【ワイルドパワーアップ!!】
「ワオオォォォォォン!」
ゴジュウウルフは新たなる指輪ワイルドゴジュウウルフセンタイリングの力でワイルドゴジュウウルフへとパワーアップをすると、理性を失い無差別に周囲を破壊する魔人フランベルジュレッドに向かい立つ。
「アイツ、オルカブースターを手懐けやがった」
「同じ荒くれ者同士、暴れてやろうぜ」
自分に出来なかったことを2代目ゴジュウウルフであるホエルが成し遂げた事を賞賛した真白。ワイルドゴジュウウルフはオルカブースターを撫でると銃口を魔人フランベルジュレッドに向けて、その引き金を引いた。
「がぁッ!?」
強力な水圧の一撃が魔人フランベルジュレッドに命中すると、その場に倒れ込んだ魔人フランベルジュレッドは両手を剣に変化させながら起き上がり、ワイルドゴジュウウルフに狙いを定めて襲いかかる。
「っ!」
その突撃を回避したワイルドゴジュウウルフだったが、魔人フランベルジュレッドは即座に向きを変えて今度は牙狼に斬りかかる。
「ぬおっ!?」
牙狼剣で魔人フランベルジュレッドの二振りの剣を受け止めた牙狼だったが、魔人フランベルジュレッドは牙狼剣から『世界の記憶』を読み取り、2体の暗黒に堕ちた騎士を再現した。
「「・・・」」
「おい、ザルバ。なんだあれは?」
鎧を纏ってから90秒が経過したファイヤキャンドルは一度鎧を解除しながらザルバに目の前の2体について尋ねる。
『おそらく牙狼剣に宿る記憶から別の次元で牙狼と戦った騎士を再現したんだろうな。今のお前なら負けるはずはないが、一応気をつけろよ』
2体の暗黒騎士、暗黒騎士ゼクスと暗黒騎士ナイトはそれぞれの刃をワイルドゴジュウウルフとファイヤキャンドルに向けて襲いかかろうとしてくると、暗黒騎士ゼクスはゼンカイザーとゴセイレッドに止められた。
「こっちは私たちが相手をします!」
「ホエルさんはその人を助けてあげてください!」
「お前ら。ん?」
【オルカブースト!】
ワイルドゴジュウウルフの手から離れたオルカブースターはゼンカイザーとゴセイレッドに力を与える。するとゼンカイザーはゴツゴツとした強化アーマーを全身に装備したパワーアップ形態のスーパーゼンカイザーとなり、ゴセイレッドは金色のアーマーを胸部に纏ったスーパーゴセイレッドへとパワーアップした。
「これは!凄いパワーを感じます!」
「行こうソラちゃん!」
パワーアップした2人は暗黒騎士ゼクスに立ち向かうとファイヤキャンドルも再び牙狼の鎧を身に纏って暗黒騎士ナイトに剣を振るう。
「ゼンカイテンランス!」
「ゴセイテンソード!」
スーパーゼンカイザーとスーパーゴセイレッドの同時攻撃を暗黒騎士ゼクスは剣でそれを捌くも、強力な攻撃を捌いた剣は数回の攻防で砕けてしまう。
「これて決めます!ゼンカイテンランスキック!」
「ミラクルゴセイダイナミック!」
ゼンカイテンランスにキックの勢いを乗せて敵を貫く必殺技のゼンカイテンランスキックとゴセイテンソードから強力な砲撃を放つミラクルゴセイダイナミックが命中した暗黒騎士ゼクスは鎧にヒビが入ってそのまま爆散した。
「はぁ、はぁ。やりましたねましろさん!」
「うん!」
パワーアップの反動でかなり消耗した2人は変身を解除しながらも勝利を喜ぶ。そして牙狼も暗黒騎士ナイトと互いに刃を振るっては紙一重で避けてまた刃を振るう激闘をしていた。
『流石は牙狼の記憶に残る暗黒騎士だ。再現された偽物とは言え中々やるな』
「確かに相当な剣技だが、今の俺の敵じゃねぇ!」
牙狼はザルバにマスクマンのセンタイリングを咥えさせて牙狼・光となると、オーラパワーを纏った右拳で暗黒騎士ナイトを殴り飛ばす。
「爆上げるぜ!」
続けて牙狼・爆上となり殴り飛ばした先まで高速移動をした牙狼は渾身の刃を暗黒騎士ナイトに振るった。
「ッ!?」
牙狼剣を防ぎきれずに刃が砕かれた暗黒騎士ナイトは鎧が両断されて、爆散して消え去り残るは魔人フランベルジュレッドのみとなる。
「ハァッ!」
ワイルドゴジュウウルフは強烈な水圧の銃撃をオルカブースターから放ちながら、金のテガソードで斬り込んで魔人フランベルジュレッドを追い詰める。
