Fate/ No.1order!   作:飲み屋蹴り注ぐ

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定礎復元


花が咲いたら〜ジルマ・マジカ〜

 

《最後の敵性英霊、2騎の消失及び聖杯の回収を確認。》

 

《第一特異点、修復完了だ──!》

 

ワイバーンもまた残らず消滅し

戦場から戦闘音は止む。

全員が倒れ込むように地面へと座れば

ロマンも深く息を吐き

 

《皆んな、お疲れ様……時代の修正が始まるよ。

帰還の準備をするから、もう少し待ってておくれ。》

 

管制室で「今夜は宴じゃー!!」と馬鹿騒ぎし始めた巡を見つつ

ロマンも漸く一つ目の佳境を乗り越えた事に、満足げに甘味を一つ食べた。

 

「大丈夫だよな……アマデウスオルタとか出て来ねえよな……?」

 

「はは、僕のオルタとか想像付かないな」

 

胡座を掻いてマシュと共に座る藤丸の言葉に、アマデウスは笑って答える

もうすべき事は全てやった。

後はのんびり休むだけだ。

そうのんびりしてやれば、エリザベートと清姫が陸王とマリーと共に歩み寄ってくる

 

「子イヌ、マシュ〜!」

 

……ゴジュウウルフから犬を連想したのかよ、と突っ込もうとしたが

何故か2人の身体はキラキラと光り輝いており

なんだ!?と思わず辺りを見渡せば

他のサーヴァントの皆んなも似たような状態となっていた

 

《英霊が長く留まれば混乱も生まれるだろうし、もう役目も無いから一足先の退去って所かな?》

 

ダ・ヴィンチちゃんがミネストラというスープを飲みつつも、キラキラと光っている……つまり退去の原因についてそう話せば

 

「そういうこと!

て事で消えるけど、次会ったら宜しくね!

貴方も頑張ったし、マスターと一緒に子イヌって呼んであげるわ!」

 

満面の笑みを浮かべつつエリザベートは軽く手を振れば、そのまま光の粒子となって消えてしまった。

随分と明るい別れだな……と思いつつ藤丸が起き上がれば

 

「あのドラ娘ったら本当おバカ、聖杯戦争で同じ人物と出会う確率なんてほぼゼロに近いのに……

私もお別れです。……えぇ、二度と会う事は無いでしょう。

最後に醜い姿を見られてしまったのは残念ですけれど──」

 

その言葉に藤丸は首を傾げれば

 

「醜いって何が?」

 

と清姫に尋ねる

清姫は扇子を広げて苦笑すれば

 

「もう!宝具の事です……皆まで言わせないで下さい」

 

と話すが、藤丸は益々首を傾げ

 

「あの竜か?俺としちゃすげぇカッコよかったし好きだけど……」

 

清姫は嘘が分かる

故に、藤丸の言葉が本気だと分かってしまい

みるみると顔を真っ赤に染め上げれば──

 

「こ、小指をお出しになって──!」

 

と急いで頼む。

藤丸が急だな……と思いつつも小指を差し出せば

しっかりと自らの小指と絡め、そのまま綺麗に退去した

 

「わあ藤丸君女誑し……」

 

「なんでさ!?」

 

何故か感心した様子で揶揄うように笑う陸王に藤丸は心外そうな顔を浮かべれば

ふと疑問に思った事を尋ねる

 

「……そーいや陸王、お前はどうなるんだ?」

 

陸王は人間、退去する事も無いだろうが……このまま此処に留まるのも歴史云々が関係しそうだ

陸王は肩をすくめれば

 

「まあたぶんテガソードが何とかしてくれるんじゃない?

彼が呼んでくれたし、たぶん返してくれるでしょ」

 

と元々自分の力で訪れた訳では無い陸王は笑って答えた。

──が、まあ不安には思っていなかった。

恐らく元の時代──人理修復が成される頃には帰れるだろうな、と思っているからである。

 

「では、私も失礼します。

──また貴方達の力になれますように」

 

ゲオルギウスがそう微笑んで退去すれば

残るサーヴァントの3人が藤丸と陸王、ジャンヌ達の前へと並ぶ

 

「──ジャンヌ!

