Fate/ No.1order!   作:飲み屋蹴り注ぐ

110 / 146
海を穿つ

「砲撃を無効化しても安心出来ないよ、あの銃使いがいるからね。

恐らくアーチャー組を持っても敵いはしない」

 

悔しいがね、とアーチャーは肩をすくめつつそう話す。

相手は海賊の英霊であり、海上の射撃の経験差は如実に現れる。

此方が慣れる前に鎮められるのがオチであろう。

──故に、狙撃勝負の鍵はアルテミスと竜儀が握っている。

それが、接敵前に考えた作戦であった。

 

「船底に着弾!銃使いの攻撃です!!あんまり長く持ちそうにもありません!!」

 

相手は揺れる船の全く同じ箇所へと何度も着弾させており、後数発も撃ち込まれれば船底に穴が空いてこの船は沈んでしまうであろう。

 

「竜儀!交代だ!」

 

「了解!」

 

【オーレンジャー!】

 

藤丸がマシュと共に船上へと飛び出せば、竜儀が投げ渡したセンタイリングによりオーレンジャーへと変身。そのまま超力を使ったピラミッド型のバリアを展開する事で相手の狙撃を防ぐ。

勝負は一瞬。

射程に入った瞬間に、最速の一矢を番えて撃破する!

 

「今の私には、ダーリンの力と技が宿ってる!

だから……仕留めて見せるわ、だってダーリンは女神(わたし)を射止めた狩人だもの!」

 

隣へと立った竜儀の緊張した様子を見て、アルテミスはそう笑って見せる。

射程に入った瞬間にバリアは解除される。

先に撃たなければ……沈められるのは此方だ。

故に竜儀は、自らの手を掲げる。

 

「令呪三画を以て命ずる……撃ち抜け!アルテミス!!」

 

契約の際に生じた、三画の赤い紋章。

魔力リソースであるそれを惜しみなく注ぎ込む事により、アルテミスの魔力を敵に察知される前に最大以上に跳ね上げる。

アルテミスはその命令に、一矢を以て答えた。

 

汝、速射の白銀(ラピッドファイア・オルテュギュアー)

 

白銀の光が、海賊に向けて放たれる。

 

「──比翼ッ!」

 

アンが相手の宝具に気付き、宝具を放とうとするがもう遅い。

白き光は、女海賊を飲み込んだ。

 

「……アン!!」

 

自身の片割れが消えかけている事に気付いたメアリーがアンへと駆け寄る。

しかし既にアンは致命傷を負っており、端から光の粒子へと還っていた。

 

「ごめんなさい、しくじっちゃった……許して、メアリー……今度、は先に……」

 

メアリーが手を伸ばすも、アンを掴む前にアンは光の粒子となって消え去る。

瞬間船に大きな衝撃が走り、メアリーは倒れ込んでしまう。

ドレイク達が此方へと突っ込んできた。

後数秒もしない内に、彼女達はこの船へと乗り込んでくるであろう。

 

「立つでござるよメアリー・リード。

……海賊は海賊らしく、殺したら殺し返すだけだ」

 

黒髭とヘクトールがメアリーの側に来れば、敵船を見つつ淡々と話す。

メアリーはゆらりと剣を手に起き上がれば

 

分かってる、船長(アイ・キャプテン)。皆殺しだ……皆殺しにしてやろう」

 

凄まじい殺気を纏いつつ、敵船を見る。

いよいよ互いが奪い合う掠奪が始まる。

笑うのは、何方の海賊か

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。