『指輪の力でテガジューンが強化されたか。気をつけろ遠野ホエル』
指輪の力でテガジューンが強化されたことを説明したテガソードはグーデバーンと共に戦う構えを取る。
「だったら速攻でぶっ潰すまでだ!」
【ウルフ!デカリバーフィニッシュ!!】
テガソードは必殺の一撃の爪を振るうも、テガジューンはメガボイジャーの盾であるボイジャーシールドでそれをガードした。
「爆竜必殺、電撃ドリルスピン」
右腕のドリルを回転させながら突撃してきたテガジューンの攻撃を受けたテガソードとグーデバーンはその場に倒れてしまう。
「仕方ない。ここは一度引くぞ。ベアックマ!」
『はいクマ〜!』
呼び出されたベアックマは巨大なサイズになるとグーデバーンを乗せて走り出す。
「こっちも引いたほうが良さそうだ」
ウルフデカリバーの爪で空間を切り裂いたテガソードはその裂け目に飛び込み、この場を離脱する。
『逃げられたか』
「さほど問題ありませんよ女王。次の手は用意しています」
テガソードの里へと戻ってきたホエルたち。真白は席に腰掛けると先程の戦いを考える。
「まさかテガジューンがあんな強化をしてくるとはな。造られた存在とはいえ、テガソードの同等な存在なだけはあるか」
真白はテガジューンが思っていた以上の力を宿していた事にある意味で感心していると、1人の女性が店内へと来店してきた。
「いらっしゃいませ」
「ホエル?ホエルよね?」
来店してきた女性はホエルを見るなり反応してきた。するとその女性を見たホエルは驚いたようで目を丸くした。
「望結さん・・?そんなまさか。どうしてここに?」
「少し前にこっちの世界に戻ってこれたの」
「そうなのか。全然変わんないな」
「ノーワンの中にいたからかな?この間出れたばかりなんだ」
きっと誰かがノーワンを倒した事で出られたのだろうとその場の者たちは考えていると、ふと角乃は思う。
「あの2人ってどういう関係なの?」
「気になるね」
「なら僕が聞いてこよう」
2人の空気を読まずに禽二郎はホエルと望結のもとへと近づくと、思い切って聞いてみた。
「2人はどの様な関係なのかな?」
「望結さんはノーワンワールドでガキだった俺によくしてくれたんだよ」
ホエルを助けてくれた人。それは間違いないはずだが、それだけでない可能性も考えてしまっていた。
「ねぇホエル。せっかくだしデートをしよう!」
望結はホエルの手を握ると店の外へと出ていってしまう。するとただならぬ関係だと考えた真白以外はそれを追いかけて行くのだった。
「あいつら、店はどうする気だ?」
1人取り残された真白は渋々店番をする事となったのだった。すると真白が店番をして間もなくして1人の人物が店に入ってくる。
「今、店はやってないぞ」
真白がそう告げた矢先、来店してきた人物であるクオンはダークウルフデカリバーを真白へと振るう。その刃を札束で白刃取りした真白はクオンの方を振り向く。
「さっきのテガジューン強化、あれはお前の仕業だろ」
「あぁ、そうだよ。流石熊手真白だ」
「偉い企業社長が俺様に何の用だ?」
「ちょっとしたお願いさ。これ以上君が指輪を集めるのは止めてほしいってね」
「随分都合がいい願い事だな。何をそんなに焦っている?まぁ確かに背中の傷は放っておいたらヤバそうだが」
気配でクオンの背中の傷を理解した真白はクオンの核心をつくと、クオンは真白を睨みつける。
「神には分かるぜ。お前の希望はあの2代目だろ?だがその希望は・・・」
「勝手な妄想を暴走させるな」
クオンはテガジューンの銃口を真白へと向けようとすると、何故かそこに来たクワガタオージャーがオージャカリバーの刃をクオンに向けた。
「そこまでにしろ」
「魔王を自称する神にも等しい精霊様が何の用かな?今、こっちは立て込んでいるんだ」
「貴様。俺のことまで・・・」
クワガタオージャーは自分のことまで知っているクオンに驚きながらも剣先はそのまま向け続ける。
「何処の神にも興味ないさ。僕が信じるのは可愛い天使だけ。まぁ、もうすぐ堕天使になるかもしれないけどね」
「それはどういう意味だ?」
真白の問いにクオンは何も答えないまま店を後にした。
「ところでお前もほぼ神らしいが、どうしてここにいるんだ?」
「なに、テガソードの足にしがみついて付いてきただけだ」
「そう言う事を聞いているんじゃない」
「ゴジュウジャーと言ったな。お前たちに協力して欲しい事があってここに来た」
「ほぼ神同士のよしみだ。話を聞こう」
真白はアロウンの話を聞いてみる事にしたのだった。
