Re:Build ―スラム転生ハンター、旧領域の亡霊と契る   作:ロシュ

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閲覧感謝です。
おなかがすいたらごはんを食べに行こ。

まぁ絶賛ダイエット中なんで代わりに食ってください。

さて今回は箸休め会です。というか第二次スネーク戦を今日中に書ききれなかったので続きはまた後日投稿します。
とりあえず書いて投稿してモチベ維持しとこという魂胆です。



感想、お気に入り登録、評価、誤字報告、いいね、チャンネル登録感謝です。引き続き何かしらしていただけるとモチベ維持につながります。


アキラ 昼飯の流儀

 

荒野の塵を引いて、四輪が拠点のゲート前で減速した。

 

鉄扉の陰から子どもたちが顔を出す。最初は二、三人、すぐに群れになる。それでも通路は自然に空き、「おかえりなさい」の声だけがばらばらに跳ねた。

 

運転席から降りたアキラは、踊り場にいたシェリルに安心を感じた。

 

「ただいま」

 

「遅かったですねアキラ」

 

「道が混んでたんだ。あとやっかいな蛇も時間が掛かってな」

 

「荒野で道が混むわけないじゃないですか…ひとまず報告はあとで聞きますね。」

 

『それとアルファ、装備に異常がないか確認を頼む。』

 

 

『了解。優先的に装備点検とついでに車に問題がないかも確認するわね』

 

 

アキラの顔の汚れに気づいたシェリルが声をかける。

「アキラ、顔に煤ついてるわ」

 

「まじか、落ちそう?」

 

「落ちないやつ」

 

アキラは口角だけ動かし、壁際へ寄せた車を見る。子どもたちの輪がその車をやいのやいのと見ている。アキラがアルファに点検を依頼しているがそれはそれとして徒党の子供に点検を依頼している。アルファが異常を発見したらアキラが子供に指示し直すようになっている。

 

荒野から帰ってきたいつもの光景を見るとアキラは「あぁ戻ってきた――」と身体の内部に、その実感がようやく沈んだ。

 

 

 

 

 

廊下の奥から、足音が二つ聞こえる。

やってきたのはアリシアとエリオだった。二人ともアキラが帰ってきたことに安堵しつつ「「お帰り(なさい)」」と出迎える。

 

「ちょうどいいや。アリシアとエリオはこの後時間あるか?あるならこの後で簡単な幹部会をしようぜ。まぁ飯とかつまみながらになるけどな。腹減ったし。」

 

アリシアが紙束を持ち上げる。

「ちょうど会計資料もありますしこちらとしても都合がいいですし…エリオも問題ないわよね?」

エリオは地図筒を小突いた。

「俺も問題ないぜアキラさん。しかも警備とか夜の巡回ルートで相談したいことがあったんだ。一応シェリルが確認済みだぜ」

 

アキラはその間に徒党の子供から渡された缶コーヒーを飲み終わり、缶を潰してゴミ箱へ放る。

「よし、じゃあ行こうか」

 

 

 

 

 

 

 

来客用の応接室は豪勢だったり整理整頓されているが、幹部が使う会議室は相変わらず粗末なものだ。年季の入ったテーブルにある程度のクッション性のある不揃いの椅子、壁には安物のホワイトボード。机には紙やペンなどが散乱しており、いかにアキラが整理してないのかがすぐわかる。

 

アキラが多少きれいな二人掛けのソファーに座り、シェリルはアキラの横に腰をかける。

アリシアは紙束を広げ、エリオが徒党拠点の巡回地図を横に置いた。

 

「まず会計です」

アリシアが淡々と切り出す。

 

「現金の回りはドランカムの暫定精算待ちと前金でプラスになる見込みです。ただ装備の消耗や弾薬費が目立ちます。それと臨時で雇ってる警備ハンター費も嵩みつつあります。防衛費や徒党の子たちの武装費もそれなりって感じです。医療費は未計上です」

 

「まぁちょい黒字なら御の字だ」アキラが言う。

 

「黒字でも少なければ、次の赤字に耐えれないかもしれませんが…」アリシアは紙の角を指で整え、言葉の角も整える。

 

「まだまだ遺物の売却益や利権とかで資金は問題ない。正直今回の依頼は赤字覚悟でもあったからな」

 

 

