Fate/ No.1order!   作:飲み屋蹴り注ぐ

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狂気の皇帝

「稲、妻……超力、トン……ファ!!」

 

空中から凄まじい速度で迫る斬撃。

マシュが盾でその斬撃を受け止めるが、カリギュラは盾を足場に再び跳躍。

縦に回転しつつ再び斬撃を放たんとするが

 

「悪いけど、独壇場にはならないよ!」

 

ゴジュウレオンが放つ銃弾を身体に喰らい、体勢が崩れる。

その隙を突いてゴジュウウルフとドンモモタロウが共に斬撃を放ち、カリギュラを砂浜へと叩き落とす。

即座に起き上がらんとするカリギュラに対し

 

「バトル──即ちランチタイム!」

 

タマモキャットが猫科さながらの爪を振り下ろし、更にカリギュラを吹き飛ばす。

 

「あら……来るわね」

 

エリザベートを側に留め、優雅に観戦していたステンノはふと空を見る。

月が、煌々と輝いていた。

ステンノの言葉を聞き、ドンモモタロウは宝具を放つ気だと察し

それを阻止せんと駆け出し、陸王は魔法で対抗すべくマジレンジャーのセンタイリングを構え

マシュは咄嗟に藤丸と角乃を庇うように盾を構える。

しかし──

 

「女神よ……おお……女神が見えるゥ……!」

 

空から投射される月の光を通じて、月の女神に愛された男の狂気が拡散される。

 

我が心を喰らえ、月の光(フルクティクルス・ディアーナ)ァァァァ!!」

 

月光を浴びてしまった陸王、ネロ、タマモキャットはその場へと崩れ落ち……

 

「……ネロ?」

 

「──ッ!!」

 

「角乃さん!!」

 

角乃に振るわれたザングラソードをマシュが咄嗟に受け止め

 

「陸王!?」

 

陸王が振るうテガソードを咄嗟に藤丸がテガソードで防ぐ。

精神の汚染、狂気の伝染。

エリザベートがタマモキャットの攻撃を受け止めるも、辺りは大混乱に陥る。

ステンノが辺りを見渡せば微笑みつつも

 

「……うふふ……

(女神)の前で、勇者の皆様を他の女神の虜にしてしまうだなんて。

──覚悟は良いかしら?」

 

凄まじい圧力、神としての威厳を兼ね備えた美貌を見せる。

 

「手加減はしてあげましょう。

無論、返礼は……分かってますね?」

 

勇者たちを虜とした女神の魅力を昇華したモノ。

物憂げな視線を刃に、蕩ける程の囁きを毒に。

 

女神の微笑(スマイル・オブ・ザ・ステンノ)

 

月女神の愛を、打ち消して上書きするように笑顔を見せる。

絶世としか言い表せない光景。

──カリギュラの動きが、止まる。

 

「行きなさい?」

 

「うむ──という訳で皆殺しだワン!

燦々日光午睡宮酒池肉林(さんさんにっこうひるやすみしゅちにくりん)!!」

 

ステンノの言葉に即座に反応し、洗脳からいち早く立ち直ったタマモキャットが宝具を行使

皆殺し、と言う言葉通りに己の野生を解放しカリギュラを切り刻めばアッパーカットで空へと打ち上げる。

 

「ウーン、グッモーニン……」

 

そのまま猫のように寝っ転がり、眠りに落ちるタマモキャットを見つつ陸王は大きく跳躍する。

 

「僕は誰かを虜にするけど、虜にされるのは大嫌いなんだよね!」

 

【フィニッシュフィンガーレオン!!】

 

「余も同じくである!!」

 

ゴジュウレオンが月を背後に背負い、そのままサインを描くように斬撃を振るえば

ドンモモタロウがザングラソードを地面に突き立て、赤いオーラで敵の位置を見切ると高速で七色の光の線を纏い、月へと跳躍をする。

 

「気合異才・イアイ斬!!」

 

ゴジュウレオンと交わるようにして、七色の光を纏ったザングラソードを振り下ろし──カリギュラを切り裂いて見せる。

再び地へと降り立てば

 

「我が、美しき、姪よ……

おまえ、は……うつくしい。

月の、女神よりも…………聖杯の、輝きよりも……とて、も……うつくしい。」

 

カリギュラは変身を解除したネロを見れば、そう言いつつも手を伸ばし──

そのまま地へと倒れれば、光の粒子となって爆ぜた。

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