NARUTOの奈良家に転生トリップしたらブラコンになった。   作:柚子ゴル

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第十九話

 

 

イナリくんしっかりしてよ事件の次の日。サスケとサクラとカカシはタズナの護衛についた。

ナルトは限界まで体を使い今日は動けないだろうと判断され、置いてきぼりをくらっている。僕も一応ナルトの監視兼護衛でもあるのでタズナ家に残る。サクラ情報によれば僕が出て行った後、なんとナルトとイナリは原作通り喧嘩をしたらしい。

やっぱり原作は強いなと思うよ。

でも、それでも今日は原作に逆らうつもりだけどね。

本当に原作通り行くならば今日、橋の上に白と再不斬は現れそして死ぬ。

けれど僕は再不斬達を欲しい。ならば行動を起こさなければならない。

僕は疲れて寝ているナルトの顔を見ながら、昨日露店で見つけた大きめの小鬼の形をした可愛らしい人形を抱きしめていた。つぶらな瞳はたいそう可愛らしく赤がモチーフにされており稲妻の柄が入ったかっこいい服を着ている。

 

ナルトはもう少しすれば起きるだろう。きっと今頃再不斬が橋の上でタズナさんの仲間を斬り殺している頃かな…。

じっとナルトが起きるのをただ待つ。すると眉毛がピクリと動いたと思ったらぱっちりと目が開かれ見事に目があった。その顔はまだ覚醒しておらずとろーんとした情けない顔をしていた。

 

 

「おはよう、ナルト。」

 

「お、…はよう…。マサキ?………皆は?」

 

「ナルト置いて護衛してるよ。僕はタズナのじじぃの家を任されてね。

ほら、タズナの家族だからっていう理由で狙われるかもじゃん?」

 

「ああ!って…………寝過ごしたーー‼︎‼︎‼︎‼︎」

 

 

僕の顔を見ながらそう叫びしまいには唾が飛んできそうだ。

迷惑そうにナルトから距離をとると、ナルトはすぐさま服を着て外へと駆け出した。

 

僕は相変わらず部屋にいたけれどぬいぐるみを空也に任し、僕もナルトの後を追う。

 

これから真剣な殺し合いが始まる。今までやってきた事が凶と出るか吉と出るか。

さぁ、失敗は許されない。

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

ナルトは急いでカカシ達の後を追うが途中途中にある木の切り傷や猪の屍についている刀傷が気になり一度タズナ家に戻った。

そこには母親を守るために敵の侍に挑むイナリの姿があった。

憶測ではあるが、きっと敵の侍はツナミを人質にとり戰場で有利に立つ為に攫おうとしている所だろう。

それを見たナルトはイナリが切られそうになっているところ間一髪で助ける。

ナルトは勇敢なイナリを認め二人は昨夜のことを謝る。

イナリはナルトに笑いかけナルトもまたイナリに笑いかける。

とっても感動的な場面で、前世の僕ならきっと胸が熱くなっていただろうな。ナルトは笑顔を崩し今まで傍観を決め込んでいた僕を怒鳴りつけた。

 

「マサキお前任されてたんじゃねーのかよ!」

 

「まぁね、でも橋の方が嫌な予感がしてさー。でも僕が戻った方がいいっていったからイナリ達助けれたじゃん。それより橋に速く行った方がいいよ。」

 

「くっ、そうだな。

はぁ。全く英雄ってのは大変だってばよ‼︎」

 

 

それに今まで英雄に対して否定的だったイナリが今までに見せた事がないような笑顔で答えた。

 

 

「だってばよ‼︎」

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

場所が変わって橋の上。

再不斬と白がカカシやサスケ達と対面していた。

まずは挨拶程度に話しかける。

前に襲撃にあった時よりもサスケもサクラも落ち着いている。

表面上は和かに話しかける。

 

 

「これはこれは再不斬。

てっきり爆発で死んだかと思ってたよ。」

 

「はっ、よく言うぜ。

それにしてもじじぃがまじで生きてやがるとは。一体どんなトリック使ったんだ。まぁそれよりあのガキはどうした。黒髪黒目の地味そうな方のガキは。」

 

「どうしてそんなことを聞く?

