「
黒き百合の花が咲き誇り、精神が崩壊しようと衰えぬ剣筋にて相手を惑わし
その隙を突いた必殺の一撃をジークフリートに叩き込まんとするデオン
しかし真正面からその宝具を叩き込まれて──ジークフリートは軽傷であった。
そのままジークフリートは剣を振るい、宝具を叩き込んだ所為で生まれた隙を流さぬようにデオンを両断してみせる。
「王妃よ……我が過ちを、許したまえ──」
元より自らの腕を切断していたデオン。
ジークフリートの一撃に耐え切れる筈も無く、涙を流して退去をした。
マシュに迫るはアタランテ。
アタランテは反転してしまう程の発狂状態にあり、辛うじて命令を熟す事しか出来ず
「
アタランテは
全魔力を注いだ一撃を喰らった相手は、粘着質の"闇"に取り込まれ、強制的に同化させられる呪いのようなものを受けると言う地獄のような一撃。
その一撃にマシュは盾を構え、高らかに叫ぶ
「仮想宝具──
淡い水色の光は闇さえ防ぐ。
盾は押し込まれるが、マシュは渾身の力を込めて堪え切ってみせる
自身の魔力を全て注ぎ込んだ一撃を防がれたアタランテは尚も弓を引き絞ろうとし
「転身火生三昧!」
竜としての転身を果たした清姫による炎を喰らい
生きる気もなく、そのまま退去した。
「──
我が身は最早槍兵に非ず、狂戦士なり。
何処か諦めたような目をしたヴラド3世は体内で生成した"杭"を射出させ、敵を串刺しにせんと放つ
杭の材質は木の他に骨、肉、影、毛髪などは勿論、射程距離内に存在するワイバーンの死体までを取り込んで杭とし
悍ましいまでの量を持って串刺しにせんとするが──
「アオーン!!」
【ウルフデカリバー50!】
「効くかぁ!!」
ゴジュウウルフとファイヤキャンドルは互いに高く跳躍し
ゴジュウウルフはウルフデカリバーを振るい、空間を切り裂き其処へと飛び込み
予め飛ばしておいた斬撃が切り裂いておいた空間──ヴラド3世の背後へと瞬間移動を果たす事で回避を果たす
ファイヤキャンドルは己が槍を横一文字に振るい、杭を切断した後
切断された杭を足場としてヴラド3世へと跳躍。
「「終わりだ!!」」
交差するようにファイヤキャンドルとゴジュウウルフが同時にヴラド3世へと斬撃を振るう
斬撃が直撃したヴラド3世は、何処か穏やかな笑みを浮かべて退去した
そしてファイヤキャンドルとゴジュウウルフは同時に振り返れば、お互いに刃を交える
《サーヴァント……じゃない!誰だ君は!?》
サーヴァント反応が出ず、尚且つサーヴァントと戦闘が出来る人物──スーパー戦隊か!?
ロマンは咄嗟に巡を見るが
《ファイヤキャンドル……タイムファイヤーの滝沢直人でもウルザードファイヤーの小津勇でも無いし……すまん、見たこと無いわ……》
咄嗟にファイヤキャンドルの名乗りから推測するが、やはりそんな人物の名前など知識にはない。
それよりもブライダンについて調べな、と巡は通信用のパソコンを持って図書館へと駆け出した
「さっきも名乗った通りだ!
テメェの指輪──俺が貰う!」
「やってみろよ!!」
ゴジュウウルフがテガソートを振るえば、ファイヤキャンドルが槍でそれを打ち返す
周囲を見れば決着が付き、藤丸の援護をせんと駆け出していた
「俺は今此奴とタイマンしてんだよ……!」
チッ、と不快そうに顔を顰めるファイヤキャンドルを見て
「マシュ!ジークフリート!清姫!此奴は俺がぶっ倒す!
だから──ジャンヌ達を助けてやってくれ!」
「先輩!?」
「──あぁ、分かった」
「──かしこまりました」
藤丸のまさかの発言にマシュは驚いた様子を見せるが
ジークフリートは一つ頷き、ジャンヌの元へと跳躍をし
清姫もまたエリザベートの元へと跳躍をした
へぇ?と何処か感心した様子を見せるファイヤキャンドルを気にせずに
「安心しろ、マシュ。
負けやしねえよ」
「──はい!」
そう笑ってみせる藤丸にマシュは力強く頷けば
アマデウスの元へと走り去っていった
「悪いが、仲間を待たせてるんでな──全力で行くぜ」
「一瞬で終わらせてやるよ──行くぜ!」
藤丸が金のテガソードに手を掛ければ
ファイヤキャンドルは高らかに槍を掲げる
「来やがれ!テガソード!!」
「来な!キングキャンデラー!!」
【アウェイキング!!】
炎をイメージしたオレンジ色メインのカラーリング。
3本の蝋燭が並び中央の蝋燭に顔があり、手持ちの燭台も思わせる真紅のロボットが空に在る円から地へと降り立てば
【掴め!切り裂け!レッド!】
オオカミの意匠を持つ赤い頭部で、右腕には武器形態のテガソードに似た短剣を持ったロボットが相対するように降り立つ
【テガソードレッド!】
「人神一体!」
白をベースにしたバトルドレスを着た藤丸が操縦席へとテガソードを置けば
テガソードレッドと藤丸立香は一つとなり
ファイヤキャンドル……キングキャンデラーの前へと立ち塞がる。
「来いよ、人間!」
「アオーン!!」
狼の遠吠えを上げ、キングキャンデラーと斬りかかるテガソードレッド
こうして巨大ロボ戦が幕を開け──
「……セイバー、ランサー、アーチャーが消失。
そして眼前の巨大な兵器……如何なされますか、ジャンヌ」
混沌とした戦場を見下ろす2騎と邪竜。
ジルは竜の魔女へと尋ねる、この混沌とした戦場でどう動くかを。
「本気でこの国を修繕しようと言うのですね、彼女達は。
いいでしょう、ジル……見てなさい」
銀色のテガソードを構え、その刃を戦場へと向けて黒いジャンヌは笑う
「
その言葉にジルは喜色満面の笑みを浮かべ
「おぉ……それでこそ我が聖女、ジャンヌ!!」
「
ジル、後は頼みます。」
己が命令に跪き、強く頷くジルを見れば
邪竜は戦場へと向かうべく翼を広げ
竜の魔女はその背へと乗り、飛び去る
それと同時にジルは背後へと振り返り──
【キラメイジャー!】
「さて、不肖ながらこの私が相手をしましょうか──」
硝子の馬へと跨り、此方へと迫ってくるキラメイレッドを見つつ
自らが持っている本を開いた