「今の彼なら、託していいだろう」
ワイルドゴジュウウルフを認めたアカレンジャーは彼のすぐ後ろにやってくると、銀のテガソードからゴレンジャーのセンタイリングを外した。
「ゴジュウウルフ。これを受け取れ」
変身を解除したアカレンジャーはゴレンジャーのセンタイリングをワイルドゴジュウウルフへと渡してくる。
「いいのか?アンタには学園を守る為の力が必要なんじゃないのか?」
「私は君を認めた。だから指輪を託す。それに指輪はなくとも守るべき者たちのため戦うことは変わらない」
「分かった。それじゃ、ありがたく使わせてもらうぜ」
ワイルドゴジュウウルフはオルカブースターにゴレンジャーセンタイリングをセットすると、輝きとともにオルカブースターにテガソードリング5種がセットされた。
「これは、スゲェパワーだ」
【オルカ!ブーステッドノヴァ!!】
凄いパワーを感じ取りながらもワイルドゴジュウウルフはオルカブースターの引き金を引く。銃口から放たれた超強力な一撃は魔人フランベルジュレッドを撃ち抜き、大ダメージを与えた。
「ハァッ!」
【フィニッシュフィンガー!!】
そして即座に金のテガソードの必殺技を発動したワイルドゴジュウウルフは魔人フランベルジュレッドからクラリスを引き抜くと、更に連続斬りで魔人フランベルジュレッドに追撃を与える。
「がぁッ!?」
魔人フランベルジュレッドがその連撃で爆散するとワイルドゴジュウウルフの足元にケンセイジャーの指輪が転がってきたので、ワイルドゴジュウウルフはそれを拾い上げようとしたが、まだ力の暴走は治まっていないのか指輪から巨大な影が出現し、影からはケンセイジャーが顕現させる巨大戦力であるユニバースロボ、マケンテイオーが現れた。
「あれはケンセイジャーのマケンテイオー!暴走の反動で叩き起こされたのか。2代目!」
「あぁ、また眠らせてやるよ。テガソード、お前もパワーアップだ」
【アウェイキング!】」
ホエルは巨神テガソードを呼び出すと巨大なオルカブースターも呼び出して合体をさせる。
【ハッ!ソリャ!オリャ!】【ハッ!ソリャ!オリャ!】
【切り込め!一閃!アカツキ!】【切り込め!一閃!アカツキ!】
「人神一体!」
【テガソード!アカツキ!降臨!】
テガソードがオルカブースターの鎧を身に纏って形態。テガソードアカツキとなった巨神テガソードはアカツキソードを構えてマケンテイオーと向かい立つ。
「ぶった斬る」
テガソードアカツキとマケンテイオーは刀と剣の刃をぶつけ合い、せばつり合う。
「ハァッ!」
押し合いはテガソードアカツキが勝り、マケンテイオーは後ろに吹き飛ぶとそれを追ったテガソードアカツキは吹き飛んでいる最中のマケンテイオーに連続斬りの追撃を仕掛けた。
「あの構えは!気をつけろ2代目!必殺技が来るぞ!」
魔快剣星斬。英霊たちの影を纏まった強烈な斬撃がマケンテイオーのエンペラーソードの刃から飛んでくる。
「ダァッ!!」
その斬撃を真正面から受け止めたテガソードアカツキはアカツキソードでそれを両断して今度はこちらが必殺技の構えを取る。
「テガソード!危羅吠スラッシュ!」
【アカツキ!フルムーンフィニッシュ!!】
月を描くようにアカツキソードをぐるりと回したテガソードアカツキはその刃を振り下ろす。その刃に斬られたマケンテイオーは暴走が収まるとゆっくりと影に沈み去っていった。
「私は負けたのだな」
意識を取り戻したクラリスはケンセイジャーのセンタイリングがない事に気付き、自分が争奪戦から脱落した事を悟る。
「あぁ、お前は力に溺れて2代目に負けた」
真白はさりげなく回収したケンセイジャーのセンタイリングを青に染め上げながらクラリスにそう告げる。
「お前、俺が勝ったのに横取りしてるんじゃねぇよ」
ホエルはケンセイジャーの指輪を横取りされた事に文句を告げたが、真白は気にしない。
「破壊の神に壊された戻らぬ世界。何故私だけ生き残ってしまったのだ」
「生き残ったことに意味があるかは俺には分からねぇけどよ、生きてるなら生きてる意味をまた見つけられるだろ。いなくなった奴らが復讐とか八つ当たりを望んでるのかは、生きてる俺らには分からない。なら自分の意思でどう生きたいかを決めればいいだろ」
