〜ほんのちょっと前〜
店員1「げ、あいつリンちゃんだ!」
店員2「なに?鏡音?」
店員1「いや確か"鈴木 凛"とかいったかな。あの子もかなり問題児だから店の中に入れないようによろしく!」
店員2「え、ちょっと!?」
さて、冒頭でふたりの店員の会話から始まったけど、私とリンちゃんはハンバーガーショップに来ている。なんでもアニメとのコラボイベントがあるらしいのだけど…。
ザワザワ
凛「すごい人が集まってるね、なんだろう?」
みのり「ひょっとしてあれがコラボ企画かな?」
すごいお客さん集まってるね。そしてその中心には白と水色のボーダーのシャツに、三つ編みの茶髪、顔にはそばかす、そんな体格のいい女の子が立っていた。
「こんにちは。私はこのお店のイメージキャラクターの"エマ・ヴェルデ"だよ。普段は女子校に通ってるの〜」
凛「え、マジで、エマさん!?いつもアニメ観てます!」
そこにいたのはアイドルアニメでおなじみのエマさん(のコスプレをしたお姉さん)。せっかくだし私も話しかけてみようかな…、そう思ったときにどこからか男の人の声が聞こえてきて。
店員1「花里、ちょっといいか?」
みのり「誰?……って彰人お兄さん!?」
そこにいたのは彰人お兄さんだった。よく見たらこのお店の制服を着ている。
みのり「ひょっとしてこのお店でバイトしているの?」
彰人「ああ、絵名といっしょにな。そして絵名はいまあそこにいる」ビシッ
「ビシッ」と指をさした方向にはさっきのエマさんが。なるほど、絵名さんがエマさんのコスプレしているのか。………まぎらわしい名前だな。
彰人「今までの経験からして俺は、ああいう子がトラブルを起こすの見てきたんだ。それで先手を打つというかたちで絵名に頼んで、こちらから行動を起こしたのだが…」
みのり「だが?」
彰人「絵名のやつ、どうもラブライブに詳しくないようなんだ…」
ん、どれどれ…。
エマ(絵名)「私、柔道で鍛えたから体力なら学園一なんだ」
凛「へ、へぇ〜。………エマさん柔道なんてやってたっけ?」
あ〜、ほんとに知らないみたい…。こりゃラブライブファンのリンちゃんから一瞬でバレるな。
凛「あ、あの、あたしは凛です。ところでエマさん聞きたいことかあるんだけど」
エマ(絵名)「何かしら?」
凛「ドライブスルーのバーガーはどうしてあんなに早いの?」
エマ(絵名)「そこまで早いのかしらあれ…、あれは入口で注文受けて、お客さんが車で移動しているときにつくって、出口で渡してるの」
お、なんかわりと仲良くやってる。リンちゃんはあくまでこのお店のイメージキャラクターとして認識しているみたい。
エマ(絵名)「そうだ、ハンバーガーがどうやってできるか知りたくない?」
凛「知りたい!行こう行こう!」
エマ(絵名)「え、どこに!?」
凛「油かたぶらギトギトなんとか〜」 パチン
パッ
みのり「あれ、リンちゃん?」
彰人「え、絵名?」
指パッチンとともに姿を消したリンちゃんと絵名お姉さん。いったいどこに………。
〜しばらくして〜
パッ
凛「いや〜、いろいろ知ることができたね」
エマ(絵名)「ぜぇぜぇ、大変だったわよ…」 バサッ
何があったのだろうか。帰ってきたと同時に、怒りのあまりウィッグを地面に叩きつけた絵名お姉さん。
凛「あはは、やっぱり絵名お姉さんだったんだ」
絵名「もう大変だったのよ!あっちこっちにテレポートしてさ、本社とか工場とか見学させられるハメになったんだから!特に許可取るのとか一番大変だったのよ!!」
異世界帰りの女の子を相手にするのは、絵名お姉さんにはちょっときつかったのかな。私は付き合いが長いから慣れたけど。
みのり「そういえば、コラボするアニメって"ラブライブ"?」
凛「ちがうよ、"ヒーローアカデミア"。あたし轟くんのファンなんだ!」
彰人「ヒーロー………、あ〜、俺の知り合いに、ヒロアカのキャラのそっくりさんがいるんだけど会いたい?」
凛「会いたい!」