!」
引けと言われても引かない不良アーイーはノーワンに殴りかかるも、ノーワンはその拳を軽く受け止める。
「君たちにケガをさせたら、きっと優しい彼女は泣いてしまうからね」
「っ・・!」
撤退していく不良アーイーを見届けたノーワンは角乃へと振り返る。
「さぁ行こうか。ミーのプリンセス」
「・・・あぁ、こういう感じでやらされるのね」
この後の展開を察した角乃はただ笑うしかできなかった。
「続けて後攻!百夜陸王!」
不良アーイーに襲われそうになっている角乃のところに、陸王は踊りながらやってくる。すると不良アーイーの拳を踊りながら受け流して、華麗なステップでいなす。
「大丈夫。僕が君を守るよ」
「それでは審査員による審査タイムです」
「陸王様~!」
「私はこっちね」
ブーケは陸王に投票するとMrs.スイートケークはノーワンに投票する。
「同胞の味方。と言いたいが審査する以上は厳しくさせてもらおう」
Mr.シャイニングナイフは意外にも陸王へと投票し、ラウンド1は陸王の勝利となる。
「珍しくハニーと意見が分かれたな」
「実はときめきノーワンのファンなのよ~」
「何っ!?おのれときめきノーワン。我が妻をたぶらかすとは・・・絶対許さん。あとで覚えてろ」
「それでは続けてラウンド2!」
第2ラウンドの風邪で弱っている彼女の看病対決。それはおかゆやアイスなどの病人でも食べやすいものを選択したノーワンが勝利する。
「ラウンド3!」
第3ラウンドの壁ドン対決はセミドンをしたノーワンに皆ドン引きして陸王が勝利する。
「第4ラウンド!」
第4ラウンドの遠距離恋愛中の彼女に送るメール対決はロメオメールのような歌の歌詞を送った陸王ではなく、ただ一言愛を告げるノーワンが勝利する。
「この僕と互角とは中々やるね」
「そちらも、流石のときめきを持つようだ。だが・・・このバトルに勝利するのはミーだ」
互いのときめき度合いを認め合いつつも、望むファイナルラウンド。最終戦はいかに秘めたる想いを打ち明けるかのバトルとなった。
「ミーの秘めてた想い。あえて多くは語るまい。だから一言。届けこの愛」
何処からともなく取り出した花束を角乃に渡したノーワン。そこでターンを終了して、陸王最後のターンとなる。
「僕はね。何にも興味を持てなかったんだ。まるで心が曇ったガラス玉。だけど縁あってアイドルになって、みんなの笑顔を見ることでガラスは磨かれて、僕の世界は輝き始めたんだ。だけどある日、僕を妬んだ誰かから根も葉もない噂を流されてしまって・・・僕は表舞台を去ることとなってしまった。それでも負けない。僕はアイドルナンバーワンに帰り咲く。僕が僕であるためにね」
「カッコいいだけじゃなくて、そんな深さまで!・・・もうだめ」
テンションが上がり過ぎたブーケは陸王に投票と同時に気を失った。
「ただのキザ男かと思ったら泣かせるじゃない!」
「ときめきノーワンよりはマシかな」
Mr.シャイニングナイフ&Mrs.スイートケークも陸王に投票し、ファイナルラウンドは陸王が勝利する。
「ときめきナンバーワンバトル!勝者!百夜陸王!」
「みんな!ありがとう!」
「くっ、かくなる上はエクストラステージだ!」
敗北を認めないノーワンはエクストラステージと言い張り、直接対決で決着をつけるため元の世界へと戻ると、ノーワンの匂いを嗅ぎつけたホエルたちが丁度いいタイミングでやってきた。
「戦いの前にやらねばならぬ事がある」
「え?何?」
「実はかくかくしかじかで」
「なるほどね。どう角乃ちゃん。やれる?」
「いいわ。やってやろうじゃない」
巡の課題をザックリと2人に説明した禽二郎。それを理解した2人もやる気になってくれたようだ。
「それじゃ、今こそ5人の力を一つにする時や」
「「「「「エンゲージ!」」」」」
【クラップ!ユア!ハンズ!】
【ゴジュウウルフ!】
【ゴジュウレオン!】
【ゴジュウティラノ!】
【ゴジュウイーグル!】
【ゴジュウユニコーン!】
5人が初めて同時変身を遂げると、各々が右手の人差し指を天に掲げる。
「「「「「我らナンバーワン戦隊!ゴジュウジャー!」」」」」
自分たちを『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』と名乗ったゴジュウウルフたち。それに感動した巡は拍手をしながら彼らに寄ってくる。
「いやぁええもん見れた。これぞ戦隊の醍醐味、戦隊名乗り!ほんじゃまぁ、自分も戦わせてもらうで。エンゲージ!」
『センタイリング!』
『キズナファイブ!』
「現れたな指輪の戦士ども」
「アーイー!やっておしまい!」
ユニバース戦士キズナレッドへと変身した巡はゴジュウジャーに並び立つ。するとMr.シャイニングナイフ&Mrs.スイートケークはアーイー軍団を呼び出して攻撃を仕掛けてくる。
「ここからがミーのエクストラターンだ」
「ノーワンは僕が!」
ノーワンとの決着をつけるべくゴジュウレオンが向かって行くと、ゴジュウウルフたちはアーイーを次々と切り伏せていく。
「いやさか!」
【ティラノハンマー50!】
「まかせんしゃい!」
【イーグルシューター50!】
ティラノハンマー50の衝撃波でまとめて吹き飛ばされたアーイーたち。それをイーグルシューター50の矢でゴジュウイーグルが射貫いていく。
「なら私も!」
【ユニコーンドリル50!】
