Re:Build ―スラム転生ハンター、旧領域の亡霊と契る   作:ロシュ

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閲覧感謝です。
 出勤二日目退勤後ジム行って汗を流そうと思ったら雨降ってたし、雷警報でてたんで諦めてマクドよって帰ってたら事故現場にでくわして。踏んだり蹴ったりでした。帰ってきたらポテトは冷めてるわ、チキンナゲットも冷めちゃった。
 しかもFGOの箱イベも始まったのでまた忙しくなります。うーんこれは自業自得。

さてやっとカツヤ君だせました。苦節1週間以上…長かったぜ(飲酒中)


なお今話はギャグ回です。シリアスな世界にギャグをぶち込ませる暴挙
 



カツヤのおしごと!!

 

 

 

 昼すぎ、徒党の拠点から少し離れた瓦礫地──旧時代のビル跡地に、即席ながら整備された訓練広場があった。

 

 アキラはその中央に立ち、ゆっくりと腕を回す。装着しているのは、つい先日購入したばかりの強化服《ケイロン》。起動からの基礎操作訓練──歩行・加速・姿勢制御・慣性打ち消し──はすでに終えている。今日は実戦を想定した初の“格闘訓練”だ。

 

 試験的に拳を振るい、足を踏み込むたびに骨格の駆動音がわずかに響く。内部骨格で力が伝達され、動きが肉体を補完するように滑らかにつながる感覚が心地よかった。

 

「……うん、悪くないな。なんかこう──あれだな、プラグスーツだな」

 

 GANTZスーツとか鉄男(和訳)みたいだ! ──内心ウキウキのアキラは表情に出さないよう努めているが、見る人が見ればバレバレだ。実際、心拍数はアルファに記録されており『ふーん、こういうのが好きなんだぁー』とファイルに刻まれている。

 

 その様子を、徒党の少年たちが目を輝かせながら囲んでいた。

 

「すっげぇ……! 本物の強化服だ!」

 

「今の動き見たか? 恐ろしく早い手刀、俺じゃなきゃ見逃しちまうね」

 

「通常の5倍以上のエネルギーゲイン……動くか!」

 

「さすがアキラ!! おれたちにできない事を平然とやってのけるッそこにシビれる! あこがれるゥ!」

 

 興奮と羨望に満ちた視線がアキラへ注がれる。彼は照れくさそうに頬をかきながら、小さく笑った。

 

「……そりゃ、まあ、かっこよくはあるよな。てか、ピッチピチのスーツだし上に何か羽織りたいんだが。マジで体のライン見えすぎなんだよ、俺のマグナムがバレちゃうって」

 

「おい! アキラ! その5.56mm弾しまえよ!」

 

「よし殺す。エリオ! その喧嘩買うぞゴラァ! 日和ってるやついる? いねぇよな!!」

 

 年齢以上に老成している彼だが、内心ではやはり少年だ。こんなふうに褒められ、尊敬の眼差しを向けられるのはまんざらでもない。いつも以上に語録は飛び、テンション高めのアキラなら多少ふざけても大丈夫だと徒党員もわかっている。

 

「真っ直ぐ行って右ストレート、真っ直ぐ行って右ストレートだぞエリオォ!! お前ら見とけよ! いまからエリオをぶっ飛ばすからな!!」

 

 その一言に、少年たちは

『うおおおおっ!』

『なんでお前なんかが、アリシアみたいなかわいい子を彼女にしてるんだ! さっさと死ね!』

『アキラさん! そのカスやっちゃってください!!』

 と意味もなく叫び、拍手を送る。まるでヒーローショーだ。

 

 彼らをさまざまな感情のこもった目で見守るのは女子陣だ。

 

「テンション高いですね。アキラさんもエリオも……エリオなんかホント馬鹿ですよ」

 

 口ではそう言いつつも微笑ましく二人を見つめるのはエリオの彼女、アリシアだ。高い知能を買われ、いまはシェリルの代わりに徒党の資金管理と帳簿を任されている、幹部屈指の才女である。

 

「まあ、アキラらしくていいと思うわ。最近ずっと忙しそうだったし、あれでストレス発散できるならね。男子たちも楽しそうだし」

 

 くすりと笑うのはシェリル。アキラたちのはしゃぎぶりを見て、彼女も自然と笑みがこぼれる。

 

『テンション高いわね』

 

 念話でアルファが笑い混じりに言う。アキラは鼻で笑って応じた。

 

『まあいいじゃん。たまには年相応でもいいだろ。こういうの、嫌いじゃないしな!』

 

