№1ユニバース 世界と指輪と願い事   作:エルモライト

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しばらく新作を優先したい都合で一月ほどこちらの更新をお休みさせていただきます。


爆走する熱意

「さて、リアンノンの居場所を探りたいのだが、この世界の地理は俺のいた世界とはまるで違うので俺自身は大した事はできん。すまないがお前たちに任せる」

 

 アロウンの嫁であるリアンノンが攫われたという町にやってきたホエルたち。アロウンはまず自分が捜索にあまり役に立てない事を謝罪しつつ、頼んできた。

「しゃあねぇな。やってやるよ。お前と同じニオイを探せばいいんだろ?」

 

 ホエルはアロウンと同じニオイを手がかりにリアンノンを探し出す。

「たぶん君の奥さんというのを関係なしに人攫いをしてたんだろうけど、そもそもなんでノーワンのような怪人は人攫いをしてるんだろうね?」

 

 陸王は何故が人攫いをしてるのかと抱いていた疑問を言葉にする。

「分からないけど、身代金を要求してくる連中じゃないし、きっとこの先に何かあるはず」

 

 角乃はこの後に何が待ってるのかと身構えながらニオイを辿っているホエルについて行くと、ホエルは古びた蔵の前で足を止めた。

「ニオイはここで途切れてるぜ」

 

「なら突入だ!」

 

 うずめは考えなしに蔵の扉を開いて中に突入していくと、そこにはリアンノン含めて囚われていた人々が軟禁状態にされていた。

「リアンノン、無事か?ケガはないか?」

 

「アロウン様。私は大丈夫ですがお年寄りの方々は疲弊して体調を崩してらっしゃいます」

 

「早く病院に連れていかないと」

 

 解放した人々を病院に連れて行こうとすると、彼らの前には目的証言にあった蟹の怪人が現れた。

「見つかったか。だけど時間は稼げて、戦力も分断できた。予定通りだ!」

 

「ノーワンのニオイじゃねぇ。何者だテメェ」

 

「吾輩のボディはジェネボットTypeKK。クオンが作ったノーワン型アンドロイド」

 

「アンドロイド、つまりノーワンの偽物ってわけか」

 

「偽物とは呼ばれたくないな。確かに機械の体をしてはいるが、この魂は騎士ノーワンそのものだ。吾輩のノーワンとしてのデータをこの機械の体に入れられたのだ」

 

 ノーワンはそもそも生成された存在。機械にデータとして入れる事はクオンには造作もない事だった。

「なるほど。恨み節はクオンに対してってわけか。クオンを恨む気持ちは分からなくないが、人攫いをしてた以上倒させてもらうぜ」

 

「クオンにこの恨み晴らすまで、そう安々と敗れはせん」

 

「「「「「エンゲージ!」」」」」

【ゴジュウウルフ!】

【ゴジュウレオン!】

【ゴジュウユニコーン!】

【ギンガマン!】

【キングオージャー!】

 

 ホエルたちは変身してジェネボットへと駆け出す。

【レオンバスター50】

 

 ゴジュウレオンはレオンバスターによる銃撃でジェネボットを攻撃したが、鋼鉄の体のジェネボットは怯まない。

「ならこれなら!」

【ユニコーンドリル50】

 

 ユニコーンドリルを手にしたゴジュウユニコーンはそのドリルで貫きにかかるも、カニをモデルだからか装甲がぶ厚くて貫けはしなかった。

「ウニャゃゃッ!」

 

 ギンガレッドは連続パンチをしてみたが装甲の硬さに逆に手を痛めてしまう。

「ハッッ!」

 

「オリャッ!」

【ウルフデカリバー50】

 

 ゴジュウウルフとクワガタオージャーはウルフデカリバーとオージャカリバーで斬りかかるも、斬られても痛みを感じてないジェネボットは反撃にカニのハサミから小型のミサイルを飛ばしてきた。

「ッ!!」

 

 ウルフデカリバーで次元を切り裂き、ミサイルの直撃を回避したゴジュウウルフ。するとゴジュウレオンは先ほどの会話の一部を思い出す。

「そういえばさっき、時間を稼げたって言ってたね。あれは・・・」

 

「もう話してもいい頃合いか。吾輩の役目はこの地で騒ぎを起こし、お前たちを惹きつける、或いは戦力を分断する事。それが達成された今、吾輩の役目は終わった」

 

 自分の役目を終えたと語るジェネボットは胸のランプを赤く点滅させ始める。

「なんだ?活動限界でもきたのか?」

 

「いや、あれは・・・皆、下がって!!」

 

 ゴジュウレオンの言葉とともにジェネボットは自爆のコマンドを発動して、自ら爆発する。

「アヴァロン!!」

 

