Re:Build ―スラム転生ハンター、旧領域の亡霊と契る 作:ロシュ
今回本文短い(3000字)です。設定モドキが1000字近くあります。
正直ボツシーンとかを本文後に書きたいんですが、長々とだらだら書いてるのもアレですし。
何より書き出したら1万字超えるので、多くても5000字に抑えたい元読み専としては長く書きたくないんですよね。
え?そのくせ展開遅いって?それはそう(涙目)
改めて、感想、お気に入り登録、評価、誤字脱字報告等感謝ですYO。
スラム外縁。
乾いた風が吹き抜け、荒野の砂を巻き上げる。
ドランカムより、今日から派遣される一行が到着した。
無期限派遣。
形式上はドランカムの協力任務だが、実質的には“移籍”に近い。
その現実が、レイナの心に重くのしかかっていた。
握った拳がわずかに震える。
契約日から何日か経ったが、まだ心の整理はついていなかった。
だがレイナには、ついてきてくれるシオリとカナエがいる。少なくとも孤独ではない。それはドランカムにいた時と変わらないのだから──そう自分に言い聞かせた。
◆
拠点の前では、アキラとシェリルが待っていた。
「ようこそ。レイナさん、シオリさん、カナエさん」
アキラは軽く手を挙げて言った。
「いろいろ苦労はなさると思いますが、今日からよろしくお願いいたします」
シェリルが続ける。
「一応、レイナさんたち用に一室ご用意しました。寝泊まりされることはないでしょうし、狭いお部屋ですが、好きなように使っていただいて構いません。こちらの徒党の方でも、入室させないようにしておきますので、ご安心ください」
「……ありがとうございます」
レイナの返事は小さかった。
だが、丁寧な礼を欠かさないあたり、育ちの良さが滲み出ていた。
シオリが前に出て、一歩下がりながらアキラに会釈する。
「改めてお世話になります。派遣契約の件は本部経由で確認済みです。撤退権・装備貸与・報酬比率、すべて了承しました」
「ええ、こっちも受領してます。何かあればすぐ連絡を」
「……ありがとうございます」
以前のような刺々しさは、もうなかった。
アキラの誠意を知っているシオリは、今では警戒よりも礼儀を優先している。
アキラもまた、彼女に軽く微笑みを返した。
荷物を下ろしたあと、アキラはレイナに視線を向けた。
「重かったろ。中身、武器か?」
「……書類と資料です。あと、最低限の衣服を」
「真面目だな。うちの連中にも、少し見習わせたいくらいだ」
からかうような口調に、レイナが眉をひそめる。
が、アキラの目には悪意も下心もなく、ただ素直に笑っていた。
それが逆に、妙に拍子抜けする。
シェリルが横で笑う。
「それにヨノヅカ駅の件で一緒に仕事してくれたレイナさんたちに、誠意のある対応をさせていただく予定です。あんまり堅くならなくてもよろしいかと」
「……努力します」
短い沈黙のあと、アキラが改めて言った。
「まずは休んでくれ。明日から軽めの仕事を一緒にこなす予定だ。うちのやり方にも慣れてもらう。質問とか要望があれば、シェリルか俺に直接言ってくれ」
「わかっ……了解しました」
その返事はまだ硬い。
けれど、目の奥にわずかに光が戻っていた。
シェリルが横目で見ながら言う。
「やっぱり緊張してたわね、あの子」
「まあ無理もないだろ。うちの徒党は訳ありだからな。警戒するのも緊張するのもわかるよ」
「だから、訳ありの彼女なら徒党に入っても問題ないと判断したのよね?」
「しょうゆーこと」
「……あなた、ほんと女の子は放っておけないのね」
「そう見えるか?」
「ええ。とても」
「反省するわ……」
シェリルが肩をすくめ、軽く笑った。
「ま、女の子を助けてるのに私が文句言う筋合いはないわ。……多分ね」
「“多分”かよ」
「女心は気まぐれなのよ」
二人の軽口が、拠点の中に溶けていく。
◆
アキラとシェリルに部屋を案内されたあと、荷ほどきや諸々が終わるまで自由にしていいと言われ、レイナたちは一旦別れた。
渡された部屋は、彼女たちが普段使う部屋に比べれば鼻で笑える程度の狭さだった。
だがレイナにとっては、それが自分への評価を暗に示しているように思えた。
シオリとカナエは部屋に入ると荷物を置き、すぐに部屋の点検を始めた。
盗聴器や隠しカメラ、隠し通路がないことを確認すると、カナエは窓際の壁にもたれかかり、シオリは荷ほどきを再開する。
退屈したのか、カナエが話し出した。
「しっかし、なんかしずかっすねー。徒党の中にはそれなりの治安があるし、そこらへんのスラムとはえらい違いっすよ。ガラの悪いやつは軒並みどっかに行ってるんっすかねー? スラム区画って聞いてたから、このあたりはもう少し荒れてると思ってたっすよ。これもアキラ少年とシェリル少女の統率のおかげっすかねー」
