Fate/ No.1order!   作:飲み屋蹴り注ぐ

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来た、見た、勝った

「さて、どう戦い──どう勝つか」

 

黄金剣の突きをドンモモタロウへと食らわせれば、自らの肉体を生かした回転でゴジュウウルフの斬撃を受け流しつつ、ゴジュウレオンへと吹き飛ばしてやり

マシュが振るう盾は真っ向から剣で受け止めて見せる。

そしてドンモモタロウが放った折り紙のお供に対しては再び肉体を駆使してさながら砲丸のように引き潰してしまおうか。

その回転に巻き込まれ、マシュもまた弾き飛ばされる

 

「流石に5対1だと不利すぎるな、全く……」

 

そもそもの運用方法すら間違っている上に人数でさえ不利と来た。

普通なら投降するのが最も賢い選択と言えようが──生憎、それは却下だ。

 

「……皇帝には王様ってなぁ!」

 

【キングオージャー!】

 

ゴジュウウルフがセンタイリングを取り出しテガソードへと嵌めればそのまま駆け出し、クワガタの王者の鎧をその身に纏えばマントを振るい拘束せんと試み

 

「なら僕は黄金にも負けない煌めきを!」

 

【キラメイジャー!】

 

ゴジュウレオンがそれに合わせるかのように煌めく宝石の装甲を纏えば、シールドを角乃へと形成してやりつつマシュと共に挟み撃ちの形で攻め込まんとする

中々見事な連携だ、ドンモモタロウ……ネロも恐らく隙あれば切り掛かって来ることは想像に容易い

 

「使いたくは無かったが──使わせて貰おう」

 

やれやれ、と肩をすくめれば

マントを剣で絡み取りつつ──自らの顔に手を翳す。

そうすれば顔に横長の長方形が浮かび上がり、

長方形は2本の斧となってカエサルの周囲へと飛ぶ。

 

「なっ──!」

 

マシュと陸王は咄嗟に斧の対応に移らざるを得ず、ドンモモタロウがすかさず皇帝へと切り掛かるが

思い切り皇帝がマントごとクワガタオージャーを引っ張れば、宙に浮かされたクワガタオージャーとドンモモタロウは激突して互いに倒れてしまう。

 

《……オーグリーンのスクエアクラッシャーか!?

いやけど指輪が……!》

 

戦隊考古学者の巡が皇帝の出した模様と武器から即座にその正体を特定してみせるが

しかして皇帝の手には銀色のテガソードや超力戦隊オーレンジャーのセンタイリングは見えない。

勘違い……は有り得ない、しかし何故?と巡が困惑すれば

 

「ほほう、この力に詳しい者が居たか」

 

通信の声に対して皇帝は感心した様子を見せる。

 

「この力は私に貸し出された物。

故に──指輪とやらが無くてもこんな事も出来る」

 

オージャーカリバーを持って迫り来るクワガタオージャーに対して、剣を空中へと投げれば拳にエネルギーを集中させ、高速でパンチを連打。

爆裂ミラージュナックルと言う必殺技を叩き込まれたクワガタオージャーの装甲は剥がれ、ゴジュウウルフへと戻りつつ地へと転がってしまう。

 

「電光・超力クラッシャー!」

 

キラメイシールドごとX型に切り裂くように放たれたスクエアクラッシャーをキラメイレッドはまともに喰らってしまい、此方もゴジュウレオンへと戻されてしまう。

 

「──私は来た!私は見た!ならば次は勝つだけのこと!」

 

そしてすかさず叫ぶは真名解放。

狙いは──角乃!

咄嗟に角乃は自らの指輪を黄金のテガソードに嵌めるも、待機音が鳴り響く事は無い。

その隙を突いて放たれるは──

 

黄の死(クロケア・モース)!」

 

凄まじい速度で迫る斬撃。

自動的に当たる初撃を角乃に避ける手段は無く──

 

「させぬ!!」

 

ドンモモタロウ──ネロがザングラソードと薔薇の剣を持ってして斬撃を受け止める。

 

「ザングラソード・快桃乱麻!!」

 

【必殺奥義!アバ・タロ・斬!!】

 

ザングラソードの刀身を相手の刃へと押し付けて鍔のギアディスクを回してトリガーを引き、七色の光の線を纏えばそのまま激しく切り結び合う。

全員がその斬り合いを見守る中──

 

「──花散る天幕(ロサ・イクトゥス)!」

 

炎を纏いし剣が、皇帝を切り裂く事で決着を迎える。

切り裂かれた皇帝はやれやれと溜め息を吐いて

 

「……そもそも、だ。

名将たる私に一般兵卒の役割を果たすのは最適な人材の運用とは言えないな、うん」

 

「充分強かっただろ……」

 

そんな様子の皇帝を見れば、藤丸がげんなりした様子でぼやく。

さて……と皇帝が剣をしまえば

 

「ネロ・クラウディウスよ、貴様は私の事を偽の皇帝と呼ぶが──それは違う。

私もまた皇帝だ」

 

最も、私の頃にその称号は無かったがね。

と話す皇帝に対して変身を解いたネロは訝しげに首を傾げる

 

「その美しさと勇気、そして強さに応えて我が真名を言おう。

ガイウス・ユリウス・カエサル。

それが私だ」

 

カエサルが告げるは初代皇帝以前の支配者の名。

過去に死した者がまさか、と動揺を示すネロに対し

 

「カリギュラと遭遇した貴様なら既に分かっているだろう。

本物だ、私も奴もな」

 

あくまで事実を話すかのように堂々とカエサルは話す。

 

「さて、一つ教えておこう。

聖杯なるものは、我が連合帝国首都の城に在る。

正確には──宮廷魔術師を務める男が所有している。

言っとくが、名前は教えんぞ」

 

聖杯はやはり、連合帝国が所有しているらしい。

宮廷魔術師……魔術師、と言う言葉に藤丸、マシュ、ロマンが反応したが

カエサルは先んじて名前を教えるつもりはない事を告げた。

 

「……全く、あの御方の奇矯にも困ったものだ」

 

カエサルの足元が徐々に光の粒子に溶けて行く。

スクエアクラッシャーもまた、緑の光に還っていく。

そしてカエサルは皇帝……ネロを見ればこう話した

 

「当代の正しき皇帝よ、連合首都であの御方は貴様の訪れを待っている。

正確には皇帝でない私だが──まあ、死した歴代皇帝さえも逆らえん御方だ。

その真名と姿を目にした時、貴様がどんな顔をするのか楽しみだ。

──嫌味で言ってるのではないぞ?

貴様は美しい、どんな表情を浮かべようともな──」

 

そう笑顔を見せれば、カエサルはそのまま光の粒子へと還った。

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