 その爆発はクワガタオージャーの絶対城壁によって防げはしたが、蔵や周囲の木々は吹き飛んでしまった。

「皆、無事か?」

 

「アロウンさんがバリアを張ってくれたから、なんとか」

 

 ゴジュウウルフたちも、囚われていた人々も無事だったことにクワガタオージャーは一安心したが、敵の本当の目的がこちらではなかった事にすぐ思い出す。

「急いで向こうの者たちのところに戻るぞ!」

 

「そうね。来なさいテガソード!」

 

 変身を解除した角乃は巨神テガソードを呼び出すと、巨大な手の状態のまま操縦して東京へと戻るのだった。

 

 

 

 

 テガソードに乗ったホエルたちが東京へと戻ろうとしていた頃、ゴジュウポーラーたちとガリュードの戦いは今なお続いていた。

【ジャッカー】

【ライブマン】

【キラメイジャー】

 

 ガリュードはスペードエースとレッドファルコン、キラメイレッドを召喚してゴジュウポーラーたちの相手をさせ、自身はゴーオンレッドとレッドレーサーの相手を始める。

「相手のほうが戦闘の経験値が高い!速攻勝負だぞマックイーン!」

【カーレンジャー!フィニッシュ!!】

 

「分かってますわ!」

【ゴーオンジャー!フィニッシュ!!】

 

 2人の同時必殺技の斬撃を軽くいなしたガリュードはダークウルフデカリバーを呼び出す。

「まずは確実に手持ちを増やそうか」

【ガリューランブレード】

 

 ダークウルフデカリバーを手にしたガリュードは強力な斬撃を2人に放つ。その斬撃が直撃した2人は変身が解除されて、指輪がガリュードの手に渡った。

「ガリュードWIN!」

 

「2人共、大丈夫か?」

 

 ゴジュウイーグルは2人に駆け寄るも、その背後からレッドファルコンの刃が迫る。

「大丈夫、禽爺!」

 

「すみぽよ!助かったぞ!」

 

 ギリギリで間に合ったゴジュウユニコーンはゴジュウイーグルに迫る刃を受け止めて、レッドファルコンを蹴り飛ばす。

「超忍法!影の舞!」

 

「ハァッ!」

【レオン!ガトリングバースト!】

 

 さらにハリケンレッドに変身したゴジュウウルフが奇襲を仕掛け、ゴジュウレオンの銃撃で召喚されていた戦士たちは消えていった。

「向こうは囮だったらしいな。いったい何をしようとしてやがる」

 

 ゴジュウウルフはガリュードに尋ねると、ガリュードは意外にも素直に答えた。

「女王様の命令、いや・・・お手伝いさ」

 

「手伝い?ノーワンを走らせて何をする気だ?」

 

「もうすぐ分かるさ。とは言え走り切るまでもう少しかかるだろうし、あと少し遊ぼうか」

 

 時間稼ぎをあくまで遊びと称するガリュードはゴジュウウルフを標的としているようで、テガジューンの銃口を向けようとすると・・・。

「キャッキャッキャッ!やってんなぁ!!」

 

 ファイヤキャンドルが。

「ファイヤキャンドル君のためだ。我々も手を貸そう」

 

「しょうがないわね。手伝ってあげる」

 

 Mr.シャイニングナイフ&Mrs.スイートケークが参戦してきた。

「走者が走り切るまであと数分かかりそうなんだ。時間を稼ぐことぐらいは出来るよね?」

 

「そういう事なら、行くよハニー」

 

「「ラブビッグウェーブ!」」

 

 Mr.シャイニングナイフ&Mrs.スイートケークが巨大化すると、その両サイドには金アーイーが操縦するアイアイザーが現れた。

「地上げ屋バックアーゲじゃけぇ」

 

「弟分のバックリュウでさ」

 

 まるで昭和の反社のような金アーイーたちがMr.シャイニングナイフ&Mrs.スイートケークと足元のゴジュウジャーを攻撃してくると、角乃はテガソードを呼び出した。

「人神一体!」

【貫け!突進!ブラック!】【貫け!突進!ブラック!】

【テガソード!ブラック!】

 

 テガソードブラックと人神一体した角乃はMr.シャイニングナイフ&Mrs.スイートケークたちと戦闘となる。

「機動力で一気にいく!突進モード!」

 

 数で勝負をされたら厄介だと判断した角乃はテガソードを突進モードにしてまずはアイアイザーから潰しにかかる。

「ファビラスドリル!」

 

 突撃からの必殺技で1体を仕留めにかかるテガソード。しかしアイアイザー2体は長ドスのような武器を交差させてファビラスドリルをガードした。

「でぇじょぶか。弟よ」

 

「兄貴、あんがとございますでさ」

 

「「俺達兄弟の絆はそんなもんで砕かれたりしねぇ!!」」

 

