NARUTOの奈良家に転生トリップしたらブラコンになった。   作:柚子ゴル

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第二十一話

「それでやっつけたのかってば?!」

 

「そうそう。もう余裕だったね。

ちょちょいのちょい。

僕の活躍をシカマルに教えるといいよ、てか教えて差し上げてください。きっとシカマルは僕を見直すに違いないからねっ。嗚呼、シカマルに会いたい。はやく天使のような声で僕の名前を呼んでほしい。シカマルシカマルシカマル…禁断症状が出そうだ…。誰か…誰か僕をはやく木の葉にっ…!」

 

「へー!流石俺の………親分だってばよ…かなり不本意だけど。」

 

「余裕とか言うわりには、帰ってくるの遅すぎるだろ。」

 

「でも、怪我はしてないわね。

汚れ一つついてないわよ。」

 

「シカマルについて考えてた。」

 

「や、それはいつもでしょ。マサキ。」

 

「は?当たり前じゃん。」

 

カカシが答えたのと対象に、ナルト達は口をつぐみ、マサキと目線をあわせないよう地面を見つめる。

今、僕らは木の葉に帰っている。

僕が白達と話している間に起きたことは、ほぼ原作通りだった。

ガトーがこれでもかというほど部下を引き連れ、カカシ達を潰しにきた。実はサスケは死んでいなかったという事実がわかり、元気になったナルトは、そんなガトーの部下達を倒し始めた。そこに波の国の住人登場。皆でガトー達をこてんぱんに叩きのめしましたとさ。めでたしめでたし。その後にもなかなか熱い展開で、イナリとナルトが仲良くなった。僕にも話しかけてきたけれど別段気になる話題でもなかったため、聞いていなかった。

 

未だ地面を見つめる三人にカカシは話しかける。

 

「お前ら、マサキのシカマル関係の話についてはスルーするのね…。」

 

「あれに触れると面倒くさいということがわかったからな。」

 

「強いのにそこが残念だってばよ。」

 

「本当よ。てゆうか何であんな強いのよ。ずば抜けすぎじゃない!?どういうこと?!」

 

「それは俺も思っていた。

何者なんだ、お前。」

 

カカシが表情を変えずにマサキを見る。シカミは素直なところがあるからついポロリと言ってしまわないか心配だ。

マサキはいきなり声を大にして言った。

 

「何者と聞かれたら答えてあげるが世の情け…!」

 

マサキはサスケの問いに、なんの躊躇もなく答える。しかしシカマルに会えていないせいか、テンションが微妙におかしいため、左腕を前へ伸ばし、鼻筋へ左手人差し指を合わせ、右肩をあげ、そして右手を伸ばす。いわゆるジョジョ立ちをし冷静に言った。

 

「シカマル信仰者です。」

 

「「「……………」」」

 

それをみた七班は引いた若干フリーズしかかったものの、なんとか意識を戻した。最初に戻したのはサクラで、それにサスケが続く。

 

「いや、そういうことじゃなくて…!」

 

「こいつ頭おかしいんじゃねーのか…!」

 

「どうしちゃったの。マサキ。」

 

サクラ、サスケが若干キレながら言う。カカシはポーズをキメながらも歩く速度は自分らとなんら変わらないマサキに呆れていた。

ナルトはそんな様子を御構い無しに気になっていた事を聞く。

 

「なぁなぁ!マサキってどうしてそんなに強いんだ?」

 

その問いにマサキはポーズをやめ、質問してきたナルトを見る。

 

「そんなの、修行したからに決まってるじゃん。」

 

「そんなの俺だってしてるってばよ!マサキは俺の親分なんだから修行の仕方を教えるべきだ!親分らしく!」

 

「えー、僕、ギブアンドテイクがポリシーなのに親分とか関係ないよ。僕がナルトに教えて得ることもないし…タダ働きってどうもなぁ…」

 

「いいじゃん!教えてよ親分!なんかあんだるんだろ?特別な修行とか!これをしたらめっちゃすげー術が出来るとかっ!それと、修行の中で俺とマサキの違いってなんかあんのか?」

 

「んー…あ、決定的な違いがある。」

 

「へ?何なに?!」

 

マサキとナルトの会話を聞いていた他のサスケ、サクラ、カカシも考えていた。

 

サスケの場合は

(なんだ?何があるんだ?

