「はぁ、誰かに助けてもらいたい。お節介をやいてもらいたいなぁ」
何かに困っていた様子の男性はため息交じりに独り言をつぶやくと、その背後に空間が開く。
「お節介を焼かれたい。そうかそうか」
【お節介】【世話焼き】【ハートフル】【人間】【ナンバーワン】
「俺はノーワンワールド。お節介ナンバーワン!」
こうして1人の男性を取り込んでお節介ナンバーワンのノーワンが現界したのだった。
「南雲ハジメ。指輪を集める目的は本人曰く『失ったお宝を取り戻す事』。現時点で私が把握している指輪の戦士の中では・・・単騎の戦力としては間違いなくトップクラス。センタイリングの現時点所有数も個人としては最多の6個。メインのゴーカイジャーに虹ヶ丘ましろちゃんから奪ったフラッシュマンとゴーゴーファイブ。立花響ちゃんから奪ったゲキレンジャー。 あと2つはなんのセンタイリングかこっちも把握できてないわ」
「名前と指輪の所持数以外は知っている情報だ。他に何かないのか?潜伏先や次に狙っている者など・・」
南雲ハジメという名前以外はすべて知っていた内容だったことに不満げな竜義はさらなる情報を角乃に求める。
「それ以上、南雲ハジメに関する情報はないわ」
「じゃあ次は君のことを教えてもらおうかな。君の目的を教えてもらおうかな」
陸王は角乃のここに来た目的を問いただそうとすると、彼女は険しい表情となる。
「目的は・・・復讐かな。妹を攫った犯人を探し出して復讐するの。一河織戸8年前、何者かに誘拐されてまだ見つかってない私の大切な妹。元々警察官だった私はその事件のために色々と無茶なことをして・・・結果的に警察の職を追われたの。だから今は探偵として犯人捜しをしているの」
「なるほど。犯人への復讐。それが君の願いというわけか」
「そういうわけ。だから早く指輪を集めたいの。・・・情報提供っていう代価は払ったでしょ?仲間に入れて」
「・・・話は終わりだ。ノーワンの匂いだ」
ホエルはノーワンの匂いを感じ取って一同は店の外に出る。すると偶然にもそのタイミングでテガソードの里に足を運んできた禽二郎と遭遇する。
「そんなに急いで何処に行くっこだい?」
「ノーワンが出たから急いでんだよ」
「なら僕も行こうじゃないか」
「勝手にしろ」
こうして5人でノーワンのいる場所へと向かうと、アンモナイトのようなノーワンが何かをしている様子が見えた。
「人間ども!俺が正しいお節介というものを教えてやろう!」
「またよく分からねぇのがいるな。今度は何のナンバーワンだ?」
「お節介こそ人情の極み。お節介こそ世界を変える第一歩!」
「さしずめお節介ノーワンってところかな」
目の前のノーワンがお節介ナンバーワンの相手だと理解したホエルたち。するとノーワンは陸王と竜義を指差してくる。
「まずはお前たち。この俺とお節介バトルだ!」
「僕らをご指名とは」
「いいだろう。相手になってやろう」
こうしてまずは陸王&竜義対ノーワンのお節介バトルが始まった。
「百夜。狙う場所は決まっているのだろう?」
そう言いながら竜義は何処からともなく取り出したペンの1本を陸王に渡す。
「あぁ。あそこだよね」
「「ウオォォォぉォ!!」」
同時に駆け出した2人はペンのキャップを抜いてそれぞれノーワンの肩に何かを描き始める。
「な、何を描いている?」
「できた」
「いやさか」
「これは、なんですかい?」
困惑しているノーワンに2人はそれぞれ描いたものの説明を始める。
「もちろん僕のサインだ」
「古来より伝わるテガソード様の紋章だ」
「良い出来だ。気に入った。故にノットお節介!」
描かれたサインと紋章を拭きながらノーワンは駄目だった理由を語る。
「相手が嬉しがることをそのまま叶えるのはそれ即ちただの親切。お節介というのはこういうことだ」
何処からともなく取り出した本に今度は自分のサインを描くノーワン。するとそのサイン本は空中に何百冊も出現し、陸王と竜義に降り注いだ。
「「うわぁぁぁぁっ!?」」
「有難迷惑こそお節介なのだ!」
「なら次は僕の番だ!」
いつの間にか派手な衣装に着替えてきた禽二郎はCDプレイヤーを持ってきていた。
「最新式パーリーと言えば、ディスコミュージックさね」
ディスコを流そうとする禽二郎だが、それにセットしようとしたのはいつの時代のものかわからないカセットテープで、CDプレイヤーにセットできなかった。