言うわけないだろ。」

 

「俺はカカシには負けてねぇ。あのガキに負けたんだ。あのガキとちゃんとした勝負がしてーんだよ。」

 

ハッキリと断言する再不斬に、カカシは苛つきを感じながら話を聞く。いつでも戦えるように隙を狙いながら。しかし最近の自分は全くかっこいい所を見せてれていないな、と見当違いのことも考えていた。

 

白は少し興奮気味の再不斬に一言いった。このカカシの態度だ。きっと此方に来た木の葉の忍びは仲間に僕らの賭けの主旨もどこにいるのかも生きていたことさえも言っていない。

ならばわざわざ言う必要がない。再不斬は今興奮気味なのでつい口を滑らせてしまうかもしれないので釘をさす。少し生意気かもしれないが笑顔で釘をさした。

 

 

「再不斬さん。第一は暗殺ですよ?」

 

「ククッ、分かってるさ。

そうだな、そろそろ茶番は無しにして殺り合おうじゃねーか。」

 

 

そう言うと辺りは殺気に包まれた。

カカシの殺気か、再不斬の殺気か。

いずれにせよ凄まじい密度の殺気。

サスケは前の自分ならば立っているのでさ困難だったが今は…今は少し興奮していた。はやく修業の成果を出したい。戦ってみたい…。はやく、はやく、はやく!

その想いが伝わったのか白はサスケに攻撃を仕掛ける。

しかしサスケはそれを交わした。

驚いた様子の白や再不斬。この前までのサスケとはまるで違う。

 

「サスケそいつは任したぞ。サクラはタズナさんを守れ。俺は再不斬と戦う。」

 

サスケはニヤリと笑いそして白に攻撃を仕掛ける。だが白とて決して弱くはない。サスケの蹴りや拳を悠々と避けそれを向かいうける。

 

カカシはその様子を一瞥した後再不斬に注目する。再不斬もまた、カカシを様子見す挑発する。

 

「噂の写輪眼のカカシも大した事なかったからなー。すぐにでも決着がつくんじゃないか…?」

 

「さぁ?そうとも限らないでしょ?」

 

 

同時に構えをとる再不斬とカカシ。

しかしカカシはサスケの方からくる冷気に一瞬気をとられた。

サスケの方をちらりと見ると鏡のような氷の壁がサスケを中心に囲まれていた。

再不斬は隙が出来たカカシを見逃す筈がなく苦無を投げつけてくる。

けれどもそれを交わしカカシはすぐに得体の知れない術の中にあるサスケを助け出そうと動き出す。

が、それすらも再不斬に止められる。

 

 

「おいおい、お前の相手は俺だろう。

それに白があの技を使うっていうことはあいつはもう助からねーよ。」

 

 

実際にサスケは白に攻撃を当てられずただ四方八方の氷の鏡からくる千本針を受けていた。

カカシはそんな状態のサスケの元へ行きたかったのだが、自分の後ろにはサクラとタズナがいる。今迂闊に近づけば再不斬に斬り殺されるだろう。

ならば此処で最善なのは再不斬を真っ先に倒しサスケを助けることだ。

カカシは額宛を上に上げ写輪眼を再不斬に見せつける。

一刻もはやく勝たなければ。

 

 

サクラはサスケの方から聞こえてくる叫び声に覚悟を決める。

私だって忍びなのだからサスケ君を助けに行かなければと。

サクラは氷の鏡に向かい苦無を投げつける。が流石白というべきか、一つの鏡からにゅっと身体をだし苦無を弾く。

サクラは一瞬愕然としたが次の瞬間しゃーんなろーと興奮した様な彼女の特徴ともいえる叫び声をあげた。

何故なら一瞬でてきた白の死角からナルトが手裏剣を投げつけ見事的中させたからだ。

ナルトはやっとの想いで橋につき橋の真ん中で煙を出しながら派手に登場した。そして笑顔で元気よく叫んだ。

 

 

 

「うずまきナルト、只今見参!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

ナルトが来たことにより、状況が良くなると思いきやなんとサスケのいる白の術内に入っていき、更に状況を悪化させた。

その事によりサスケはますます焦り徐々に追い詰められる。

目を凝らし良く見る。するとやがて攻撃が見えるようになってきた。交わす千本針の数が圧倒的に増えてきている。うちはサスケは、この時自分の一族特有の血に流れる写輪眼を手に入れつつあった。