マサキのあの戦闘への異様さはなんなんだ?あいつはなぜあんなにも戦いに慣れ親しんでいるのは一体なんなんだ?決定的な違いが俺たちとあいつの間にはある…それが何なのかずっと気になっていた。今聞けるのなら是非聞きたい。)

と期待のこもった顔でマサキの言葉に耳を傾ける。

 

サクラの場合は

(あの戦闘技術からいって実戦は確実にしている。それに人間の身体がぐちゃぐちゃになった時の冷静な対応。明らかにおかしい。一度…いや何度もそれなりに経験してこなきゃあんなに冷静には普通なれない。それに、マサキは個性があり過ぎるから忘れてたけど行きの中忍に対して拷問という言葉を躊躇なく発してた。下忍とはとても思えない。

私たちの明らかな違いを、今まではぐらかされてきたけどようやく聞けるのねっ…)

と晴れ晴れとした顔でマサキを見つめる。

 

カカシの場合は

(まさかシカミ…奈良家の秘術とか言わないよね…?)

と少し心配そうな目で見る。

 

ナルトははやくはやくと急かし、マサキは鬱陶しそうにしながらも熱のこもった目で答えた。

 

「シカマルに対する愛だよ。君たちにはないもの。それはシカマルに対する気遣いだっ!」

 

「「いい加減にしろっ‼︎」」

 

声を揃えてシカミに突っ込んだのは、サスケとサクラだ。

 

「もうそれは一旦置いといてよ!期待させておいてまたシカマル!もういいわよ!お腹いっぱいよシカマルは!それ以外なんかあるでしょ絶対!なんでそこチョイスしたのよ!」

 

「真面目に考えた俺が馬鹿みてーじゃねーかっ…!いや、お前相手に真剣に物事を考えちまった俺が馬鹿なのか?!」

 

「お、おい…お前ら落ちつけって…」

 

凄い剣幕で話す2人に気落ちしながら、カカシはなだめる。

 

ナルトは思っていた答えとは全く違い不満を露わにした。

 

「なんだよ、いっつもシカマルシカマルって…。お前男だろ?!付き合うとか考えてるのか?!

それに、シカマルはお前の事を知ってるのかよっ!」

 

「ちょっ、ナルト!そういうのは優しく見守るもんなのよ!他人がとやかく言う事じゃないわよっ!」

 

ナルトの発言に耐性があるサクラは注意する。

 

「人の恋愛は自由よっ!例え男同士だとしても偏見を持っては駄目!」

 

「なんか勘違いしてるようだけど、僕は別に恋愛感情とかはないよ。シカマルに対して。」

 

「へ?」

 

サクラはナルトに向けていた視線をマサキに向ける。

 

「違うんだよ。恋愛とか。もうそのレベルじゃないんだよね。僕にとってはなくてはならない存在。シカマルは僕にとっては太陽!僕の唯一の光。僕はその光のために生き、死にたいんだっ!

だからそんな気持ち悪い目でシカマルを見ないでくれる?」

 

「そ、そんな大層なやつだったかぁ?シカマルって……」

 

ナルトが不意にボソリと呟いた言葉にシカミは動きが止まる。

 

(こいつ…シカマルの魅力がわからないなんて…ちょっとお灸をすえる必要があるか?)

 

「そもそも、シカマルの価値をわかるのに君らのレベルが低すぎるんだよ。シカマルが太陽なら君らは雑草?太陽がなきゃ生きられないけど気づいてないんだよ。だってレベルが低いから。」

 

はっと息を吐き見下した様にナルト達を見る。

ナルトはまさにワナワナっという擬音語がつきそうだ。

 

「なんだよ!それ!」

 

「雑草って…」

 

「もはや否定するのも面倒だ。」

 

ナルトは怒るが他2人は諦めため息を吐く。

 

「まぁ、ナルト。お前は仮にも僕の奴隷ではなく…子分になるわけだから、多少の心得は必要か。強くないといけないしね。」

 

「えっ!修行つけてくれるの?」

 

「うん。心して聞いて。」

 

「ああ!」

 

ナルトは嬉しそうに首を縦に振る。

ニコニコといかにも上機嫌そうだ。

サスケは修行をつけてもらえるナルトを少し羨ましく思ったが、そもそもちゃんとした修行をするかも謎なので、それに参加したいとは思わなかった。

それにしても…

 

(マサキってあいつに似ているな…。)

 

それはまだうちは一族があり、兄のイタチが木の葉にいた時代。

イタチは家にうちは一族以外で友達等を呼んだことがなかった。けれど一人だけ。何度か来たことがある奴がいた。ある女とよく、イタチは一緒にいた。

その女の名前は、奈良シカミ。奈良一族の者らしいが、弟が大好きともっぱら噂になっていたが本当だった。あいつは俺の顔を見るなり挨拶よりも先にこう言い放った。

 

『うちのシカマルの方がどう考えても可愛い。』

 

初めてそんなことを言われ戸惑ったが、かなりムカついたのを覚えている。そのあとイタチが言い争っていたけれど。そんなイタチを見てなんだかこの女に取られた様に感じ、ますますムカついた。

