№1ユニバース 世界と指輪と願い事   作:エルモライト

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次回はようやく当初から予定していた登場人物紹介を行います。


フィーバーブライダル

【タイムレンジャー!フィニッシュ!!】

 

「戻ったか」

 

 学園の学園長室に必殺音が鳴り響くと、そこには金髪の神々しい姿の男が現れた。

「待たせたな1号。頼まれてた事、調べてきたぞ」

 

「どうだったのだ?」

 

「結論から言えば、この世界は俺達が来たより前の時間には遡ることが出来なかった。まるで世界が新たな時間を刻み出したように、世界が作り替えられたみたいにな」

 

 神々しい姿の男は本郷猛に自身の見てきた情報を伝えると、本郷猛はやはりと納得する。

「そうでないかとは考えていたが、やはりこの世界は何者かの願いで再変された世界なのだな」

 

 この世界はテガソードが降臨して厄災を打ち払った世界。そのことをなぜこの世界の人々が知らないのか疑問に思っていたが、誰かの願いにより再生した世界なら納得がいく。

「すまないが引き続き調査を任せる。鎧武」

 

 鎧武と呼ばれた男は申し訳なさそうに首を横に振る。

「悪いが少し過去の調査は取りやめだ。少し未来の時間に乱れがあった。そっちの対処をする」

 

 本郷猛がそれを承諾すると鎧武は銀色の鎧姿となって再びこの時間軸から姿を消したのだった。

 

 

 

 

 

「ムテキ君、と言ったかな。君の指輪をもらいに来たよ」

 

 ストリートでダンスの練習をしていた青年、ムテキはガリュードの来訪にダンスをストップさせる。

「あなたが噂のリングハンター。エンゲージ!」

【センタイリング!】

【バトルフィーバー!】

 

 バトルフィーバーJの赤い戦士、バトルジャパンに変身したムテキはガリュードと向かい立ってすぐに踊り出す。すると彼の指輪が輝いて能力が発動した。

「話には聞いていたけど、本当に踊るんだね」

 

「僕の指輪の能力『無敵』は踊っている間、どんな攻撃も無効化できる」

 

 自身の能力である『無敵』を隠さずに話したバトルジャパンは踊りながらキックやチョップを繰り出してガリュードを攻撃する。ガリュードもその攻撃を受け流しつつ銃撃を浴びせるも、無敵状態のバトルジャパンは怯む事なくガリュードに連撃を続ける。

「面白い芸だけど、所詮はただの芸」

 

 ガリュードはバトルジャパンの足元を撃つとバランスを崩したバトルジャパンのダンスが途切れてしまう。

「これで君は無敵じゃない」

 

 無敵化が解除されたバトルジャパンはガリュードの銃撃に撃ち抜かれ、その変身が解除され、バトルフィーバーの指輪がガリュードの手に渡った。

「ガリュード!WIN!」

 

「ムテキ君!?エンゲージ!」

【センタイリング!】

【ダイレンジャー!】

 

 ムテキがガリュードに敗れたタイミングで騒ぎに気づいた青年、白浜兼一がリュウレンジャーに変身して駆けつけた。

「ハァッ!」

 

 リュウレンジャーは鋭い拳による正拳突きを振るうも、その拳はあっさりと避けられる

「経験者のようにも見えるけど、君、才能がないって言われない?」

 

 自身に格闘技の才能がないことを見抜かれたリュウレンジャーだったが、それでも攻撃の手は緩める事なく攻撃を続けると、一撃がガリュードの顔の横を掠め、続く攻撃を受け止めることとなった。

「なるほど。才能のなさを他ので補ってるタイプか。この手のタイプはダウンさせても何度も向かってくる厄介さがあるだろうし・・・」

 

 リュウレンジャーを面倒くさいタイプだと判断したガリュードはその銃口を生身のムテキへと向ける。

「下手に動くと彼を撃つよ。そうされたくないなら君の指輪を渡してもらおうかな」

 

「卑怯な・・・」

 

「それとも彼だけじゃ人質としては役不足かな?だったら」

 

 ムテキだけでは人質として不足と考えたガリュードはアーイーに捕らえさせた学園の子供らを連れてこさせた。それを見せられて逆らえばマズイと判断したリュウレンジャーは変身を解除すると指輪をガリュードに投げ渡した。

「これでいいだろ?人質を解放しろ」

 

「ほら」

 

 アーイーに人質を解放させたガリュードは回収した2つの指輪を手にノーワンワールドへと帰還する。

「今日の陸王様も最高です!」

 

「この時期は湿気で火の調子が悪くなっちまうな」

 

「今日も綺麗だよ。マイハニー」

 

「やだもう。照れるじゃない!」

 

 そこではブライダンの幹部たちが何の緊張感もなく各々の時間を過ごしていた。変身を解いたクオンはそんな彼らにまるで興味を示す事なくテガジューンに報告を入れようとすると、先にテガジューンがその場の全員に告げてきた。