「ホエルと一緒に歩くなんて久しぶりだね」
「そうだな」
デートというのがどうすればいいのか分からないホエルは困った顔をしていると、望結はそれを察して自分から動く。
「ねぇホエル。一緒にこれをやろう!」
そう言って望結が指差したのはバドミントンのセット。ホエルはなけなしの金をはたいてそれを購入すると2人でバドミントンを遊び始める。
「望結さん・・」
楽しそうにしているのは間違いないはずだが、その表情には何処か悲しみのようなものがあったことに気づいたホエルだったがどのように声をかければよいのかを迷っていると、望結の奥にカンニングペーパーを持った陸王たちがいた事に気づいた。
カンニングペーパーには『そこで抱きしめて、愛を囁け』と書かれていたが、彼らの行動に怒りを感じたホエルは望結の手を掴んでその場から駆け出した。陸王たちを振り切り、たどり着いた海でようやくホエルは望結に尋ねる決意を固めた。
「なぁ望結さん。どうしてずっと浮かない顔をしてるんだ?」
「やっぱり気づいていたんだ」
ホエルに勘付かれてた事に気づかれていた望結は重たい口を開く。
「私、ホエルにずっと言いたい事があったの」
望結がホエルにある告白をしようとした瞬間の事だった。銃声が響き渡るとともに望結の腹部が撃ち抜かれたのだ。
「望結さん!?」
ホエルは倒れる望結を支えるように受け止めると、クオンがその場に姿を現す。
「死人とのデートは楽しかったかい?その人形は死人のデータと記憶をもとに生成したものなんだ。よく出来てるだろ」
「アイツ、流石にクズ過ぎる!」
【ゴジュウレオン!】
【ゴジュウティラノ!】
【ゴジュウイーグル!】
【ゴジュウユニコーン!】
【ギンガマン!】
追いつき一部を見ていた角乃たちはそれぞれ変身してクオンへと向かって行く。
「エンゲージ」
【ガリュード】
クオンもガリュードに変身して迎え撃つと、その場にはホエルと望結が残された。
「あの人の言う通り、私はもう死んでるの。長い間ノーワンの中にいて・・・」
「んな事喋んなくていい!だから生きろ!」
「だからもう死んでるのよ。ねぇホエル。私ね、ずっと謝りたかったの」
「謝る?」
「私、あの世界で生きるためとはいえ、夢を、願いを持ったら駄目って言っちゃったでしょう。そのせいでホエルには長い間苦しい思いをさせちゃった事、ずっと謝りたかったの。ごめんなさいホエル」
「んな事、それは俺をノーワンから守るためだったからじゃんか!」
「私にはそうするしか、出来なかったから。だからホエル、これからは願いを持って。私のぶんまで生きて」
「約束する。いつか必ず願いを持って、望結さんのぶんまで生きてやるよ」
それを聞き届けた望結は光となって消えていく。すると一部始終を見ていた真白はホエルに声をかける。
「2代目。この神に祈ればあの野郎をぶっ飛ばしてやるぞ」
「ワオォォォォォォォォン!!」
まるで悲しみを振り切るかのように大きな遠吠えをしたホエルは真白へと振り返る。
「俺は神には祈らねぇ。誰の指図も受けねぇ。何度負けても、何度失っても、欲しいもんはこの手でつかみ取る。それがこの俺、遠野ホエルだ!」
そう涙を拭いながら宣言したホエルはガリュードと戦う他の者たちへと駆け出していく。
「テガソードがアイツを選んだ理由。分かった気がしたぜ」
納得したように笑った真白も歩いて戦いの場に向かい出す。するとゴジュウレオンたちを1人で相手にしていたガリュードは3つの指輪をテガジューンにセットした。
【バトルフィーバー】
【ダイレンジャー】
【トッキュウジャー】
召喚されたバトルジャパンとリュウレンジャー、トッキュウ1号と戦うゴジュウレオンたち。そんな彼らには目もくれずにホエルはガリュードに向かっていく。
「ホエルっち、行けるのか?」
「ホエル君・・」
「遠野」
「無理なら・・」
無理なら下がった方がいいとゴジュウユニコーンは告げようとすると、ギンガレッドはその肩をポンと叩いて首を横に振る。
「あの目は、ホエルっちなら大丈夫だよ」
「望結さん。約束、忘れないから」
覚悟を。決意を固めたホエルはテガソードに指輪をセットする
「エンゲージ!」
【クラップ!ユア!ハンズ!】
【ゴジュウウルフ!】
「俺ははぐれ一匹ゴジュウウルフ!必ず願いを見つけ出す!」
ゴジュウウルフに変身したホエルはテガソードの刃をガリュードへと振るうも、その刃は受け流され、地面に叩き伏せられてしまう。
