また、敵国の皇帝の一人を討ち取った。
ステンノは真の褒美として連合国の首都、その正確な位置を教え
ネロ達は今度こその凱旋を果たさんと進軍を続けていた。
と、言ってももう首都のローマまでは後僅かなのであるが。
「皆んなお疲れ様、相手の皇帝は2人も減ったし……流石に暫くは大人しくしてると思う、私も少し休んだら今度こそ潜入してみるよ」
混乱してるなら私でも役に立ってみせるよ、と角乃は笑って見せる。
「むぅ……無理はするなよ?」
神輿に乗ったネロがそう角乃に声を掛けるが、角乃は分かっている、と答えるだけであった。
「──おや、お客さんが団体でお越しのようだ」
複数の足音を聞いた陸王がテガソードを構えれば、ロマンからも通信が飛ぶ。
《サーヴァント反応有り……なんだこれ、数百体!?
……いいや違うな、明確なサーヴァント反応は一つ。宝具か!!》
数百体のサーヴァント反応、その言葉に緊張が走る。
そして、丁寧だがどこか暑苦しい口調の男の声が戦場へと響き渡る。
「如何にも、これは我が宝具
フルフェイスの兜で顔こそ見えないが、鎧以上の筋肉がその身体からは見える。
明らかな英霊、それも強者の類い。
全員が武器を構え──
「私は此処を防衛すると決めました。
我が拠点に貴方達は足を踏み入れました。
すなわち、私はこれより拠点防衛を始めます」
男は黄金の盾と槍を、高らかに撃ち鳴らす
「進軍する敵の全てを撃ち砕く。
攻撃よりも勇ましく、防御よりも遥かに硬く。
──これが、我がスパルタの拠点防御術なれば!」
男に追従するように、兵士たち……スパルタ達もまた、盾と槍を撃ち鳴らす。
《スパルタ、つまり君は──》
「サーヴァントランサー、真名をレオニダス」
本来……通常の聖杯戦争ならば隠さなければならないもの、真名をあっさりと言う英霊に、改めてこの特異点の異常さをロマンは感じれば
「──貴様、かのスパルタのレオニダス王か」
「その通り、義なき戦いなれど貴方を撃ち砕く物です」
【クラップユアハンズ!】
各々が指輪をテガソードへと嵌める。
伝説の、炎門の守護者の名にネロは驚愕をするが
「蘇ったのは皇帝達だけではないのか……!
……む?ならば、ブーディカは」
「ネロ!来るよ!」
ローマ皇帝以外の死者の復活。
ネロはふと自らの好敵手の事を思い浮かべたが……角乃の言葉に軽く頭を振れば、そのまま変身を果たす。
【ドンブラザーズ!】
【ゴジュウウルフ!】【ゴジュウレオン!】
数百体を一々相手にしていたら正直負ける。
──故に、一気に本体を叩くべくネロ達はスパルタへと一斉に走り出す。
「盾、構えよ!!」
「行けいお供達!!」
犬、猿、雉、無数の折り紙で折られしお供がスパルタ達へと襲い掛かる。
スパルタ達は自らの盾によりお供達の攻撃を防ぎ、レオニダスもまた盾を構えてドンモモタロウの斬撃を受け止める。
【ウルフデカリバー50!】
ゴジュウウルフが空間を切り裂き、レオニダスの背後から斬撃を振るわんとするが
「なんの!!」
レオニダスは槍を振るい、テガソードの斬撃を防いで見せる。
【レオンバスター50!】
赤き二人を弾き飛ばし、筋肉で銃弾を受けつつ疾走。
マシュの盾と自らの盾を打つけ合う。
「させませんッ──!」
マシュは一歩も引かずに踏ん張り、両者は完全に拮抗する。
レオニダスは再び槍を振るわんとし──
「
斬り下ろし、斬り上げ、斬り下ろしの三連撃をドンモモタロウが放ち、槍を持っていた腕を切り飛ばす。
それでも尚片腕のみでマシュを弾き飛ばせば、己が盾を振るわんとし──
「させねえよ!」
「生憎とね!」
藤丸と陸王が自らの剣で盾を受け止め、ネロを守って見せる。
スパルタクスはその光景を見れば
「やはり、か。」
と何処か納得したように頷き
しかし口惜しそうに
「……守るべきものが無き、戦いでは……」
と呟けば、そのまま光の粒子としてレオニダスは消え去った。
レオニダスは原作が原作なので直ぐに消えてしまいます。
別の特異点での活躍に期待したい