Fate/ No.1order!   作:飲み屋蹴り注ぐ

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竜の魔女とノーワンワールド組は別に協力関係でも無いので実質三つ巴みたいなもんです。


燃える炎と焼かれた執着

 

《さて、竜殺し(ドラゴンスレイヤー)探しを再開しよう。》

 

一夜明け、キャンプの撤収も完了すれば

ロマンが改めて確認するように声を出す

此処からは二手に分かれての探索だ

 

《班分けは済んでいるね?》

 

藤丸班として

藤丸

マシュ

アマデウス

清姫

 

陸王班として

陸王

ジャンヌ

マリー

エリザベート

 

元々が8人グループなので綺麗に半数ずつ分けられた形となる。

 

《百夜君にも通信を持たせたのでお互いにやり取りをしながら進もう》

 

通信役はゴジュウレオンにして、咄嗟にテガソードも呼べる陸王が担当をする事になった。

各々が健闘の言葉を送る中

別班となったマリーとアマデウスが言葉を交わす

 

「アマデウス、皆んなと仲良くするのよ?」

 

「勿論さ、此方にはマシュが居る。

彼女は良い音色を奏でるからね、昨日の寝息は最高だった」

 

ははは、と軽薄な笑みを浮かべるアマデウスに

マシュは顔を赤く染めつつ慌てて尋ねる

 

「ど、ど、どどどういう事ですか!?!?」

 

「音楽家だからね、耳は良いのさ」

 

「因みに寝息だけじゃないよ、もっと細かい生体音まで!

マシュもマリアもついでにジャンヌのも旅の間中全て脳内記録(ヴォルフガンク・レコーダー)に記録したとも、ああドラサーヴァントは興味ないから対象外だ!」

 

嬉々とした様子で語るアマデウスに、マリー除く女性陣の心は一つとなった

この人、セクハラサーヴァントだ……!

因みに藤丸はこっそりと陸王に

 

「お前もこう言う事やってんのか?」

 

と尋ねてみたが

 

「ねえ僕アイドルだよ?スキャンダルでも欲しいのかな?」

 

と割と本気で焦られたので諦める事にした

因みに耳が良いので聞こえないようにしようとしても辺りが静かだと必然的に聞こえはするらしい、本人曰く生体音はASMRみたいなものだと言っていた。

マリーはくすりと笑いつつ

 

「ごめんなさい、昨日の意趣返しだと思うわ。

でも我慢して、彼から耳を取り上げたら変態性しか残らないもの!」

 

謝りつつもきっぱりと断言するその姿に、何故そんなに変な信頼を……と一同は思った

アマデウスは口を尖らせれば

 

「失礼な、これも立派な音楽活動さ。

生き物ってのは活動するだけで汚いもの……それと向き合って初めて音楽は完成する」

 

ま、持論だけどね。と付け足しつつも

彼は彼なりの理論を持っている事を説明した。まあセクハラには変わりないのだが。

 

「とまあ、講釈は良いさ。

それよりもマリア……」

 

パチンと指を鳴らせば口を開き

ほんの少しの、顔に出さない程の逡巡の末に

 

「……道中気を付けなよ」

 

と、アマデウスにしてはありきたりな言葉を掛ける

マリーはそれに頷いて

 

「ええ、じゃあねアマデウス

帰ってきたら……久し振りに、貴方のピアノを聞かせて頂戴」

 

なんて事はないように、マリーは言う

アマデウスは少し目を開いて

そのまま、笑顔で頷いて見せた。

そして二つの班は別れ、4人は真逆の方向へと歩き出した。

 

時、場所は変わり

 

「で?お前が俺の獲物って訳で良いのか?

……にしてもサーヴァントって変なのしか居ねえな」

 

ファイヤキャンドルは部下を下がらせ、自らが持つ炎の槍を回して見せる

自身の目的の一つ──それは、サーヴァントの確保

ノーワンワールドでは英霊の召喚は叶わない。

しかして、ファイヤキャンドルは英霊が欲しかった。

兵器として?違う、道具として?違う。

……志を共有する、仲間として!

しかし特異点ではサーヴァントの召喚は叶わない

なら聖杯を獲得するついでに召喚しちまえば良い!

どんな厄災だって叩き潰せるような、俺の仲間を。

部下を全員守れるような英雄達を呼ぼう!

