「うわぁぁぁぁぁっ!?」
烈怒の攻撃をゴレンジャーハリケーンで相殺しきれなかったテガソードゴジュウウルフはリョウテガソードが吹き飛ばされ、ゴジュウウルフに戻る。
「最高に楽しめたぜゴジュウウルフ。だが、これで俺の勝ちだ」
膝をついているゴジュウウルフに詰め寄った烈怒は黄金槍の刃を突きつけながらそう告げると、ゴジュウウルフはその刃先を掴んで突き放す。
「勝手に終わらせんな。まだだ。まだ終わってねぇ!」
突き放した刃がゴジュウウルフに再び迫ろうとした瞬間、諦めないゴジュウウルフは武器テガソードに指輪をセットした。
【レオンバスター50】
「ぬおっ!?」
レオンバスターを手に取ったゴジュウウルフはその銃撃を烈怒に浴びせて怯ませる。
「あれは!陸王様の!」
「言ったやろ。仲間の絆がお前の力になるってな」
戦いを見届けようとしていた一同はゴジュウウルフがゴジュウレオンのレオンバスターを使った事に驚いていたが、巡だけは仲間との絆を認めたホエルならば当然と言わんばかりの反応をしていた。
【レオン!ガトリングバースト!!】
レオンバスターの連弾が命中した烈怒は地面を転がると、ゴジュウウルフは次なる指輪を発動した。
【ティラノハンマー50】
次にティラノハンマーを手にしたゴジュウウルフは力任せにそれを振るうと、その一撃を受けた烈怒はティラノハンマーを掴んで反撃をしようとしてくる。
「ティィィラァ!」
【ティラノ!ハンマークラッシュ!!】
押し付けてるままのティラノハンマーに力を込めたゴジュウウルフはそれを振り上げて烈怒を空へ打ち上げる。そして次にイーグルシューターを手に取った。
【イーグルシューター50】
「射抜け!」
【イーグル!アローシュート!!】
イーグルシューターからエネルギーの矢を連続で放たれると、飛行手段がない烈怒はなんとか自分に当たりそうな矢を弾くように捌きながら地上に着地する。
【ユニコーンドリル50】
「ダァッ!」
【ユニコーン!ドリルアタック!!】
「がはっ!?」
ゴジュウウルフは着地した烈怒に対してユニコーンドリルを構えて突撃すると、その一撃を受けた烈怒の鎧が砕けてファイヤキャンドルに戻った。
「やっぱり強ぇな。ゴジュウウルフ」
「この力は俺だけのモンじゃねぇ。あいつらが残してくれた力のおかげだ」
「何言ってやがる。積み上げた絆も含めて、お前の力だろうが」
絆も含めてゴジュウウルフの力。そうファイヤキャンドルに言われたゴジュウウルフはギュッ拳を握りしめながら頷く。
「あぁ、そうだな。あいつらのおかげの、俺の力だ」
「お前が強くなろうが俺はそれに喰らいついてでも追いついてやる。さぁ!続きだゴジュウウルフ!」
『烈怒の鎧はさっきのダメージですぐには使えない。ここからは槍とその身だけだぞ相棒』
「気にすんな。牙狼剣を手にする前は鎧なんかなかったんだ。とはいえ限界はとっくに越えてるからな、次の一撃で終わらせてやる!」
烈怒の鎧が使えなくなっても諦めないファイヤキャンドルは黄金槍の刃先に全身全霊の炎を灯す。
「黄金火炎!狼速!」
黄金に輝く火球が放たれ、ゴジュウウルフに迫る。
「オルカブースター!」
【オルカ!ブーステッドノヴァ!!】
オルカブースターに仲間たちの指輪をセットしたゴジュウウルフはその銃口をファイヤキャンドルに向け、こちらも全身全霊の一撃を放つ。2人の全身全霊の一撃がぶつかり合うとゴジュウウルフが押し負けてしまった。
「ワオォォォォッン!!」
爆炎から抜け出てきたゴジュウウルフは走る過程で変身が解除されながらもファイヤキャンドルに迫り、武器テガソードの刃を振るった。その刃は直前で開いてボディーブローのような一撃がファイヤキャンドルに打ち込まれた。
「ガハッ!?・・・俺の、負けだ」
倒れ込むファイヤキャンドルに彼を心配するブーケとMr.シャイニングナイフ&Mrs.スイートケークが駆けよってきた。
