金と銀のテガソードが交差し、互いに一歩も引かずに押し合う。
魔力を全て失ったと言えど、サーヴァントの力はあまりにも強大であり
邪悪の王の力まで兼ね備えたその力は、大英雄に恥じぬ力を持っていた。
しかしそれに真っ向から挑むのは一匹のはぐれ者。
英雄でも何でもない、ただの一般人。
しかして指輪に選ばれた者。
その願いは未だに見つからずとも、後輩を見て確かに何かを思った一匹狼。
「来やがれ!」
【ウルフデカリバー50!】
「──行くぞ」
【オージャカリバー!】
ゴジュウウルフの手元に収まるのは赤き狼を模した剣
それと同時にクワガタオージャーの元にも赤きクワガタを宿した剣が現れる
キングオージャーの一閃を伏せる事により回避し、斬撃を食らわせんとするが
しかして伸縮自在のマントがその斬撃を防ぎ、寧ろ捉えんと迫り来る
「舐めんな!」
跳躍をしてそのマントを回避、伸び切ったそれを足場にクワガタオージャーへと迫り、マントが元に戻ると同時にクワガタオージャー目掛けて跳躍
確かに斬撃を、食らわせる事に成功する。
「──ッ!」
しかして怯まず、裂帛の気合いを放ちつつ
もう一つの剣、反転させしエクスカリバーを振るうクワガタオージャー。
ゴジュウウルフは咄嗟にテガソードで防ぐが、それでも大きく吹き飛ばされてしまう
互いに一歩も引かず、だが決着の時は確実に迫っていた。
「何故、お前はそこまで戦う」
「願いさえ見つけていないだろう」
「だと言うのに、何故だ!」
騎士王が再びゴジュウウルフへと突進をし、刃を振るいつつ問う
何故、そこまで闘えるのか。
願いさえ見つけていないだろう
そも、戦った事でさえ数刻前には無かっただろう
自暴自棄とも違う、確かな意思
──それは、何だと尋ねる
藤丸立香は刃を受け止めつつ、応える。
「知るか!!」
自分だって分かりはしない。
数日前まではその辺に居るただのはぐれ者だったのに
菓子目当てで献血に行ったらこんな場所まで来てしまった。
運命に流されるまま、この力を宿したが
これだけは、言える。
「後輩を1人にさせねえ為だ!」
ありったけの力を出し、打ち上げるように斬撃を放つ
騎士王の姿勢が、崩れる
此処しかない!
足元を刈り上げ、アッパーを放ち空へとかちあげ
ありったけの気合いを込めて
ラッシュラッシュラッシュラッシュ!!
途切れない斬撃と打撃を繰り出し続け
黄金のテガソードを、アルトリアへと突き刺す
【フィニッシュフィンガーウルフ!】
赤き極光が、アルトリアの装甲を貫き、溢れる。
そのまま光の奔流は溢れ、アルトリアを大聖杯のすぐそばへと叩き付ける
「──そうですか」
「今回は、私の負けでしょう」
何処か、満足げに笑った騎士王は
そのまま光の粒子となり、爆発を巻き起こして退去した。
そして、爆風に舞い上がられ
ゴジュウウルフの元へと王様戦隊の指輪が収まる。
WINNER:ゴジュウウルフ
「……俺の、勝ちだ!!」
藤丸立香はキングオージャーの指輪を高らかに掲げれば
そのまま、力尽きたかのように地へと倒れ伏し──
「お疲れさん、まさか本当に倒しちまうとはな」
「見事だぜ、マスター。」
クー・フーリンが笑いつつも、眠りに落ちた藤丸を受け止めた。