Fate/ No.1order!   作:飲み屋蹴り注ぐ

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融合宝具は浪漫


私が世界を支配する

正直に言うと、今の状況は絶望的と言って間違いない。

テガソードを振るえば聖剣で防がれ

銃撃は相手のマントが生き物のように唸り、防がれる

逆に相手の斬撃は避けるのが精一杯であり

避けられているのが奇跡であるように思える。

 

「にゃろ……遊んでやがるのか?」

 

「寧ろ有り難いくらいよ、マシュが復帰するまでの時間稼ぎが私達の役目よ?」

 

俺が思わずそう呟けば

ゼンカイザー……所長がギアトリンガーを放ちつつその呟きに答える

それもそうだ、マシュは依然壁にめり込んだまま。

気絶したのかは定かでは無いが、流石にノックアウトはしてないと思いたい。

 

「……」

 

クワガタオージャー、アルトリアは二つの剣を構えたまま此方を見ている。

何を考えているのか本当に分からない。

一先ず、相手は本気じゃないと言う事だけは理解出来る。

それが悔しくないと言えば嘘になるが、今はそれによって生かされていると言っても過言ではない状況故に、歯噛みするしか無い。

と、そんな時。

俺の胸──円が描かれてる部分が赤く輝いたかと思えば

俺の手に新たな武器が現れる

 

【ウルフデカリバー50!】

 

現れるのは一振りの剣。

これでテガソード含めて此方も2刀持ちとなった訳だ。

──こんな所で引いてられねえ。

マシュに頼りっぱなしじゃなく、俺一人でもやってやる。

元々一匹狼だ。

それくらい、やってやる!

 

「アオーン!!」

 

「ちょっと!?」

 

雄叫びを上げると同時に、アルトリアへと俺は駆け出す

アルトリアが振るうマントを跳躍して回避し、空中に飛んだ俺を狙うように放つ聖剣による刺突はテガソードで滑るようにいなし、そのまま聖剣を足場にウルフデカリバー50を振り降ろさんとする。

──が、しかし。

 

「甘い」

 

もう一つの剣、オージャカリバーで何なく斬撃を防がれれば

聖剣を俺諸共上へと振るう事で、俺は空へと放り投げられる

 

「あーもう……!」

 

所長がギアトリンガーを放ちつつ、此方へと駆け出してくれたが

マントで何なく防がれ、そのまま所長へとマントは絡みつき

 

「──不味い!」

 

何と所長を此方へとぶん投げる事で、俺と所長は激突し、地へと倒れ伏してしまう。

 

「弱いな」

 

アルトリアは俺達を見下ろせば、淡々と言い放つ。

傲慢とか、俺達を舐めているとかでは無く

単純な事実。俺とアルトリアの力の差は余りにも大きすぎた。

人と英霊、当然と言えば当然なのだろうが

俺はそれが、酷く悔しかった。

 

「──終わりにしよう」

 

「なッ──!」

 

壁から抜け出し、不意打ちのように盾を振り下ろしたマシュ。

その盾を片手で難なく掴み、俺達の元へと投げる。

マシュは何とか着地をするが、依然状況は絶望的だ。

そして凄まじい圧を、アルトリアから感じ取ってしまう。

所長が絶望したように呟いた。

 

「──宝具」

 

アルトリアが二つの剣を一つに纏め、両手で構える

どう言う原理なのか何一つ理解は出来ない。

しかして反転した騎士王と邪悪の王の剣は一つとなり

溢れんばかりの極光を放っていた

 

「魔力反応増大──来ます!」

 

俺と所長を庇うように、マシュが盾を構えれば

 

【オージャチャージ!】

 

「卑王鉄槌、極光は反転する。光を飲め──!」

 

5つの昆虫が空へと舞い上がり、聖剣へと収まる

溢れる光は天さえ穿ち、際限なく伸び続ける

その光を纏いし剣が────

 

【オージャフィニッシュ!!】

 

約束された勝利の剣(エクスカリバー・モルガン)!」

 

俺達へと、振り下ろされる。

凄まじい光。圧倒的なまでの暴力が大地を抉る

マシュが辛うじてその光を塞いではいるが、長く持つかは分からない。

所長は既に諦めた様子でうずくまってる。

責める気にはなれない、寧ろ今まで良く闘えた物だと思う。

変身は解除され、俺はマシュの背を見るしかない。

本当にそうか?

俺の願いは未だに見つからない。

だが、此処で何もせずに指を咥えて眺めるのは──違うだろ!

俺はマシュの元へと駆け出し、共に盾を押す

格好つけたいが、流石に恐ろしい。

手の震えだってきっと丸分かりだろう

それでも、俺はマシュの力になるべく、渾身の力で盾を押す

 

「せん、ぱい……」

 

マシュが此方を見てくる。

心配するな、俺が何とかしてやる

そう言おうとしたのに

 

「死んでたまるか、死んでたまるか──!」

 

そんな事さえ、言えはしない

俺は所詮はぐれ者

ヒーローでも何でもない。

しかしてそんな俺を見てマシュは何を思ったのか

盾を強く押して、叫んだ

 

「宝具、展開──!!」

 

淡い水色の光が、極光を防ぐように──

盾として、広がった。

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