『今は我に利があるジューンの暦。計画を始めるなら今かもしれん』

 

 テガジューンの発言にブライダン幹部たちはすぐさまそれぞれの世界から戻ってくる。

『ガリュードよ。現在の指輪の数はどれほどだ?』

 

「現在はこちらの9つとなっております」

 

 ブライダン側にある指輪はジュウレンジャー、トッキュウジャー、ライブマン。アバレンジャーにゴーバスターズ、メガレンジャー、キラメイジャー。そして先程回収されたバトルフィーバーとダイレンジャーの指輪だ。

『この数の指輪があればいけるやもしれん』

 

「ほ、本気ですか!?女王様!?」

 

『力の高まりを感じるのだ。今こそ我の願いを叶える時ぞ』

 

「お待ちください!まだ時期尚早かと!まだ女王様の運命の乗り手も・・・」

 

「運命の乗り手・・ってなんだっけ?」

 

 運命の乗り手が何のことか思い出せないファイヤキャンドルは他の者にその事を尋ねる。

「本気ですか?何度もお話しましたよね?テガソードがその身に人間を乗り込ませるように、女王にもその乗り手となる者が必要なのです」

 

「その乗り手となるため、ノーワンたちは力を引き出そうと己を誇示してるのさ」

 

「ノーワンがナンバーワンに拘ってたのはそういう訳だったのか」

 

「ですが女王、今回は僕を乗り手に。必ずや女王の願いを叶えて見せます」

 

『ガリュードよ。お主ならそう言ってくれると思っておった。興が乗った。少しばかり昔話をしよう』

 

 テガジューンはかつてのことを思い出しながら語り出す。

『我はかつてテガソードを真似て人間によって作られた。世界を作り直す力を与えられた究極の生成AI』

 

「そうでしたね。初めて聞いた時は驚きました」

 

 生成AIとして作られたことはクオンは既に聞いていたようだ。

『ノーワンたちもブライダンという我が生成した子らも、皆我と同じ生成された存在に過ぎぬ。我らは模造品だ。しかし模造品がオリジナルを超えてはならぬ道理はない』

 

 そう告げたテガジューンはモニターを生成して、そこにウルフデカリバーを振るうゴジュウウルフを映し出す。そしてその情報からテガジューンは黒いウルフデカリバーを生成した。

「これは!」

 

『我は不完全な人間世界を完全なものに生成し直す。皆、手を貸してくれるな?』

 

「もちろんです。この命は貴女のものです」

 

 黒いウルフデカリバー、ダークウルフデカリバー50を手にしたクオンは再度忠誠の言葉を告げる。

「そう、あの日から」

 

 テガジューンに初めて忠誠を誓った日を思い出したクオンは儀式を行うため、大勢のアーイーを引き連れて人間世界へと向かう。すると匂いを嗅ぎつけたホエルと、彼に付いてきたゴジュウジャーの面々が対面する。

「やっぱりお前のニオイか。クオン」

 

「来ると思ってたよ。ホエル」

 

 クオンがダークウルフデカリバーを掲げると金アーイーが他のアーイーの鐘を鳴らし出す。すると周囲の人々は逃げる足を止めて、拍手を始めた。

「おめでとう」

 

「おめでとうございます」

 

「お幸せに」

 

 祝いの言葉を募らせる人々に困惑するゴジュウジャー。

「何を考えてるの?」

 

「何かは知らないけど」

 

「ヤバそうな感じっこなのはわかる」

 

「同感です」

 

「「「「「エンゲージ!」」」」」

【ゴジュウウルフ!】

【ゴジュウレオン!】

【ゴジュウティラノ!】

【ゴジュウイーグル!】

【ゴジュウユニコーン!】

 

「エンゲージ」

【ガリュード】

 

 変身したゴジュウジャーに対し、クオンもガリュードへと変身するとゴジュウレオンとゴジュウイーグルがアーイーの相手をして、ゴジュウウルフたち3人がガリュードの相手を始めた。

「フンッ」

 

 ゴジュウウルフたち3人の同時攻撃をダークウルフデカリバーで受け止めたガリュード。するとそこから放たれた衝撃波によってゴジュウウルフたちは押し負けてしまう。

「まさかこの私が押し負けるとは」

 

 パワー自慢のゴジュウティラノは自身が押し負けた事に動揺してしまう横でゴジュウウルフはガリュードの剣に視線を向けた。

「テメェ、その剣」

 

「いい剣だろ?ホエルはすぐ僕のものを欲しがる」

 

「大昔の話だろ」

【ウルフデカリバー50】

 

 ウルフデカリバーを手にしたゴジュウウルフはガリュードのダークウルフデカリバーと切り合う。互いに空間を切り裂き、移動しあう戦いはまだダークウルフデカリバーを手にしたばかりというのにガリュードが優勢だった。

