Re:Build ―スラム転生ハンター、旧領域の亡霊と契る 作:ロシュ
「8月中にあと2.3本投稿します」とか言ってましたが、無事間に合いませんでした。
なんかもう、すいません。結局不定期投稿になるんですよね。
今回の投稿も、ツバキハラに着いたシーンまで書く予定だったのですが書ききれてないのです。
とりあえず出すのが大事だと思い出来てる文章だけ投下します。
前話の前書きに「ツバキとの接触は残りの8000字を書き終わった後なので、たぶん次の次話になると思います。」と書いてましたが、無事書き終わってません。
普通に初出勤までにいろんなソシャゲを急ピッチで進めた結果、SSの投稿が間に合わなかったというオチです。
加えて多忙確定ベンチャー訪看に転職したんで、くっそ忙しいです。
でもくっそ楽しそうなので頑張れます。
ただ多忙すぎてアニメもラノベもソシャゲも全然できてないです。
艦これのイベントも完走できそうにないです(今E3ー1丙)
これも全部、モニカってやつが悪いんだ。
明日の準備もあるので投稿したら速攻布団に入ります。
改めていつも感想、お気に入り登録、評価、誤字報告ありがとうございます。
アルファに「いい考えがある」と聞かされたアキラは、その内容を尋ねた。
「で、どんな案があるんだい、アルファもん」
『例えばそうね。もう一度、未発見の遺跡を見つけて、そこから根こそぎ遺物を回収して売る、というのはどうかしら』
「なるほどな」
アキラにはその時点で幾つか言いたいことが思い浮かんだが、まずは最後まで聞くことにした。
『未発見の遺跡を幾つか押さえることなら可能よ。今のアキラなら、以前より危険度の高い場所にも入れるわ』
「まあ、できることも増えたし、探索できる範囲も広がったからな。それで、おすすめの場所でも教えてくれるのか?」
『候補はいくつかあるわ。ただ、その前に――そろそろ契約の見直しも考えてほしいの』
アルファは笑みを崩さない。
『私から提供する情報と支援の範囲を更新すれば、探索効率は大きく上げられるわ。未発見遺跡の選定、経路の安全確認、現地設備への干渉。今よりもう一段踏み込んだ支援も可能になる』
「で、その対価に何を求めるんだ?」
『私の依頼を、今より高い優先順位で扱ってもらうこと。それから、依頼の達成に必要な範囲で、アキラの行動方針に対する私の裁量を少し増やしてもらう。そういう形かしら』
「契約を、お前に有利な形へ変えろってことか」
『支援を増やす以上、対価も増える。公平な話だと思うけれど?』
理屈は通っている。そもそもアキラとアルファの関係は、互いの利益の上に成り立っている。アキラがアルファに支援と成果を求めるように、アルファがアキラへ相応の対価を求めること自体は何も間違っていない。
もしアキラが、アルファの言葉を疑わず、その指示に素直に従う人間――原作のアキラのような性格であったなら、アルファもここまで明確な対価を求める必要はなかったのかもしれない。だが実際のアキラは違う。アルファと契約してから今日まで、彼女の支援を利用しながらも、その意図を疑い続けてきた。
言われたことを何でも素直に受け入れることはない。契約内容を確認し、相手の意図を考え、自分に不利益があると判断すれば平然と拒む。表立って反抗しているわけではないが、従順とも到底言えない。その状態が、もう十年近く続いている。
アルファからすれば、そんな相手に無条件で支援範囲だけを広げることはできない。アキラがこの先も契約を履行する保証がない以上、より大きな支援には、それに見合った保証を求める。それはアルファの行動指針からしても当然の判断だった。
スラムでは信用と面子が大事だ。それは商売でも、契約でも変わらない。アルファの提案は、言葉を変えれば「そろそろ、もう少しこちらへ歩み寄ってくれてもいいのではないか」「そのつもりがないのなら、こちらも今まで以上のものを無条件で差し出すことはできない」と言外に伝えているようなものだった。
