№1ユニバース 世界と指輪と願い事   作:エルモライト

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電撃突入ノーワンワールド

「いいかお前ら!これから女王は王子テガナグールの再教育を行う!」

 

「乗り手を得た女王様は無敵!今こそ人間世界を再生成するのだ!」

 

 ノーワンワールド。乗り手を得て真の力に覚醒したテガジューンにブライダンは士気を高めていると鳩のアラームが赤く点滅する。

「女王。つい先程この城にあったファイヤキャンドルが管理していたもの以外の指輪が何者かに盗まれたとの報告が」

 

 その場にやってきたクオンはテガジューンにセンタイリングが盗まれた事を報告してきた。

「何だと!こうしちゃいられねぇ!お前ら、犯人はまだそう遠くに行ってないはずだ。すぐに探し出すぞ」

 

 ファイヤキャンドルの命令でアーイーたちは城やその周辺を探そうと動き出す。Mr.シャイニングナイフ&Mrs.スイートケークも張り切って犯人を探しに向かうとブーケとクオンのみがその場に残った。

「あぁ陸王様。早く貴方を私だけのアイドルにしたいです」

 

「AIの生成したAIの愛。やはり極端になりやすいのかな」

 

 ブーケの変わりようにクオンは極端だと表示してその場を後にする。そして時同じくして巨神の世界。

「テガジューンめ。まさかあのノーワンを乗り手にして、自分の力を最大限に使えるようになったのをいいことにグーデバーンを攫うだなんてな」

 

「熊たん。焦る気持ちは分かるが何故今更テガジューンはグーデバーンを攫うのだ?」

 

 禽二郎は真白に何故テガソードと同等かそれ以上となったテガジューンがそれでもなおグーデバーンを連れていったのかを尋ねる。

「グーデバーンは世界を書き換える破滅の王子としての力を持つ。そこにテガジューンの生成能力が加われば、世界を好きなように作り替え放題ってわけだ」

 

「だがどうする?我々にはノーワンワールドへの移動手段はない」

 

 竜義が手の施しようがない事を告げた瞬間、テーブルの中央にノーワンワールドへと繋がるゲートが出現した。

「このニオイ。間違いねぇ。ノーワンワールドに繋がってやがる」

 

「だがタイミングが良すぎる。テガソードの仕業じゃないとすれば罠の可能性があるな」

 

「ブーケちゃん!」

 

 罠かもしれない。それは理解しながらも真白はゲートに飛び込もうとすると、ブーケの事を心配していた陸王が誰よりも先に飛び込んだ。

「神より先に行くな!」

 

「致し方ない。我々も向かうぞ」

 

 陸王に続く形で真白もゲートに飛び込んでいくと、他の4人もノーワンワールドへのゲートに飛び込んだ。するとゴジュウジャーはノーワンワールドの城付近へと着地した。

「ここがノーワンワールド」

 

「あぁ、このニオイにあの城、間違いねぇ」

 

 ホエルはこの場所がノーワンワールドであるとハッキリと告げた矢先、Mr.シャイニングナイフ&Mrs.スイートケーク、及びブーケ率いるアーイー軍団がゴジュウジャーの姿を捉えてやってきた。

「ゴジュウジャー!あなたたちが指輪を盗んだ犯人ね!」

 

「会って早々に何のことだ?」

 

「知らないとは言わせんぞ!かかれ!」

 

 シャイニングナイフはアーイーたちに攻撃を指示すると、陸王が前へと出る。

「ホエル君たちは先に行って。ここは僕らが引き受けるよ」

 

「そうか。なら任せた。行くぞ2代目!」

 

 陸王たちにこの場所を任せた真白はホエルと共に城へと駆け出していく。それをブーケは素通りさせた。

「「「「エンゲージ!」」」」

【ゴジュウレオン!】

【ゴジュウティラノ!】

【ゴジュウイーグル!】

【ゴジュウユニコーン!】

 

 ゴジュウジャーへと変身した4人はブライダンと交戦し始めると、ゴジュウティラノはテガソードに祈りを捧げる。

「テガソード様。お力をお貸しください」

 

『いいだろう』

 

 ゴジュウティラノのもとに飛んできたリョウテガソードを掴み取ったゴジュウティラノは喜びながらその力を解放する。

【最強!頂点!ユニバース!】

【テガソード!ナンバーワン!】

 

「やったぁぁっ!テガソード様と1つになれた!」

 

 テガソードと1つとなりテガソードゴジュウティラノとなったゴジュウティラノは喜びながらもリョウテガソードでアーイーを斬り伏せていくと、シンケンジャーのセンタイリングをリョウテガソードにセットした。

【センタイリング!】

【百火繚乱!】

 