「なんだそれ?」
「カセットテープよ・・。私も実物初めて見た」
「えっ?レコードよりも新しいのに?」
カセットテープを見た事がなかった2人は禽二郎に引き気味になっていると、ノーワンが判定をしてきた。
「騒音はただの迷惑行為ですっ!」
触手のようなものを巻き付けられて身動きが取れなくなった禽二郎。この状況にまだ無事なホエルは危機感を覚える。
「このままじゃ全滅だ」
「はぁ。あんた達、まるでダメみたいね」
ため息をついた角乃はカバンから香水を取り出すとホエルに吹きかけて、彼の嗅覚を封じる。
「うおぅ!?なにしやがる!」
怯んだホエルから指輪を奪うと、触手で身動きが取れない禽二郎と、大量の本の下敷きになっている陸王と竜義からも指輪を奪う。
「お前!!」
「このレベルじゃ指輪なんて集められないでしょ?これがあなたたちのためよ!」
そう言った角乃は指輪を手にこの場から去っていく。
「遠野!ここはいい!彼女を追え!」
「分かった!」
ホエルは角乃を追って駆け出すとノーワンは彼女を評価する。
「あの小娘、見どころがあるな。中々のお節介精神だ」
ノーワンも角乃を追うようにその場を去っていくが、本の下敷きになったままの陸王と竜義。そして触手で身動きができないままの禽二郎はそのまま残されてしまう。
「さてさて、どうしたものか」
「お困りのようですね」
「今助けますね」
「君たちは・・・!」
3人はこの状況をどうにかしようと考えていた矢先、見知った2人がやってきたのだった。
「思った以上に楽な仕事だったわね」
ある程度の距離を逃げ去ってきた角乃は4つの指輪をしまうと少し先に転んでひざを怪我してしまった幼い少年を視界に捉える。
「ボク、大丈夫?」
角乃はその少年の怪我の手当をしてあげたところに、ホエルが追い付くも・・・ホエルは少年が手当されている間は声をかけずにただ眺めていた。
「なんか恥ずかしい」
大きめなばんそうこうを貼られて恥ずかしそうな反応をした少年はお礼も言わずに去っていくと、そのタイミングでホエルは声をかけた。
「指輪。返してもらおうか」
「ほら。じゃあ取ってこ~い」
角乃は偽物の指輪を投げると、それが偽物だと気づいていないホエルはそれを求めて走っていく。その隙に角乃は再び逃走するのだが、今度はホエルではなくアーイーたちがやってきて、彼女はアーイーに取り囲まれてしまう。
「エンゲージ!」
彼女はアーイーたちと戦おうと指輪をテガソードにセットして変身しようとするものの・・・変身できなかった。
「どうして・・・どうして私は変身できないの?」
「お前、変身できないのかよ!」
追いついたホエルはアーイーから角乃を守るために生身のまま戦い始める。
「はやく逃げろ!」
「何のつもりよ!私に指輪を取られてることを忘れてるの?」
「指輪は取り返す。だがそれとこれは別だ」
「いいセリフだ。しかしそんなものは小手先だけのお節介に過ぎん」
ノーワンは飛ばした鎖でホエルを柱に縛り付けると、ノーワンは狙いを角乃に定める。
「そこの女。一河角乃と言ったな。お前に本当のお節介をしてあげよう」
そう言ったノーワンは白いカチューシャを取り出す。
「それは・・・!織戸と同じ!」
「同じじゃない。本物さ。お前のことは調べたよ。だから証拠品の本物を用意してあげた。お節介ナンバーワンの俺にかかれば、このようなもの入手は容易い」
織戸の本物のカチューシャを入手してきたノーワンはそれを見せびらかすように角乃に見せつけてくる。
「これには犯人の指紋、いっぱいついてるんだろうなぁ」
「渡しなさい!」
「ただ渡したらそれはただの親切で終わるだろう?故にこうすることにした!」
アーイーに炎を用意させるとノーワンは角乃に告げてくる。
「その男を殺すか、これを燃やされるか。選ぶんだ」
「え?」
「彼を殺せば晴れて君も人殺し。しかし犯人に繋がる証拠品は君の手に収まる。しかし彼を助ければ証拠品は永遠に失われる。2つに1つだ」
「そんなの・・・」
「どうせ指輪を奪い合う敵なのだろう?今消すのがベストだと思うがね」
証拠品とホエルの命を天秤に賭けて迷う角乃。
「悪いわね。あんたに恨みはないけど・・・私にはあれが必要なの」
人の命を奪う覚悟を決めた角乃はテガソードの刃をホエルに向けながら彼へと近づいていく。