また、必ず会いましょう……そしてまた一緒に、恋バナしましょう?」

 

「はい!」

 

マリアとジャンヌがそう抱擁し合えば

 

「お別れの時は笑顔が1番だ、

マスター、平和な時にまた会えたら新曲を贈るよ」

 

「──君達には多くの出会いや別れがこれからも訪れるだろう。

どうか、君達の旅が報われる事を」

 

アマデウスとジークフリートもまた笑い

──そのまま、光の粒子となり退去する。

ジャンヌは其れ等を見送れば

今を生きる人間……ジルへと、振り返る。

 

「私達も──お別れです、ジル」

 

「近くで見て、言葉を交わせても──尚実感が湧きません、貴女が既に亡くなっている事を……

だと言うのに──貴女は、この国を救う為に……!」

 

ジルは目尻に涙を溜めつつ、ジャンヌへと頭を下げる

 

「赦してほしい、ジャンヌ・ダルク……!

我々は!フランスは……貴女を裏切った、信じる事が出来なかった──!」

 

そう謝罪するジルに対し

ジャンヌは穏やかに微笑んで応えた

 

ふと身体を見れば、藤丸達の身体もまた光の粒子と還り始めていた

どうやら順番としてはジャンヌと陸王が最後になるらしい。

 

「じゃあね、藤丸君、マシュ。

また会えたら無料でコンサートに招待してあげるよ」

 

あくまでも爽やかに、それぞれと硬い握手を交わした陸王。

そしてジャンヌへと場を譲れば

 

「とても……長い間、旅をしてきたように感じます。

たった数日の筈なのに──」

 

そう言えば、ジャンヌは2人をしっかりと抱き締める。

 

「ドクター・ロマンの話ではこの特異点での出来事は全て無かった事になる」

 

「犠牲となった人々が戻って来るのは無論喜ばしい事です。

──しかし、貴方達と出会い、共に旅をした事まで無かった事になるのは……少し、悲しいですね」

 

……しんみりは良くないですね、とジャンヌは笑って藤丸達から離れれば

 

「それにまた会える気もします、私のカンは結構当たるんですよ?」

 

そう笑うジャンヌに笑い返せば

藤丸達はふわりと空に浮かび上がる

 

《そろそろレイシフト開始や、時代の修正に巻き込まれるんでな!》

 

ふと陸王を見れば、陸王もまたテガソードに乗る時のように青き巨大な指輪へと包まれているのが見えた。どうやら陸王も帰還するらしい。

 

「──会えて良かったよ!ジャンヌ!!

色々助けてくれて─ありがとな!」

 

大きな声でそう礼を告げれば、藤丸の意識は闇へと包まれ────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目を開ければ、其処は既に管制室のコフィン内であった。

ゆっくりと起き上がれば──先に起きていたのか、マシュが手を差し伸べてきた。

その手を掴み、藤丸は起き上がる

 

「──藤丸君!マシュ!!」

 

ふと声をした方を見れば、全力で此処まで走ってきたのか息も絶え絶えなロマンが笑顔で此方を見ており

 

「おかえり!」

 

と伝えてきた。

藤丸とマシュは顔を見合わせれば

 

「「ただいま!」」

 

と、笑顔で答える

こうして人員も物資も足りず、実験段階であったレイシフトにより特異点の修復は終わり

七つの内のたった一つではあるが、正常な歴史を取り戻す事に成功した。

巡教授やダ・ヴィンチちゃんも藤丸達を出迎え

一先ずバイタルチェックから、とありったけの労いの言葉と共に医務室へと歩き出せば──

 

その男の、旅を共にした男の声が聞こえた

 

「此処がカルデアの管制室なんだね、思ってたより未来的かもだ」

 

「──え?」

 

背後から聞こえた声に全員が一斉に振り向けば

当然のようにそのアイドルの姿は有った。

 

「一応自己紹介を、百の夜を君と共に──言わずと知れた百夜陸王!

じゃあ改めて……これからも、宜しくね?」

 

管制室に一瞬の静寂が訪れれば

 

「「えぇ〜っ!?!?」」

 

驚きの声が辺りに響き渡り

そんな中で、陸王は楽しそうに笑うのだった。




と言う事でこれにてオルレアンは攻略完了!!
地味にゴジュウ話で終わらせられて嬉しい。
陸王もしれっとカルデア入りです!!
そして感想評価くれるととっても励みになります…!
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