 アイアイザー2体はテガソードの必殺技を押し返すと、Mr.シャイニングナイフ&Mrs.スイートケークも続く。

「やはり君たち義兄弟の絆は大したものだ」

 

 振るわれたナイフによる攻撃をシールドで防いだテガソードだが、3体の攻撃に次第と押され始める。

「代われ角乃!」

 

「俺様も出向うか」

 

「超人神一体!」

【テガソード!】

【ホワイトバーン!】

 

 ホエルが角乃と交代すると同時に真白もグーデバーンを呼び出し、割り込むようにテガソードホワイトバーンにゴッドネス合体させた。

「おい!いきなり合体してくんな!」

 

「俺様が出向いてやったんだからありがたく思え」

 

「小癪な!」

 

 Mr.シャイニングナイフ&Mrs.スイートケークはナイフを連続で飛ばしてきたが、テガソードホワイトバーンは怯まず前進する。

「「フィンガーミサイル!」」

 

 指先から放たれたミサイル攻撃が直撃したMr.シャイニングナイフ&Mrs.スイートケークはダメージによって元のサイズに戻ると、長ドスを突き刺すように振るってくる。

「決めるぞ2代目!」

 

「オウ!」

 

「「テガソード!ハートブレイカー!!」」

 

 テガソードホワイトバーンの一斉射撃を避けられないまま命中したアイアイザー2体はそのまま爆発すると、まもなく完走するノーワンが見えてきた。

「やった!これでゴールだ!」

 

「目的は知らないが、させはせん!」

【キングオージャー!フィニッシュ!!】

 

 クワガタオージャーはゴールした瞬間のノーワンに銀のテガソードを突き刺し、中に囚われていた人を引っ張っり出す。

「超力ボンバー!」

【オーレンジャー!フィニッシュ!!】

 

 さらにギンガレッドも炎に包まれた体当たりでノーワンにアタックし、ノーワンはあっさりと敗れ去った。

「あ~あ、ノーワンがやられちゃったか」

 

 本命のノーワンがやられたというのにさほど動じないガリュード。するとゴジュウレオンとゴジュウティラノの2人と戦っていたファイヤキャンドルがその事に気付き、ガリュードに近づく。

「おい!どうするんだ!儀式は大丈夫なのかよ!?」

 

「儀式だと?」

 

 テガソードホワイトバーンから降りてきたゴジュウウルフとゴジュウポーラーは儀式というワードに反応すると、ガリュードは平然と答える。

「問題ないさ。この土地の地脈、いや龍脈と呼ばれてるものを囲う事は達成した。あとは、それをつかみ取るだけさ」

 

 ガリュードがダークウルフデカリバーを地面に突き刺すと、大地から黄金の光が溢れ出してファイヤキャンドルの腰に携わる剣に集まっていく。

「お前、何をした!」

 

「龍脈のエネルギーの流れを囲い込み、それに穴を開けて新しい流れを作っただけさ」

 

 ゴジュウポーラーの問いにガリュードは素直に答えると、ファイヤキャンドルの剣が輝きを増す。

「おお!?うおぉ!?なんだか剣に物凄くパワーが集まってきたぞ!!」

 

「儀式は達成された。ファイヤキャンドル、君の新たな力。試してみるといい」

 

「オウ。そうさせてもらうぜ!」

 

 儀式が完了して覚醒した黄金の剣を引き抜いたファイヤキャンドルは、脳に電流が走ったかのような反応をすると、その剣をどうすればいいのかを理解する。それと同時にファイヤキャンドルの右手には銀色の骸骨のような指輪が装備された。

『ほう、お前がこの鎧の担い手か。しかし妙だな。この世界にホラーの気配は感じない。しかし鎧の担い手が現れたと言う事は、魔戒騎士が必要となったのだろうな』

 

「なんだ?喋る指輪かぁ?」

 

『俺様はザルバ。見極めさせてもらうぞ。お前がこの世界最初の黄金騎士になり得るかどうかをな』

 

「言ってろ!ハァッ!」

 

 剣を掲げたファイヤキャンドルは剣先で円を描くと、その円から黄金の鎧が降り注ぎ、ファイヤキャンドルに装備される。

「キャッキャッキャッ!俺がこの世界最初の!黄金騎士牙狼だぁっ!!」

 

 とある世界にて魔界より来る魔物ホラーを狩る戦士がいた。彼らは魔戒騎士と呼ばれ、その中でも最強と謳われる戦士の鎧は黄金に輝くものだったという。

 

 黄金に輝く狼のような戦士の名は『黄金騎士牙狼』。

 

 かくしてファイヤキャンドルはこの巨神の世界における最初の魔戒騎士にして、黄金騎士牙狼となったのだった。




次回「光る職人技と分かれ道」
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