Re:Build ―スラム転生ハンター、旧領域の亡霊と契る   作:ロシュ

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閲覧感謝です。
また日をまたいでしまった…これも全部マキマさんがわるいんじゃ!ワシは悪くない!!

まぁ言い訳すると原作の再履修と修理に出してたパソコンの立ち上げとかアプリの入れ直しとかをしてました。
SSDがぶっこわれてたみたいなんで、SSD交換ついでに500GBのSSDから1TBのSSDに変えてもらいました。これで多少はましになればいいな…

それとチェーンソーマンめっちゃよかったです。開始5分で「これ絶対おもろいやつや!」となり、映画観終わったあと友人らとコメダで「よかったな」「ああよかった」と感想会してました。原作履修済みでしたがほぼほぼ内容忘れてたので、初見みたいな感じで楽しめました。ちなみに私は田舎のねずみ派です。


チェーンソーアキラマン

 

 居酒屋の話が一段落すると、シカラベは軽く身体を屈め、アキラの肩を乱暴に叩いた。

「期を見て仕掛ける。今は自宅待機で、前日までには声をかける。それまでいつでも戦える準備をしておいてくれ」

 

 シカラベの声には余計な情緒がない。戦場の猟犬のように合理的だ。アキラはすんなり頷いた。

「わかった。それまでに準備を済ませておく」

 

 店を出ると歓楽街の夜風が顔を撫でた。アキラは歩きながら、普段のルーチンに戻ることを思い描いた。呼び出しが入ったら迅速に移動するために、車と折り畳みの小型バイクを積んだ準備は必須だ。だがまずは自分の身体を万全に整えることが大事だ──と、彼は内心で自分へ言い聞かせた。

 

 拠点に戻ると、アルファがすでにモニタを並べて装備のチェックリストを流していた。

『既存装備はいつも通り。BSS突撃銃、WSBアサルトライフル、A4WM自動擲弾銃。それらの予備弾、破片式グレネード、各種チャージセル。車両には折り畳み式小型バイクをリストアップしたわ』

 

『リスト化してるし、武器の荷積みは徒党の子供に任せておくか』

 

 アキラはうなずき、短い訓練を始めた。体感時間圧縮訓練──要は動きの癖を意識して「時間の体感」を圧縮させる訓練だ。目つきは鋭く、反復動作を繰り返す。だが数日経っても、劇的な変化は訪れなかった。以前の伸びが速すぎたために、今回は感覚が麻痺しているように感じる。動きは確かに精度を上げているが、自分の成長を実感できない。

 

 訓練後、アキラは汗を拭いながらため息をついた。

『なんか、伸びが止まった気がするんだよな』と、ふと漏らす。

 

 アルファは無表情のまま画面の向こうから静かに言った。

『最初があまりにも取得スピードが早すぎただけよ。神速で伸びた反動で、普通の成長速度が遅く感じるだけ。そこらへんの感覚が麻痺するのは仕方ないわ。大丈夫、長い目で育てていけば良いし私も精いっぱい協力するから』

 

 その言葉は的確で、どこか慈愛を含んでいた。アキラは肩の力を抜き、深く頷いた。

 

 

 納得はしたものの、時間は無情に過ぎる。アキラは機材チェックへ移った。今回の討伐には、いつもの火力に加えて一丁、新しい(と言っても型落ちだが)複合銃を投入することにしていた。

 

 複合銃(型落ち)購入、七千万オーラム。大金だが、戦いでの差は金で買えるし安全を買うんだ安いものだと割り切るのだ。というかそもそもほかの銃より安いしな。

 

 

 そして改造して威力とかを底上げする。

 

 実際の作業は無骨で速い。アルファが端末越しに暗号域を張り、銃の内部ファームを書き換える。『ハッキング』という言葉は軽いが、要するに銃の電子制御部と連携して反応速度と射撃バーストの安定性を改良するのだ。アキラは実際の銃器改造も行った。機関部のチューニング、バレルの微調整、トリガーの感触を自分の手に合わせる細工。二人の作業は互いの得意分野を埋め合い、銃は買ったときより明確に息を吹き返した。

 

 アルファは淡々と報告を上げる。

『複合銃は型落ちながら、ハッキングで初速安定化を行ったわ。それと手動切替のオーバードライブを実装。威力の底上げは完了。あとは弾薬の確認と照準系の微調整だけね』

 