 

 

 

アリシアの話が終わり次はエリオが地図を開き発言する。

「俺からは日中の警備と夜の巡回についてだけど。外からの冷やかしややっかみが増えてるな。冷やかしは問題ないんだが舐められても困るし、ひとまずは外部のハンターに対処してもらってるけど…早いうちに徒党の戦力をちゃんと確保しないとまずいっすね。」

 

アリシアが付け加える

「まだ良識のある大人なら大丈夫なのですが…」

 

「それにうちの徒党の大部分が子供だ。後から入って来た大人たちが我が物顔でここをうろつくし、舐めてるやつも多い。警備のハンターは雇われだし何よりやばい事をしたらアキラにボコボコにされるからって控えてはいるけどよ…」

 

「道理のわかる大人はいい。でも、わからねぇ大人が混じってきた」

エリオはアキラたちの代わりにこの徒党の幹部として戦闘や警部部門を任されている。そのエリオには大人が子供をいたぶったりいじめが発生しかけているという報告も来ていた。

 

 

アリシアが被せる。

「入党の応募は殺到中です。みんな伸びてる徒党に乗れば自分たちもその利益を手に入れるかも?という動機がだいたいです。そもそも8割以上が子供の徒党で生活できているっていうだけで他のスラムの地域からうちに入ろうとする人もいます。こちらとしても面接はしてますが、身元と倫理の見抜きは限界があります。うそ発見器とかありませんからね…」

 

 

「だから最初に子どもと大人の寮を分けたのは大正解だったんだ、一緒だともっと酷いことになってる」エリオが指を折る。

 

「衝突は減った。でもゼロじゃない。配給を“借りる”やつが出たらしい。借りるって言うか奪うだろ、ありゃ」

 

空気が一段重くなる。シェリルが静かに言う。

 

「報告は全部見ました。アキラどうします?間引きますか?」

その目は冷徹な徒党のボスとしての威厳があった。

 

アキラは一瞬の間もなくすぐに答えた。

「そうだな。見せしめもいるしな、その方向性で行こう。何か具体案はあるか?」。

 

 

 

アリシアの案は【大人新規は一時停止。通すのは推薦と再審査のみ。試用期間あり。寮完全分離。配給と給与は明文化】

 

エリオの案は【班制の実施。戦闘・補給・整備・教育。各班に副長/会計/安全担当を立て、現場裁量を増やす事】

 

 

 

アキラが頷く。

「おおむねそれでいいと思う。いままでにバカしたやつの制裁も加えるか。そういえばうちの若手…まぁ子供のハンターの進捗はどうだ?」

 

「強化服持ちが何人かランク十五の手前だな。非保持組も、撤退と通信と搬送は回せる。一応チームとしてもう使えそうだ。非保持も撤退と通信と搬送は形になってる。殺すより先に逃げるを教えたし、そのおかげで逃げの技術は、全員合格に近い。まぁこのスラムで生き延びてきたやつばっかだ。しぶといぜ」とエリオが言う。

 

「それでいい。負けてももう一回戦って勝てばいい。命の残機なんて有限なんだ」アキラは短く言う。

 

 

アリシアがふと視線を上げる。

「ですが、やはり人員補充ーーー管理者や有力なハンターの確保はマストです。そういえば、エレナさんやサラさんの加入も難航してますね。そもそもあの方々は二人でいままでなんとかできてきたので、わざわざ徒党に入るメリットは特にないと言われてますし…あとはーーー」

ちらっとシェリルを見るアリシア

 

 

 

そこにはむすっとするシェリルがいた。

サラとアキラが寝た事の気持ちの整理はすでにシェリルの中で終わっているが、またデートの約束をし尚且つ帰りがそれで遅くなったアキラに拗ねていたる

 

アキラはそれをわかっていたので苦笑いをしながら話を戻す

 

「まぁそっちは難しそうだな。ただ今回のドランカム周りの契約報酬的に武器とかいろんな報酬が手に入るかもしれないし、何より交渉が上手くいけばドランカムから人を借りることもできるかもしれん」

 

そこで復帰してきたシェリルが、「ああ」と話し出す。

「あの方々ですね。しかし上手くいきますか?正直五分五分な気がしますが」

 