「ホエル、この剣はこうも使えるんだよ」

【ガリューランブレイク】

 

切り裂いた空間を砕いて、周囲のアーイー共々ゴジュウジャーを吹き飛ばしたガリュード。するとゴジュウジャーを拍手を続ける人々が取り囲む。

「さぁ、祝福しようじゃないか。結婚式だ」

 

「結婚式?」

 

 人々が並んだ頭上をガリュードが空間を切り裂くと、人々から何らかのエネルギーが吸収される。すると空に階段が作り出されて、そこからはテガジューンが降りてきた。

「さぁ花嫁の入場だ」

 

 テガジューンの入場とともにエネルギーを吸い付くされた人々が倒れ出し、1人また1人とその場から消えて行く。ゴジュウジャーはその光景に困惑しているとガリュードは変身を解除してテガジューンに乗り込んだ。

「来やがれ。テガソード!」

 

テガソードデカクロウと一体になったホエルが身構える。

「挙式の時間だ。祝福のカンパネルラを」

 

 アーイーが空に浮かび上がり、鐘の音を鳴らす。

「結婚って、あの白いのとお前がか?付き合ってるのか?」

 

『そうではない。だが気をつけろ。今のテガジューンと私の婚姻が成立してしまえばこの世界は終わりを迎える』

 

『そなたの考えは間違いだ。世界は終わるのではない。始まるのだ。我が生み出す完全な世界として』

 

「よく分からないが結婚は嫌らしいぜ」

 

「力ずくでも結婚してもらうよ」

 

 テガジューンは左腕に巨大なダークウルフデカリバーを合体させ、テガジューンブライドブレイドとなるとテガソードとテガジューンは同時に左腕の刃を振るう。パワーこそ互角だが右手が銃のテガジューンはその銃撃で追い撃ちを仕掛け、テガソードが押される形となる。

「どうだいホエル。武器も技も似てる。お似合いだと思うだろ?」

 

「そっちは銃もあんだろ!」

 

 テガソードは一度距離を取ろうとウルフデカリバーの合体を解除して巨大な手の形態となると、テガジューンもそれを追うためダークウルフデカリバーの合体を解除して手の形態になる。お互い飛行できるため条件は同じに思えるが銃を兼ね備えるテガジューンは遠距離攻撃もできるため、空でも圧倒的に有利だったため、その銃撃に撃ち落とされたテガソードは地上に墜落した。

【アウェイキング】

【クイーン!テガジューン!】

 

 テガジューンとテガソードは互いに巨神の姿に戻る。

「フハハ!結婚しようよ!ホエルぅ!」

 

「離せ!離しやがれ!」

 

 テガジューンはテガソードを掴み、まるでダンスを踊るかのように互いが動く。

「指輪交換の時間だ」

 

 クオンが赤い宝石の指輪を取り出すと、それはテガジューンサイズのものとして転送され、それをテガソードの左手薬指にはめる。

「うわぁぁぁっ!?」

 

『ぬわぁぁ!?遠野ホエル!お前は逃げろ!』

 

 全身に走る電力にテガソードとホエルはかなりのダメージを受けてしまうと、テガソードはホエルを強制的に離脱させる。

「テガソード様!」

 

「ホエルっち!」

 

「禽爺はホエルを!」

 

 ゴジュウティラノはテガソードのピンチにティラノハンマーを手にテガジューンへと攻撃を仕掛け、ゴジュウレオンとゴジュウユニコーンもレオンバスターとユニコーンドリルでテガジューンを攻撃し、ゴジュウイーグルは落下するホエルを助けに向かう。

『小賢しい。無粋な輩め』

 

 テガジューンはゴジュウジャーをまとめて吹き飛ばすと、その変身が解除された彼らは地に伏せる。

『我こそ愛情ナンバーワンだ!』

 

「くそっ」

 

 なんとか起き上がろうとするも力が入らないホエルのところにテガジューンから降りたクオンがやってくる。

「・・・ホエル。君はずっと僕の弟だ」

 

 クオンはホエルから変身のための赤い指輪を外す。

「それでは誓いのキスを!」

 

 テガジューンはテガソードを引き寄せるとそのまま抱き寄せ、その唇を重ねる。

「テガソード様!!」

 

 すると世界が暗雲に包まれ、カンパネルラが世界の終演を告げ始める。

「破滅の王子の誕生だ!!」

 

 テガジューンとテガソードの上空では新たなる神話が、破滅の王子が生まれ、それと同時にゴジュウジャーの手から指輪が消えてしまう。

「僕らの指輪が!?」

 

 指輪が消えて驚くのも束の間、破滅の王子から放たれた赤き光が世界を包み込んだ。

 

 こうしてこの日、世界は祝福という終焉を迎えた。

 




閑話『第一章時点の人物紹介』
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