「……ええと、はい。すみません。
情報量が大変多いのですが理解しました」
故郷の都市が破壊されるのを止めたい男、ヘンリー・ジキル達に自らの事を話し、逆に相手からも色々と話して貰った。
この都市は三日前から夜毎に生命を奪う程の霧が満ちている事。
既に数十万人単位での死者が出ている事。
イーストエンドの全滅や、都市全てが廃墟になる事にはそう時間が掛からない事。
魔術で形どられた自動人形に殺人ホムンクルスに不明の怪機械。
そんな時に其れ等と戦闘を繰り広げていた禽次郎と出会い、仲間になった事。
──そして、連続殺人鬼であるジャック・ザ・リッパーの事。
「今こそもう届かないが、霧が起こった初日は新聞が届いていたからね」
ロンドン警視庁も政府もまだ事態を把握出来てないらしい、とジキルは付け足す。
ロンドンは霧の所為で孤立状態、三日も経った以上立てこもった市民も限界は近い。
「取り敢えず協力体制を築いて損は無いと思うけれど、どう?」
「うん、それが最善みたいだし──二人は?」
「構わねえよ」
「反対する理由も無いしな!」
陸王がそう尋ねればジキルは頷き、モードレッドと禽次郎もまた頷く。
じゃあ仲間になったのなら──と霊脈を感知したロマンの指示で、盾を床へと設置するマシュを横目に
ジキルは棚より一つの指輪──センタイリングを取り出す。
「お前もユニバース戦士だったのかよ!?」
と藤丸が驚くのを笑って見つつ、ジキルは手短にテガソードを取り出せば指輪を嵌め、変身を果たす。
【バトルフィーバー!】
頭部は火の玉、胸部の国旗は日本の国旗である日章旗、ベルトのイニシャルはJ。
バトルジャパンが、姿を現す。
《バトルフィーバーのバトルジャパンやな!》
巡の言葉にドンモモタロウと言い日本っぽいスーパー戦隊って案外居るのかなぁ。と角乃はバトルジャパンを見つめていたが
ジキルは元の姿へと戻り、これで証明は完了したね。と笑みを崩さずに言う。
「──さて、早速だけど君達に頼みたい事がある。
と言っても大人数で押し掛ける訳にもいかない、何人かとはもう少し話しておきたい事もあるしね」
伝えられたのはジキルの協力者が一人、フランケンシュタインの保護である。
今朝から連絡が取れないので向かって欲しい、との頼みに
「道案内は儂……僕が行こう」
と禽次郎が立ち上がれば
ロマンは現在の人数も考え
《じゃあ藤丸くん、マシュ、竜儀くんに頼もうかな》
と話す。
各々が頷けば、今回留守番となった陸王と角乃が所持しているセンタイリングを受け取り
再び霧が満ちる外へと出ていくのであった。