Fate/ No.1order!   作:飲み屋蹴り注ぐ

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生きる為の闘争

「……ハ!はははははははは!!

全員で生き残る!?人類最後のマスターというのは全く節穴だなぁ!

まあ良い、ならば教えてやろう。

見たまえ、君達がたった今殺したヘラクレスを」

 

新たなユニバース戦士となったアステリオスを見ても、イアソンの態度は一切変わらない。

藤丸を嘲笑いつつ、撃破された筈のヘラクレスを指差す。

指差した先には──無傷のヘラクレスが、立っていた。

 

《傷の再生……いや、蘇生か!》

 

ダ・ヴィンチちゃんがそう管制室にて叫べば、イアソンは今までの努力を嘲笑うように高らかに笑いつつ話す。

 

「その通り!一回殺したぐらいじゃ死なないさ!!

ヘラクレスが生前神に与えられた十二の試練!

それを踏破した此奴にはそれだけの生命が報酬として与えられてるんだよぉ!!」

 

「つまり後、十一回殺さなきゃ死なないのさ!!」

 

十一回。

たった一回でさえ、アステリオスの全力でやっとと言った所だと言うのに──命は相当数残っている。

絶望が辺りを包み込む、アーチャーがドレイクをちらりと見れば

より多くを生かす為だ、とエウリュアレへと向けて一歩踏み出し

 

「それが」「どうした」

 

藤丸が首を鳴らしつつテガソードの切先をイアソンへと向ければ、チェンジドラゴンへと成ったアステリオスがチェンジソードを剣と盾にして構える。

 

「ますたーが、みんなでいきのこるっていった……だから、ぼくはたたかう!」

 

包み込んでいた、絶望を跳ね除けるような力強い言葉。

 

「先輩、アステリオスさん……!」

 

マシュが盾を構え、藤丸の元へと駆け出せば

陸王、角乃、竜儀もまたテガソードを手に並び立つ。

 

「悪いアーチャー、提案は却下さ。

今回ばかりは……少し諦め悪く行く」

 

ドレイクがゴーカイサーベルとゴーカイガンを構え直せば、アーチャーはやれやれと言った様子で頷きつつも、杖を構え直す。

 

「アナタ達……アステリオスも!」

 

全員が立て直し、即座に行動へと移す様を見つつエウリュアレは思わず声を出す。

アステリオスはエウリュアレをチラリと見れば

 

「……えうりゅあれも、いなくなったらだめだから」

 

と言って、エウリュアレを背にイアソンへと切先を向ける。

 

「いあそん……えうりゅあれは渡さない!」

 

そう言われたイアソンは、余裕ある笑みを崩しはしない。

 

「マスターとサーヴァント、二人して勇ましいじゃないか」

 

しかし、シシレッドの装甲を身につけていても、こめかみに青筋が浮かび上がる程の怒気を纏っていたのは、誰の目を見ても明らかであった。

 

「何も知らんガキと!哀れな牛が!調子に乗って!!」

 

【ワシキュータマ!】【イテキュータマ!】【アンドロメダキュータマ!】

 

「手加減は此処までだ!!

ヘクトール!メディア!加勢して来い!!」

 

イアソンがテガソードを振るえば、三つのキュータマが放出される。

ヘクトールの背に鷲の翼が生え、無数の矢と鎖が藤丸達へと向けて放たれる。

 

「おーこりゃ凄い、そんじゃヘラクレスに当たらないようにおじさんは動きますよ、と」

 

「では私は使い魔の竜牙兵を」

 

空へと舞い上がったヘクトールは己の翼を見て感心したような声を上げつつ、空からそのままヘラクレスのサポートをすべく翼を動かし

メディアは敵船へと向けて無数の使い魔を放つ。

 

【マジレンジャー!】

 

「マジ・マジ・マジ・マジカ!!」

 

しかし、陸王が変身したマジレッドが使い魔を丸ごと焼き払いつつ、メディアへと向けて角乃がドリルを放ち

 

【キングオージャー!】

 

「いやさか!!」

 

硬化したマントがヘクトールへと絡み付き、剛力を持ってして地面へと叩き付け、即座にアーチャーが追撃をする。

 

「此方は僕達に任せて!」

 

「アンタ達は絶対に通さない!」

 

「……あらら」

 

ドリルを魔術にて防ぎ、弾いたメディアが驚いたような困ったような顔でゴジュウレオンとユニコーンを見れば

 

「あいたた……もうちょい丁寧に落としてくんないかな?」

 

アーチャーの杖を槍で受け止めたまま、ヘクトールはそう言いつつも笑って距離を取る。

 

「君に引っ掻き回されると厄介だからね、大人しくして貰うよ?兜輝くヘクトール」

 

「我々は我々の使命を果たすのみ……!」

 

「その名を放って相手にするとかさあ、煽りがお上手だね。政治家のサーヴァントだったりするよかな?」

 

互いに怪しい笑顔を見せ合うヘクトールのアーチャーを横目にしつつ、ゴジュウティラノは自らのハンマーを構えるのであった。

 

「来るよ!マシュ!」

 

「はい!!」

 

無数の矢と錨をアルテミスとドレイクが片っ端から撃ち落としつつも、ドレイクはそう警告を飛ばす。

 

「させま──せん!」

 

ヘラクレスの棍棒による一撃をマシュが防ぎ、アステリオスと藤丸が同時にヘラクレスへと斬りかかる。

後方への跳躍によりヘラクレスがそれを回避すれば、すかさずドレイクが砲撃により動きを阻害。

ダメージははっきり言って無いに等しいが、それでも煩わしいものは煩わしい。

 

「船長!作戦がある……聞いてくれ!!」

 

隙があればエウリュアレを狙ってくるヘラクレスを藤丸が横側から顔を蹴り飛ばす事で狙いを逸らし、アルテミスの射撃とマシュの盾により遠くへと吹き飛ばした隙を突いて、藤丸はドレイクへと──全員が、生き残る為の作戦を伝えた。

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