俺は不敗と言えど1人、仲間は多いに越した事は無いのだから。

ついでに良い奴が居ればスカウトも視野に入れていたが……

目の前の黒い騎士は、どう考えても話が通じそうになかった。

 

「Arrrthurrrrrr……」

 

傷だらけの黒いフルプレートを纏った謎の騎士。

竜の魔女へと召喚されたバーサク・バーサーカー

狂気に上乗せされた狂気により

最早騎士は騎士に在らず

ただ、獲物を求める獣にまで成り下がっていた。

竜の魔女の命令は竜殺しの排除

その道中で、ファイヤキャンドル達とかちあった形となる。

ファイヤキャンドルの部下、アーイーから奪いしランス状のボトル武器"シャンバーン"を2刀持っており

理性が無かろうが、騎士として完璧な構えを取る

ハッ、とそれを見てファイヤキャンドルは笑う

 

「俺を前にしてよぉ……」

 

「理性を捨てちまった奴が!勝てる訳ねぇだろうがぁ!!」

 

銃弾を放ってくる黒き騎士。

その銃弾を槍で何なく弾き飛ばす

かの騎士の力によって宝具と化した銃弾を、だ。

 

「Arrrrrrrrrr!!」

 

「うるっっせぇぇぇ!!!」

 

こんな奴から感じる炎だなんて、無駄に熱いだけで伝わってくるものは何も無い

狂気に狂気を重ねたのだから、執着した想いまで消し飛んでいる。

その事を知らずとも、ファイヤキャンドルは本能的に理解していた

故に苛立ちと共に──迫る黒き騎士の剣を叩き切らんと槍を振る

しかして黒き騎士は刃を重ねてそれを防ぐ

 

「やれ!」

 

舌打ちをし。黒き騎士を蹴り飛ばす。

そのまま部下へと指示して一斉射撃を行わせる

頼れる部下には頼る、これはタイマンでは無い──駆除にも等しい。

故に容赦情け無用

お前がもう少し理性が……熱がありゃ、タイマンを挑んだんだがな。とファイヤキャンドルは黒き騎士を睨み付ける

 

「Gaaaaa!!」

 

黒き騎士は銃弾を喰らいつつも起き上がり、アーイー達へと走り出す

アーイー達は逃げるそぶりも見せずに銃を撃ち続ける

何故ならば

 

「──通すと思ってんのか!」

 

ファイヤキャンドル様を信頼しているから!

ファイヤキャンドルがアーイー達を守るように立ち塞がれば、アーイー達は銃撃をやめて纏まって後方へと下がっていく

剣を弾き飛ばし、蹴りを放つ

蹴りを交わし、槍を奪わんと黒き騎士は手を伸ばす

それに気が付いたファイヤキャンドルは槍を部下へと投げ渡し

そのままがっつりと黒き騎士と組み合う!

黒き騎士の筋力は最上級のA

狂化によって更に上乗せされている筋力に、ファイヤキャンドルは一歩も引かない

しかして流石に力に差があるのか

徐々にだが押し込まれていってしまう

 

「ファイヤキャンドル様を援護しろ!!」

 

金色のアーイーが指示を下せば、黒き騎士を囲うように銀のアーイー達は展開をし

一斉に銃撃を始める

その衝撃から生まれた僅かな隙を付き、ファイヤキャンドルは黒き騎士を木に向かって投げ飛ばす

しかして巧みに受け身を取り、近くにいたアーイーの1人に手を伸ばし──

 

「させるかよ!」

 

黒き騎士はファイヤキャンドルが放った炎の斬撃を回避、アーイーは何とか撤退する事に成功する

 

「令呪を以て命ずる、バーサーカーよ。我が城へと戻れ」

 

再び両者が斬り合わんとすれば、黒き騎士……バーサーカーの姿は突如として消滅する

 

「……逃がされたか」

 

巨大ロボと彼奴の相性は悪い、と言う事を理解して

尚勝てる──と思った直後に逃げられた

不完全燃焼が続く状況で

 

「しゃあねえ、飯にするぞ!」

 

頭を掻きむしれば、部下達に一旦夜食を取る号令を下した。

こう言うのは引き摺っても仕方ねえ、燃料としても最低だ。

そう割り切り、部下達と共に食事の用意を始めた。

 

そして場所は変わり

 

「──やれやれ、面倒な事になったわね」

 

黒ジャンヌは溜め息を吐き、魔法戦隊の指輪を黒き炎で燃やす。

正義の味方としての抵抗と考えると、無性に苛ついたからだ。

まあこんなことをしても指輪には焦げ跡さえ付かないのだが。

──はあ、と溜め息を吐き、竜の魔女は立ち上がる

 

「ムッシュ・ド・パリ。

3人目のバーサク・アサシン。

命令です、竜殺しの討伐を。

道中にネズミが居れば、これもまた殺しなさい」

 

跪いていた男は立ち上がり、恭しく礼をすれば

 

「礼を言います、これでまた更に僕の腕を磨くことが叶う」

 

剣を片手に、彼は歩き出す

そして、ありったけの感謝の意を込めて言葉を吐く

 

「何よりも、また彼女に会える事に感謝を」

 

ハッ、と嘲笑うようにその男を見送りつつ

背に向けて言葉を投げる

 

「ええ、期待してます。

5代目死刑執行人(ムッシュ・ド・パリ)。その真名──

シャルル・アンリ・サンソン」

 

サンソンは、笑みを浮かべていた

彼女の首を

 

王妃(マリー・アントワネット)の首を落とした男」

 

また、落とす事が出来るのだから。




ファイヤキャンドル様、これからの活躍にもよるが基本サーヴァントと張り合えるスペックとなっております。
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