自分はそんなにも好きだったのに、何故イタチは……。

兄さんに会いたいと、この任務で思った。自分のために一族を殺すような事をする人じゃなかったから。

何故イタチはうちは一族を殺したのか、全くわからなかった。

奈良シカミ。こいつは何か兄さんに対して知っている事があるかもしれない。

ならばはやく帰って、聞き出したい。

 

サスケは歩くペースをはやめた。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

木の葉に着いてから数日休みがあり、今日は久しぶりの任務。

ナルトはちょくちょくマサキに修行をつけてもらってるみたいだ。

ピンクの髪をとかしながら、この炎天下の中待つのは、第七班の紅一点。春野サクラ。

チラチラと自分の意中の人であるサスケを見ている。

未だナルトとマサキは来ず今は二人きり。

これはアタックチャンス?!と思い声をかけようとするも、ナルトが来た。

 

「サクラちゃーん!おはよう!」

 

「あー、おはようナルト…?」

 

空気読めっ!と思ったが、そこにいたのは少しやつれたナルトだった。

 

「え、ちょっと、大丈夫?

そんなにマサキの修行酷かったの?」

 

「修行…」

 

「うん、マサキの。」

 

「し、」

 

「し?」

 

「シカマルハテンシ、カワイイ、アイラシイ、ドコヲトッテモスバライ、ムシロダメナトコロガナイ、シカマルハカミイジョウ、モハヤカミスラコエルキリョウデアアミエテジツハアタマモイイ、ベツニアタマガワルイトイウワケデハナイケレドメンドクサガリ、ダガソコモイイ、ソレニ…」

 

「ちょ、ちょっと待って!」

 

パァンと小気味良い音がなる。

いきなりの豹変ぶりに驚きながら、思わずナルトをビンタしてしまった。

するとナルトはキョトンとした顔でこちらをみた。

 

「あれ?俺ってば今何を…?」

 

「あんた…どうしたのよ。」

 

呆然とナルトを見ているサクラの横にサスケが来る。

先程のナルトはあまりにも可笑しかった。無表情で早口にシカマルへの愛を語るナルトはとても見られたものではなかった。

明らかに犯人はわかってはいるが…。

 

「やー、おはよう。」

 

「ちょっとマサキ!あんたナルトに何したのよっ!」

 

「は?ナルト?」

 

ナルトを視界にとらえ、じっと見つめる。

びくりと大袈裟に動くナルトの肩。

 

「ナルト…僕、別に何もしてないよね?」

 

「マム!イエスマム!」

 

「だよね、びっくりした…。」

 

「いや、びっくりしたのは私よ!ナルトしっかりしなさい!」

 

サクラのビンタが敬礼をしているナルトに炸裂する。

ナルトは正気に戻った。

 

「はっ…!」

 

「ナルト、変化の術。出来た?やってみせて。」

 

「マム!イエスマム!」

 

「ちょっと…!なんでまたっ!ナルトあんた本当に大丈夫?!」

 

しかし、また声を掛けられると正気じゃなくなる。敬礼のポーズから印を結び叫んだ。

 

「変化の術!」

 

ボフンと音を立てて現れたのは、シカマル〜ナルトVer〜

 

「こ、これでどうですか!?」

 

おそるおそる、術の評価を聞くナルト。

マサキは顔を下に向き、拳を震わせ、そして叫んだ。

 

「馬鹿野郎!お前は何にもわかっちゃいない!上睫毛が右は2本、左は4本足りていない!下睫毛に関しては論外っ!

シカマルの鼻も違う!違うんだよ!

髪の毛もあと23本多っ…いった…!?」

 

「いい加減にしろ!」

 

サクラのビンタがマサキに炸裂する。思わぬ攻撃と避けられなかったことに驚きを隠せないマサキ。

そんなマサキを放っておいてナルトに話しかける。

 

「ナルト、マサキに何を教わったの?」

 

「シカマルの素晴らしさと変化の術の厳しさとシカマルの」

 

サクラはナルトが言い終わらないうちに肩をガシッと掴む。

 

「いい?!ナルト、今すぐ忘れなさい!マサキとの修行のことは忘れなさい!その方があんたの為だからね?!」

 

「う、うん。」

 

サスケはその場面を見ながら、心底行かなくてよかったと思った。

 

 

 

ちなみに、ナルトのこのある意味病気ともいえるものは後に治った。そして変化の術に関しては下忍の中で右に出るものはいない程上手くなっていた。

マサキはこの件について、サクラのみならずカカシ、火影、シカマルにまで長ったらしく説教され見てられないほど落ち込んだ。

 

 

 

 

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