NARUTOの奈良家に転生トリップしたらブラコンになった。   作:柚子ゴル

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第十七話

 

 

 

 

「うおおおおお‼︎ ……っってうわぁ!! 」

 

 

今僕達は自然豊かな中で手を使わない木登りをしているところだ。

足の裏で一定のチャクラをキープしコントロールする。これはなかなか大変な事でチャクラ量の多いナルトとサスケは手間取っていた。

サスケはもくもくと進めるのだがあまり最初と変わらない。

ナルトは奇声をあげながら木に駆け上り最初よりかは成長しているがやはり木の半分にもいかない。

ナルトは上手く受身がとれず地面にそのまま落ちてしまっている。無様な悲鳴をあげながら。

なかなか上手くいかずきっと苛立ちながらやっているはずだ。サスケも同様いつもの顰めっ面が更に濃い。

サクラはもう出来ているのでタズナさんの護衛だ。

カカシはまだ身体が完全に動けるわけでもないので大人しくしている。

一方僕はというとまだ一度も木を登っていない。登る予定の木に寄っ掛かりボーッと空を眺めていた。

そんな僕が気に入らなかったのかナルトとサスケは休憩と言いつつ僕に近寄り絡んできた。

 

「はっ、随分と余裕そうだな。まだ一回もやってないとは。」

 

「あ、もしかして俺らより出来ない可能性があって不安だからそんなに空なんか見上げてんのか? ダッセーってばよ!」

 

「おいおい、ナルト言ってやるなよ。マサキにだって出来ない事があるさ。」

 

「くくっ、いやわりーわりー! マサキ! 悪気はないってば! ほら俺素直だから? それより! このままだと勝負の敵はサスケだけだなー!」

 

 

…こんなにもこいつらは仲が良かったのだろうか。いや、原作ではこんなに表立って良くなかったはずだ。僕という存在で仲をよくさせてしまった?それにしても主人公組があまりにも安っぽいすぐやられてしまいそうな挑発をするものだ。それにサスケまでもがうざくなりつつある。…少し格の違いをわからせる必要があるかな。

 

僕はナルトとサスケを見下したように鼻で笑い立ち上がってチャクラを練る。

もはや僕にとって出来ないことの方がおかしいぐらいのものなのだから自然とゆっくり歩いて木に登った。

一歩歩くごとにナルトやサスケは反応してくる。

例えば 歩いてだと…?!

なっ!俺とサスケの距離を抜かしたってばよ!

など。

けれど木の天辺まで近づくともはや二人は何も言わなかった。

木の天辺につきそこから飛んで降りる。ある程度の高さだけど自然に慣れている自分にとっては受身をとり足に負担がかからない高さだ。

飛び降りてナルトやサスケを見てみるとあからさまに逸らされる顔。

僕はニッコリ微笑んで二人に近づき耳元で囁く。

 

「 僕に負けたんだから何でも言うこと……聞いてくれるんだよね? 」

 

同時にあっと二人は呟き肩を震わせだした。

それを感じながら僕は更に言葉を続ける。

 

「大丈夫。僕はそんな人に対して酷いことなんかお願いしないよ。」

 

その言葉に安心したのかナルトはそうだよな!と呟きいつもの輝くような笑顔に戻った。サスケは警戒しながらもどんなことを俺たちに言うんだと聞いてくる。

僕は相変わらず笑顔で堂々と言った。

 

「僕の奴隷になって馬車馬の如く僕のために働いてね。」

 

「「は?」」

 

二人同時に間抜けな顔で僕に聞き返してくる。

ナルトは焦ったようにマサキに抗議した。

 

「約束は一つだろ⁈ それだとずっと延々ってことになるじゃねーか!!」

 

「いやだな冗談冗談。僕の子分になって馬車馬の如く僕のために働いてね。」

 

「変わんねーよ!!」

「変わんないってばよ!!」

 

サスケも思わずツッコんでしまうマサキの要求だがマサキはにこやかにそれを対処した。

 

「実際お願いしてるのは一つでしょ?

まさか…、今更約束は守れないだなんてしょーもないこと言わないよね?約束一つ守れないような男が……火影になれるの?約束一つ守れない男が……うちは一族なの?」

 

 

やけに静かなナルト達が生唾を飲み込んだ音が聞こえた。

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

辺りはもう暗くなり僕らはタズナの家に帰って食事をとり和んでいた。

あの後結局言い出しっぺのナルトだけが僕の子分となりサスケはいつか一つだけ願いを聞いてくれることになった。奴隷とか子分とかそういうの以外で。

子分の為に僕は木登りのアドバイスをしてあげたりしたのだがナルトはサスケに追いついただけで終わった。つまり二人はまだ木登りを完璧に出来てはいない。

 

 

「あの、なんで破れた写真なんか飾ってあるんですか?

イナリ君ずっと食事中これ見てたけどなんか誰かを意図的に破ったって感じよね…」

 

サクラが一つの写真立ての前で何気無く聞く。

それを聞いた時部屋が重たい空気になったのがわかった。

 

「夫よ…」

 

「……かつて…町の英雄と呼ばれた男じゃ…」

 

それをわざわざツナミさんやじじぃが説明する。

すると今まで黙っていたイナリは突然部屋を出て行った。

 

「イナリ!っ…父さん!イナリの前ではあの人の話はしないでって…いつも…」

 

ツナミもそれに続く。

サクラがどうしたのだろうかと呟くとカカシは何か訳ありのようですねとタズナに探りをいれた。

 

僕はあまりの空気の読めさにびっくりしていた。訳ありの話を聞いてしまうのか。破れていた写真の事など聞いてもどうしようもないだろう…。明らかに何かあるのなんてわかりきっているのに何故そんなことをわざわざ聞くのか…。そんなの陰気臭いに決まっている。そんなもの聞きたくもなかったので僕はシカマルの写真を出し眺める。その時妙に耳に入ってくる雑音をまとめるとこんな感じだ。

 

もともと同世代の子供たちからいじめられており、ある日飼い犬であったポチをいじめっ子に海に投げ入れられて助けに飛び込んだがイナリ自身も泳げず、国外からやってきた漁師のカイザに助けられた。

 

それからイナリはカイザになつき、カイザも程なくしてツナミの再婚相手となり家族の一員となっていた。物心のつかないうちに父親を亡くしたイナリにとってカイザは血はつながっていなくてもカイザは頼れる父親だった。

 

しかしガトーが波の国にやってくると政策に反対したとしてカイザは公開処刑され、それ以降イナリをはじめ島民たちは恐怖からガトーに逆らえなくなっていた。それからイナリは心を閉ざすようになり、部屋に引きこもっては一人涙を流している。

 

僕はタズナから聞いた話に別段何も感じなかったがナルト達は違うようで真剣な顔をしていた。

ナルトは立ち上がりそして転けた。そう、転けた。あまりに情けない格好で真剣な顔も台無しだ。

カカシはそんなナルトに注意をする。

 

「修行なら今日は辞めとけ。

チャクラの練りすぎだ。これ以上動くと死ぬぞ。」

 

ナルトは俯いたまま自分に語りかけるように小さく呟く。

 

 

「証明してやる。」

 

「何を?」

 

 

いきなり呟いた言葉にサクラは驚きそして聞いた。

ナルトは立ち上がりドアに近づく。

そして振り返らずある決意を話した。

 

 

「この俺が…この世にヒーローがいるってことを証明してやる‼︎」

 

 

 

 

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