「オレちゃんはノーワンワールド!パーリーピーポーナンバーワン!一番パーリーを楽しんだもんがウィナーだZE!レッツパーリー!」
「今回もなんか妙なのがいるな」
ノーワンの匂いを嗅ぎつけて校舎へとやってきたホエルとそれに付いてきた竜義。2人は変身しようと指輪を取ろうとした瞬間にミラーボールから発せられる光を浴びてしまい、その衣装が派手派手なものに変えられてしまう。
「妙な真似しやがって」
「行くぞ。遠野」
「「エンゲージ!」」
2人は変身しようとしたのだが、指が人差し指と小指を立てた状態から動かず、指輪を外れなくなってしまっていた。
「なっ!?指輪が抜けねぇ!」
「厄介な!」
「ちっ!」
指輪が外せず変身できなくてもホエルは生身のままノーワンに蹴りを決め込む。すると先ほどの光を浴びて同じく派手派手な服装になってしまっている生徒たちが困惑していると、ノーワンがノリノリで踊り出す。
「ノレない奴らはいらないYO!」
そうノーワンが告げた途端に、困惑していた生徒たちはミラーボールの中に吸い込まれてしまった。
「み、みんなが・・・!」
他の生徒たちがミラーボールに吸い込まれていくことに動揺する太司。すると太司はハッと少しだけ冷静さを取り戻す。
「禽二郎、俺、酷いことを言ったのに助けてくれて・・・」
「いや。悪かったのは僕のほうだ。ごめん」
「いいよ。俺も嘘をついちゃったし」
「嘘?」
「全然ガラじゃなくて・・・夢を言えなかったんだ。本当はあるんだ。夢がさ。だけど笑われたくなくて言えなかった」
「夢・・」
禽二郎は、いや、禽次は思い出す。今は亡き妻が最後に自分に言い残した言葉を。
「これからはどうか。思うがままに生きて」
妻である久子が最後に言い残した言葉。それが頭によぎった禽二郎は太司が夢を語る前に自分が叶えたい願いを語る。
「僕はパーリーピーポーになりたい」
「えっ?」
「夢に向かって進むことは恥ずかしいことじゃない。誰に笑われてもいい。なりたい自分になるため・・・進むんだ!太司!見ていろ!」
ノーワンの前へと出ていった禽二郎はゴジュウイーグルの指輪に視線を向ける。
「夢を諦めないこと。それが力となる!エンゲージ!」
【クラップ!ユア!ハンズ!】
【ゴジュウイーグル!】
ゴジュウイーグルへと変身を遂げた禽二郎。そこに何処からともなく応援団が現れる。
「レッツゴー!ナンバーワン!」
「超超蝶!イイ感じ!レッツパーリー!パーリーピーポーナンバーワンノーワン!派手派手にアゲアゲ!」
「頑固じじいはこれにて終了。チャラっと行こうよ。ゴジュウイーグル!これがホントの超新生!」
「ナンバーワンバトル!Ready?Go!」
ゴジュウイーグルとノーワンの戦いが始まると、ゴジュウイーグルは盆踊りを踊り出す。
「あよいしょ!よよいのよい!」
「何それ?よく分からないけどエモいんですけど!」
その場のほとんどの者は未知のものを見るかのようにポカンとした表情になる中、ノーワンは謎のエモさを感じてゴジュウイーグルと共に踊り出した。
「今だ!」
【イーグルシューター50!】
弓矢型の武器イーグルシューター50を出現させたゴジュウイーグルはそこから光の矢を放ってミラーボールを破壊する。するとミラーボールに取り込まれていた生徒たちが元居た場所に戻ってきて、即座にその場から逃げ出した。
「これで元通りだ」
「助かったぜ」
元の衣装に戻ったホエルと竜義はさっそくと言わんばかりに指輪を外してテガソードにそれをセットする。
「「エンゲージ!」」
【クラップ!ユア!ハンズ!】
【ゴジュウウルフ!】
【ゴジュウティラノ!】
ゴジュウウルフとゴジュウティラノに変身したホエルと竜義の横にゴジュウイーグルが並び立つ。するとアゲアゲなパーティーを邪魔されたことが気に食わないノーワンは彼らにアーイーを突撃させる。
「天罰!」
「ワオォォォォォォン!」
ゴジュウウルフとゴジュウティラノはアーイーの相手をし始めると必然的にゴジュウイーグルとノーワンの戦いとなる。
「はぁ!よいしょ!」
ノーワンの攻撃を躱すゴジュウイーグルはイーグルシューター50で蝶のようなエネルギー弾を撃ち落とす。