「だからその時の交渉は俺とシェリルの二人で参加する予定だ。これは一種の賭けだ。実際あいつらを引きぬけれるなら武器も金も必要ない。元々そっちが狙いだからな」

 

 

全員うなづく

 

「というわけでこっちも人材は探してみるが、まずはドランカム交渉後に話はおおよそまとまるだろう。それまでは現状維持だ。さて商売の話だけど…」

 

 

 

 

 

 

 

 

屋根付きの通路に、長机が等間隔に並んでいる。

列は二本。床に引かれた白線は、班ごとの間隔を守るための印。

いつもなら、炊き出しの香りと談笑が入り混じる場所だが――今日は違った。

 

ざわめきの中心で、痩せた大人の男やそのほかの大人が子どもの腕をつかんでいた。

トレーが傾き、スープが零れ、白線の上に濁った色が広がる。

男たちの口元は笑っている。だが、目は笑っていなかった。

 

「ほら、兄ちゃん腹減ってんだよ。少し、貸せよ」

 

声は軽く、態度も軽い。だが指の力は重い。

 

先に動いたのは、エリオの巡回当番だった。二人組がすっと間に入り、

子どもを後ろへ下げる。声を荒げない。手も上げない。

ただ、間に「壁」を作る。そのやり方はアキラが教えたものだ。

 

「貸すって言葉、便利だよな」

背後から低い声。

 

男が振り向く前に、通路の入口がざわめいた。

アキラ、シェリル、アリシア――三人が揃って現れた。

武装状態のアキラを見て、周囲の子どもたちは即座に悟る。

(これはまずい)と。

脱兎のように散り、白線の外側へ逃げた。

 

逃げようとした大人たちは、すでにエリオの班が回り込んでいた。

出入り口をふさがれ、通路の空気が一気に閉じる。

熱気が止まり、呼吸の音がやけに大きく響いた。

 

アキラが一歩、白線の内側へ入る。

ブーツの底がスープを踏み、ぬるい音を立てた。

 

「はぁい、ジョージ? 調子どう?」

 

通路の誰もが、一瞬、間を取る。

 

 

 

男が眉をひそめた。

「ジョージじゃねぇ。誰だぁお前!俺の名を言ってみろ!!

 

ふざけるアキラを見て安心しかけたわきまえていない大人たちは、よく見ればアキラの目が笑っていないことに気づけたはずだったが。

 

子供だからと舐めていた。

 

なぜならその大人たちは酒に酔い、そしてアキラを見たことがなかった。

さらに大人たちは隣に立つシェリルに下卑た目を向け、その瞬間にアキラの圧がさらに重くなり、その雰囲気でようやく大人たちは事の重大性に気づいた。

 

「そうか。じゃあジョージでもジョセフでもジョースターでもジョニーでもデップでもなんでもいいよ。どうせもうすぐ死ぬジョージに変わらない」

 

軽い声。だが、その目は笑っていなかった。

 

男が「なんだと?」と言い終える前に、アキラはもう目の前にいた。

距離を詰めた音が、誰の耳にも届かなかった。

 

 

乾いた衝撃音。

男の膝が裏から弾けるように折れ、身体が机ごと沈む。

次の瞬間、アキラの拳が頬を打ち抜き、床に叩きつけた。

 

 

 

誰もが息を止めた。

殴打は一度だけ。にもかかわらず、鉄のような音が響いた。

周囲の大人たちは一歩も動けない。

アキラの表情が変わらないことが、逆に恐怖だった。

 

「お前な――“貸して”じゃねぇんだよ。それは“奪う”って言うんだ。せめて返せばこうはならなかった、だがてめぇは借りパクで終わっちゃあだめだよなぁ!!」

アキラは男の襟首をつかみ、机に押しつけた。

血がトレーに落ちる。スープと混じって同じ色になった。

 

「ほれ、お前に真っ赤なスープを特別にプレゼントだ。お代はいらねぇ、すでに命で清算されてるからな」

 

 

本来であればその場で泣くまで殴るのをやめないつもりのアキラだったが、自分への舐めた真似と何よりシェリルに薄汚い視線をしたことで、処刑執行となった。

 

 

 

「この線、見えるか? これ、はただの線じゃねぇ。この白線は“食う順番”の境界線だ。みんな仲良く、無料配給所のように並べ。それを破って越えるやつは、誰であろうと――俺が潰す」

