リンちゃんの得意な魔法をなにか活かせないか話し合った結果、動画を撮影しようとすることになった。
みのり「ねえリンちゃん、この前は水の魔法を見せてもらったけど、他にできることは?」
凛「そうだなあ、一番すごいやつで…」スッ
そう言うとリンちゃんは右人差し指を立てた。そしてその指先には小さな火の玉が…。
凛「いまからやるのはメラゾーマではない、爆裂魔法だ!」
みのり「うわぁ、ストップストップ!」
爆裂魔法なんて撃ったら、もう「デデーン」じゃ済まないから。
みのり「そういうやつじゃなくてさ、もっと手品みたいなことしようよ。見ていて安心できるような」
凛「え、そう。そういうのなら…」
問題児の保護者になるなんてこんな大変なんだね。咲希ちゃんや彰人お兄さんの気持ちが今ならよく理解できるよ。
凛「手品みたいな魔法なら、変化魔法なんてどうかな?」
みのり「え、何それ?」
凛「まあ実際に見ればわかると思うよ。キラキラ〜ミラクル〜」
そのダサい呪文はどうにかしたほうがいいと思うよ。
ボンッ
「ボンッ」と煙が上がってきた。中のリンちゃんはどうなったのだろうか?
「いえ〜い」
みのり「あれ!?私がもうひとりいる!?」
なんと目の前にもうひとり、花里 みのりがいた。まるで鏡を見ているような感覚だった。
みのり(凛)「この魔法でね、よく敵のアジトとかに潜入したりしたんだ。まあ合言葉とか聞かれてわからなかったときは強行突破したんだけどね」
戦う相手がいるなんて、いったいどんな"セカイ"だったのだろうね。そしてどんな想いから誕生したのだろう。まあそれは別の機会に聞くとしよう。とりあえず今は、この魔法でなにをするかだよね。
みのり「せっかく同じ見た目になったんだし、双子デュエットとかどうかな?」
みのり(凛)「いいね!やろう!」
よく外見がそっくりな双子が見事なシンクロで踊ったりする動画があるでしょ。あんな感じのやつを私とリンちゃんでやろうと思うの。
さあ本番、今回やるのは初音ミクと本家鏡音リンによるデュエットソング。
みのり「じゃあいくよ」
みのり(凛)「せーのっ!」
みのり「♪〜」
みのり(凛)「♪〜」
見事なシンクロ率……………、とはお世辞にも呼べるようなものではなかった。私が歌った後にリンちゃんが歌って、もうタイミングがずれちゃってる。
そして動画を投稿してから数日後…。
凛「さーて、高評価のコメントはきてるかな?」
みのり「ん、なになに?「なんでみのりちゃん分裂してるの?怖いよ」だって」
凛「「どっちが本物でどっちが偽物なの?」だって」
みのり「「大統領のスタンド能力なんじゃないか?」だって」
凛「あれ?思ったよりいい評価されてないな…」
動画が良かったよりも、私が突然ふたりになったことを心配するコメントのほうが圧倒的に多かった。
凛「よーし、あたしがふたりいる動画を作ろう!みのりん、金髪のかつら被って!あと緑のカラコンも!」
みのり「もう魔法関係無いよね、その企画」