契約を更新し、アキラが多少アルファへ歩み寄る。アルファに有利な条項が少し増えるだけでも、今より速く、今より安全に金を稼げるだろう。アルファが提示した場所へ向かい、アルファの情報で危険を避け、アルファの指示に従って遺物を回収する。それだけを見れば、普段やっていることと大差はない。
そして、この状況に限って言えば、アルファの言い分はかなり正しい。
アキラ自身、それは理解していた。アルファを疑いながら支援だけを要求し続ければ、いつか関係は破綻する。アルファの依頼を反故にすれば、その結果として自分や周囲へ何らかの不利益が及ぶ可能性もある。
だが同時に、アルファへ深く依存することにも別の危険がある。それもアキラは理解していた。
アルファを信用していない。
それは今も変わらない。そして恐らく、アルファ自身もそのことを理解している。
しばらく考えた末、アキラは首を横に振った。
「やめとく」
『理由を聞いてもいいかしら?』
「できる限り、自分の力で稼ぎたいんだ」
『今だって、私の支援を受けているでしょう?』
「分かってるよ」
アキラは苦笑した。
「だから、できるところまでは自分でやる。どうしても無理そうなら、その時は今まで通りアルファを頼らせてもらう」
最初から最後まで、アルファが用意した道の上を歩く。それは違う。アキラはそう考えていた。
アキラは自分の端末へ目を落とした。
「お前の手を借りなきゃ何もできない状態にはなりたくないんだ。それに、何かの拍子にアルファの支援を受けられなくなることだってあるだろ。その時でも生き残れるようにはしておきたい」
『そう』
「それに……」
『それに?』
アキラは僅かに間を置いた。
「アルファの依頼が終わったら、その後はアルファのサポートもなくなるんだろ?」
アルファは何も答えない。その沈黙を肯定として、アキラは続けた。
「だったら、その後のことも考えておかないとな。依頼を終わらせた途端に何もできなくなりました、じゃ困るだろ。だから今のうちから、自分だけでも動ける力を付けておきたいんだ」
アルファはアキラを見つめた。
その言葉には、もう一つ意味がある。アルファを信用しているわけではない。アルファへ全てを任せるつもりもない。それでも、契約を終えた後の話をしている以上、そこには明確な前提があった。
――お前の依頼を終わらせるつもりはある。
――契約を踏み倒して逃げるつもりではない。
アキラは直接そう口にしたわけではない。だが、契約終了後を見据えて自分の力を付けたいと話している時点で、その意思は十分に伝わっていた。
アキラはアルファを警戒している。恐らく、この先も完全に信用することはない。それでも、契約そのものを軽んじているわけではない。アルファは、その違いを正しく理解した。
そして僅かに微笑んだ。
(そう。だったらいいわ)
もちろん、その内心をアキラへ伝えることはない。アルファにとって重要なのは、アキラが自分を信用しているかどうかではない。少なくとも今は、アキラが契約を果たす意思を持っている。その事実を、ひとまず誠意として受け取ることにした。
『分かったわ。では、契約の更新はひとまず見送りましょう』
「ああ」
『ただし、今の成長速度から考えると、いずれどこかで頭打ちになる可能性は高いわ。その時は、武器や強化服をさらに上の物へ更新するのか。それとも私との契約を更新して、支援の範囲を広げるのか。改めて提案はさせてもらうわよ』
「ああ。その時に必要だと思ったら、相談させてもらうよ」
『ええ。その時は改めて交渉しましょう』
「悪いな」
『いいえ。謝る必要はないわ。私たちの仲だもの』
その「仲」が、果たして良好なものを意味しているのか、それともその逆なのか。二人とも、あえて指摘しなかった。
それからアルファは、少し考えるような素振りを見せた。
『それなら、別の案を出しましょう』
「まだあるのか?」
『ツバキハラ方面へ行ってちょうだい』
「ツバキハラ?」