「いやさか!百火繚乱!」

 

 炎の大剣による斬撃でアーイーを一網打尽にしたテガソードゴジュウティラノはリョウテガソードを手放してゴジュウティラノに戻る。

「ありがとうございましたテガソード様。あとは百夜にお力添えを」

 

『あぁ、そうしよう』

 

 リョウテガソードがテガソードに戻ると、ゴジュウレオンはブーケと向かい立つ。

「会いたかったよブーケちゃん。今日は君に伝えたい言葉があったんだ」

 

「嬉しいですわ陸王様。・・・ここでは少々騒がしいですわね」

 

 場所を移動したゴジュウレオンとブーケ。そしてゴジュウレオンはそのうちに秘めた想いをブーケに伝える。

「ブーケちゃん。君がそこまで僕の事を思ってくれるのは嬉しいよ。だけど僕は君だけのアイドルになることはできない。僕はみんなに笑顔を届けるアイドルでありたいからね」

 

「そうですか。ならばやはり力ずくで貴方を手に入れるしかないようですね」

 

 力ずくでも陸王を手に入れたいブーケはカレンデウスを呼び出すとそれに搭乗する。

「僕はみんなのアイドル。君の最推しである為に、君の想いも全力で受け止める」

【アウェイキング!】

 

「人神一体!」

【テガソード!ブルー!】

 

 テガソードを呼び出して人神一体した陸王はカレンデウスと向かい立つ。

「シャル・ウィ・ダンス」

 

「参ります!」

 

 テガソードとカレンデウスは銃撃戦を始める。その激しい撃ち合いは互いに少なからずダメージを与えていき、テガソードブルーのレオンバスターが吹き飛ばされる。しかしカレンデウスの二丁拳銃も銃撃によって砕け散り、互いに剣での勝負となった。

「僕は負けない!アイドルナンバーワンになるために!僕はみんなのゴジュウレオン!」

 

「私は推しを手に入れる。私は慈愛の、いえ、愛のブーケ!」

 

 名乗りを終えると同時に切り込んだテガソードとカレンデウス。先に膝をついたのはテガソードだったが、コックピットが半壊して動けなくなったのはカレンデウスだった。

「私の負けですわね。私の愛。陸王様に届かなかったのですね」

 

 コックピットが外に晒された状態で塞ぎ込んだブーケに対して、ブーケの前までやってきた陸王は彼女に手を差し伸べる。

「君の愛。確かに僕に届いたよ。君の気持ちは素直に嬉しいよ。心からね。だからこそ僕はその想いに応えるべきじゃない。僕はまだ君の理想の僕に。アイドルナンバーワンの僕になれていない」

 

「え?つまりそれは・・・」

 

「必ずなってみせるよ。君の理想の僕にね」

 

「・・・はい!応援してます!」

 

 テガソードにブーケを連れて戻った陸王は爆発寸前のカレンデウスから離れる。陸王の戦いに区切りが付いたことに一安心したゴジュウティラノたちはMr.シャイニングナイフ&Mrs.スイートケークから距離を取り、この場を離脱しようとするとシャイニングナイフはゴジュウイーグルに向けて叫ぶ。

「ゴジュウイーグル!これだけは言っておく!」

 

「む?何だ?」

 

「我が妻を、そして私を助けようとしてくれたこと。心から礼をいう」

 

「私からも。ありがとう」

 

 ゴジュウイーグルたちの去り際。Mr.シャイニングナイフ&Mrs.スイートケークはゴジュウイーグルに対して深々と頭を下げた。するとそれに対してゴジュウイーグルも深々と一礼してからその場を離脱したのだった。

「これで良かったのよね。ダーリン」

 

「あぁ、これで次に会った時は心置きなく戦える」

 

 

 

 

 ゴジュウレオンたちの戦いが一段落を迎えた頃、グーデバーンは赤ん坊のような装いを着せられアーイーたちにあやされていた。

『僕を赤ん坊扱いするな!』

 

 赤子扱いを拒絶したグーデバーンのもとにテガジューンがやってくる。

『母の用意したものは気に入らぬか』

 

『僕はあなたの思い通りにはならない』

 

 グーデバーンはテガジューンの横を通りすがろうとすると、テガジューンの生成した鎖に縛り付けられる。

『そうか。ならば再教育をさせてもらう』

 

『っ!』

 

 再教育。そう言われて何をされるのかと身構えたグーデバーンだったが、テガジューンは予想外にも舞台でな人形劇をグーデバーンに見せてきた。

『え?あ、あの』

 

『どうだテガナグール。機嫌は治ったか?』

 

『と、とりあえず人形劇はもういいです』

 