「俺の命が欲しけりゃくれてやる。やるならとっととやれよ」
「黙りなさい!私は織戸を攫った相手に復讐する。そのためなら人の命を奪う事だってやってやる!」
「最後になるかもしれないから聞かせろ。お前の本当の願いを。ばんそうこう。見てたぜ。子供にも優しくできてたあれが本当のお前じゃないのか?」
「私は・・・」
角乃は織戸との記憶を思い出し、昔描いた将来の夢を思い出す。
「私は人を助けるのが好きで・・・。みんなを守れる警察官を目指してたのに・・・織戸にも応援されていた夢を忘れるなんて」
「さぁ!はやくやれ!」
「私の本当の願い。思い出した」
振り下ろされた刃はホエルを斬らず、彼を縛り付けていた鎖だけを斬った。
「貴様!俺のお節介を無碍にしたようだな!ならばこれは火の中だ!」
カチューシャは火の中へと入れられるも、既に角乃の覚悟は決まっていた。
「ノーワン!あんたのお節介なんていらない!私は自分の手で織戸を探す!私の本当の願いのため、この力はみんなを守るために使う!」
その覚悟に応えるかのように指輪が輝くと、角乃は今なら変身できると確信してそれをテガソードにセットする。
「エンゲージ!」
【クラップ!ユア!ハンズ!】
【ゴジュウユニコーン!】
そして角乃は黒いユニコーンのような戦士。ゴジュウユニコーンへと変身に成功したのだった。
「私のお節介。あんた程度のお節介なんかに負けない!」
「レッツゴー!ナンバーワン!」
ゴジュウユニコーンの覚悟。それを宣言したタイミングで応援団が現れる。
「ありがた迷惑押し付ける。これぞ生きがい。お節介ノーワン!いやよいやよも好きの内」
「のらりくらりの名探偵。心に1本折れない角。ゴジュウユニコーン!お節介こそ誰かのために!」
「ナンバーワンバトル!Ready?Go!」
ゴジュウユニコーンとノーワンの戦闘が始まると、ゴジュウユニコーンはノーワンの背後を取る。
「随分硬そうな体。私が揉んであげるわ」
【ユニコーンドリル50!】
ドリル型の武器を手にしたゴジュウユニコーンはノーワンの硬い殻をドリルで削り出す。
「いたたたた!?これは中々のお節介!」
ゴジュウユニコーンを振り払ったノーワン。そんなノーワンの腹部に触れたゴジュウユニコーンは能力を用いてその思考を読み取る。
「これでも喰らえ!」
連続突きからの上空からの触手攻撃。その連撃を思考を読んでいたことですべて避けきったゴジュウユニコーンはノーワンに一閃を決めると、ノーワンは地面をころがる。
「何故攻撃が当たらんのだ?」
「私の指輪の能力。相手の考えることが分かっちゃうの」
「追いついた!」
能力を自慢するゴジュウユニコーンに追いついた陸王たち。そこにホエルも合流してくる。
「よくあれを脱出してこれたな」
「彼女たちが助けてくれたのだ」
「はぁ・・はぁ・・皆さん、待って~」
「あとちょっとですよましろさん!」
竜義たちの後ろにはソラとましろの2人がいた。それほど足が速いほうではないましろのペースに合わせていたため、ソラも遅れているようだ。
「それより、指輪を返してもらえるかな?」
「しょうがないなぁ。今度は正々堂々と奪ってあげる」
この場は素直に4人の指輪を返すと、ソラとましろも追いついてゴジュウユニコーンを中心に並び立つ。
「「「「「「エンゲージ!」」」」」」
【クラップ!ユア!ハンズ!】
【センタイリング!】
【ゴジュウウルフ!】
【ゴジュウレオン!】
【ゴジュウティラノ!】
【ゴジュウイーグル!】
【ゼンカイジャー!】
【ゴセイジャー!】
こうしてここに、後に『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』と呼ばれる面々にプラスしてゼンカイザーとゴセイレッドという2人のユニバース戦士が集ったのだった。
「いやだいやだ。人間界って埃っぽくてたまらない」
隊長格アーイーにして潔癖症のパイロットのマジ・ギレーはアイアイザー・マンドレイクを駆って出陣してくると同時に大量のアーイーたちも現れる。
「お前は俺の・・・」
「あのデカブツは僕が相手しよう!」
「しょうがねぇな。譲ってやるよ」
隊長格アーイーの操縦するロボの相手をゴジュウイーグルへと譲ったゴジュウウルフは近くにいたアーイーへと向かっていく。