『ええ。あの方面には、現在でも一部の機能を維持している旧世界の都市設備があるわ。そこを管理している統治系の管理人格も、今なお稼働しているの』
アキラは眉を寄せた。
「ツバキハラ方面に都市? そんな話、僕のデータにはないぞ」
『当然よ。一般には公開されていない情報だもの。それとデータキャラはやめておきなさい』
「そっすか」
アキラは納得すると同時に、少しだけ面倒そうな顔をした。
「じゃあ、あんま大々的には動けなさそうか。下手に人を集めたり、でかい輸送車を何台も連れていったりしたら目立つな」
『そうね。少なくとも、未発見遺跡の大規模探索みたいな動きは避けた方がいいわ』
もっとも、それを差し引いてもアルファには十分な利点があると考えているようだった。
『とはいえ、一から未発見の遺跡を探して、内部を探索して、価値のある遺物を選別して持ち帰るよりは早いわ。交渉さえ成立すれば、向こうで既に存在している物資を受け取るだけで済むもの。継続的な収入にはならないけれど、短期間でまとまった資金を得る方法としては悪くないでしょう?』
「まあ、あぶく銭でも今は助かるからな」
アキラに必要なのは、とにかくまとまった金だ。その金を稼ぐために何か月も費やすより、一時的であろうと大金が手に入るのであれば十分に意味はある。
「で、その管理人格って、お前みたいなものか?」
『同じものではないけれど、説明を簡単にするなら近い存在ね』
「そいつから遺物をもらうのか?」
『正確には、その都市設備で製造され、現在は廃棄予定になっている物品を、こちらへ引き渡してもらえるよう交渉するのよ』
「廃棄予定品?」
『規格から外れた物、保管期限を迎えた物、余剰生産品。旧世界の基準では廃棄対象でも、現代のハンターにとっては十分どころか、物によっては非常に高い価値を持つわ』
アキラの表情に僅かに興味が浮かんだ。
「そんなところがあるなら、今まで交渉しなかったのか?」
『できなかったのよ』
アルファの答えは簡潔だった。
『私の権限と情報だけでは、相手に要求を受け入れさせるだけの材料が足りなかった。でも、今のアキラなら話が変わるわ』
「俺?」
『今のアキラには、それ相応の戦闘力と実績がある』
「……武力をちらつかせて交渉しろってことか? それ、脅しの間違いじゃねえの?」
『全く違うわ』
アルファは涼しい顔で言い切った。
『仮に相手がアキラを排除しようとした場合、どれだけの損害が発生するのか。反対に、アキラと敵対せず、本来廃棄する予定の物品を引き渡すだけで、どれだけの損失を回避できるのか。そこへ私の情報と権限を加えるの。相手に損得を正しく計算してもらうだけよ。双方にとって合理的な提案でしょう?』
「やっぱり脅しじゃねぇか。」
『交渉よ』
アキラは呆れたように息を吐いた。
だが、先ほどアルファが出した案とは決定的に違うところがあった。これはアルファが全てを用意した稼ぎ場ではない。交渉材料の一つになっているのは、アキラ自身がこれまで積み上げてきた戦闘力と実績だ。
アルファの力だけでは成立しなかった話が、今のアキラだから成立する可能性が生まれている。現地まで行くのも、危険を引き受けるのも、交渉が決裂した場合に対応するのも、そして物資を持ち帰るのもアキラだ。
アルファから一方的に金を稼がせてもらう話ではない。少なくとも、アキラにはそう思えた。
「分かった。それならやる」
『交渉が成立すれば、だけれどね』
「失敗することもあるのか?」
『当然でしょう? 相手も管理人格よ。こちらの都合だけで動くとは限らないわ』
「お前が言うと説得力あるな」
『どういう意味かしら?』
「そのままの意味だ」
アルファは何も答えず、笑みだけを少し深くした。
だが、その笑顔の裏では別のことを考えていた。
(問題は、あちらの統治系管理人格と接触した時のアキラの反応と……向こうがアキラをどう扱うか、なのだけれど)