白もそれに気付き感心すると同時に慌てた。自分が今やっている術はかなりのチャクラを使うので、掛け続けるのには限界がある。サスケを狙い続けてもいいことはない。ならば…ナルトを使い誘き寄せるしかない。

ナルトは既に千本針が刺さっており気絶していた。白はナルトに千本針をむけながら走る。それに逸速く反応したサスケもまた気絶してうつ伏せになっているナルトの元へと駆け寄る。

やはり、原作通りの事の進みだ。

サスケはナルトを庇い白に千本針で刺され倒れる。白はとても優しいから一時的に仮死状態にしただけて殺しはしていない。けれどナルトはサスケが殺されたと思い感情が高まる。

ナルトの中にはかつて里を襲った九尾、尾獣のチャクラがありそれがサスケを殺された怒りで爆発し表面化してナルトの周りに流れている。

あまりにも膨大で禍々しいそのチャクラは、白の術をも壊し破った。

ナルトは感情のまま白を殴りつけ攻撃を重ねる。白にはそのようなチャクラに太刀打ち出来るぐらいの力はない。そして遂には、ナルトに殺されそうになるもナルトは手を止めた。何故なら今殺そうとしている人間の顔に見覚えがあったからだ。

それは自分が木登りの修業中に会た人物。その人には大切な人がいるようで、人は大切な何かを守りたいと思った時本当に強くなれるものだと言っていたとても綺麗な人だ。

何故そのような人が此処にいるのかわからなかった。けれど気付いてしまった。この白という人間にとって大切な人間は再不斬なのだと。

ナルトはやはりわからなかった。何故白にとって再不斬はそんなにも大切な人なのか、

 

 

「何で…あんな奴のために…悪人から金もらって悪いことしてる奴じゃねーか‼︎」

 

 

そう問えば白は少し黙りそして自分の過去を話した。

「雪一族」という忌み嫌われる血継限界に生まれてしまった事が災いし、父が母を殺し、白も殺されかけたが逆に父を殺してしまったこと。

そのとき自身が"必要とされない存在"と思い絶望し放浪していたが、血継限界の一族と知りながら自身を拾い必要としてくれた再不斬を心から慕っていること。

 

「誰もが嫌ったこの血を…好んで必要としてくれた…」

 

目に涙を溜め笑顔を作る。

再不斬さんに言われた言葉。今でも鮮明に思い出せる場面。

今日からお前の血は俺のものだ。ついて来い!と言ってくれた再不斬さん。

本当に、本当に僕はあの時…

 

 

「嬉しかった…。」

 

 

 

けれど僕は…

 

 

(ごめんなさい。再不斬さん。僕は貴方が求めた道具にはなれなかった。)

 

 

「ナルト君、僕を…殺してください。」

 

 

再不斬さんに必要とされない弱い忍び…僕は強くいることで、再不斬さんに必要とされていたのに存在理由をナルトくんに奪われてしまった。

夢もなく誰からも必要とされずただ生きるぐらいならば…

この目の前の小さな忍びに経験を積ませよう。いつかこの少年も人を殺す時が来るだろう。ならば今。仲間がいてその中の一人を殺してしまった僕を殺す。殺す理由は充分すぎるくらいある。精神面で大きな飛躍になるに違いない。

 

 

「君の手を汚させる事になってすみません…。」

 

 

「それしか…それしか方法はないのかよ…」

 

 

「はい。」

 

 

白は笑顔でナルトの顔を真っ直ぐと見つめる。ナルトはそれに圧倒されながら視線を逸らし何かないかを探す。しかし白の笑顔がちらつき何も出てはこない。

覚悟を決める。

ナルトは叫びながら苦無を握りしめ白へと向かう。

白はそれを大人しく見つめ身体に痛みがくるのを待つ。

 

……が、白は嫌な予感がした。再不斬の方に意識を集中させれば再不斬は何か無数の生き物に拘束されカカシの手から出る異様なチャクラ量の術が再不斬に向け施されているのが見える。