カナエはもともとレイナの護衛として出向しているわけではないため、シオリの荷ほどきを手伝うことはなかった。
「いえ、壁外の時点で下位区画もスラムも荒野も、すべて危険であることには変わりありません」
シオリが苦言を呈する。
肩をすくめたカナエが、そういえばと話を続けた。
「まあ、ドランカムにいるときよりは楽でいいじゃないっすか。あの時なんか、お嬢の立場なくて孤立してたじゃないすか」
レイナがさらに俯く。
「カナエ! 言葉を慎みなさい!」
シオリが注意する。
だが、カナエは気にせず言いたいことを続けた。
「まあ事実だと思うっすけどねー。そういう意味では、ここのほうがマシっすよー。アキラ少年さまさまっすね! でも──ー」
一度言葉を止め、再び続ける。
「結局、アキラ少年の実力がどんなもんか、わかんないままなんすよねー」
それも事実だった。
レイナたちはアキラの実力を知らない。
同様に、アキラもレイナたちの実力を知らない。
互いの立ち居振る舞いやハンターランクから何となく想像はできるが、明確な力量は不明だった。
まして
「そうですね……アキラ様の現在のハンターランクは27です。それくらいしかわかりません」
実際、アキラの徒党に派遣されることを知らされたシオリは、その足でアキラの情報を調べ直していた。
その結果──ハンターランク以上の実力を持つ可能性が高い、という結論に至った。
アキラのハンターランクは27。すぐに判明した数値だった。
そして、それがレイナと同じであることもわかった。
では、アキラはレイナと同程度の実力なのか。答えは否である。
レイナが弱いわけではない。
だがアキラの実力は未知数であり、その振る舞いや雰囲気からしても、同等とは思えなかった。
また、反カツヤ派の若手ハンターにトガミという人物がいる。彼のランクは29。
ではアキラはトガミより劣るのか。これも否である。
アキラがハンターランク27相応の戦歴しか持たないとは考えにくかった。
理由は三つある。
一つ、アキラは少なくとも一度は賞金首討伐に参加している可能性が高い。
賞金首が討伐された時期とアキラの活動時期が重なっており、徒党の子供たちの証言からもその参加が示唆されていた。どの討伐に関わったかは不明だが、参加実績があることはほぼ確実だった。
二つ目に、アキラはドランカムのミズハと交渉した際、ハンターオフィスの職員を同行させている。
しかも、あのミズハが歯向かえないほどの役職者だ。
ただのランク27のハンターにそんなことができるとは思えない。つまり、彼にはそれだけの功績があるということだ。
三つ目に、アキラは意図的にランクを上げていない可能性がある。
ドランカムでは若手のために高ランクハンターが戦歴を譲渡することがある。
アキラの徒党でも同様のことが行われている可能性が高い。
実際、徒党の子供たちのランクが20に届きそうな勢いで伸びている一方、アキラ自身のランク上昇は緩やかすぎた。
ヨノヅカ駅での功績を換算すれば、もっと上がっていてもおかしくないはずだ。
いずれにしても推測の域を出ないが、アキラの実力はハンターランク相応ではない可能性が高い──そう結論づけられた。
もちろん、この分析はシオリとカナエも共有していた。
知っていながら、カナエは訝しんだ表情を浮かべる。
そしてレイナは弱々しくつぶやいた。
「ほんと……同じハンターランクだなんて思えないわ……私は……」
落ち込むレイナと、それを宥めるシオリ。
そして「どうにかしてアキラと戦えないかなー」と密かに思案するカナエ。
三者三様の思惑が、静かに錯綜していくのだった。
正直読まなくていいですけど、たまにはこんな感じの設定とか裏話をば
今回のドランカムからアキラんとこの徒党への派遣について各キャラの思い
アキラ:
普通にハンターとしても及第点にギリ満たないが、シオリやカナエがついてくる以上、儲けもの。
今はわからんけど、昔は社長令嬢かなんかしてたんなら、人に物を教えることも人の上に立つのも慣れてるだろうから、訓練役としても将来的には幹部クラスまで育てたい。
あとは純粋に、ドランカムで孤立してるのがかわいそうだからという思いもある。
それはそれとして、リオンズテイル社のメイドを連れてるから、リオンズテイル社と何か関係ありそうだし――
旧世界のリオンズテイル社の探索で、その血統を持つキャラじゃないと入れない隠し通路とかあるかもしれない、というゲーマー特有の無駄な深読みから徒党に入れることを決めた。
シェリル:
人手が足りてない中で、身元が保証できる人材は大歓迎。
一方で「またアキラが別の女に粉をかけてるなー」と思っている。
レイナもそうだが、アキラの好み的にカナエも当てはまりそうなので、マジで心配である。