「ファイヤキャンドルさん!」
「息は、あるわね」
「ゴジュウウルフ。トドメを刺さないでくれてありがとう」
「これは指輪争奪戦。ナンバーワンバトルだ。殺し合いじゃねぇ。それに・・・そいつは俺の喧嘩友達ナンバーワンだからな」
ファイヤキャンドルを喧嘩友達と認めたホエル。その言葉を聞いて嬉しそうに笑ったファイヤキャンドルは意識を失うと彼の持っていたセンタイリングがすべてホエルのもとに集った。
『FINALWINNER!遠野ホエル!!』
テガソードが指輪争奪戦の勝利者がホエルだと伝えると、戦いを見ていた本郷猛たちはホエルに拍手をする。そしてテガソードが右手を上げると、拍手が一斉に止む。
『指輪争奪戦の勝者はお前だ。遠野ホエル』
「テガソード。願いを言うぜ」
『いや、待て。お前の願いを叶えるのは、どうやら私ではないようだ』
「は?どういうことだよ?」
「お前の願い。この俺様が叶えよう」
ホエルが願いを告げようとすると、テガソードは天に右手人差し指を向けた。そこには神々しい光を纏いながらゆっくりと降り立つ真白の姿があった。
『熊手さん!』
「熊手!生きてたのか!」
「人としての肉体はなくなったが、俺様はこの世界の神様として蘇った!」
テガソードからこの世界の神としての役目を譲渡された真白はホエルの前に降り立つ。その横にはベアックマもいた。
『熊手が神だから、クマは神に仕える天使クマ〜』
『どんな形でも、また会えて嬉しいです。熊手さん!ベアックマさん!』
嬉しがるグーデバーンに笑って返した真白は真面目な表情でホエルに向き直す。
「さぁ、遠野ホエル。指輪争奪戦勝者よ。お前の願いを叶えるぜ」
「俺の願いは全ユニバースでナンバーワンを勝ち取ることだ。だから全ユニバースを元に戻せ」
「その願い。叶えよう」
全ユニバースナンバーワン。それを願うホエルの願いを真白が叶えると本郷猛らが元の世界に帰るためのゲートが開かれた。
「これで学園の皆とはお別れか。もっと僕のライブ、見せたかったな」
「陸王!」
ホエルの願いによりしれっと復活した陸王は学園の者たちにもっとライブを見せたかったと残念がる。
「遠野。感謝するぞ。テガソード様の願いであったユニバース復活を叶えたことをな」
「竜義!」
竜義も復活すると、テガソードの悲願だったユニバース復活の願いを叶えたことに対して感謝の言葉を述べる。
「よく頑張ったな!ホエルっち!」
「禽二郎!」
最後まで戦い抜き、願いを叶えたことを復活した禽二郎は褒めてくる。
「帰っていくみんな、あんたに感謝してるわよ。手ぐらい振ってやりなさい」
「角乃!・・・あぁ、そうだな」
角乃に言われたホエルは元の世界に帰っていく学園の者たちに手を振って別れる。そして生徒たちが帰り終え、最後には学園長の本郷猛が残った。
「この世界に迷い込んだ連中は全員帰った。本郷猛、あんたが最後だ」
「あぁ、ゴジュウウルフ。いや遠野ホエル。よく戦い抜いた」
「いや、俺の戦いはここからだ。俺は全ユニバースナンバーワンになるからな。またあんたとも、会うかもな」
「また会った時は、ナンバーワンをかけて戦うかもしれない。その時は全力でお相手しよう」
真白に自分で最後だと告げられた本郷猛は頷くとホエルに握手を求める。ホエルも彼と握手を交わしながら再会を約束する。
「ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー。すべてのユニバースを代表して、改めて礼を言わせてくれ。本当にありがとう!」
最後にお礼を言った本郷猛も元いた世界に帰っていき、こうしてすべてのユニバースは元通りとなったのだった。
「ゴジュウウルフの、遠野ホエルのおかげでノーワンワールドも元に戻った・・・か」
