Fate/ No.1order!   作:飲み屋蹴り注ぐ

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余だよ!!


月に狂って

「剣を納めよ、勝負あった!!」

 

ドンモモタロウが変身を解除し、薔薇のように輝く剣を地面へと突き刺せば

藤丸達もそれに従い変身を解除する

元よりスーパー戦隊3人にデミ・サーヴァント1人。

ただの軍隊が勝てる筈も無かったのであった。

金髪の少女は藤丸達の方へと向けば

 

「貴公たち、もしや首都からの援軍か?

すっかり首都は封鎖されていると思ったが……良い!褒めてつかわすぞ!

例え元が敵方の者であろうと、本来覇を競い合う者であろうとも

余は寛大ゆえに──今の闘いぶりを評価し、轡を並べ共に闘う事を許そう!

至上の光栄に浴すがよい!」

 

ふふーんと、輝くような笑みを浮かべて胸を張る少女

今まで出会ったことの無いタイプなだけあり……強いて言えばエリザベートと何処か似てるかもしれない……全員が勢いに圧倒されるしか無かった

 

「お褒めに頂き恐悦至極で御座います、もし宜しければ私達も貴女の旅路へと加えて頂けませんでしょうか」

 

コホン、と咳払いを一つすれば陸王が藤丸達の前に出て洗練されたお辞儀をしつつ微笑んで見せる

うむうむ、と少女は満足した様子を見せれば

 

「余の玉音に浸れる幸せを噛み締めても良いぞ、そして戦力が増える事は無論歓迎だとも!

この勝利は元より余とお前たちのもの、たっっぷりと報奨も与えるぞ!

……しまった、勢いで言ってしまったな……()()にもよく咎められていると言うのに……

報奨はしばし待つがよい、今はこの通り剣しか持っておらぬ故な」

 

喜怒哀楽がとても分かりやすく、歌を紡ぐように言葉を話し続ける少女

何やら気になる人名……恐らくユニバース戦士と思われる人物の名前も聞こえたが、その前に一つだけ

 

「神輿乗ってただろ」

 

「あれは気が付いたら出る!!花吹雪と天女も同様である!」

 

「ほ、本当です先輩!神輿と天女の姿が何処にもありません!?」

 

マシュの驚きの声に藤丸と陸王が思わず辺りを見渡すが

あれほど派手だった神輿と天女の姿は何処にも無かった

……あれ自体が指輪の恩恵と言う奴だったのだろうが?にしては凄く意味不明だが

 

「まあ全ては首都ローマに戻ってからのこと、では遠慮なく着いてくると良い!!」

 

よいしょ、といつの間にやら出現していた神輿へと座れば

兵士たちがそれを担ぎ上げ、そのまま軍隊は進行し始める

 

「……ずっとそれで移動してんのか?」

 

「うむ、良かったら持つか?

兵士たちが我先にと担ぎ上げたがるんだぞ神輿は!!」

 

藤丸とマシュは納得したように頷いたが

いやたぶんそれ別の目的があるのでは?と陸王は思い、言わぬが花だとその言葉を飲み込んだ。

 

……暫く行進を続ければ、少女が神輿越しに藤丸達へと声を掛ける

 

「ところでお前たち、恐らくだが"日本"出身だな?」

 

突然出身地を言い当てられた藤丸と陸王は思わず少女の方を凝視してしまう

動揺を押し殺しつつも陸王が

 

「……何故分かったので?」

 

と尋ねれば

ふふ、と少女は笑い

 

「角乃に日本については教えられてな、同郷の者が居ると知れば彼女も喜ぶであろう!」

 

再び出た……恐らく女性の名前、"角乃"

先ずローマでは出てこないであろう名前にマシュが手を上げれば

 

「その、角乃さんとはどのような関係で……?」

 

と聞いてみる。

よくぞ聞いてくれた!とネロが大きく頷けば

 

「角乃はハイクラスラグジュアリー名探偵でな、今は皇帝お抱えの探偵であるぞ!」

 

「ハイカラ……なんて?」

 

突然出てきたやたら現代風の名前に藤丸が困惑していれば

突然カルデアより通信が入って来る。

 

《サーヴァントだ!反応は一体のみだが……気を付けて!》

 

マシュが盾を、藤丸と陸王がテガソードを構え

少女が神輿から飛び降りれば──その男は姿を現す

 

「我が、愛しき、妹の子よ……」

 

黄金の鎧に赤いマントを付け、黒に染まった瞳に赤き光が宿っており何処か片言で喋る姿には狂気を感じさせる。

 