 そう言ってアキラは拳を握り、エリオへ歩を進めた。骨格駆動音が唸りを上げる。エリオは必死の形相で逃げ回る。

 

 数十秒後、宙を舞うエリオは訓練所で汚い花火のごとく中を舞った。

 

 訓練場の歓声を背に、アキラは一人荒野へ足を踏み出す。

 

 

 

 

 風が舞い、赤茶けた大地が広がる──そこは都市の外れ、廃墟と砂利と断裂した舗装が入り混じる危険地帯だった。だが、強化服を着込んだ今のアキラには脅威ではない。

 

「さて……改めて訓練開始といこうか」

 

 ケイロンのエネルギー残量を確認し、アキラは静かに息を吐いた。

 

『準備はいい? アキラ』

 

 念話が脳に響く。アルファの声は相変わらず涼やかで、どこか嬉しそうだった。

 

『ああ。今日は格闘戦、みっちり頼む。射撃は後回しだ。体で覚えたい』

 

『了解。じゃあ私が敵役ね。最初は三体のダミーを投影して全部格闘型、パターン違いで行くわよ』

 

 次の瞬間、視界に三体の人型ホログラムが立ち現れる。いずれも実戦データから再現された模擬敵で、それぞれがスピード・パワー・フェイント重視と異なる特徴を持つ。

 

「よし、まずは速いヤツから──!」

 

 アキラは地を蹴った。ケイロンの脚部補助が瞬時に駆動し、風を裂く勢いで飛び込む。

 

 敵の虚影が肘打ちを繰り出す。アキラは体を沈め、カウンターで腹へ拳を叩き込んだ。拳に走る衝撃。骨伝導のように力が腕を通って肩まで突き抜ける。

 

「っはぁ……! 悪くねぇ!」

 

 仮想敵が飛び退き姿勢を立て直す間に、アキラは次の敵へ踏み込む。フェイントを見切り、横合いから蹴りを放って膝を砕く。仮想の関節が潰れる音とともに、敵は倒れ込んだ。

 

『反応良好。動きが滑らかになってきたわね。パワーリミットも81%まで上げていくわよ』

 

『サンキュ。今なら──あと二、三人でもいけるな』

 

『その意気。じゃあ今度は囲まれた状況をシミュレートしましょう。数は六、武装なし、格闘特化型よ』

 

 アキラの頬がわずかに笑みに歪む。

 

「やってくれるじゃねぇか……上等だ!」

 

 六体の幻影が周囲に展開される。アキラは片膝を落とし、重心を低く構えた。

 

「一人残らず地面に沈めて土葬してやる」

 

 ──次の瞬間、戦場が動いた。

 

 荒野に衝撃音が走り、粉塵が舞い上がる。鋼の補助骨格が軋み、アキラの拳が仮想の顎を撃ち抜く。背後から迫る敵には肘を叩き込み、振り向きざまに蹴り上げる。全身を駆ける重力と反動、それを制御するアルファの補助、そしてアキラ自身の経験と本能──すべてが噛み合った戦闘だった。

 

『いいわ、そのまま! 躊躇しないで! 速度も力も……全部ぶつけて!』

 

「任せろッ!!」

 

 アキラの叫びとともに、最後の敵が吹き飛んだ。

 

 砂煙の中、彼は深く息を吐き、天を仰ぐ。血が巡り、筋肉が熱を帯びる。だが心は澄みきっていた。

 

『アキラ……今のあなた、すごくいい顔してたわ』

 

『……ああ、久々に“戦ってる”って感じがした。いい訓練だった。ありがとな、アルファ』

 

『ふふっ、まだまだこれからよ? 今までは難易度Easyだったけど、ここからはHardよ。次はアキラが地面に沈む番かもね』

 

『はは、さすがにそれはキツい』

 

 それでもアキラの口元には微かな笑みが浮かんでいた。

 

 遠く、夕日が落ちる。

 

 強化服に包まれた少年の姿が、夕焼けの中で──犬神家よろしく天地逆さまにコテンパンにされていた。

 

 

 

 ***

 

 その翌日、アキラは射撃訓練を行うことにした。

 

 手にしたのは愛用の改造AAH──アキラの趣味でカスタムが施されたアサルトライフルだ。ケイロンの骨格補助が腕と肩に安定をもたらしている。

 

『じゃあ今日は射撃ね。制御系と照準補正、こっちで調整するから』

 

 アルファの声と同時に、視界の端に複数のターゲットが浮かぶ。移動型の仮想敵がランダムに走り回り、従来より射線がズレやすい環境だ。

 