その撃ち漏らしをゴジュウユニコーンがユニコーンドリル50で貫き、撃破していく。
「シャルウィダンス」
【レオンバスター50】
ゴジュウレオンもノーワンに連続で銃撃を浴びせると、そのままテガソードの刃を突き刺してノーワンに取り込まれていた女性を助け出す。
「あとはよろしく、お2人さん」
「行くぜ先生」
「オウさ。自分らのチームワーク!見せたるで!縁結ビームガン!」
ハンドガン型装備の縁結ビームガンを手にしたキズナレッドは近寄ろうとしてくるアーイーにビームを浴びせると、ゴジュウウルフが尽かさず連続斬りで撃破する。
「次はこれや!握手カリバー!」
「オラァ!」
「熱い絆。これはこれでときめくぜ」
2本の長剣を手にしたキズナレッドはそれを合体させて炎の斬撃を飛ばすとそれに合わせてゴジュウウルフもテガソードによる斬撃を放つ。その斬撃を受けたノーワンは断末魔とともに爆発する。
「このままじゃマズいわね」
「かくなる上は!ハニー!」
「「ラブビッグウェーブ!!」」
焦りを覚えたMr.シャイニングナイフ&Mrs.スイートケークは愛の力で巨大化をすると、あれは自分の獲物と言わんばかりにゴジュウウルフは巨神テガソードを呼び出す。
「来やがれテガソード!」
【アウェイキング!】
「リングイン!」
【掴め!斬り裂け!レッド!】【掴め!斬り裂け!レッド!】
「人神一体!」
【テガソード!レッド!】
テガソード・レッドは先制攻撃として掌底を決め込むと、それに怯まされつつもMr.シャイニングナイフ&Mrs.スイートケークはナイフによる反撃をしてくる。
「しゃらくせえ!」
それをまわし蹴りで弾いたテガソードはアッパーで追い打ちを仕掛けようとすると・・・Mr.シャイニングナイフ&Mrs.スイートケークは周囲にクリームを飛ばした。
「こうなればとっておきだ!」
「「クリーム分身!」」
クリームで自分の10体の分身を作り出したMr.シャイニングナイフ&Mrs.スイートケーク。その分身たちは意思こそないものの自立行動でテガソードを攻撃して追い詰めていく。
「ぐぁ!?やべぇな。このままじゃ・・・」
「自分もおるで!リゲイン!ライオンハオー!」
キズナファイブは契約による指輪の能力である復元でニンニンジャーの巨大戦力、ユニバースロボの1体である赤きライオン城型のロボ『ライオンハオー』を呼び起こした。ライオンハオーは体当たりでMr.シャイニングナイフ&Mrs.スイートケークの本体を吹き飛ばした。
「教えたやろ!戦隊ってのはチームワークや!」
「なら、乗せろ!」
ライオンハオーが変形し、空飛ぶ城『ライオンハオージョウ』となると、その上にテガソードが飛び乗る。
「「覇王狼弩ブレイカー!」」
【フィニッシュフィンガー!ウルフ!!】
ライオンハオージョウの突進とともにテガソードが刃を振るうと、分身よりも先に本体が撃破されて、Mr.シャイニングナイフ&Mrs.スイートケークは本来の大きさに戻ってしまう。
「覚えてらっしゃい!」
敗走していったMr.シャイニングナイフ&Mrs.スイートケークだったが、それでも作り出された分身たちは消えていなかった。
「絆エネルギーが極限にまで高まっている今ならきっとできる!やってみたかった、とっておきの中のとっておき!いっくでぇ!」
復元能力でジュウレンジャーの大獣神を呼び起こすと、さらにはキズナファイブのユニバースロボが持つ必殺剣『グレートバンソード』まで復元された。
「絆の力を一つに束ね!戦隊の垣根を超えたスペシャルな合体を今!」
大獣神が変形したライオンハオーに座るように乗り込むと、さらにライオンハオーの右手にグレートバンソードが握られる。
「名付けて!『絆覇王大獣神』や!」
絆覇王大獣神と名付けられたその合体にホエルは驚きのあまりテガソードをただ立ちつくさせてしまっていると、絆覇王大獣神が動き出した。
「大団縁!超絶雷光斬り!」
炎と雷が合わさった超強力な剣戟は残る分身たちをたった1撃で1体だけ残して撃破すると、最後の1体もテガソードが刃を振るうことで片づける。
「最高やったでお前ら!」
戦闘を終えたゴジュウジャーの面々とキズナレッドはロボから降りると、そのチームワークを認めたキズナレッドはそれを褒め称える。
「そんじゃ3つ目の課題を出せよ」
「いいや。5人揃っての名乗りで3つ目もクリアや。そんじゃまぁ、約束のブツを渡すとするかな。さてと、誰に指輪を渡すとするか」
戦隊名乗りで課題をクリアしたということにされて少し拍子抜けした様子のゴジュウジャーだったが、誰にセンタイリングを渡そうかキズナレッドは悩んでいたところにホシノたち巡の生徒たちがやってくる。
「先生おつかれ~」
「っ!ホシノ!危ない!」
その場の誰よりも先にホシノへと向けられていた銃口に気づいたキズナレッドは生身のままのホシノを庇うように抱きしめた瞬間・・・キズナレッドは1発の凶弾に撃たれて倒れてしまった。
「え?・・・先生?」
「い、今すぐ救護します!」
「いったい誰が?」
「あそこだ!」
動揺するホシノに救護をしようとするセリナ。犯人は誰だと見渡したフウカにその銃弾の主に気づいたカンナ。一同はカンナが指差した場所に視線を向けると・・・そこにはテガソードではない武器の銃口から銃撃をした様子の狩人がいた。
次回「罪と罰が暴れ動く」