 アキラは銃を肩に担ぎ、照準を合わせてみる。感触は良かった。重さのバランス、バレルの反動、セミ・フル切替のレスポンス。すべてが彼の感覚に馴染んでいく。七千万円の買い物が正しかったかどうかは、結果が証明する。

 

 

 

 

 車両のチェックも済ませた。後部トランクには小さく折り畳まれたバイクが収まっている。路面が荒れた場所でも機動性を確保するための保険だ。燃料、チャージセル、応急修理キット、そして医療用簡易セット。武器はいつもの布陣。アキラはリストを指先でなぞりながら、最悪の想定を一つずつ潰していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 歓楽街の居酒屋で顔を合わせてから四日後。拠点で銃の整備をしていると、アキラの端末が震えた。発信者はシカラベだ。

 

「もすもすひねもす? アキラだ」

 

『……おう。待たせたな。日程が決まった、明日に行くぞ』

 

 短い言葉だったが、声には抑えた熱がこもっている。シカラベにとって戦歴は血の勲章。彼が無駄口を叩かない時点で、本気度は嫌でも伝わった。

 

「了解。こっちも準備は済んでる」

 

『ならいい。車列に加わる場所は後で共有する。……絶対に寝坊すんなよ』

 

 通信が切れる。アキラは深く息を吐き、整備台の上の複合銃を見やった。バレルに自分で刻んだ目印が光り、手の中に馴染む。

 

 その夜、シェリルに声をかけた。

「明日賞金首討伐で留守にするから、もし俺が不在時にドランカムから連絡が来たら、悪いけど対応しててくれ。一応返事するつもりではいるが、戦闘中だと対応できないからな」

 

 シェリルの返事はあっさりしていた。

「わかった。いつも通りアキラが留守の時は私が頑張るから、応援してね? それと無理しないように!」

 

「ぜ、ぜんしょします」

 いつも敬語を使うシェリルが敬語を外すときは何かしらアキラに対して思うことがある時だ。だが今のアキラにはその情緒がわからないので、もう頷くことしかできなかった。

 

 

 

 

 

 

 ──-

 

 そうして決戦の日になった。

 アキラはシカラベから指定された場所へ早朝に向かっていた。少し眠気は残っていたが、眠眠打破もどきを流し込み、なんとか意識を保つ。

 

 前世ではよくカフェインで眠気を飛ばしていたが、ハンター業の前では控えている。理由は単純、利尿作用だ。戦闘中に尿意に襲われれば集中を乱す。映画館でアイスコーヒーを飲み、尿意と戦って肝心の内容がまるで頭に入らなかった苦い記憶もある。

 

 戦場では大事な時に必ずトイレに行ける保証などない。誰も糞尿を撒き散らして戦いたくはないし、かといってオムツやパッドをつけて強化服を着込むのも御免だ。何より、強化服の無茶な動きについていける介護用品など存在しない。需要がないのだから当然だ。

 

 その代わり、体内でほとんど吸収され排泄がほぼ出ない飲食物や、完全栄養食のようなものが人気を博している。……とはいえ、やっぱりシェリルの手作りには敵わない。決して美味しいとは言えないが、銀魂のおたえさんやブルアカのジュリの料理みたいな劇物でもない。そこの部分は擁護させていただきたい

 

 

 

 

 

 

 -

 

 

 

 

 

 

 閑話休題。

 

 合流地点に着くと、シカラベが声をかけてきた。

「おお、アキラか。調子はどうだ?」

 

「ばっちり八時間睡眠だ。問題ないね」

 アキラは軽口を叩いて笑う。

 

「そうか。時間になったらすぐ出発する。あそこにいる奴から指示を受けて準備を済ませておけ。準備が終わったら、あとは待機だ」

 

「了解。それと、作戦は後でまとめて共有って感じか?」

 

 

 そういえばと今回の作戦を聞いていないアキラはシカラベに尋ねると、シカラベは頷いた。

「ああそうだ、時間も限られるから向かう途中で共有する予定だ。まぁ安心しろ──お前らに突っ込ませて、俺たちが戦果だけもらうような馬鹿げた作戦じゃない」

 

「ふーん。まぁ後で説明してくれるならいいか」

 

 アキラは軽く受け流す。本音を言えば「やばくなったら逃げればいい」と思っていた。

 

 レイド戦なら本来、作戦立案や共有は必須だろうが、今回の参加者は実力も所属もバラバラ。つまり誰にでもできる単純な作戦に落ち着くはずだ、と納得していた。

 