 アキラはスコープを覗かず、両目でターゲットを捉えた。照準の中心がわずかに滑る──その瞬間、ケイロンの補助制御が自動で補正をかける。

 

 照準がピタリと止まり、トリガーを引いた。

 

 パンッ。

 

 一発でターゲットが弾け飛ぶ。反動は制御装置によって吸収され、照準はブレなかった。

 

「わぁお、これ……めっちゃ楽だな」

 

『アキラの視線軌道と銃口角度を一致させてるの。反動の挙動も先読みして補正してるわ』

 

『……めっちゃズルじゃん』

 

『違うわよ?』

 

 続く一射、二射──動き回る標的を、アキラはテンポ良く撃ち抜いていく。まるでライフルが意志を持っているかのような滑らかさだった。

 

「これは……気持ちいいな。たまに命中率バグってんじゃねぇかって思うくらい当たるぞ」

 

『感覚を覚えておいて。いずれ補正を切っても戦えるようにするためにね』

 

『あいあいさー、鬼軍曹アルファ様』

 

 銃声が響く荒野に、アキラの笑い声が微かに混じった。

 

 

 

 ***

 

 まだ朝靄が残るクガマヤマ都市の外周広場──。

 

 周囲二百メートルを区切っただけの土敷きスペースは、ハンターオフィスが“集合所”と呼ぶには少し素っ気ない。だが夜明けと同時にトラックのエンジン音と荷降ろしの掛け声が響き始め、今はすっかり臨時ターミナルの活気を帯びていた。

 

 荷台を改造した移動売店からは淹れたての合成コーヒーの香りが漂い、別の車両には即席弾帯や潤滑スプレーが並ぶ。ざっと百人近いハンターが列を成していた。

 

 アキラは列の最後尾に立ち、強化服の上に着たパーカーのポケットに手を突っ込む。前世の感性からして全身タイツのピチピチ衣装はさすがに恥ずかしく、破損前提でも上着を購入することにしたのだ。もっとも、強化服の動きに対応できる布生地の服は高価で、前開きジャケット型が多い。雑に着ても問題ないパーカーを選んだものの、上に着る方がかえって目立っている気がしており、次はチャック付きの上着を買おうかと脳裏をよぎった。

 

 受付時間が始まるとハンターオフィス職員が叫ぶ。

 

「並んでハンター証を提示してくれ! 指定された番号の車に乗り込め!」

 

 拡声器を握る職員の声で列が一気に流れ出す。自分の番になり、アキラは情報端末を翳した。

 

「お前は十四番車両に乗れ! 次!」

 

 列を離れたアキラに、アルファが妙に楽しげに囁く。

 

『“14”ね……アキラらしい数字だわ』

 

『また意味深なことを。縁起でもない?』

 

『深読みし過ぎよ。今日は“いい試射日”って暗号と思って』

 

 アキラは肩をすくめ、荷台への階段を上がった。

 

 今回受けた依頼はクガマヤマ都市周辺の巡回で、ハンターオフィスが用意した車両に乗って荒野を巡回し、都市周辺のモンスターを間引くのが主な仕事内容であり比較的安易に金が手に入るクエストだ。固定賃金とインセンティブ報酬があるため稼ぎたいヤツは稼いでその日暮らしができる。今日は連れてきてないが徒党の構成員の駆け出しハンターをたまに引率したりして参加していたこともある。

 

 十四番車両は屋根なしの荒野用トラック。左右に粗末なスチール長椅子が並び、すでに八割ほど埋まっている。新顔のハンターを警戒する視線をやり過ごしつつ、アキラは荷台中央の空席へ腰を下ろした。

 

 

 装甲が座面に触れても 重さを感じさせず、自動で重心が再調整される──基礎操作訓練で叩き込まれた挙動だ。

 

 斜め向かいの中年ハンターが目を細める。

「また強化服を着たガキかよ。時代も変わったな」

 

 アキラは肩をすくめて笑い、ショットガンの安全装置を弾いた。訓練で慣れた重量が手のひらに心地よい。

「まさか。節約して買った型落ちの安物だぜ? あんたみたいな高級モデルじゃないさ。なんならガキへの施しってことでその強化服譲ってくれてもいいんだけど?」

 

 アルファが満足げに念話を送る。

『そのうち射撃で黙らせればいいわね』

『アルファのサポートがあるとは言え、天狗になるほど腕は良くないさ。まあ“仕事”はきっちりやるだけだ』

 

 

 ──と、その横で別のハンターが舌打ちした。

「またガキかよ! どうなってるんだ? この車、大外れじゃねえか!」

 