あれはやばい。気配だけでわかるほどのものだ。再不斬さんが危ない…!そう思うと身体が勝手に動いていた。ナルトが此方に振り被り苦無を握りしめた手を掴み謝罪をする。

 

 

「ごめんなさい!ナルトくん。

僕はまだ死ねません‼︎」

 

 

早々に印をくみナルトの前から姿を消し再不斬の身代りになろうとしていた。そう、していた。

急に身体が動かなくなり印の続きが結べない。走り出そうにも身体が全く自分の意思どうりに動かない。

この術は…前に受けた事があった。

再不斬さんとカカシが戦っていて僕が林の木で木の葉の忍びを観察していた時に背後からかけられた術。

名前はわからない。けれどまた状況はあの時と酷似していた。

まさか……そんな……。

 

 

「ちょっと、白くん。僕を忘れてない?」

 

 

「マサキ⁉︎いつからそこにいたんだってばよ!」

 

 

不意に背後から聞こえた声。

僕はナルトくんに夢中でいつでも殺されていいように警戒なんてしてなかった。きっと悠々と僕の背後に回り込んだのだろう人。

誰か…なんてわかっていた。

何で貴方ががこんな事を…。

僕等を欲しかったのではなかったのか。賭けもしていたではないか。今行かなければ貴方が欲しい再不斬さんに傷がついてしまうぞ。

いろいろな事を言いたかったが、それよりも徐々に再不斬さんに近づくカカシの手から出る膨大なチャクラに、それどころではなくなっていた。

 

 

「術を解け!再不斬さんが危ないん…」

 

 

「うがぁあ‼︎‼︎」

 

 

「再不斬さん⁉︎再不斬さん!再不斬さん!大丈夫ですか…⁈再不斬さん!」

 

 

白はマサキに対して抗議をしている最中に再不斬の叫び声が聞こえ安否を確かめるために何度も何度も名前を呼ぶ。冷静な白にしては、信じられないくらい切羽詰った表情だ。

直接そちらをむき再不斬の様子を見たいが顔も動かせないこの状況。

こんなにも苛立ちを感じるのは久しぶりの白。マサキは無言でその後ろ姿を見つめた。

何を思ったのかマサキは影縛り術を解いた。

 

白は身体が自由と感じた瞬間再不斬の方へと駆け寄る。

駆け寄る最中見たくないと一瞬思ってしまったが、覚悟を決める。再不斬さんは強いのだから大丈夫だ、と。

 

再不斬とカカシが戦っていた場所に着いた白は思考が停止した。

其処には沢山の口寄せの犬に噛みつかれ動けない中カカシ自慢の術、千鳥を心臓にうけ血だらけに倒れている再不斬の姿があった。

 

 

 

「あ…ああ…再不斬さ……ん…?」

 

 

白は思考が儘ならないまま再不斬にゆっくりと近づく。

カカシは白という敵に気付き動き出そうとするが、いつの間にか横にいたマサキに止められる。

 

 

「再不…斬さん、起きてください。

…貴方には夢があるのでしょう?

里の全員に自分を認めさせるって…夢が…あったじゃないですか。

起きて……ください。

道具の僕より先に…いなくなるなんて許せないですよ…再不斬さん?

ねぇ、再不斬さん‼︎‼︎」

 

 

泣いているような声で叫ぶ白は、とても悲痛で見てはいられなかった。けれどけして泣かないのは流石白というべきか。

 

僕たちは静かにそれを見つめる。

不意に再不斬から少しだけ声が聞こえ、ゆっくりと立ち上がった。傷は深く地面は再不斬の血で赤黒く染まっているがまだかろうじて生きているのか。流石鬼人再不斬。その生命力は流石というべきか…それともカカシが少しだけ的を外したのか。焦っていたカカシを横目にみれば流石に後者だろうなということがわかる。全く腕が落ちているな。

立ち上がった再不斬をみてパーッと明るくなった白は、今日何度目かわからない言葉を呟く。

 

 

 

「再不斬さん…」

 

 

「………ククッ、俺はどうやら欲しかったものは既に手に入れていたらしい…。

 

 