ホエルの願いで元通りになったノーワンワールドに帰ってきたファイヤキャンドル。そんな彼の前に最初に現われたのはノーワンワールドが元通りになったことで肉体を取り戻したクオンだった。
「せっかく君の願い通りノーワンワールドに帰ってこれたのにシケた顔をしてるねぇ」
「ガリュード。なんでお前がここに?」
『ガリュードだけではないぞ』
クオンの後ろにはテガジューンにブーケ、Mr.シャイニングナイフ&Mrs.スイートケークまでもがいた。
「お前ら、どうしてここに?」
「皆で話し合って考えたのだ。ノーワンワールドの今後を」
『私は改めて仲間の絆という力強さを思い知らされた。人間世界とノーワンワールドの共存というのは単純な話ではないだろう。だがユニバースは、数多の世界の何処かならば受け入れてくれる場所もあるはずだ。ファイヤキャンドル、お前も共に目指そう。人間世界との共存を』
「いいのかよ?・・・俺はアンタらと道を違えてでも願いを叶えようとしたんだぜ?」
道を違えたつもりのファイヤキャンドルはすぐにはテガジューンの差し伸べた手を取ろうとは出来なかった。
「でも、私たちはまだファイヤキャンドルさんを仲間だと思っていますよ。ファイヤキャンドルさんはどう思っていますか?」
「・・・あぁ。俺もお前らを仲間だと思っているよ」
嬉しそうに涙するファイヤキャンドルにアーイーたちが抱きつく。こうしてノーワンワールドにも平和が訪れたのだった。
指輪争奪戦でホエルが勝者となってから1年後。
「お久しぶりです熊手さん!」
ユニバースを越えて遊びに来たソラとましろは真白を見かけると挨拶をしてくる。
「この間、陸王さんが私たちの世界でアイドルプリキュアの皆さんとコラボをしていました」
「アイツは順調に全ユニバースナンバーワンアイドルの夢に向かってるのか」
気軽に、とはいかないが指輪持ちや指輪持ちだった者限定でユニバースの行き来ができるようになり、各々が新たな願いのために歩み出した。
「私たちの町にもテガソードの里のチェーン店ができたりもしたんですよ」
竜義はあらゆるユニバースにテガソード布教活動をしていて、プリキュアの世界にもテガソードの里を作ったようだ。
「禽二郎さん。いえ、禽次さんも見聞を広げるため、今は仮面ライダーさん方の世界を旅してるみたいです」
若返る力を失っても元気な禽次も世界中を旅して見聞を広げている。
「角乃さんも妹さんと様々な世界を巡っていて、この間会った時は新しい家族の皆とアイドルプリキュアのライブを観に行くと言っていました」
織戸のもう1つの家族と仲を深めた角乃も探偵業を辞め、今は妹たちと自由に生きている。
「あの、何処を探してもホエルさんが見当たらないんですけど、どちらに?」
「2代目なら今頃」
ましろにホエルの居場所を聞かれた真白は遠くの空を見上げた。
「ナンバーワンバトルの真っ最中だろ」
『さぁ、全ユニバースを股にかけた指輪争奪戦もいよいよ決勝戦!この戦いに勝利して願いを叶えるのはどちらなのか!』
とあるユニバースの闘技場にグーデバーンの声が響く。
『父さ、テガソードの世界代表!前回指輪争奪戦勝者!遠野ホエル!』
「ワオォォォォォォッン!!」
大勢の観客の声が木霊する闘技場にホエルが入場すると遠吠えを上げる。
『対するは母さ、ノーワンワールド世界代表!ファイヤキャンドル!』
「燃え上がっていこうぜ!」
続けて入場したファイヤキャンドルも真っ赤な炎で会場を湧き出させた。
「ファイヤキャンドル。まさかまたお前とのバトルになるとはな」
「キャッキャッキャッ!お前が途中で負けてなくて嬉しいぜ」
リベンジマッチができることを喜ぶファイヤキャンドルに対してホエルも嬉しそうに笑う。
「さぁ、始めようぜ!俺たちのナンバーワンバトルを!」
『ナンバーワンバトル!Ready?Go!』
ご愛読ありがとうございました。次回作もよろしくお願い致します。