「てっきり泣き出すかと思ってたけど、随分強い子になったじゃないか。だけど分かっただろ?その手では何も守れやしない」
ガリュードはゴジュウウルフを蹴り飛ばすと起き上がろうとしているゴジュウウルフに銃撃を浴びせる。
「クオン、もうお前の言葉には揺るがされねぇ。お前は俺の獲物だ!」
【ウルフデカリバー50】
ウルフデカリバーを手に斬りかかるゴジュウウルフに対して、ガリュードもテガジューンの刃で対抗する。切り合い、斬り結ぶ2人だったがゴジュウウルフはテガジューンの刃を真正面から受けた。
「舐めんじゃねぇ!」
テガジューンの刃を掴んだゴジュウウルフはそのままウルフデカリバーを振り下ろしてその刃を砕き、ガリュードを連続で殴りつける。
「ぐっ・・」
ガリュードが不利になるとバトルジャパンたちはそちらの加勢に向かおうとするも、その行く手を阻むようにゴジュウレオンたちが間に入る。
「ホエル君のところには行かせないよ」
【レオン!ガトリングバースト!】
「ほいや!」
【イーグル!アローシュート!】
ゴジュウレオンとゴジュウイーグルが同時にバトルジャパンたちを撃ち抜くと、ゴジュウティラノたちも続く。
「ティィラッ!」
【ティラノ!ハンマークラッシュ!】
「タァっ!」
【ユニコーン!ドリルアタック!】
【オーレンジャー!フィニッシュ!】
「超力!タイヤごろごろアタック!」
彼らの同時攻撃を受けたバトルジャパンたちは実体が保てなくなり消えて行くとガリュードは武器のテガジューンを変形させる。
「女王、出番ですよ」
【アウェイキング】
【クイーン テガジューン】
「コンバイン」
「来やがれテガソード」
【アウェイキング!】
【テガソード!レッド!】
呼び出されたテガジューンは早速アバレンオーとメガボイジャーの腕で武装されるのと、ホエルもテガソードを呼び出す。すると7月だというのに季節外れの雪が降り出し、テガソードの横に傘を手にしたグーデバーンがやってきた。
「神には祈らんらしいが、俺様が勝手に手を貸してやる。いけるなグーデバーン」
『まぁ、うん。熊手さんがそう言うなら今回は』
少し嫌そうな反応をしたグーデバーンだがこの場は承諾し、テガソードとグーデバーンは共に並び立つ。
「ゴッドネス合体!」
「「リングイン!」」
テガソードとグーデバーンがバラバラになると1つに合体し、白と金の巨神となる。
「「超人神一体!」」
【テガソード!】
【ホワイトバーン!】
テガソードとグーデバーンが一つとなった白と金の巨神、テガソードホワイトバーン。ホエルと真白は2人で人神一体をするとテガソードホワイトバーンはゆっくりと歩みを進める。
「舐めるな。こっちは3つの力だ。ボイジャースパルタン!」
テガジューンはメガボイジャーの必殺技のミサイルを放つも、テガソードホワイトバーンは爆炎の中から難なく出てくる。
「効かねぇな」
「フィンガーミサイルだ。2代目、手を振り回せ!」
テガソードホワイトバーンは手を振り回しながら指先からミサイルを連射すると、その爆撃にテガジューンは怯まされる。
『よもやテガソードとテガナグールの力が合わさると、これほどとは』
「ホエルゥ、この場を何とかしても死んだ彼女は帰ってこないよぉ」
「そんなこと分かってるよ。だがな、だからこそケジメはつけなきゃなんねぇだろうが。俺は失恋ナンバーワンだ!」
「「テガソード!ハートブレイカー!!」」
テガソードホワイトバーンは全砲門からの一斉射撃を放つとテガジューンはかなりのダメージを受けて元の姿へと戻った。
『テガナグールを連れ戻せないのは痛いが、ここは引く他あるまい』
「そうですね。撤退しましょう」
テガジューンはノーワンワールドへと撤退して、この場はテガソードホワイトバーンの勝利となったのだった。
「望結さん・・」
その夜、暗いテガソードの里の店内でホエルは1人望結を助ける事が出来なかったことを悔いていた。そんなホエルを見兼ねた真白は彼に声をかける。
「きっとお前と会えて彼女の心は救われただろうよ。だから元気を出せ。前を向け。ホエル」
真白は初めてホエルの事を2代目ではなく名前で呼ぶと、ホエルは少し遅れて反応する。
「お前今・・!?」
「なんだ2代目?」
また2代目呼びに戻った事にため息をついたホエルをからかう真白。そこにアロウンがやってくる。
「傷心中の慰めのところを悪いが、遠野ホエル。お前の力も借りたい。ノーワンとやらに囚われた我が妻リアンノンを助け出すのを手伝ってくれ」
次回「手に入れろ力 走れGO!ON!」