「ヘイヘイ!中々ノリノリだね!」
テンションが上がってきたノーワンはゴジュウイーグルの懐に飛び込んでイーグルシューター50を蹴り飛ばすと、ゴジュウイーグルは掌底でノーワンを押し退けてテガソードで斬りつける。
「ファイヤァァ!!」
その戦いにいきなり巨大なロボが2機乱入して、そのうちの1機が炎でゴジュウウルフたちを攻撃してきた。氷と炎の兄弟の機体だ。
「氷と炎のファイブ兄弟!」
「お前達の指輪!頂いちゃうぜ!」
2機の機体はそれぞれ冷気と炎を放って周囲を攻撃すると、ゴジュウウルフはテガソードを開いてホエルは正装となる。
「あいつ等は俺の獲物だ!」
【アウェイキング!】
「リングイン!」
【掴め!斬り裂け!レッド!】【掴め!斬り裂け!レッド!】
「人神一体!」
【テガソードレッド!】
テガソードレッドに搭乗したホエルはファイブ兄弟のロボ2機と戦闘を開始する。
「行くぞ兄者!」
「あぁ!兄弟パワーを見せてやる!」
「ファイヤァァっ!」
「アンド!ブリザード!!」
「あちっ!?つめたっ!?」
炎を回避すると、尽かさず冷気を放たれて温度差で苦しめられるホエル。ならばと巨大な右手の形態になったテガソードは空へと飛び上がって炎と冷気の届かないところに向かう。
「喰らいやがれ!」
巨大な手の状態で急降下してチョップを叩きこんだテガソードは即座にテガソードレッドに戻って右手の剣で2機に一閃を決める。
「お待たせ。範囲攻撃には銃撃でしょ」
【放て!吠えろ!ブルー!】【放て!吠えろ!ブルー!】
「人神一体!」
【テガソード!ブルー!】
遅れてやってきた陸王はホエルをテガソードから追い出す形で自身がテガソードへと乗り込み、テガソードレッドはテガソードブルーとなった。
「青くなった!?」
「色が変わってもあれを倒す事には変わらん!」
テガソードブルーとなっても倒すことは変わらないと氷と炎の兄弟は同時攻撃を仕掛けてくる。
「テガソード!キラリ☆ライオン流星群!」
【レオン!ガトリングバースト!】
一斉射撃を放ち、2機の同時攻撃を凌ぎ切ったテガソード。するとそこに・・。
「テガソード様がお呼びのようだ」
【叩け!噛み付け!イエロー!】【叩け!噛み付け!イエロー!】
竜義がテガソードに乗り込んできて、今度は陸王が追い出された
「人神一体!」
【テガソード!イエロー!】
テガソードブルーからテガソードイエローとなったテガソードは、地面を叩いて大地を揺らすと、振動で怯んでいる2機に対して必殺技を放つ。
「テガソード様!礼賛竜撃!」
【イエロー!ハンマークラッシュ!】
テガソードの必殺のビームを炎と氷の壁で堪え凌いだ2機。すると追い出された場所から急いで戻ってきたホエルがテガソードに乗り込み、再びテガソードレッドとなる。
「もう一回!人神一体!」
【テガソード!レッド!】
「そんでもって!テガソード!合斗狼ブレイカー!!」
【ウルフ!ソードフィニッシュ!】
回転した状態で突撃したテガソードはそのまま2機のロボを貫く。
「兄者ァァァァ!?」
「弟よォォォォ!?」
氷と炎の兄弟はその爆発によって敗れ去ると、残る戦いはゴジュウイーグルとノーワンの戦いだけとなる。
「儂の人生!パーリーピーポーはここからじゃ!」
【フィニッシュフィンガー!イーグル!!】
ノーワンの懐に飛び込んだゴジュウイーグルは必殺技を発動して連続斬りからの突きで中に取り込まれていた影山を引っ張り出す。
「アゲアゲ・・」
「こっちはサゲポヨ!」
「よいしょぉ!」
「アゲアゲでウェーーイ!」
トドメにキックでノーワンを蹴り飛ばしたゴジュウイーグル。ノーワンはトドメの一撃で爆発するとゴジュウイーグルは両手を上げる。
「儂がパーリーピーポーナンバーワンじゃ!」
「ゴジュウイーグル!WIN!」
「やったな禽二郎!・・・俺も・・・今度は俺の番だよな」
ゴジュウイーグルの勝利を喜んだ太司も自分の夢を家族に語る決心を決めた。
「父さん。俺、美大に行きたいんだ」
自宅に帰った太司は自身の描いた家族の絵を父親に見せながら、正直に自分の夢を父親に語った。
「でも、父さんは反対すると思って今まで言えなかった。俺、家族が好きだから・・・喧嘩になるぐらいなら・・・この夢を諦めようと思ってたんだ」
