此方ではそのまま出して行きます。
「仲間とはどう言う事だ。二人行動じゃなかったのか?」
島へと上陸し、奥へ奥へと進んでいく各々。
移動中に竜儀がオリオンに尋ねてみれば
「実は召喚されてすぐ縁のあるサーヴァントに出会ってな、ソイツと示し合わせて別行動を取ってたんだよ」
オリオン達はマスターを含む戦力探し、もう一人はある物の捜索をすべく島へと残った。
黙ってた事は申し訳ねえ、とオリオンは侘びつつも
「合流すりゃ分かるし……黙ってたおわびじゃねえがその分びっくりすると思うぜ?」
とアルテミスと共に目を輝かせ、怪しい笑顔をオリオンは浮かべた。
仲良いな……と竜儀は思ったが、口にすると面倒そうなので黙りつつ歩みを進める。
そうするとある洞窟──迷宮とはまた違うが、人工的な雰囲気も感じられる場所へと辿り着く。
「待っていたぞ」
此処が待ち合わせ場所かい?とドレイクが尋ねる前に、森の中より狩人が姿を現す。
翠緑の衣装を纏った野性味と気品を併せ持つ少女。人間には無い物──獅子の耳と尻尾が生えていたが、それが違和感無く溶け込んでいた。
「弓兵、アタランテ。
汝等を待っていた」
真名を告げるアタランテに対して、藤丸は微かに首を傾げる。
会った事があるような……無いような。何とも言えない気分だ。
「──全てを説明しよう、着いて来い」
藤丸を一瞥し、アタランテは洞窟内へと入っていく。
内部はアステリオスが入れる程に広く、しっかりと整備もされていた。
アタランテは道中、自身がオルレアンに召喚された事。そこで狂化され、敗れた事。
そしてその後──アルゴノーツの一員として召喚された事を語った。
《……アタランテも神話ではアルゴノーツの一員だった。
だが現状を見るに──君はアルゴノーツと敵対する道を選んだんだね?》
ロマンが頷きつつも、そう尋ねる。
明らかにイアソン達の味方ではないが、念には念を入れてと言う奴だ。
アタランテは緩く頷くも
「……イアソンと、だ」
と言って懐からキュータマを取り出して見せる。
持っているのはオリオン、ラシンバン、ペガサス、アルゴ、そして……ヘラクレスキュータマ。
「二度も世界を滅ぼす手伝いをさせられるのは癪だったからな。
離脱ついでに幾つかの力を盗み、奴等を止める術を探す中で──アルテミス様と出会った。」
イアソンが不用心にキュータマを此方へと見せびらかして来たので、有り難くそれを盗んで此処へと至ったらしい。
「アルテミス
角乃が不思議そうに首を傾げてアルテミスを見る。
そりゃ神様だが……崇められるタイプかと言われると、正直違う気がする。
「アタランテは月女神であるコイツを信仰してるんだよ」
オリオンがそう付け足せば、全員がそれとなーくアタランテを見て
「……言うな」
アタランテは哀愁を漂わせつつもそっと顔を逸らした。
「オリオン達は藤丸を探し出した訳だが、キミは?」
アーチャーが微笑みを絶やさずに尋ねれば、アタランテは目的地に着いたのか足を止めて一つの箱を指差す。
「これだ。イアソンが探している聖遺物──
旧約聖書に記された聖遺物が一つ。
神の指示を受けたモーセが十戒を封じ、開いた者に罰を齎すと言う開けてはならぬ箱。
「……イアソンは箱にエウリュアレさんを捧げると言っていました、どう言う意味なのでしょうか」
開けたら死ぬ箱。
エウリュアレを使ってノーリスクで開けたとて、使い道があるとは思えないしそもそもわざわざエウリュアレを選ぶ意味も分からない。一同が首を傾げれば
「……アーチャー、そろそろ教えてくれるかい?」
「そうだね、頃合いだろう」
ドレイクが尋ね、アーチャーがこくりと頷く。
一度咳払いをし、全員の注目を集めれば
「簡潔に言おう。エウリュアレが契約の箱に触れればこの特異点は消滅する」
特異点の、消滅。
修正とはまた違う──文字通りの意味合い。
少なくとも、確実に良い効果ではあるまい。
「なんで君がそれを知ってるんだい?」
何故聖遺物の諸々を知っているのか、陸王は問うが……アーチャーが口を開く前に
《それは契約の箱がアーチャーのもう一つの宝具だからさ》
とロマンが答える。アーチャーはロマンの言葉に頷き
「よく知ってるね。
契約の箱は僕の現界と共に現れる宝具さ。
僕は生前エルサレムにソレを運んだんだ、イスラエルの王として」
「──では、貴方は!」
その逸話が当て嵌まる王は最早一人しか居ない。
マシュが思わず叫ぶと同時
「真名──ダビデ。
驚いてるね?でも説明は続けるさ。
敵を倒す為にも情報の共有は大切だからね。
ではじっくりと事の経緯を語ろうか、僕の可愛いアビシャク達?」
全員がフリーズをし──
ダビデが語り始める前に、共有が大切なら早く教えろと角乃のドリルがダビデへと直撃した。
何で初の二次創作で題材にしてる物の一つがこんなになるんでしょうねえ……
スーパー戦隊本編と合わせると急に消え去るんでズレていきます。