「叔父上……いいや、今は敢えてこう言おう。

如何なる理由かさ迷い出て、連合に与する愚か者……カリギュラ!」

 

【センタイリング!】

 

銀のテガソードに自らの指輪を嵌める少女。

しかして通信からは困惑の声が上がる

 

《ちょ、ちょっと待て!今彼女は叔父上と……そう言ったのか!?》

 

「は、はい。この時代に生きる人間が、サーヴァントと血縁……?」

 

マシュも不思議そうに首を傾げる、眼前の少女はユニバース戦士とは言え……紛れもない人間。

一体どう言った事なのだろうか、と疑問が出たが

 

「取り敢えず、相手はサーヴァントだ。

詮索は後にしよう!」

 

【クラップユアハンズ!】

 

陸王がそう言えば、藤丸と共にテガソードに指輪を嵌めて自らの手を少女と共に鳴らす

 

「余の、振る舞い……は、運命で、ある」

 

「捧げよその命」「捧げよその身体」

「すべてを捧げよ!!」

 

「……叔父上、何処まで─ッ!!」

 

【ゴジュウウルフ!】【ゴジュウレオン!】【ドンブラザーズ!】

 

カリギュラが吠え、ドロップキックを少女へと放つ。

マシュが間に割り込み、盾でそのキックを防げば

その隙を付くようにゴジュウウルフとゴジュウレオンがテガソードを振るう。

しかして跳躍によってその斬撃を回避され

既に跳躍していたドンモモタロウによってカリギュラは叩き落とされる。

マシュが盾を振るうが、カリギュラはそれを両手で掴み

 

【レオンバスター50!】

 

脇腹に大量の弾丸を叩き込まれ、そのままゴジュウウルフに切り裂かれてしまう

苦悶の声を上げるカリギュラに対してドンモモタロウが折り紙を空へと放つ

 

「さあ行け!お供達!!」

 

折り紙で作られた犬猿雉がカリギュラへと襲い掛かるがカリギュラはお供を叩き潰し──その隙を突かれ、盾で大きく吹き飛ばされてしまう。

 

「……あ、あぁ……なぜ、捧げられぬ……我が、愛しき……我が、我が……」

 

大きくよろめき、尚も立ちあがろうとするカリギュラであったが

身体は薄くなっていき、そのまま忽然と消え去ってしまった。

 

「き、消えたのか……?」

 

「気配はもう感じません、敵部隊も引き上げていくようです。」

 

油断なく盾を構えるマシュであったが、敵には最早戦闘の意思は無くそのまま引き上げていくのを見れば盾を下ろし

藤丸達もまた変身を解く。

ネロが消えてしまった叔父上が居た方を見つつ

 

「……叔父上があの軍隊の将であったのだろうな。

まさか、またあの顔をまた見ることになるとは……」

 

《霊体化して移動したようだね、退散したと言った所かな?

まあ一先ずお疲れ様だ。》

 

ダ・ヴィンチちゃんが通信を入れ、その場にいる全員を労いつつ相手のクラスを告げておく。

バーサーカーなら自らの意思の撤退ではないな、オルレアンと同じマスター持ちかな?と呟けば

 

「……むむ?先程から声こそするが姿の見えぬ女性が居るな。

声の雰囲気からして美人と見た、それと魔術師の類でもあるな?」

 

《おや、お褒めに授かり光栄だ。

私と其処の2名はカルデアという組織の──》

 

「まあよい、そこの3……いや4名!」

 

あら遮られちゃった、とダ・ヴィンチちゃんが苦笑する様子を気にせずにネロは言葉を続ける

 

「姿なき1名はよくわからんが……両名見事な働きであった、改めて褒めて遣わす!!」

 

バッ、と手を突き出せば

そのまま少女は言葉を紡ぐ

 

「氏素性を尋ねる前に、先ずは余からだ。

余こそ真のローマを守護する者

まさしくローマそのものである者

必ずや帝国を再建してみせる……

神々、真祖、自身、そして民にそう誓った者!

余こそドンモモタロウであり、ローマ帝国第五代皇帝

ネロ・クラウディウスである!!」

 

なんか知ってた……と藤丸達が納得したように頷けば

 

「ふっふっふ……驚いてるな?驚いているな〜?

そうであろうそうであろう、存分に驚き見惚れる事を特別に赦すぞ!」

 

皇帝ネロ。

歴史に伝えられている姿は男の筈だが……れ、歴史って……とロマンが呟けば

私を見てから言いなよ、とダ・ヴィンチちゃんが自らを指差し

いやいや身体弄ってんのはノーカンやろ、と巡がツッコミを入れた。




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