「カモンヌ!テガソード!」
【アウェイキング!】
やってきた巨大なテガソード。それと同時に手に持っているテガソードを変形させたゴジュウイーグルへはその変身が解除されて、禽二郎は正装へと変化する。そしてイーグル型の巨大な指輪に入った禽二郎はそのまま巨大なテガソードへと飛んでいくと、巨大なテガソードも変形して、さらに現れた巨大なイーグルシューター50と合体とも合体をする。
「リングイン!」
【射貫け!最速!グリーン!】【射貫け!最速!グリーン!】
「人神一体!」
【テガソード!グリーン!】
右足に矢を装備した翼を持つテガソード。テガソードグリーンと一体になった禽二郎は隊長格アーイーの操縦するアイアイザーと対峙する。
「テガソードめ!このマジギレー様が掃除してやる!」
「ここではみんなに迷惑がかかる。場所を変えさせてもらおう!」
アイアイザーを掴んだテガソードは空へと飛翔して、人気のない場所まで運んでいくと、その機体を地面へと落とす。
「ここなら丁度いいな」
「ぐへぇ!?お、おのれ、この私をこんな砂だらけの場所に・・」
「そんなに怒ってばかりだと血圧が上がって体に悪いぞ」
血圧のことに触れながらもテガソードを操縦する禽二郎はキックからの剣撃でアイアイザーにダメージを与える。
「ハァァァっ!」
さらに風をまとった連続キックで追い打ちをかけたテガソードは再び空へと飛び上がる。
「ここがパーリーチャンスとみた!」
「おのれ。こちらは汚れたくないのに!」
汚れたくないと告げたマジギレーは巨大な箒を手に周囲を掃除しはじめ、その砂埃で目くらましをした。
「目くらましか。だけど残念でした。若返ってから昔以上によく視えるんだよね」
アイアイザーの姿を捉えた禽二郎はテガソードの必殺技を発動する。
「テガソード!キューピッドアロー!」
【イーグル!アローシュート!】
右足の矢から大量の光の矢を放ったテガソード。その連続の矢を受けたアイアイザーは各部から火花を散らす。
「あぁ、爆発したらゴミが・・・ゴミが散らばるぅぅぅ!?」
アイアイザーが爆発してその残骸が散らばるものの、テガソードとアイアイザーの戦いはテガソードが勝利したのだった。
「ハッ!ヤァ!タァ!」
テガソードの刃による連続斬りを浴びせたゴジュウユニコーンはキックでノーワンを蹴り飛ばすと、ノーワンも負けじと触手を伸ばして攻撃してくる。
「負けてなるものか!!」
「くぅ!?捌ききれない・・ッ」
「エンゲージ!」
【センタイリング!】
【デンジマン!フィニッシュ!!】
「助太刀します!デンジパンチ!!」
大量の触手による連続攻撃を1人でさばききれないでいたゴジュウユニコーン。そこに手を貸したのはデンジマンのセンタイリングの力を発動したゼンカイザーだった。
「くっ、余計なお節介を!」
「ありがとね。お節介さん」
「いえいえ。当然のことをしたまでですから」
ピンチな人を助けるのはヒーローとして当然。そういった考えのソラことゼンカイザーに対して余計なお節介をしてくれたと考えたノーワンは2人まとめてと触手による攻撃をしてくる。
「「ハァァァっ!」」
ゴジュウユニコーンとゼンカイザーはそれぞれのテガソードで触手を切り裂きながらノーワンとの距離を詰める。
「私の生きる道、私のお節介!もう忘れたりなんかしない!」
【ユニコーン!ドリルアタック!!】
【フィニッシュフィンガー!ユニコーン!!】
ユニコーンドリル50で殻を打ち砕いたところでテガソードで捕らわれていた男性を救い出したゴジュウユニコーンはそのままノーワンを貫く。
「そのお節介精神・・・忘れるんじゃないぞ」
「ゴジュウユニコーン!WIN!」
ノーワンが爆発してゴジュウユニコーンが勝利すると、各々もアーイーたちを倒し終えて集まろうとしたその時・・。
「ゴーカイスクランブル」
斬撃と銃撃が重なったゴーカイレッドの必殺の一撃が飛んできた。
「ソラちゃん!危ない!」
ゴセイレッドはゼンカイザーを庇おうと彼女を突き飛ばす。その場の誰もがゴセイレッドがその一撃を受けてしまう。そう思っていた。
「俺の生徒に手を出すな!」
ゴセイレッドへと迫る攻撃。それを防いだのは刀のような武器を持つ赤い戦士。暴太郎戦隊ドンブラザーズのドンモモタロウだった。
次回「クラスのドン!オニ退治先生!」