 

 

 

男の意識はすでにない。アキラはそれを無視して手を離した。

 

 

「いいか、別に間違ったことも度が過ぎることを言ってるわけじゃない。それがここの、俺たちの徒党のルールだからだ。このルールという法の下に平等であって信条も性別も性癖も差別はしない。だから、そのルールの中で生きろ、嫌なら他を当たれ。」

 

そしてアキラはエリオを見た。

 

「この死体を連れてけ。それと同じように横入りしてたおっさんどもは全員、教育班送りだ!!」

 

 

 

 

「……あ、あと」アキラが低く付け足す。

 

「今後、子どもに手ぇ出したら――教育じゃなく、処分だ。もしくは俺の古巣の人食い工場で働いてもらうからな」

 

 

 

沈黙。

その言葉の意味を、周囲の誰もがすぐに理解した。

処分という言葉の、どちらの意味でも。

 

男たちと死体は引きずられ、通路の奥へと連れて行かれた。

残ったのは、ひっくり返ったトレーと、白線に滲むスープの跡。

 

 

 

アキラは子どもの頭に軽く手を置いた。

怯えた目が彼を見上げる。何も言わず、アキラはトレーを拾い直す。そして食事を失った子供にもう一食提供する。

 

「………悪ィな。あいつのズボンがアイス食っちまった。次ァ5段を買うといい」

 

 

「……はい」ここでアイスなんてなかったですと言わなかった子供は賢かった。

 

 

 

 

 

 

アキラが踵を返すと、シェリルが微笑を崩さずに言った。

「殴って言い聞かせるだけなのに、嫉妬でもしてくれたの?それとも独占欲がでちゃった?」

 

「バカ言え、両方だよ。それにわかりやすい踏み絵があったほうがいい。あのジョージは大人寮の前に置いておくように伝えたし、いい薬になるだろ。」

 

「それならサラさんのデートの約束より、私を優先してほしかったです」

 

 

 

アキラとシェリルのやり取りをアリシアとエリオは二人の後ろで見ていた。

 

アリシアが腕を組み、淡々と付け足した。

「これを例にして“懲戒規程”を壁に貼り出しましょうか、もっとも文字を読めるかは微妙なので絵とかで代用しましょう。なにせ見せしめには、ちょうどいい素材ですし、写真でもとっておいたほうがよかったですね」

 

アキラは肩をすくめる。「俺はモザイク入れるか、もしくは俺の顔をエリオにしてコラしておいてくれ」

 

 

「アキラさんの顔の方が、説得力がありますけどねーーー」アリシアは涼しい顔で言い、紙束を抱えて立ち去った。

 

 

 

 

残された通路の空気は、さっきまでのざわめきが嘘のように静かだった。

その静寂の中で、誰かが小さく呟くのが聞こえた。

 

 

「おい!ルール守るぞ!俺だって死にたくないからなあああああああ」

 

 

 

シェリルが横目で笑った。

「案外広まるのは早いですね」

 

 

アキラは腕を組み、短く答えた。

「それでいい。法と罪の関係は大事だ。それに簡単な約束を守れないやつはどっかで野垂死ぬ。早いか遅いかの違いでしかない」

 

 

通路の先、白線の上に新しい足跡が残った。

それは誰のものでもない、徒党そのものの“秩序”の足跡だった。

 

 




横入り男「うま、うま。俺の血うま。ぐえー死んだンゴ」(3億PV)
アキラ「成仏してクレメンス」
ナーシャ(ふ、不謹慎!!)
ルシア(殺したのアキラさんでは…?)


読了感謝です。
そういや徒党の話最近書いてないなーと思いこの内容にしました。

さて前書きにも書いた通り近日中、具体的には木曜日中には次話投稿予定です。無理なら土日に投稿します。

それと箸休めというか一度掲示板回を書いてみたさがあるので一度書いてみようかなと思います。モチベ維持のために書くので読み飛ばしても問題ない程度の内容に書き上げるつもりです。

蛇足
ニコニコでよく見たMAD動画みたいなクオリティなのにくっそ話題になって、テーマパーク来たみたいでテンション上がりますね。ちなみに野原ひろしが元エージェントで、ピラフやエビフライが他エージェントのコードネーム説が大好きです。
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