だから少しだけ休憩をしようか。

今までありがとう白。

悪かったなぁ。」

 

 

顔は青ざめもはや助からないであろう傷。誰が見ても再不斬が助からないのはわかった。

再不斬自身もそれがわかっているのか白に話しかける。座っている白の頭の上に手を置き優しく撫でる。顔の表情は和やかで不満なんてないような雰囲気を曝け出していた。

最後の言葉とも言える言葉に白はなかなか返事を出来ないでいた。

返事をしたくはなかった。してしまえば再不斬さんはずっと寝てしまうような気がして。だが本人はそれを望んでいる。ならば僕は…。

 

 

 

「そうですね、再不斬さん。少しだけ……急ぎ過ぎたかもしれません。

僕こそ最後の最後で何も出来ず申し訳ありませんでした。

おやすみなさい、再不斬さん…。」

 

 

涙が溢れるのは気にしなかった。

涙が溢れてもただただ笑顔を作る。

再不斬さんの最後の記憶を僕の笑顔で覚えていてほしかった。

 

 

「嗚呼…お…やすみ。……白。」

 

 

 

最後まで再不斬は泣かなかった。

最後まで満足そうに白を見つめ柔らかい表情のまま崩れ落ちた。

白はすかさず再不斬の身体を抱きしめる。

 

ごめんなさい。再不斬さん。

僕は貴方の良い道具になれませんでした。最後の最後で僕は…僕が生きてしまった。貴方の欲しかった物とは何でしょうか。今更ながら聞けるはずもないのに何故か凄く胸が騒ぐんです。あなたは何を手に入れて満足していたのですか?再不斬さんが眠ってしまった今誰に聞けばわかるのでしょう。

それにしても再不斬さんの為ならば命すら惜しくない僕が生きているなんて。何故でしょうか。運命とは酷いものですね。これすらも運命とさだめというならば僕は…それに逆らいましょう。

そもそも何故僕ではなく再不斬さんが殺されたのか。それはあの、賭けの内容もぐちゃぐちゃにし何を考えて再不斬さんの傷を治したのか、何を考えて僕を止めたのか、何を考えているかわからない黒髪黒目の木の葉の少年に足を止められたからではないでしょうか。

 

 

「再不斬さん、少しだけ待っていてください。僕もすぐにそちらへ向かいますから。」

 

 

柔らかい笑顔で再不斬にそう言い終えるとゆっくりと立ち上がりマサキの方を身構える。

 

 

「申し訳ないが僕は貴方を許せそうにない。」

 

 

力強い視線で此方を見てくる白。

普通カカシではないのかとも思うが僕が足止めをしたばかりに白が生き残り再不斬が死んだとでも思っているのだろうか。まぁいいや。

 

 

「カカシ。わかってると思うけど北の方角からガトーとその愉快な仲間たちが来てるからね。そっちは任せた。

こっちは僕だけで対処する。」

 

 

暫く黙ったカカシだがわかったと了承を得た。

僕が林の方に向かい全速力で走ればそれについてくる白。とても速いスピードで今まで無意識にか意識的かはわからないが力を抜いていたことがわかる。

 

ここからが僕の本当の目的でありきちんと出来るかはわからないが変に緊張した。

 

林に着けば白は無表情で僕に問いかける。

 

 

「何故再不斬さんを見殺しにしたのですか?貴方は再不斬さんの力も欲しがっていたはずなのに…!」

 

 

「…僕はさ、別に再不斬が今まで何をしてきたかなんてどうでもいいんだけど。ただ僕が選んで木の葉に連れて行く人が未遂とはいえ水影暗殺のクーデターを起こそうとしていた抜け忍だなんて…。僕の信用に関わるからね。」

 

 

「…まさかその為だけに僕の足を止めたんですか…?」

 

 

「その為だけにって…なかなか重要だよ?」

 

 

無言で俯く白。

さて、白が僕を殺しにかかってくるまであと何秒後だろうか。

 

 

「ならば何故あんなに回りくどい事をした?!僕だけでいいのなら僕は喜んでそちらに着いていったというのに!」

 

 

千本針を僕に投げつける白は、興奮状態でまともに話しが出来るようには思えなかった。

 

 

 

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