リンちゃんは神隠しにあう前、つまり"セカイ"に行く前は麗華さんと同じぐらいに面倒くさがりだった。おまけに夕作くんと同じぐらいにおチビちゃんだった。それが身も心も成長して帰ってきた。
凛「ねえみのりん、次はどんな動画を撮影しようか?」
みのり「みんながあっと驚くような内容にしようよ!」
私は今でもリンちゃんのマネージャーみたいな立ち位置だけど、アイドルとしての活動も頑張っている!そしてリンちゃんもモモジャンに負けないぐらいの人気者になってくれると信じているよ!
凛「な〜んて期待されたけど…」
なんと、リンちゃんはスランプになってしまったのだ。おもしろい動画のための魔法はたくさんあるのに、その企画がなかなか思いつかない。そこで…。
みのり「リンちゃんのために集まってもらったんだ…」
みんなリンちゃんのために力を貸してくれるって。それは…。
「やっぱり踊ってみた動画がいいとおもうよ!」
ダンスの達人の"西園寺 夕作"くん。
「ボカロ曲のオーケストラアレンジしようよ!」
楽器演奏が得意な"八坂 めぐみ"先輩。
「恋バナとかみんな興味を持ってくれるかな?」
親友の恋を応援した"御山 藍子"ちゃん。
「RTAというのをご存知ですか?」
元プロゲーマーで鳳家のメイドの"緋桜 麗華"さん。
みのり「うん、みんな集まってくれたのは嬉しいけど、自分が得意なこと押しつけてません?」
リンちゃんの力になると言っておきながら、リンちゃんのことなんて考えてないように思う。
夕作「凛ちゃんは得意なことあるの?」
みのり「え、夕作くんとリンちゃんは同じ中学でしょ?」
夕作「ボクはクラスが違うからよく分からないよ」
凛「あたしは魔法が得意だよ。そういう系の動画やってます」
藍子「魔法って…、CGで編集したんでしょ」
藍子ちゃん…、iaちゃんは知らないのか。リンちゃんがほんとに魔法が使えるって。
凛「ほんとだよ」ボッ
藍子「えっ!?指先から火が!?」
どうやらこれで信じてもらえたようだ。さて、信じてもらえたようで話を進めよう。
麗華「じゃあ凛さんはその魔法がお好きなのですね」
凛「いや好きではないな…」
夕作「そうなのか…、好きじゃないならボクにはどうすることもできないな…」
逆に聞きたいけど、好きなことと得意なことが同じなら力になるつもりだったのかなキミは。
夕作「じゃあ彰人兄さんと絵名姉さんを呼んでこよう!何かきっといいアイデアを考えてくれると思うよ!」
めぐみ「ねえ、ゆゆちゃんとか呼ばない?」
藍子「萩山姉妹とか出演させたら絶対にバズるよ!」
麗華「えむお嬢様やそのお仲間のみなさんに騒動を起こさせるというのはどうでしょう?」
みのり「ちょっと待って!これ以上変なヤツを呼んで話をさらにややこしくしないで!」
まあ最終回でみんな集合なんてよくある展開だけどさ。………とここで私はあることを思い出した。
みのり「リンちゃん、異世界に行く前はどんな感じだった」
凛「え、なんなの急に?」
みのり「何かやってみたいこととかあった?それで異世界に行ったんじゃないかな?」
凛「えっと………、あたしはどんなことでもいいから頑張りたいと思ったんだ!転生する前は熱中することが無かったから!」
そう、"セカイ"は誰かの思いから誕生する。そしてそんなリンちゃんの思いは「強くなりたい」でも「戦いたい」でもなく、「頑張りたい」だった。だったら…。
凛「こんにちは。リンの「マジカルお手伝い企画」始まるよ〜」
というわけで始めたのは「お手伝い動画」。ネットで依頼を募集してリンちゃんが力を貸してくれるというものだ。そして私は今付き添いでリンちゃんといっしょに動画を撮影している。ただ…。
凛「これでバズってどんどん依頼くるといいね!みのりん!」
みのり「うん、無報酬の便利屋扱いされないかちょっと心配だけど…」
異世界作品はだいたい一生を異世界で過ごすものもあれば、元の世界に帰ってこれるものもある。ただその中でも名作と呼ばれるものは、圧倒的な力だけではなく、人としての最低限の思いやりと優しさを持った主人公がいる作品だ。だから向こうの女神様もリンちゃんに特別な力ではなく、成長する機会を与えたのだと思う。
凛「第一回となる今回はスズメバチ退治でーす。あ、巣を見つけた。爆裂………」
みのり「あ〜、リンちゃん!?爆裂魔法はアウトだよ〜!!」
ここまで読んでくれてありがとうございます。
「異世界おじさん」という作品を元ネタとしたのですが、共通点は主人公が動画撮影をすることと異世界帰りであることだけ。それ以外はほとんど異なりますが…。
さて、しばらくプロセカ作品の投稿をお休みさせてもらいます。
気が向いたら第6弾を投稿すると思います。それでは!