単純に物資を受け取るだけなら、それほど難しい話ではない。少なくともアルファの想定通りに事が進めば、アキラが都市の内部事情へ深く関わる必要はない。
だからこそ、余計なことをさせるつもりもなかった。
『それとアキラ。一つ忠告しておくわ』
「なんだ?」
『統治系管理人格というものを、あまり甘く見ない方がいいわ。かなり危険な存在よ』
「……どれくらい?」
アルファは少し考えた。
『そうね。相手の反感を本気で買えば、今のアキラでも消し炭になる――』
そこで一度言葉を止める。
『……いえ。消し炭が残れば良い方かもしれないわね。跡形もなく消される可能性も十分にあるわ。うん』
「くっそ危険地帯じゃねえか」
『だから言っているでしょう? 余計なことはしない方がいいって』
アルファの声音から、いつもの軽口が少し薄れた。
『いい?現地へ行く。余計な場所には立ち入らない。余計なものには触らない。必要以上の詮索もしない。向こうから許可された物だけを受け取って、用が済んだらすぐに帰る。今回はそれを守ってほしいわ』
「俺の命のための助言か?」
『ええ。それ以外に何があるのかしら?』
アキラは少しだけアルファを見た後、肩をすくめた。
「分かったよ。何も言わず行って、余計なことはせず、貰える物だけ貰って帰る。それでいいんだろ?」
『ええ。そうしてちょうだい』
「了解」
アキラは素直に頷いた。
アルファも笑みを浮かべたまま、それ以上は何も言わなかった。
(本当に、それだけで終わればいいのだけれどね)
その懸念が何を意味するのかを、アルファはアキラに説明しなかった。
ボツシーン
『契約を更新しなきゃ、サポート性能が下がるわよ』
「へぇ。どんな風になるんだ?」
『もちろんです!
サポート性能が低下すると、主に以下のような影響があります。』
『### サポート性能が低下した場合
1. **記憶容量が少なくなる**
* 一度に覚えておける情報量が減ります。
* 長時間の戦闘では不利になる可能性があります。
2. **ワーキングメモリが低下する**
* 複数の情報を同時に処理しにくくなります。
* 敵の位置や弾道などを把握しにくくなる場合があります。
3. **通信速度が遅くなる**
* 情報の送受信に時間がかかります。
* 状況によってはサポートに遅延が発生する可能性があります。
4. **一部の機能が制限される**
* 高度な戦闘支援などが使用できなくなる場合があります。』
『### つまり
**サポート性能が低下すると、戦闘が難しくなる可能性があります。**
特に強敵との戦闘や、複数の敵を相手にする場合は注意が必要です。』
『必要であれば、
「契約更新あり/なしでどれくらい戦闘能力が変わるか」
も比較できますよ!』
『この回答は参考になりましたか?』
「あれ?俺ってChatGPT解約したっけ?」
『申し訳ありませんが、私はChatGPTの契約状況を確認することはできません。』
・ボツ理由「あまりにもメタすぎるため」
◆
読了感謝です。
当初はツバキハラをお勧めしてくるアルファにアキラが嚙みついたり、問い詰めたりするシーンがもっと多かったのですが、話が進まないし、しつこいのでカットしました。
加えてアキラとアルファの現在の関係性から、アルファがツバキハラを提示しないという展開も考えてました。
普通に考えて、アキラがツバキへ裏切りそうだと予測できますし。
ただそうなるとツバキさんとの関わりがなくなり原作の流れから逸れ、私が展開を書きづらいという理由等よりツバキハラ探索展開を続投しました。
はい。ご都合主義です。
余談
9/5に「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ〈ワルプルギスの廻天〉」を見てきました。
サブタイの語感がくっそ悪いのは申し訳ないです。
感想はまだ駄目そうなので控えます。ちなみに特典の色紙は新キャラ二人のやつでした。
杏子(あんこ)が推しなので、あんこが欲しかったです(泣)