Fate/ No.1order!   作:飲み屋蹴り注ぐ

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アバターパーティー!ドンブラザーズ!は良い曲。


探偵と薔薇とお節介

「──む、角乃か」

 

「そ、他の皆んなは戦闘中」

 

ネロが神輿から降りて戦場を見渡している中、背後の気配に気づき振り返る。

其処に立っていたのは角乃であり、そうと分かった瞬間張り詰めていた空気が何処か和らいだ……ような気がした。

ネロと角乃は並び立って戦場を数分眺めていたが

ネロは顔を俯かせつつ、絞り出すように話す。

 

「……情けない姿を、見せてしまったな。

まさか、ああまで取り乱すとは」

 

叔父上やカエサル殿の折、それなりに情けない姿を見せた気はしていたが……

とネロは苦笑しつつも、銀のテガソード……己が願いを象徴するような剣を握り締めつつ、そのまま呟く。

 

「今回は、少しこたえてしまった。

ほんの少しだが……」

 

ローマ兵達にも、藤丸達やブーディカ達にも見せられなかったネロの本音。

それを角乃に対して、溢す。

 

「もしや、とな。

……余の歩みが誤りであったのでは、と」

 

立ち塞がるは歴代のローマ皇帝達。

建国王まで敵となれば……ネロ以外の全てのローマ皇帝は敵であると考えても良い。

果たして、過去未来無数のローマ以上に自分のローマは正しいのか?

一度考えてしまうと……どうしても、揺らいでしまう。

だが直ぐに気を引き締めるように顔を振れば

 

「……無論、そんな筈はない!

余こそがローマであり、第五代皇帝である!!」

 

……そう己を鼓舞しても、やはり表情に翳りは生まれてしまう。

ネロは悲しそうな、悔しそうな顔をしつつも

 

「前から見栄を切ってきたと言うのに……情けないにも程がある」

 

それから躊躇するように、口をつぐむ。

しかして角乃はそっとネロの手を握りつつ、判断を待つ。

言っても良いし、言わなくても良いんだよ。

そう言わんばかりの目を見て……ネロは再び口を開いた。

 

「……言おう、言ってしまうぞ。

余は神祖に下りたくて仕方ない。

それが、余を偽らざる内なら気持ちそのものだ!」

 

一度言ってしまった所為か、今まで蓋をしてきた気持ちが溢れ出てしまう。

角乃は黙って、ネロのその言葉を聞き続ける。

 

「神祖だぞ!!まがりなりにも建国王その人に他ならぬ!!

余の道が誤りであるのなら!そう断ずるのならば!

──任せてしまいたい、任せたい、連合の皇帝となって!!」

 

角乃の手を強く握り締めつつネロは叫ぶ。

その叫びは戦場の戦闘音で掻き消される。

ネロは手の力を緩めつつ

 

「──だが、できぬ。それだけはできぬのだ。

神祖はきっと間違えている」

 

そう告げれば、ネロは戦場を指差す。

今も尚多くの兵士や民が争い、犠牲となっていた。

 

「連合の下にいる民を、兵を見よ!!

皆、誰一人として笑っていない!

如何に完璧な統治であろうと笑い声のない国があってたまるものか!!」

 

ネロは自らのセンタイリングを見つめる。

──ふと戦場の端に、皇帝何するものぞと言わんばかりに偉そうに扇子を広げる宅配人の姿が見えたような、高らかな笑い声が聞こえたような気がした。

 

「ならば余は……余は……」

 

ネロの手を、角乃が強く握り締める。

ネロはハッとしたような様子で角乃を見る。

角乃はただ一言──こう告げた。

 

「間違ってないよ、このまま進もう!!」

 

そう力強く、自信を持って言い切る角乃を見れば

ネロもまた笑い

 

「……そうだ、ああ、そうだな!」

 

ネロは立ち上がり、自らのセンタイリングを強く握り締めれば

ネロは扇子を広げつつ角乃を見て言葉を返す。

 

「そうであった、余は大切な事を忘れる所であったぞ!

何が相手であっても、迷うことなどない!

余は──余の成すべき事を成そう!」

 

そして朗らかに……いつもの威厳に満ちた笑みとは違う、少女のような笑顔を見せれば

 

「感謝する、角乃──おかげで目が覚めた」

 

「いやいや、これがお節介ナンバーワンの本懐だし!」

 

ネロの礼の言葉に角乃はそう笑って返す

……それに、と角乃は心の中で呟く。

最初にたった一人でローマへと来た時。

言葉こそ通じるものの、異邦人である事から周囲の目は厳しく。

ただただ復讐心のみで生きて

ある時、敵兵士に殺されかけた時にネロに出会い

彼女に助けて貰い──そして、手を差し伸べて貰った事を。

あの時は美人は何人居ても良い、って助けて貰ったんだっけ?と角乃は思い出し笑いをする。

 

「荊軻が王宮への侵入経路を見つけた、少数精鋭でロムルスを倒すぞ──む、どうかしたか?」

 

何故か笑っている角乃にネロは不思議そうに首を傾げていたが。

角乃は笑いつつも

 

「……いや、ネロはそのままが1番だなって!」

 

と答える。

よく分からないがまあ良い!とネロは角乃の言葉に笑いつつも

 

「──最後の戦いになる。

余と共に……」

 

「行くに決まってるでしょ!変身出来ない頃から着いて来てるんだよ私は!」

 

ネロが言い切る前にそう言ってテガソードを角乃を呆気に取られたようにネロは数秒見れば

 

「ああ、そうだったな──では行くぞ、角乃!!」

 

藤丸達を連れて、ロムルスの元へと向かうのであった

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