「自分の生き方は自分で決めろということか。決めた結論が神を討ち滅ぼすことだったのだがな」
立ち上がったクラリスはホエルたちに背を向けて歩き出す。
「仲間のところに帰るのか?」
「指輪を失った私では神殺しの剣技は使えても、純粋な力で指輪の戦士に敵わない。故に残る2人を制御するのは難しいだろう」
遠回しに仲間のもとには帰らないことを告げたクラリスはそれでも歩みを止めない。
「争奪戦に敗北したというのに怒りや悲しみではなく開放感と虚しさを感じるとは。もう神に対する敵意も沸かない今の私には、歩みを止めない事しかできん。今は進み歩かねば、本当に『止まる』気がするからな」
クラリスの姿が見えなくなるまで見送ったゴジュウジャーたち。するとここまでは空気を読んでか黙っていたファイヤキャンドルは牙狼剣の切っ先をホエルへと向けてきた。
「さぁゴジュウウルフ。邪魔者はいなくなったんだから今度こそ真剣勝負をしようぜ!」
「ファイヤキャンドル。お前」
「そのバトル。待ちな!」
ホエルは疲れている体を動かしてワイルドゴジュウウルフの指輪で再び変身しようとすると、うずめが間に割り込んでくる。
「ファイヤキャンドル。これに免じて今回は引き下がってくれ」
うずめは自身のギンガマンとオーレンジャーのセンタイリングを外すとそれをファイヤキャンドルに投げ渡した。
「うずめ。どういうつもりだ?」
「神殺しの一件を解決してくれた事に対して、オレなりのお礼だ。ホエルたちはもう体力の限界だろ?それにファイヤキャンドルも結果的には神殺しの一件に手を貸してくれたしな」
「そうか。だとよファイヤキャンドル!どうする?」
「ハァ。しょうがねぇ。この指輪に免じて今回はこれで引いてやるよ」
ファイヤキャンドルはギンガマンとオーレンジャーのセンタイリングを握りしめ、ノーワンワールドに帰っていく。
「これでオレは争奪戦を下りる事になるが、お前らゴジュウジャーならきっと世界を救ってくれるって信じてるぜ」
うずめはゴジュウジャーに願いを託すと紘汰と英寿も遅れてやってきた。
「俺と英寿はそれぞれの世界に帰る事にするよ。世界の神がしばらく不在ってわけにもいかないからな」
「みんなの願い、叶うといいな」
紘汰は正面の空間にジッパーのようなものを出現させると、それを開いて2人は潜り抜けていく。
「さてと、オレも行くとするか」
「天王星はこれから何処に?」
「指輪争奪戦からは抜けたけど、破壊神のことに厄災、それにブライダンの件って気になる事は山のようにあるからな。この世界でまだオレにできる事があるかもしれないなら手探りでもやるだけだ」
自分に出来ることをするためにうずめは旅に出ていくのだった。
ホエルたちが魔人フランベルジュレッドことクラリスの一件を解決していた頃、和人ことリュウソウレッドはバイオマンの指輪を持つユニバース戦士と剣を交えていた。
「スターバースト!ストリーム!」
「ぐっ!?参った・・・」
「リュウソウレッド!WIN!」
銀のテガソードとリュウソウケンの二刀流でレッドワンに連続斬りを浴びせたリュウソウレッドは戦闘に勝利してバイオマンのセンタイリングを掴み取る。
「これで4つか」
変身を解除した和人の手にはリュウソウジャー以外に3つの指輪が収まっていた。
「ゴーグルファイブにチェンジマン。そしてこのバイオマン。この辺りにはダイナレッドののユニバース戦士もいるらしいし、明日のバイト終わりにもう1度ここに・・・っ!?」
明日もう1度このエリアに来ようと考えていた和人に無数の銃撃が飛んできたので、その殺気に気づいた和人は咄嗟に避ける。
「おいおい。今日は疲れたから争奪戦ならまた日を改めてにしてほしいんだけど」
銃撃の放たれた先を和人は見つめてみると、銃撃の主たちに和人は驚きのあまり言葉を失う。
「黒いルパンレッドと、黒いパトレン1号だと?」
視線の先にいたのは本来ならば存在しない戦士たち。本来の色と異なるユニバース戦士だったからだ。
次回「警戒セヨ 破壊神降臨」