Fate/ No.1order!   作:飲み屋蹴り注ぐ

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進軍

正統ローマ軍が、進撃を開始しました。

連合帝国首都への侵攻です。

偵察を終えた角乃さんと荊軻さんの情報で、確かに女神ステンノが伝えた場所にはローマに酷似した都市が存在していました。

女神の祝福は、確かに在ったのです。

ガリアから合流したブーディカさんとスパルタクスさん、そして呂布さんに荊軻さん。

わたしを含めて五体のサーヴァントを擁し、

更にネロさん、先輩、陸王さん、そして……角乃さん

スーパー戦隊の力を宿した4人まで擁したのが、正統ローマ帝国軍。

テガソードと言う巨大戦力まで有した軍隊は、先ず通常戦力では敵いません。

しかし連合は敵将のサーヴァントを投入しません。

レフ・ライノールの姿も見当たらず、日々進軍は続いていきます。

戦況は明らかにわたしたちの優勢、破竹の勢いで連合首都へと進軍をしています。

と、其処まで綴ったマシュが一息吐けば

 

「何か書いてんのか?」

 

と馬車に乗った藤丸がマシュに尋ねる。

マシュはこくりと頷けば

 

「はい、ドクターに頼まれてたんです。

戦記物っぽく、日記を付けてくれないかと」

 

戦記物っぽく……?と藤丸が首を傾げていたが

 

《そうとも、ボクが頼んだのさ!

折角君がローマ総督のひとりになったんだからね!》

 

新・ガリア戦記とかどうかな、かつてカエサルが書いた本のオマージュだよ?

と楽しそうな様子のロマンから通信が入り

 

《いやいや此処はスーパーヒーロー戦記やろ!ユニバース戦士と言えども無数のスーパー戦隊が出るんやし、シリーズ物にして書いてくべきや!》

 

今は差し詰めシーズン2やな!と巡からも通信が入って来れば

そのままやんややんやと本のタイトル決め論争が白熱し始める。

そんな中陸王が

 

「本を出すのは正直良いアイデアだと思うよ、僕たちが世界を救ったとして……やっぱり別れは訪れる。

現状でも僕はアイドル、角乃ちゃんは探偵だし。

角乃ちゃんはひょっとしたらカルデアに残るかもしれないけれど……僕にはファンが居るからね、世界が元に戻ったらファンの元へと帰る予定さ。

だから、確かに僕達が共に旅をしたって記録を残すのは良い事だと思うよ」

 

陸王がそう言って微笑めば

ロマンがこくこくと頷いた上でこう付け足した。

 

《それにカルデアを襲った惨劇は覆らないからね、給与が出るかどうもさえ分からないんだ。》

 

後は……分かるね?

とロマンが顔を引き締めれば

 

「ドクター、最低です」

 

陸王の感動的な言葉が薄れてしまい、何か微妙な空気が流れたのでマシュが辛辣な言葉を投げつけた。

 

「そう言えば、ゴジュウジャー……だよね?

僕、一人知ってるかもだ」

 

微妙な空気を払拭するように、陸王が口を開く。

新しいゴジュウジャーの情報に巡が目を輝かせ

別特異点で出会うかもしれない人物に藤丸達もまた興味を示す

 

「怪力が特徴でね、ゴジュウティラノに変身するんだ。

名前は──」

 

「お話中悪いけど、敵襲だよ。サーヴァントは居なそう!」

 

ゴジュウティラノの変身者の名前を言おうとしたが、間が悪く敵襲が来てしまった。

敵襲を伝えたブーディカは既に戦車で敵軍へと駆け始めており

また次の機会だね、と陸王が立ち上がれば

藤丸達もまた後に続くのであった。

 

 

 

 

 

「……以上、既に連合軍は明確な指揮の下には無い」

 

軍を蹴散らした後、荊軻はそう告げる。

先程戦闘した部隊も独立部隊であり、意図的ではなく偶然遭遇したのだ。

 

「戦況は明るい、そう言って差し支えは無いだろう」

 

と荊軻は笑って見せる。

その笑みを見れば満足そうにネロは笑い

 

「うむ!余の軍は真の力を取り戻した、と言う訳だな!」

 

快進撃と言ってもよく、士気も高い。

おまけに問題さえ無いとくれば最早負けを予想する方が困難と言うもの。

しかしその感情を察した荊軻は顔を引き締め

 

「油断は命取りになる。

いや、時には隙などなくとも命は消える。連合首都の守りは未だに硬い」

 

それ故に、我が軍と打つかる軍は脆弱とも言える。

首都にぶつかれば間違いなく今のようには行くまい。

 

「う、うむ。荊軻は用心深いのだな」

 

己が浮かれてしまった事を恥じるように顔を赤くしつつ、荊軻の冷静さをネロは褒める。

荊軻は自らの獲物を手元へと握り締めれば

 

「忘れたか?私はそもそも暗殺を生業とするものだ」

 

暗殺とは一度限りのもの。

故に策と言う物とは深く密接しており、その有用さと厄介さは良く分かっていた。

 

「……前後に敵?」

 

ネロと荊軻の会話を聞いていた陸王の耳に入るのは戦闘音。

しかし1箇所ではなく、2箇所同時。

陸王がつぶやくのと同時に兵士からも同じ報告が入った。

 

「……スパルタクスと呂布!」

 

角乃が少し考えた後、慌てた様子で叫ぶ

バーサーカーは暴走しがちな故に、後方へと待機させていたのだ。

このまま放置すれば先ず間違いなく、二人の狂戦士は敵を追いかけて荒野の果てまで走り去って行ってしまうだろう。

 

「二人が暴れ出す前に決着をつけないとか。

速攻戦になりそうだね、乗って!」

 

ブーディカが戦車を繰り出せば、藤丸とマシュはそれに乗って即座に後方へと向かう

 

「余達は前方を蹴散らすぞ!」

 

「了解だよ、皇帝様!」

 

ネロと陸王は前方へと向き直れば、迫る敵軍に対してテガソードを構えた。

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