それ以上にサラに対しての警戒を強めているが、なんやかんや言って自分のところに戻ってくるだろうという安心感(共依存)がある。
また、徒党の発展で結構忙しいので、そろそろアキラには腰を据えてほしいという気持ちもある。
だが、アキラにどこまでもついていくと決めたのは自分なのだからと踏ん張っている。
あと――もっと甘えてくれ、とも思っている。
アリシアとエリオ:
思うところはないわけではないが、アキラとシェリルに従うし、自分たちの立場が揺らぐこともなさそうなので問題ない。
というか、少しでも負担が減るなら大歓迎。
「さっさとナーシャを幹部にして、その部下にルシアを入れてくれ」と思っている。
ちなみにそれをシェリルに相談したら、レイナたちが来たタイミングで昇格させると決めたので、早く仕事量が減ってほしいと思っている。
なお、カナエやシオリの実力を見て、顔が引きつるまでもうすぐである。
そしてアキラによるパワーレベリングの一番の犠牲者は、彼である。
レイナ:
ドランカムに所属していたが、カツヤのチームから抜けた結果、他のBチームにも古参にも居場所がなく孤立。
それでも頑張っていたが、ドランカム上層部から無期限(更新あり)で、アキラとシェリルの徒党への派遣を命じられる。
「ああ左遷か……もう私のこと期待されてないのね……鬱だ」と絶望し、泣く。
ただアキラは、レイナが黄金の魂と反骨精神で強くなるだろうと“サソリ編”から知っているので、わかってやっている。
シオリ:
ドランカムからの追放ではなく派遣という形なので、所属は変わらず。
そのため会社から咎められることはないだろうと安心している。
だが、この一連の流れをアキラとシェリルが裏で暗躍していたことについては危惧しており、二人への警戒度を二段階ほど上げている。
それはそれとして、保護者面からは居心地の悪かったドランカムから、形だけでもレイナを離すことができたので、少しはストレスが解消されればいいと望んでいる。
思うところはあるが、アキラには感謝している。
ただ、知り合いとはいえスラムの徒党であることに変わりはないので、まぁまぁ難儀している。
カナエ:
「面白そうならなんでもヨシ!」ドランカムにいた時より刺激がありそうで、大歓迎。
アキラと一回戦ってみたい気持ちがあるので、すでにアップを始めている。
ミズハ:
結果的にアキラやシェリル、キバヤシに負けた形になったが、扱いに困る子を引き取ってくれて安心している。
一方で、アキラやシェリルへの警戒度は急上昇。
情報元のヴィオラに文句を言いつつ、更なる情報の入手を企てている。
カツヤ:
「そういや最近レイナ見てないな。どっか依頼行ってるのかな(気づいてない)」
アイリとユミナ:
噂で気づいてはいるものの、今はカツヤに言うべきじゃなさそうだと後回しにしている。
レイナ「え、最後私が泣いてるところで終わるの?」
シェリル「なんか…すみません」
読了感謝です。
今回全然進んでないですが、申し訳ない。なぜならコロナで寝込んでいたからプロットができてても、本文化できてないのだ!
くらえ!誠に遺憾砲!イカーーーーーーーン!!
次回は多分そのままレイナ関係入ります。そのあとミハゾノ街遺跡です。その間に閑話はさむかもしれないけど…
またアキラ、レイナ、トガミのハンターランクは勝手に想像して書いてます。
原作ではアキラのハンターランクは大抗争後あたりで30でした。また今作ではタンクランチュラ戦の時点で25だったので、そのあと少しは上がってるだろうと考え27になりました。
また原作のトガミのハンターランクはタンクランチュラ戦で27だったので、そのあとミハゾノ街編で30だったので。まぁ29くらいか?となりました。
レイナのハンターランクに関して原作でこの時期のランクがわからなかったので、順当に上げてたら、タンクランチュラ戦のトガミくらいか?となり27です、少し多い感じはしますが、シオリとカナエが居たらレベリングも簡単だろうと踏みました。あとはアキラと同じランクなら比較して曇りそうだったので曇らせました。楽しかったです愉悦
ちなみにミハゾノ街編でのカツヤのランクが36とかです。化け物かよ
参照元リビルドワールド【小説】wiki;https://wikiwiki.jp/rebuildworld/
余談
バンドリは高校生の時にドはまりしてましたね。とはいえ、大学生になるときにはやめてましたが。
roseliaが好きで、一度だけ富士急ハイランドでやってたライブに言った記憶がありますね。楽しかったな。
そして 数年後にroseliaのボーカルの湊友希那役の声優さんの相羽あいなさんが演じるスタァライトにハマるなんて想像してなかったゾ
恐るべしブシロードコンテンツ