 

 前世でも、タイミーの単発バイトや倉庫のピッキングのような仕事があった。当日現場に行き、指示役にやり方を教わって、あとはひたすら作業するだけ。アキラはあれに近いと感じていた。

 

 ただ、そういう手順を確立し、マニュアル化する人間はすごいと思う。だからこそ、シカラベたちの株が少しだけ上がった。──まぁだから何だ、という話でもあるが。

 

 

 

 

 ──-

 

 パルガやヤマノベに軽く挨拶を済ませた後、アキラは伝えられた装甲兵員輸送車へ向かう。

 そこでは雇われのハンターが、討伐用に準備された物資を取り出し参加者に配っていた。

 

 アキラが受け取ったのは、対大型モンスター用のロケットランチャーと弾薬、情報収集妨害用の煙幕成分表、センサー類の調整データ、通信機とコード一式。

 

(全員でロケランぶっ放して仕留める感じか? 単純だけど金はかかってるだろうな)

 

 

 

 

 

 装備を自分の車に積み込み、武器点検をしながら時間を潰す。念のため予定より早めに到着していたため、他の追加要員はまだ姿を見せていなかった。遅刻して怒られるよりは遥かにマシだ。

 

(とはいえ……遅刻は許されないのに、サービス残業は許される。やっぱ前世の労働環境はクソだよな)

 

 そう思いつつも、仕事の成果を出すために勤務時間外で自己研鑽する発想そのものは理解できてしまう。実際この世界でも、死なないために訓練や体調管理、装備の整備に時間を割いている。結局、自分は社畜としての洗脳から抜け切れていないのだろうと、アキラは苦笑した。

 

 

 

 

『アキラ、時間があるけどどうする?』

『今のうちに支給武器の確認でもしておくか?』

 

『一応、私のほうでデータは確認済みよ』

『なら、そのデータをA4で四枚くらいにまとめた資料として見せてくれ。そのあとでアルファの意見も聞く』

 

『わかったわ。じゃあ視界上に転送するわね』

 

 アキラは送られてきたデータとアルファの所見を確認しながら、今回の作戦のシナリオを予想していった。

 

 

 

 ──-

 

 そうして時間を潰していると、シカラベが一人の少年ハンターを連れてやって来た。

 

「ようアキラ、今いいか?」

「ああ、問題ないぞ。それで──そっちはシカラベの連れ子か?」

 

「あ? そんなわけあるか」

 シカラベは心底嫌そうに顔をしかめる。彼が連れてきたのは、目つきの悪い金髪の少年だった。上条当麻のようなとげとげした髪で、反抗的な雰囲気をまとっている。

 

「冗談じゃないっすか、仕事前のアイスブレイクです。──無礼だけに!」

「……まったく面白くないぞ。調子悪いのか?」

 

 冷えた目線が突き刺さり、場の空気はさらに冷えた。シカラベは空気を入れ替えるように話を戻す。

 

「それでだ、こいつはうちの若手、トガミだ。悪いがこいつをお前の車に乗せてくれないか?」

「まぁ別にいいですけど……なんで?」

 

 トガミはアキラをいぶかしげに見て、どれほどの実力かを値踏みしている。同時にアキラも、シカラベやトガミの意図を探ったが、まぁ後ろから撃たれないなら問題ないと割り切った。

 

「まぁ、テキトーに察しておきますよ」

「ああ助かる。それでだ。こいつを乗せる代わりに好きに使え。協力してもいいし、放っておいてもいい。それも任せる」

「了解。クライアントの命令ならそうします」

 

 

 

 

 

 

 アキラは改めてトガミのほうへ向き直る。

「問おう。私があなたのマスターか?」

「誰がお前の召使いだ!!」

 

 

 

 

 こうしてアキラとアルファ、そしてトガミ。討伐チームに新しい駒が加わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




アキラ「ヒウィゴー,ヒウィゴー,カモン。訓練は~大事~坂東は英二」
トガミ「なんだこいつ~~!!??」

読了感謝です。
今回4000字弱でしたが、これ以上書いてるといい感じに終われそうにないのと、さっさと投稿したほうがいいと思い投稿しました。それでも日跨いでるんですがね。休日なら問題ないんですが、仕事の日とかマジで書く時間も原作確認する余裕もないです。

これも時間の悪魔のせいです。
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