Fate/ No.1order!   作:飲み屋蹴り注ぐ

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ゴジュウジャーの人物も増やして行きます、何せ全員出す予定なんで。


揺れ曲がる局面

私は手の平に溜まった血を啜る。

吐きたくなるほどに不味い、だが狂気が恍惚感を覚えさせる。

サーヴァントの本質は魂食いだ。

魔力、現界する為には必要不可欠な代物

それが無いのなら──ソレを生み出すモノを食べねばならない。

だから私は

血を啜り、心臓を貪り、魂を噛み砕いた。

死にたくなるが、私にはそれさえ許されていない。

既に幾度、無辜の民を殺したのだろうか?

私の手はすっかり血で染まってしまっている。

衝動──与えられたソレに抗う事など出来ず

せめて、とタラスクと杖は狂気から守り続けた。

それが聖女としての、唯一の意地。

頬にこびり付いた血を拭い、溜め息を吐く

次こそはもう少し真っ当に召喚されたい物だ。

そうだ、彼は生きているだろうか。

彼は希望となる存在…どうか生きていて欲しい。

あれもこれも全て悪あがきだろう。私の罪は消える事は無い。

それでも、何かが──誰かが。

この国を救う事を願って──────

 

「……っ」

 

血が、口から溢れ出てる

当然だ、ジャンヌの旗槍に霊核を貫かれているのだから

タラスクとファントムは既に爆発したのか、その姿は無い

溢れた血がジャンヌの顔を汚してしまう

こひゅー、と弱りきった息をしつつ

 

「…………ごめん、なさいね……」

 

「血で汚しちゃって……」

 

漸く狂気が弱まっていくのを感じる。

死でしか解除されないとなれば、随分としつこい狂気だ

まあ、魔法まで使われてるのなら仕方ない。

それよりも、せめてもの詫びとして

 

「ジャンヌ・ダルク……少しだけ、教えてあげる……」

 

視界が徐々に暗くなるのを感じつつ、血と共に自らの言葉を伝える

ジャンヌは目を見開けば

 

「……聖女マルタ、貴女は」

 

と、驚愕したような──哀しんでるような表情を見せれば

マルタは疲れたように微笑む

 

「そんな顔しないの……」

 

「これで、良いのよ……これで」

 

マルタの身体が淡い金色の粒子へと還っていく

漸く、死ねる。

もう、誰も殺さずに済む。

 

「まったく……聖女に、虐殺させるなっての……」

 

と、マスターに対して恨み言を一つ呟けば

そのまま、マルタは完全に退去した。

ジャンヌはその光景を目に焼き付ければ

旗槍を振るい、布を巻き付けて槍とする。

 

「──先輩!」

 

マシュの声を聞き、慌ててマスター……藤丸の方を見れば

藤丸はマシュに寄りかかるようにして倒れ込んでいた

変身も解けており、テガソードレッドの姿も見えない。

 

「大丈夫ですか!?容態は!」

 

タラスクの撃破と、マシュと自身の宝具。

負荷はかなりの物になっていたに違いない

そのまま藤丸の元へと駆け寄るが──

 

《大丈夫、極度の疲労で眠ってるだけだ。》

 

《本当に、強い子だよ。》

 

ロマンが落ち着かせるようにマシュに呼び掛ける。

バイタルにも異常なし、大きな外傷も無い。

感心と安心が混ざったような声色で、ロマンは呟いた。

 

「──ごめん、ファントムには恐らく逃げられてしまったと思う」

 

陸王が耳を摩りつつ申し訳なさそうに頭を下ろす

自らの必殺技で撃ち抜いた──のだが、あの宝具がクッションとなったのか致命傷には至らず

僅かだが逃げ去る音を聞き取ってしまった。

 

「いいえ、マスターは立派に戦ったわ」

 

マリーが陸王の側に立ちつつ、そう言葉を口にする

そして全員がそれに頷いて見せる

何しろ強化された聴覚に対しての特効に等しい攻撃、寧ろ必殺技を叩き込んで瀕死まで追い込めた方が凄いのだ

百夜陸王は元はアイドルであり、戦闘経験など有る筈が無いのだから。

 

《一先ず、このままだといけない。

先ずはアマデウス達との合流からだ。

アントワネット王妃、馬車を出して貰っても?》

 

「ええ!」

 

マリーが手を掲げれば、煌めく硝子の馬車と馬がその場へと出現する

マシュが藤丸を抱え……因みにお姫様抱っこだ。馬車へと乗り込めば

陸王も邪魔するつもりは無いけど……ごめんね、とマシュに断りを入れて馬車へと乗り込み

マリーがガラスの馬へと跨り

ジャンヌもまた馬車へと乗ろうとして

そんな時、騎士達を率いていた男が駆け寄って来る。

 

「──ジャンヌ!!」

 

「ジル・ド・レェです……覚えて、いらっしゃいますか?」

 

騎士、ジルが真っ直ぐにジャンヌを見つめるが

ジャンヌは振り返らずに

 

「マリー、馬を出して下さい」

 

ガラスの馬車は駆け出す。

ジャンヌは等々、ジルの呼び声には応える事は無かった。

そんなジャンヌにマシュは遠慮しつつも尋ねる

 