すると父親である信二は太司の肩をガッシリと掴む。
「俺は親父ほど頑固じゃないつもりだよ。良い絵じゃないか。もっとちゃんと見せてくれよ」
太司の絵を持ってマジマジと見た信二はその出来に関心する。
「うん。本当に良い絵だ。応援するよ。学費のことは心配するな」
「あれ?手紙が!」
その一部始終を見ていた禽二郎はポストに手紙が入っていたかのように装って、自身の持っていた手紙を2人へと持っていく。
「爺ちゃんからだ!」
「『こっちは元気にやってる。心配するな』か。親父、無事だったんだな」
「・・・っ!しっかりやれよ!太司!信二!」
感極まった禽二郎は正体がバレる可能性も考慮せず、太司と信二に抱きつくと、少し涙ながらに離れてその場を後にしたのだった。
「儂も新しい人生。しっかり楽しむよ」
「爺ちゃん・・」
去っていく禽二郎の背中に、太司は祖父である禽次の姿を重ねてみていたのだった。
金二郎が家族の問題を解決したのを陰ながら見届けたホエルはテガソードの里へと戻ってくると、その事を竜義たちにも話した。
「そうなんだ。禽次さん、いや今は禽二郎さんか。家族と仲直りできて良かったね」
陸王はパルフェを食べながら話を聞いていると彼の隣に1人の女性が座る。
「それはいいとして・・・このパルフェの値段、高すぎない?2500円はぼったくりだと思うわ」
メニュー表と陸王のパルフェを見比べながらこれで2500円は高いと告げる女性の指には黒い指輪が輝いていた。
「その指輪の事も気になるが・・・まずはパルフェの適正価格とやらを教えてもらおうか」
「いや、まずは彼女が何者かを聞こうよ」
陸王にツッコミを入れられながらも最優先は適正価格と決め込む竜義。すると彼女はメニュー表を置いて振り返る。
「ハイクラスラグジュアリー名探偵、一河角乃。貴方たち仲良し組のお仲間に加えて欲しいの。どうかしら?」
「俺らは別に仲間じゃねぇよ」
ホエルたちが仲間同士だと考えている角乃はその仲間に加わりに来たことを告げるも、ホエルは自分たちは仲間じゃないと否定する。
「既に残っている指輪の戦士たちは1人で意固地になって集めようとしてるゴーカイレッドとリュウソウレッドっていう一部を除いて徒党を組み始めているの。勝ち残るためには私もチームに加わるべきかなって」
「なるほど。元よりチームだったソラ・ハレワタールと虹ヶ丘ましろのようにチームとなりつつある指輪の戦士がいるということか。・・・ではまずパルフェの適正価格から聞かせてもらおうか」
「まずはそこなんだ」
「このサイズだと適正価格は1500。高くても1800ってところね」
「素直に答えるんだ・・」
パルフェの適正価格のメモを取った竜義。そんなのは気にせずホエルは角乃に問いかける。
「探偵って言ったな。知ってるなら教えろ。この間の赤い海賊野郎は何者だ?」
「ハイクラスラグジュアリー名探偵よ。省略するにしても名探偵は付けて。・・・ゴーカイレッド。ゴーカイジャーのセンタイリングを所持している人もこの世界の住人じゃないわ。ほとんどのセンタイリング所持者と同じく異なる世界、別のユニバースから来た人ね」
この質問は聞かれると思っていたのか資料を用意していたらしく、その資料を彼らに渡す。その資料には白髪眼帯の青年の写真があった。
「南雲ハジメ。それが彼の名前よ」
角乃がテガソードの里にてゴーカイレッドの正体を明かそうとしていた頃、当のゴーカイレッドに変身していた白髪眼帯の青年は隠れ家としている廃墟の壁に背中を預けるように座り込んだ。
「くそ、無駄に熱くなって疲れちまった。これじゃ残りの指輪持ちの連中にいきなり襲われたりでもしてみたらやばいな」
消耗が激しい様子の青年『南雲ハジメ』はポケットから想い人や仲間が写っている写真を取り出す。
「ユエ。必ず・・・俺は指輪を全部集めて、願いを叶えるから・・もう少し待っててくれ」
今は世界の歴史ごと無くなっている想い人にすべての指輪を集めて自分たちの世界を取り戻すことを誓うハジメは少しの間休憩してから、また指輪集めをするために隠れ家を後にするのだった。
次回「以心伝心!お節介!」