 テガジューンの真意を掴めないグーデバーンは困惑していると、テガジューンは座るグーデバーンに目線を合わせてくる。

『テガナグール。お前には使命がある。世界を完璧なものとする大切な使命がな。私はテガソードを模して作られた模造品。しかし私ならばテガソードよりも良い世界を築くことが出来る。本物を越えて初めて、私は本物となることができるのだ。でないと私は生きる屍だ』

 

『テガジューン・・』

 

 テガジューンの悲しみ。それを感じ取り理解を示そうとしていたグーデバーン。そんな背中クオンのアナウンスが部屋に響き渡る。

「女王様。盗まれた指輪の在り処を発見しました」

 

『すぐ向かう』

 

 女王の間に戻るテガジューン。それと入れ違いでホエルと真白がグーデバーンのいる部屋へとやってきた。

「ようやく見つけたぜ。しっかしだだっ広い部屋だな」

 

「ベアックマ。グーデバーンの拘束を頼む」

 

『任せるクマ〜』

 

 ベアックマはグーデバーンを縛る鎖を壊し始めると、その侵入に気づいたファイヤキャンドルがホエルたちの前に立ち塞がる。

「キャッキャッキャッ!来たかゴジュウウルフ!」

 

「ファイヤキャンドル。そりゃお前らの城だからいるよな」

 

「そう言うこった!」

 

「エンゲージ!」

【ゴジュウウルフ!】

 

 烈怒へと変身したファイヤキャンドルはゴジュウウルフと刃を交える。

「さぁ戦いを楽しもうじゃんか!」

 

「生憎今日は時間がねぇ。最初から全力で行くぜ」

【ワイルドパワーアップ!】

 

 ワイルドゴジュウウルフに強化変身したゴジュウウルフと烈怒は激しく切り結ぶと、その刃のぶつかり合いはワイルドゴジュウウルフがやや優勢だった。

「やるな。だったらこっちも!ザルバ!」

 

『応!』

 

 ザルバにギンガマンのセンタイリングを咥えさせた烈怒はギンガの光となってワイルドゴジュウウルフに突撃する。それを正面から迎え討とうとしたワイルドゴジュウウルフだったが、よもやワイルドゴジュウウルフが押し負けてしまい、ボウケンジャーのセンタイリングが烈怒の手に渡ってしまう。

「チッ、1つ取られちまったか」

 

「キャッキャッキャッ!このままテメェの指輪を全部ぶん取ってやるぜ!」

 

 ワイルドゴジュウウルフの持つ指輪をすべて奪うと意気込む烈怒だったが、その戦いに鎖から解放されて真白と人神一体したグーデバーンが拳を振り下ろした。

「チッ、熊野郎。戦いに水を差しやがって」

 

「グーデバーンは解放した!ここは撤退だ2代目!」

 

「だとよ。今日はここまでだ。ファイヤキャンドル」

 

 グーデバーンの肩に跳び乗ったワイルドゴジュウウルフは、城を後にしようとすると近くにクオンのニオイを感じ取る。

「・・・先に行ってろ」

 

 何やら胸騒ぎがしたワイルドゴジュウウルフは女王の間へと向かったのだった。

 

 

 

 

 

「女王テガジューン」

 

『ガリュードか。指輪は見つかったか?』

 

 ガリュードはテガジューンの元へとやってくるとガリュードは頷く。

「はい。指輪ならここにすべて」

【ジャッカー】

 

 ジャッカーのセンタイリングでスペードエースを召喚したガリュードは即座にスペードエースを撃ち抜くと、スペードエースはトランプのカードへと変化する。そしてトランプのカードはテガジューンをつつみ込むように周囲を飛び交い、その視界を封じる。

『ガリュード!なんのつもりだ!』

 

「テガジューン。これまでのあなたなら僕の裏切りに気づくことができたはずだ。だがあなたは『心』を学習した結果、弱さを得た。だから僕の裏切りに気づけなかった」

 

 ガリュードの変身を解除したクオンは黒いコートを脱ぎ捨てると背中の☓字の傷をテガジューンへと晒す。するとクオンは☓字の傷からテガジューンの力を、否、テガジューンそのものを吸収し始めた。

「クオン、お前に取り込まれるというなら、私は・・・」

 

 その言葉を最後にテガジューンはクオンに取り込まれてしまうと、クオンの目の色が赤くなり、髪色も白いメッシュが入る。

「クオン何してんだ?」

 

「やぁ遅かったねホエル」

【ガリュード】

 

 少し遅れてやってきたホエルはクオンの変化に気づくと、クオンは白いマントを羽織ったガリュードの新たなる姿、テガジューンガリュードへと変身してみせたのだった。




次回「キョウダイ」
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