「ジャンヌさん、あの方は──」

 

「……彼は私のかつての友」

 

ジャンヌは、馬車から青く晴れ渡る空を見つつ答える

 

「そして、私の犯した罪の一つ──」

 

場所は変わり、フランスのオルレアン

ワイバーンが空を埋め尽くし、辺りに人は存在しない。

そんな中で、竜の魔女は跪く2騎のサーヴァントを見下す。

 

「……全く、ライダーとアサシンをやられて貴方達だけで帰ってくるとは情けない。

やられる方もやられる方です、何の為に2人行動を徹底させたと思ってるのかしら?」

 

マジレンジャーのセンタイリングを手元で弄りつつ、黒ジャンヌは呆れたように溜め息を吐く

 

「呼び戻したのは君だ、負けたわけではない」

 

「──黙れセイバー。分断している間に倒せなかった時点で負けよ」

 

マジュナ・ジルマ

黒きジャンヌが銀のテガソードに指輪を嵌め、そのまま振れば

セイバーは姿勢を保つ事が出来ず、地に這いつくばるように倒れてしまい

ふん、とそんなセイバーを一瞥すれば

 

「ジル!アーチャーとランサーの様子は?」

 

自身の側へと控えていたジルへとそう尋ねれば

ジルは水晶玉を摩りつつ

 

「ランサーは元気に殺戮中、しかしアーチャーはいけません……反抗的です。

現在我が使い魔を貴女の魔法……"ジルマ・マジ・マジカ"で強化して矯正しておりますが

どうやら子供を殺させた事が余程気に食わなかったようで……」

 

アーチャーは怨嗟の声をあげ、溢れる涙さえ拭わずに永遠に呪詛を唱えている

しかして魔女はお構いなしに

 

「ま、最悪宝具でも被せれば済むでしょう」

 

とだけ返しておく。

 

「私はライダーとアサシンに代わる新たな英霊を召喚します。

出来ればユニバース戦士を引き当てたいですが……ま、難しいでしょうね。

貴方達は虐殺を続けなさい」

 

やれやれ、と旗槍を持って立ち上がれば

魔女はそれぞれの真名を呼んで命令を下した

 

バーサーク・セイバー、シュバリエ・デオン

バーサーク・ランサー、ヴラド3世

バーサーク・アーチャー、アタランテ

バーサーク・キャスター、ジル・ド・レェ

バーサーク・アサシン、カーミラ……エリザベート・バードリー

 

竜の紋章が刻まれた旗を黒きジャンヌが振えば

各々はまた、虐殺をする為に行動を始めた

 

 

 

 

 

ところで、本当にアサシンは退去したのか?

答えは否。

ならば生きている?

これも否。

怪人は確かに生き延びた。

しかして瀕死、一刻も早く魔力を補給せねば退去も時間の問題

既に狂気を抑え込む理性も無く、血肉を求めて怪人は歌さえ忘れて駆け続け

長物のランスを持った男を見つければ、即座に鉤爪を持って襲い掛かる

しかして結果は一撃にて終わる

ファントムが最期に見た光景は、二つに分かれた己の視界と──炎だった。

 

「……なんだぁ?サーヴァントっていうから楽しみにしてたのにこんなもんかよ!!」

 

不満を隠そうともせず、槍についた血を燃やす事で強引に払う

彼と行動を共にしていた部下は口々に叫ぶ

 

「流石はファイヤキャンドル様!!」「不敗は伊達じゃない!!」

 

全員が彼を尊敬しており、彼を慕っている

へっ、と部下達に向けてファイヤキャンドルは笑って応えてみせる

部下達もまた顔をベルとし、銀色の複数の個体と金色の個体一体という異形の集団であった

しかしてファイヤキャンドルはそんな彼等を親しい友のような目で見れば

周囲にあった丸い木の穴に向けて呼び掛ける

 

「おら!素材にするなら早くしろ!!」

 

そう叫べば、穴から

歪んだ空間を内包する円が飛び出し

四肢と頭部が退去寸前のファントムを掴み、そのまま取り込む

 

|ときめき|唄|歌姫|英霊|ナンバー1|

 

怪人は歌姫へと恋焦がれ、ときめいていた

そしてそのときめきを2度と手放したくないと──そう願っていた

故に生まれるのは正しく怪人

 

生成(ジェネレイティブ)

 

その場に降り立つはトキを模した黒い鶏冠のような頭巾と白く麗しいマントを身に着けた王子様……風の怪人。

 

「身体をくれた事には感謝を」

 

「しかし、共に行動をすれば各々の邪魔となるだろう……」

 

「故に、ミーはこれにて失礼」

 

優雅にファイヤキャンドルへと、ときめきノーワンは一礼すれば

木の穴へと飛び込みその場を後にする。

ノーワンワールドと言う新たな世界が、この世界へと乱入を果たし

ときめきNo.1と不敗のファイヤキャンドルもまた、特異点にて行動を始める

 

これによって、自体は一気に加速する。

各々の願いが、一つの特異点にて打つかる時は──すぐ側に。




ファイヤキャンドル様も漸く登場
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