 荷台を見回すと、同世代の若手ハンターもちらほら混ざっている。その中心で、周囲からカツヤと呼ばれる少年が大声を上げた。

「馬鹿にすんな! 俺のハンターランクは十九だ。装備も実力も違うんだよ!」

 

 中年ハンターが鼻で笑う。

「どうせドランカムの温室育ちだろ。ベテランのケツを追って数字だけ増えたお子様なんざ信用できるか」

 

 アキラは内心「ドランカムか」と呟き、かつて受けたスカウト話を思い出す。以前ハンターランクを10まで上げたときに勧誘してきた営業マンの顔を思い出し、そういやまぁまぁ有名な徒党にスカウトされていたなぁと呑気にしていた。それにアキラも人のことは言えない、実際アキラも徒党の子供のパワーレベリングをしていた身なので肩身が狭かった。

 

 

 その間にも不毛な言い争いは続く。その時カツヤのそばにいた少女たちハンターが言い合いを止めようとする。

 

「カツヤ。もういい加減にして。騒ぎを起こすなって言われてるでしょ」

 ユミナという少女が幼馴染なじみに世話を焼くような態度でカツヤを窘たしなめる。

 

「ん、ユミナの言う通り。カツヤ、それ以上そんな雑魚に構うだけムダ」

 アイリという少女も同じく宥め……つつ、ちゃっかり相手を煽り返すので、荷台全体が一触即発の空気に包まれる。

 

 

 そのうち車両の大人ハンターVS若手のハンターの構図が生まれ、なぜか後者に巻き込まれるアキラだった。知らぬ存ぜぬを貫くより未成年の主張として「いいたいことがある──ー!!」と叫び関係ないことを主張すべきだったのだ。

 

 

 そこへ、ドランカム所属の熟練ハンタ──―シカラベが前に出る。

「3人ともいい加減にしろ」

 シカラベの装備と眼光は、ここにいる誰よりも“格上”を物語っていた。

「こいつらの面倒は俺が見る。お前らに迷惑は掛けん」

 

 その一言で場の空気が収束する。

 

「時間だ! 乗り遅れは依頼放棄と見なす!」

 運転席側から職員が怒鳴り、エンジンが唸る。

 

 トラックは咆哮とともに都市門をくぐり、砂色の荒野へと走り出した──。

 

 アルファの音声がインナーイヤーピースを震わせる。

『じゃあ──“都市巡回・初実戦”開始ね。基礎訓練の成果、しっかり見せてちょうだい? ──って、アキラ? さっきから黙ってどうしたの?』

 

 先ほどのカツヤと少女たち、そしてシカラベのやり取りを目の当たりにし、アキラは小さな頭をフル回転させていた。

 

 ──巨乳で長髪、年上風の幼馴染。メカクレダウナー、クール系ロリっ子。そして、その美少女たちを振り回すイケメン少年。

 

 この三人を見て、アキラは確信する。

 

 

 

 こいつら、絶対この世界の主人公パーティーじゃないか──!! 

 

 

 

 アキラの瞳がきらめく。ついに“物語の主人公”に遭遇し、この世界の真実に辿り着いたと盛大に勘違いしたのだ。そして、この誤解が払拭される日は──おそらく、一生来ない。

 

 




ワイ「カツヤお前のおしごとは主人公役だ。」
カツヤ「なんでさ」

読了感謝です。

 オタクのアキラ君なら絶対こうなるだろうなと構想初期からこのシーンで行くと考えてました。
どう考えてもラノベ系主人公のソレなんですよね。パーティーメンバー女ばっかのハーレム主人公でヒロインに迷惑かけながら物語進めていくヤツって主人公なんですよ。
 まあ同様にヒロイン(シェリル)に絶賛迷惑かけながら生きてるアキラってヤツもいるんですけど()


実際これからカツヤは原作でもツインテ金髪お嬢様系貴族の女の子をパーティーに加えるし、カツヤに嫉妬する男子ハンターに目の敵にされるし、カツヤの役に立ちたかった女の子が目の前で死んで涙するとか王道ラノベ主人公ムーブするので間違ってないと思います。
リビルドワールドしらんやつにカツヤかアキラどっちが主人公ですか?と聞いたら絶対カツヤ選ぶと思います。


なお、りゅうおうのおしごとはアニメしか見てないです。藤井壮太さんに負けたラノベとして有名ですが先日最終巻が発売されその物語は終局しました。最初ろりっこ小学生かわいすぎると思ったら結局勝つのは姉弟子なんですか?今の時代幼馴染がヒロインレースで勝つって珍しい気がしますので全然そういう展開大好きです。代わりにロリ全員いただいてきますね。
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